月別アーカイブ: 2017年9月

第10回東北スポーツ整形外科懇話会(長幡 樹)

9月23日(土)に東北スポーツ懇話会が開催されました。勉強会は夕方からですが、当会の特色として日中にスポーツプログラムを開催し、東北での親睦を深めるというイベントがあります。今年は、マラソンミーティング、テニスミーティング、そして、日整会でのサッカー予選会の3つの競技が開催されました。

私自身はマラソンミーティングに参加しました。今回は秋田大学から3人、弘前大学から2人と少数での開催となりましたが、天気にも恵まれ、太平山リゾート公園の山中の綺麗な景色を楽しみながら、走りました。平鹿総合病院の佐々木研先生が安定の走りで優勝しました。病院や、勉強会・学会会場でお会いするのと違いスポーツをしながら、外で交流し、普段以上に親睦を深めることができたと思います。

また他会場で開催された、テニスミーティング、サッカー予選会には島田教授もご観覧にいらしたとのことで、参加選手の皆さんはピリピリとした緊張感の中で力戦奮闘していました。

いい汗を流した後は2人の先生にご講演いただきました。船橋整形外科病院の高橋憲正先生の「肩のスポーツ障害・外傷の診断と治療〜オーバーヘッド競技を中心に〜」という内容で、また関西労災病院鳥塚之嘉先生が「3Dコンピューターモデルの解析から見た反復性膝蓋骨脱臼に対する治療戦」という内容でお話をしていただきました。

高橋先生は肩の基礎的な診察知識から、気をつけなければいけない稀なスポーツ障害など日常診療にすぐにでも役立つ内容で、鳥塚先生は反復性膝蓋骨脱臼を中心に、今までの解析とは一線を画した革新的な考え方、治療戦略についてお話をしていただきました。難しい内容ながらも大変勉強になりました。

今回も大変素晴らしいセミナーでした。遠方からもご参加いただいた先生方、また本会の開催にあたってご尽力いただきました方々に深謝申し上げます。来年は福島での開催となります。また楽しみにしています。

American Society for Bone and Mineral Research 2017 (佐藤千晶)

2017年9月8日から11日まで、米国骨代謝学会がコロラド州デンバーで開催されました。秋田からは粕川雄司先生、赤川学先生、尾野祐一先生、長幡樹先生、湯浅悠介先生、私が参加してきました。

同門からは宮腰尚久准教授、粕川雄司先生、赤川学先生、尾野祐一先生の4演題がポスターの部で通りました。

宮腰准教授はSpinal Alignment, Muscle Strength, and Quality of Life in Postmenopausal Osteoporosis -A Cross sectional Comparative Study with Healthy Volunteers-、粕川先生はIndication for drug holiday among Japanese patients after long-term(more than 5 years) bisphosphonate treatment、赤川先生はEffects of Low-intensity Aerobic Exercise and Activated Vitamin D, Alfacarcidol, on Blood Glucose, Bone, and Muscle in Diabetic Model Rats、尾野先生はEffects of eldecalcitol and ibandronate on bone mineral density, arthritis and muscle atrophy in rats with adjuvant-induced arthritisのタイトルで発表されました。

他の研究者の方たちの発表も見て回ることができ、自分の研究に何が足りないのか、何をすればよいのかなども考えることができました。

再来年自分もこの場で発表できるように一層研究、英会話に邁進しなくてはと心を新たにしました。

学会の合間を縫って、コロラドの歴史、地理についても学んで来ることができました。

米国在住の日本人ガイドさんの運転にてロッキー山脈のMt, Evansに登頂。高山病対策に途中の鉱山歴史博物館などを巡りながら、最終目的地のsummit lakeでは標高3912mと富士山よりも高い地点に到達しました。森林限界より上の荒々しい山肌と高山植物を堪能し、自然の雄大さを感じることができました。また、筋酸素消費量の差でしょうか、尾野先生と自分ははほぼ無症状でしたが、強靭な肉体を持つ赤川先生、長幡先生は口唇チアノーゼを呈しながらしきりに苦しいと言っておられました。

また、食事についてもコロラドを堪能することができました。アメリカでは定番のハンバーガーを皮切りに、アメリカンスタイルのピザ、ソウルフードのデンバーオムレツ。果てはサンダル・デニム・ハーフパンツで来店した私たちを温かく迎えてくれた、本当はドレスコードあったんじゃないかだろうステーキハウス…。地ビールと併せてとても美味しかったです。

ASBMRに参加し、海外学会のレベルを感じ、研究について考えを深めることができたのはもちろん、異国の歴史、文化に触れることで人間的にも成長できたのではないかと思います。このような機会を与えてくださった島田洋一教授、宮腰尚久准教授にはこの場をお借りし、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

第9回秋田県骨代謝エビデンスセミナー(井上純一)

平成29年8月31日第9回秋田県骨代謝エビデンスセミナーが開催されました。

一般演題では、北秋田市民病院の河野先生から詳細な研究データを元に骨折治療におけるアレンドロネートと低出力パルス低周波(LIPUS)の併用の効果と今後の展望についてお話がありました。また、平鹿総合病院の櫻場先生からは関節リウマチの骨粗鬆症リスク、骨折リスクとその予防・治療、その重要性についてお話しをしていただきました。

