月別アーカイブ: 2024年8月

第51回東北北海道ボディビル選手権大会(浅香康人)

8月10日に青森県八戸市で開催された第51回東北北海道ボディビル選手権大会に出場しました。昨年も出場しましたが1点差で優勝を逃し、その悔しさを胸に1年間最大限の努力をして臨みました。

東北北海道各地から35人の筋肉自慢たちが八戸に集結し、ミスター東北北海道の称号を懸けて熱い闘いが繰り広げられました。私はこの集団の中では全体的な筋肉量としては決して多い方ではありませんでしたが、ボディビルの試合は単純に筋肉が大きければ勝てるというものではありません。筋肉を残してしっかりと除脂肪を行い、美しく見せることで評価を得ることができるのです。体表の骨格筋が全て同定でき、臀部の筋線維束が体表から確認できるほどの圧倒的な体脂肪率の低さを武器に大柄な選手を次々と退け、予選・決勝と確実に審査員の評価を得ていきました。

しかし結果は2位。昨年と同じく1点差での2位という内容でした。この1点を追いかけて1年間死に物狂いで弱点の改善に取り組んできましたが、あと一歩及びませんでした。一見結果は同じに見えますが、私にとっては全く異なる意味を持つものになりました。昨年感じた悔しさというものは一切なく、逆に清々しい気分でした。おそらくそれは「やり切った」からだと思います。考え得る最大の努力を日々継続することができ、今の自分が持つ全力を発揮することができたので、それに対する結果がどのようなものであろうと、本質的にはあまり重要ではないように思えました。「目標に向かって努力した時間」そして「作り上げた体」は何物にも代えがたい大きな財産です。

応援してくださった皆様には深く感謝いたします。これからも理想とする体を目指してコツコツと継続的な努力を重ねていきます。

新入局!

秋田厚生医療センターで初期研修中の橋本総(そう)先生が入局の挨拶にきてくれました!

これからの橋本先生のご活躍を楽しみにしております。

第12回 Japan Association of Spine surgeons with Ambition(JASA)(渡辺学)

2024年8月3日から4日まで金沢で開催された第12回Japan Association of Spine surgeons with Ambition(JASA)に参加してきました。秋田からは木村先生と自分が参加してきました。

先輩方からディスカッションがとにかくすごいと噂だけ聞いていたのですが、実際に目の当たりにするとびっくりしました。数人の発表が終わり質疑応答の時間となるやいなや数十人の先生が一斉にマイクに向かって動き出し質問をしておりました。質問の時間が惜しいから枕詞などは不要で簡潔に質問をし、的確な回答の応酬が行われておりました。少しでも出遅れると質問できないというまさに熱意ある脊椎外科医の集まりでした。

特別講演では富山大学の川口善治教授、金沢医科大学の川原範夫先生からお話をいただきました。川口教授からは「地方から世界への情報発信-世界から見たら日本はどこも同じです-」というテーマで主に研究に関してのお話がありました。日本のどこにいても素晴らしい研究を行うことができるという事で大変引き込まれるご講演でした。

川原先生からは「整形外科40年の歩み」という事で主にTESのお話がありました。自分はまだTESを見たことがなく、椎体がごろっと取れてくる様は衝撃的でした。

本学会は今まで参加した中でも一番熱意に満ち溢れているように思われました。秋田の整形も同じくらい刺激的に盛り上がっていけるよう少しでも貢献したいと思います。

第10回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会(石垣佑樹)

 

2024年8月3日、第10回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会が開催されました。例年同様、今年もハンズオンワークショップ、シンポジウム、ミニレクチャー、特別講演の4本立てでの開催となりました。今年も同門の先生方をはじめ、県内各地から多くの研修医の先生方にご参加いただきました。皆様のおかげで会は盛況のうちに終了することができました。この場をお借りして御礼を申し上げます。

 ハンズオンワークショップでは、15名の先生にご参加いただきました。肩関節鏡手術、膝関節鏡手術、膝周囲骨切り術、人工関節置換術の4つのブースに分かれて行われましたが、どのブースでも皆さん時間一杯まで熱中して取り組まれていました。ワークショップを通して膝関節や肩関節の手術の面白さを感じてくれた先生もいたようで、膝関節外科医・肩関節外科医を目指して一緒に頑張ってくれる先生が増えてくれると嬉しいです。

 今回の研究会のテーマは「人工関節」でしたので、県内を代表する人工膝関節外科医の先生方からシンポジウムやミニレクチャーを行っていただきました。基礎的なことから、普段はなかなか聞けないようなことまで詳しく教えていただきました。このような素晴らしい機会を逃さず、みんなで知識をup-dateして、秋田から最新の情報を発信できるように頑張りましょう!

 特別講演では、神戸大学整形外科准教授の松本知之先生よりご講演をいただきました。「TKAにおける目指すべきアライメントと軟部組織バランス」について講演をいただきましたが、筆者は松本先生の業績の多さに度肝を抜かれました。とても楽しく聴講させていただきました。松本先生には講師を囲む会へもご参加いただきましたが、夜遅くまでご一緒頂き、とても実りある時間を過ごさせていただきました。また、研究会当日は秋田竿燈まつりの初日でしたが、戻り竿燈を見ていただくことができました。筆者も竿燈を見たのは久しぶりでしたが、なかなかいいものですね。松本先生にも秋田の祭りを少しでも楽しんでいただけたようでよかったです。松本先生、これからもご指導ご鞭撻を頂けますと幸いです。

 来年度は「関節温存」をテーマに、2025年8月23日に第11回秋田県関節鏡・膝・スポーツ研究会を開催予定です。来年度はワークショップをより充実できるよう計画中ですので、今年に負けずより多くの若手整形外科・研修医の先生にご参加いただき、秋田県の膝関節外科医、肩関節外科医、スポーツ外科医へ少しでも興味を持っていただけるよう頑張りたいと思います。グループ全体で協力して、この研究会の発展のために邁進して行きますので、今後とも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

第42回日本骨代謝学会学術集会・2024年度JBMM論文賞を受賞して(佐藤千晶)

2024年6月29日~7月2日,沖縄県那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで,東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻免疫学講座教授の高柳 広会長のもと,第42回日本骨代謝学会学術集会が開催されました.

秋田大学からは宮腰教授のランチョンセミナーをはじめとして,A-bone先生方から大学院2年目の森下先生まで早くも演題を発表されており,改めて秋田大学A-bone groupの勢いを感じる学会でした.

今回の学会中に私の学位論文である「Teriparatide and aerobic exercise improve bone, skeletal muscle, and fat parameters in ovariectomized and tail-suspended rats」が2024年度のJBMM論文賞をいただくことができました.この賞は,過去二年間の間にJBMMに掲載された論文の中で最も引用数が多い論文にいただける大変名誉な賞で,身に余る光栄を感じております.

加齢による筋骨格系変化として,近年骨粗鬆症と筋量が減少するサルコペニアが合併した“Osteosarcopenia”が問題となっています.今回はラットに対して卵巣切除を行い骨粗鬆症とし,尾部懸垂を行うことで非荷重肢となるサルコペニアを再現したOsteosarcopenia動物モデルにテリパラチドと運動療法を併用することで骨密度,骨強度,骨構造の改善だけではなく,体脂肪率,骨髄内脂肪に対しても改善が得られることを報告させていただきました. このような賞をいただくことができたのは,宮腰尚久教授,粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方,研究室スタッフ先生方のご指導のおかげであり,この場をお借りして深謝いたします.これを励みに今後も臨床と研究に取り組んでいきたいと思います.