月別アーカイブ: 2025年9月

書友展 展覧会に行ってきました!

9月13日~15日の期間中、秋田県立美術館で開催されております書友展展覧会に行ってまいりました!

今年は昨年に引き続き秋田大学整形外科として団体で作品を提出し、宮腰教授と英知部長が優秀賞に選出されました。おめでとうございます!!

一緒に作品を書いていただいた粕川先生、石垣先生、実験室助手の嘉藤さんの作品もしっかり飾られておりました(^^)

会場には「桜名月」の特別部門のほか、課題部門や自由部門の作品も多く展示されており、非常に見ごたえのある内容となっておりました。

明日まで開催中ですので、ぜひ皆様足を運んでみてはいかかでしょうか?

第5回とうほく脊椎内視鏡ハンズオンセミナー(木村竜太)

2025年9月13日、新潟で第5回とうほく脊椎内視鏡ハンズオンセミナーが開催されました。秋田から尾野先生(秋田大学)、井上先生(秋田労災病院)、笠間先生(秋田厚生医療センター)、浅香先生(秋田大学)、私の5名が参加しました。

前日のセミナーでは、私が「大学でFESS導入までの道のり」と題して講演の機会をいただきました。これはとうほく脊椎内視鏡研究会のサポートがあってここまで来ることができました。それに合わせて調べたところ、R5年度の内視鏡下椎間板摘出術(後方摘出術)の手術件数が秋田県が、東北で3番目、人口100万人あたりにすると東北で1番目でした。現在秋田県内の多くの先生が脊椎内視鏡手術で低侵襲手術を行えるようになっていることを伝えると、会場から拍手をいただくことができました。

ハンズオン当日は、午前中は講義を、午後はハンズオンをみっちり1日行いました。ドライモデルでのセミナーですが、会場の熱気はものすごく、あっという間の1日でした。

この経験を秋田に持ち帰り、より一層低侵襲で安全な手術が行えるよう精進してまいります。

来年の第6回は私が当番幹事を務めますので、これから頑張って準備していきたいと思います。

American Society for Bone and Mineral Research (ASBMR) 2025 Annual Meeting参加報告(森下耀)

2025年9月、米国骨代謝学会(ASBMR)がワシントン州シアトルで開催されました。ダウンタウンのシアトル・コンベンション・センター周辺には世界各国から骨研究に携わる研究者が集い、活気に満ちた4日間となりました。秋田大学整形外科からは富永先生、石垣先生、久田先生、そして私が参加しました。

学会では、基礎から臨床まで骨代謝研究の最前線がオーラルおよびポスターで連日発表されました。当教室からは3演題が採択され、石垣先生、富永先生、私がポスター発表を行いました。

•富永先生:Transient Delay in Cancellous Bone Healing in Adenine-induced CKD Model Rats(CKDモデルラットにおける骨癒合遅延の研究)

•石垣先生:Relationship between Dental Panoramic X-ray Evaluation and Treatment of Osteoporosis(歯科パノラマX線所見と骨粗鬆症治療の関連)

•森下:Teriparatide Modulates Bone Remodeling and Suppresses Bone Destruction in a Pyogenic Spondylodiscitis Model Rat(化膿性脊椎炎モデルにおけるテリパラチドの骨破壊抑制効果)

という演題で発表してきました。

海外研究者の発表を通じて、臨床的知見、研究の設計、評価指標の選択など多くの新しい視点を得ることができ、自身の研究計画に直結するヒントを多数得られました。

学会の合間には、早朝のウォーターフロント・ランで海風を感じ、パイクプレイス・マーケットやスペースニードル周辺を散策。都市のスケール感と豊かな自然が共存するシアトルは、学びと交流の舞台としても非常に魅力的でした。

また夕食では、アメリカらしい大きなステーキやシアトルで有名なシーフードを堪能しました。どちらもアメリカサイズの大量の料理でフードファイトの様相を呈しました。特にシーフードレストランでは机いっぱいに料理が並び、石垣先生が店員さんに集合写真を頼もうと、「Can I take a picture?」と声をかけた際には、レストラン内が和やかな笑いに包まれ、楽しいひとときとなりました。