特別講演では、京都大学の坪山直生教授より、「歩行の科学~骨折予防との関連を含めて~」と題して歩行と転倒、骨折との関連性についてご説明していただき、歩行機能維持の重要性をご教授していただきました。また、腫瘍用人工膝関節置換術後の歩行機能解析や歩行支援ロボットの開発についてもご説明いただき、実臨床現場における様々な歩行機能の維持方法、最新の知見を示していただきました。患者の歩行機能の維持が私たち整形外科医の最大の目標の一つであり、そのために今後もさらなる努力が必要だと感じました。

最後になりましたが、講演をいただきました先生方、ご参加いただきました多くの先生方、この度は本当にありがとうございました。

第7回 秋田・札幌整形外科合同セミナー(粕川雄司)  

2017年8月26日土曜日、札幌のホテルマイステイズプレミア札幌パークにて第7回となる秋田・札幌整形外科合同セミナーが開催されました。7回目となる今回のセミナーも大変有意義なものとなりました。

これまで長距離走を行ってきたスポーツ親善ですが、今回は羊ヶ丘病院 理事長 岡村健司先生の多大な御尽力により早朝5時30分から親善野球試合が開催されました。日整会の野球大会で優勝経験のある札幌医科大学整形外科の野球チームと試合ができることは、大変光栄に感じました。我がノーザンデイモンズは、岡村健司先生に左肩の手術をしていただき、見事復帰を果たした大内賢太郎投手が先発しました。序盤に1点を先制されましたが、要所要所で巧みな投球術・審判術で長打を許さず、また内野・外野とも練習の成果がみられる安定した守備で追加点を与えませんでした。中盤には羊ヶ丘病院から4名のスーパースター選手に助っ人に加わっていただきました。4名の選手が1打席ずつで2点をあげ逆転し、秋田では見たことのないようなスピードと変化球によるピッチングでリードを守って頂きました。最終回、大内賢太郎投手が再登板し奮闘しましたが、1点を返され2対2の同点で試合が終了しました。とても素晴らしい試合となり、早朝からご準備いただいた札幌医大の先生方、羊ヶ丘病院の方々、岡村健司先生に心より感謝申し上げます。また、大内賢太郎投手が最優秀選手に選出されました。おめでとうございます。

午後からのセミナーでは、一般演題として札幌医科大学から「Bi-Cruciate Retaining TKAにおいて前十字靭帯は機能しているか?」岡田葉平先生、「腰椎分離症と脊柱アライメントの関連」家里典之先生、「Dupuytren拘縮に対する酵素注射療法と部分腱膜切除術の治療成績の比較検討」阿久津祐子先生の3題、秋田からは「AORA registryにおける高齢関節リウマチ患者治療の現状」杉村祐介先生、「秋田県における脊髄損傷の動向」工藤大輔先生、「続発性骨粗鬆症による脊椎脆弱性に対するテリパラチド製剤の効果」粕川雄司の3題のがあり、それぞれ活発なディスカッションがありました。続いて、教育研修講演Iは秋田大学の野坂光司先生より「Ilizarova創外固定による難治症例への挑戦」と題し、数多くの難治例に対する治療についてご講演頂きました。講演IIでは札幌医科大学の江森誠人先生より「骨軟部腫瘍に対する治療 -当科における基礎と臨床での挑戦-」というタイトルで、腫瘍に対する治療の基礎研究から、新しい治療の試みとその効果について詳細にご講演頂きました。それぞれの分野で行われている最先端の治療について勉強でき、とても理解が深まりました。

今回も大変すばらしいセミナーとなりました。札幌医科大学および関連病院の先生方、サポートいただきました方々に深謝申し上げます。来年も有意義なセミナーが継続できるように、今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

2017年8月26日 秋田札幌整形外科合同セミナー野球(杉村祐介)

2017年8月26日札幌市で、第7回秋田札幌整形外科合同セミナーが開催されました。今年はセミナー早朝に親善野球大会が行われました。球場はなんと羊ケ丘病院の岡村理事長が昨年購入した球場、札幌スタジアムで行いました。外野は芝、フェンスには衝突防止ラバー、さらにはナイター設備まで完備されているとても立派な球場で、心躍らせながら熱戦を繰り広げてきました。

 

【メンバー】

監督 島田洋一教授

1番 阿部和伸(センター)

2番 杉村祐介(サード)

3番 大内賢太郎(ピッチャー)

4番 村田昇平(キャッチャー)

5番 齊藤英知(ファースト)

6番 奥寺良弥(ショート)

7番 嘉川貴之(レフト)

8番 本郷道生(ライト)

9番 河野哲也(セカンド)

粕川雄司、野坂光司、工藤大輔

 

【試合結果】

秋田大学(ノーザンデーモンズ)2 – 2 札幌医科大学

 

岡村審判のジャッジ、羊ケ丘病院からの強力助っ人などかなり秋田びいきの試合にさせて頂きました。大変ありがとうございました。練習の成果もあり、特に守備はいいプレーがたくさんありました。さらに、左肩術後の大内賢太郎先生も強力札幌医大打線をなんとか2失点で耐えてくれました。

今回、試合の企画や準備をして頂いた札幌医大の先生方、早朝から応援に駆けつけてくださった皆様、誠にありがとうございました。

来年の東北整災野球に向け、また頑張っていきましょう!

 

ノーザンデーモンズ主将 杉村祐介