令和6年11月16日に秋田県総合保健センターで第13回秋田県股関節研究会が開催されました。
秋田県股関節研究会会長 木島泰明先生よりご挨拶
特別講演Ⅰ〜股関節研究会でしか聞けない外傷の話〜、では前半に市立大森病院の五十嵐駿先生から「エリア分類による大腿骨近位部骨折症例の検討〜術後に過度な telescoping を生じる危険因子とは〜」をご講演いただきました。
エリア2を含む骨折型が、大腿骨近位部骨折術後に過度な telescoping を生じるリスクであり、エリア分類を使うことで包括的な治療ができる可能性をご報告いただきました。若手も執刀する機会が多い骨折であり、明日からの診療に生かせる貴重なご報告で大変勉強になりました。
五十嵐駿先生
後半は、北秋田市民病院の三田基樹先生から「AHRG から教えて頂いたこと、そして今後の課題〜人工関節から骨盤骨折まで〜」をご講演いただきました。
先生が過去に経験した大腿骨遠位部骨折、大腿骨骨幹部骨折、創外固定、脆弱性骨盤骨折の症例をご紹介いただき、注意している点やポイントについて学ぶことができました。若手の指導や外傷のセミナーや講演等、多岐にわたりご活躍されており、熱意溢れるご講演でした。
三田基樹先生
特別講演Ⅱでは、福島県立医科大学外傷再建学講座主任教授の伊藤雅之先生をお招きし、「高齢化時代の外傷-整形外傷医と股関節外科医のアプローチ-」をご講演いただきました。
高齢者の骨折が増えている中で治療に苦慮する不安定型転子部骨折や脆弱性寛骨臼骨折について、症例を提示いただきながらご講演いただきました。どれも難しい症例で、筆者は経験がありませんが超高齢の方でも術後に歩行している動画を見て、股関節外科の醍醐味だなと感じ、感銘を受けました。
伊藤雅之先生
会の終了後の懇親会も大変盛り上がりました。伊藤先生を囲み、かつて秋田でご勤務されていた時の懐かしいお話をお聞きしたり、症例の相談をさせて頂きました。大変親身になって下さり、今度手術に来て頂けるという嬉しいお話もありました。
懇親会も大変盛り上がりました
今後のAkita Hip Research Groupの発展に少しでも貢献できるよう、努力していきたいと思いますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。