月別アーカイブ: 2020年1月

秋田大学附属病院 プロジェク トコンペ医療サービス部門 最優秀賞受賞報告(大倉和貴)

今回、医療サービスに関わるプロジェクトコンペにおきまして、集中治療室における早期離床・リハビリテーションに関する取り組みについて発表させていただき、最優秀賞を受賞することができました。

2018年に集中治療室に理学療法士(大倉)が専任配置され、それ以来、救急科医師や集中治療部のスタッフの皆さんと重症患者さんの早期離床・リハビリテーションに取り組んできました。

重症患者さんの身体機能や精神機能を維持するのは大変難しいことですが、スタッフ一丸となって様々な取り組みを行っております。

その取り組みを評価していただき、大変嬉しく思います。

これからも、救命だけでは終わらない集中治療において、大きな役割を果たせるよう精進して参ります。

この場をお借りしまして、集中治療部へ送り出して下さった島田洋一教授をはじめ、いつも多くの助言を下さるリハビリテーション部の皆様に深謝致します。

 

 

秋田イリザロフ法グループが秋田大学附属病院 先進医療に関わるプロジェク トコンペで最優秀賞

昨年末に行われました,秋田大学附属病院 先進医療に関わるプロジェクトコンペで 秋田イリザロフ法グループ(Akita Ilizarov Method Group : AIMG)が

『救肢』への挑戦 

~『切断肢』を回避するための整形外科チームイリザロフの取り組み~

で,最優秀賞を受賞しました.

2007年に島田洋一教授のリーダーシップのもと,チームイリザロフが立ち上がり,これまで数多くの切断直前の難治症例を全国各地からご相談いただき,切断肢を組織一丸となって救済してきた取り組みが実を結んだと,感謝の気持ちでいっぱいです.

2016年に秋田大学附属病院 医療サービスに関わるプロジェクトコンペで 整形外科病棟が最優秀賞を受賞してから,2度目の快挙となりました.

これからもたくさんの難治例の患者さんと共に歩みながら,切断肢を回避していけるよう,チームイリザロフで力を合わせていきます.

島田教授のご指導のもと,みんなで受賞した最優秀賞ですので,お揃いのスクラブを賞金で購入し,グループの結束をより高めていきたいと思います.

「高校野球200年構想」高校野球選手の肩肘検診(村田昇平)

2020年1月12日、秋田中央高校で高校野球選手の肩肘検診が行われ、参加させていただいて来ました。

日本高等学校野球連盟は2018年に少子化などによる野球人口の減少がすすむなかで、次の100年の野球興隆の指針として、「高校野球200年構想」を発表しました。その中には野球未経験者にアプローチして野球に触れる機会を増やす「普及」、野球をする小中学生に長く野球を続けてもらう環境を整える「振興」、ケガで野球を諦めないための「ケガ予防」、選手や指導者の技術向上を目指す「育成」、以上の目標達成のための「基盤づくり」の5つの目標が盛り込まれております。今回、「高校野球200年構想」の一環として、秋田県高野連主催により高校野球選手の肩肘検診が企画され、当教室の齊藤英知先生(元秋田県高校野球強化プロジェクト委員)の指揮のもと、県内から医療スタッフが参加させていただきました。

当日は秋田県内の35校から86名もの高校球児(今回はバッテリーが対象でした)が集まってくださり、医師9名、理学療法士20名の体制で検診を行わせていただきました。全身の関節可動域などの理学所見、超音波検査、機能的運動連鎖のスクリーニングなどを行って、フィジカル状態を評価し、その場で現在の問題点や今後のトレーニング方法を選手、監督にフィードバックしました。

日々の診療で、これだけの数の高校球児の診察をできる機会はないので、自分にとっても大変勉強になりました。また高校球児たちの非常に礼儀正しい態度や、フィードバックを真摯に聞く表情からはたくさんの刺激をもらいました。

今回の検診をきっかけに、医療と野球の距離が縮まり、秋田の球児たちの故障の減少、パフォーマンスの向上や楽しく野球に取り組むことにつながっていけばと思います。既に来年の検診もご依頼をいただいたようなので、自分も是非また参加できればと思います。

最後になりますが、このようなすばらしい機会を与えてくださった、秋田県高野連の関係者の皆様には深く感謝申し上げます。

秋田型運動部活動サポート事業 高校野球強化支援    「野球を科学する講演会」(村田昇平)

秋田型運動部活動サポート事業、高校野球強化支援とは県内野球選手及び指導者等を対象に、科学的な側面から野球のパフォーマンスや指導方法を理解することや医科学的な視点から障害の予防、早期回復に向けたポイントを学ぶことで、県内各段階における競技力の向上、指導力の向上を図ることを目的に行われている活動です。秋田県教育委員会が主催し、 秋田県高等学校野球連盟の後援にて行われています。今回その活動の一環として令和2年1月11日(土)に秋田市文化会館で「野球を科学する講演会」が行われ、秋田大学整形外科教室から齊藤英知先生が講師として招待されましたので、一緒に参加して参りました。

「秋田発」野球の指導をアップデートする〜最先端の理論と成長期のスポーツ障害〜

をテーマに國學院大学人間開発学部、准教授 神事努先生、当教室の齊藤英知先生の二人の講師からご講演がありました。

神事努先生はスポーツバイオメカクニクス分野で大変有名な先生で、メディアにも多数出演されております。野球の動作解析にも非常に熱心に取り組まれており、メジャーリーガーの菊池雄星投手の指導なども行っている先生です。近年急速に研究が進んできた野球のデータ化についてのご講演をいただきました。動画を含む膨大なデータから野球を科学するための手法やその歴史、そこから導きだされたデータをどのように解釈すると野球の上達につながるのかという旬なトピックスで、非常に興味深く拝聴させていただきました(フライボール革命、ハイボール革命など今まさに話題のトピックスがたくさん出てきました。)。

齊藤先生からは現在話題となっている野球選手の投球数制限問題について、医学的な観点から講演がありました。医学的にみると投球動作とはどのような動作なのか、故障を予防するにはどのような運動連鎖が望ましいのか、選手自身ができる日々のセルフチェック、セルフケアの方法などを述べられておりました。またトミージョン手術、ピッチスマートなどの最新の見知に触れながら、今どうして投球制限数が話題になっているのか、どのような根拠で議論させているのかを詳細に解説していました。

会場は400名の小学生から高校生までの球児で満員となっており、みなさんメモをとったりして真剣な表情で両講師の講演を聴いていました。

今回学んだことを活かして、また明日からの診療や社会貢献活動に努めてまいります。またノーザンデーモンズ(整形外科野球部)にも、フライボール革命、ハイボール革命、セイバーメトリクスなど最新の風を吹かしていきたいと思います。