帰りは、私が宿にリュックを忘れて、シアトルの街でみなさんをお待たせするという珍プレーをかましましたが、総じて素晴らしい学会参加だったと思います。

今回のASBMR参加を通じ、自分に不足している点と次に進むべき方向を改めて確認できました。貴重な機会を与えてくださった宮腰教授、粕川准教授をはじめとする医局の先生方に深く御礼申し上げます。今後は学会で得た知見を研究・診療に還元し、成果として形にしていきたいと思います。

第14回 秋田・札幌整形外科合同セミナー(中西真奈美)

2025年9月6日(土)、ホテルメトロポリタン秋田にて第14回秋田札幌整形外科合同セミナーが開催されました。札幌医科大学では別セミナーと重なってしまったと伺いましたが、それでも多くの先生方に秋田まで足を運んでいただき、誠にありがとうございました。

一般演題Ⅰは秋田大学本郷道生教授を座長に、札幌医科大学の藤本秀太郎先生、杉憲助教にご発表頂きました。藤本先生は「骨脆弱性時代における脊椎治療の選択肢 -全内視鏡下脊椎手術の長所と今後の課題-」ということで、椎間孔狭窄・神経根症に対して積極的に行っている内視鏡治療に関して、素晴らしい成績と今後の展望をお話頂きました。杉先生からは、「札幌医大における肩関節鏡手術の30年〜創始から現在まで〜」ということで、国内の関節鏡、そして札幌医科大学の関節鏡の歴史と変遷を交えお話頂き、大変勉強になることばかりでした。

一般演題Ⅱは札幌医科大学の森田智慶先生を座長に、能代厚生医療センターの塚本泰朗先生と市立横手病院の大内賢太郎先生にご発表頂きました。塚本先生は「膝周囲骨切り術に関する慣性センサを用いた運動力学解析〜single level osteotomy vs double level osteotomy~」ということで、非常に専門性の高い内容でしたが、膝周囲骨切りにおいて大腿骨・脛骨の変形および骨切りレベルと、術後の歩行動作との関連性についてお話頂きました。大内先生はオンラインでのご参加でしたが、「鏡視下腱板修復術後疼痛に対する斜角筋間ブロックとデキサメタゾン静脈注射併用の効果」と題し肩関節手術で問題となる強い術後疼痛に対して、斜角筋間ブロックに併用する3.3㎎ステロイド静注が効果的であったとご発表頂きました。

教育研修講演Ⅰは、秋田大学の宮腰尚久教授の座長の元、札幌医科大学の小助川維摩講師にご講演頂きました。「当院での股関節疾患治療の歴史と変遷」という題で、前半はおもにTHAステムの変遷やARMD症例のお話、後半は寛骨臼および大腿骨の骨切りをメインにしたお話でした。札幌医大の症例数の多さや安定した成績はもちろんのこと、術中写真も豊富に盛り込まれ、若手医師にとっても大変勉強になるご講演でした。

教育研修講演Ⅱは、札幌医科大学の寺本篤史教授の座長の元、平鹿総合病院の千田秀一先生にご講演頂きました。「足部疾患の外科的治療戦略:骨粗鬆症症例に対する工夫」と題し、外反母趾手術およびエコーを用いたアキレス腱の経皮的縫合術をメインにお話頂き、後半はAITFL再建についてもお話頂きました。千田先生は札幌羊ヶ丘病院に研修に行かれ足の外科を学んだとのことで、特に外反母趾手術はその時に教えて頂いた手術法を現在も踏襲し、良好な成績を維持されているとのお話でした。

研究会の後は、情報交換会および懇親会の場が用意され、秋田大学と札幌医科大学間の交流がより深められたことと思います。札幌の先生方、ぜひまた秋田にいらしていただければ幸いです。

来年は9月末に札幌で、本会が開催される予定です。札幌医科大学の皆様、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

宮腰尚久教授

藤本秀太郎先生(左)、杉憲助教(右)

塚本泰朗先生 (大内賢太郎先生はWebにて。)

小助川維摩講師(左)、千田秀一先生(右)

寺本篤史教授