2017/02/04、ビューホテルにて第24回秋田県スポーツ医学研究会が開催されました。毎年行われるこの研究会は、秋田県のスポーツ医学に関して、整形外科、内科、そして秋田県体育協会がともに勉強する非常に貴重な会です。
まずはじめに、レクチャーとして嘉川貴之先生(市立大森病院整形外科)、柏倉剛先生(市立秋田総合病院整形外科)、柳澤宗先生(アーク循環器クリニック)、成田琢磨先生(秋田大学内分泌・代謝・老年内科学講座)、小野寺洋平先生(秋田大学付属病院産婦人科)の5名の先生から、明日からすぐに役立つスポーツ医学に関わる講演がありました。中でも小野寺先生の「アスリートの無月経」に関するレクチャーは、日常診療に役立つのみでなく、今後の産婦人科医との連携を深めていく上で非常に貴重なレクチャーでした。
続いて秋田県体育協会の片野裕先生から、「オリンピック競技となった空手道」と題して、特別レクチャーをしていただきました。秋田大学整形外科は、島田洋一教授が空手の元国体選手ということもあり、空手がいかにしてオリンピック競技となったかについて、非常に興味深く拝聴させていただきました。
特別講演1では、産業医科大学整形外科スポーツ関節鏡センターの内田宗志教授から「アスリートの股関節痛の診断と治療戦略」についてご講演いただきました。アスリートの股関節痛について、その概要から診断、鑑別疾患、画像所見、治療方針まで含め、幅広く、しかし詳細な部分まで教えていただきました。非常に濃い内容でしたが、印象的なプレゼンテーションでとても興味深い講演でした。ありがとうございました。
特別講演2では、埼玉医科大学総合医療センタースポーツリハビリテーション科の陶山哲夫教授から「パラスポーツと医師の役割」についてご講演いただきました。陶山先生は日本障害者スポーツ協会の医学委員長も努めており、講演では、われわれが普段あまり診療する機会の少ない障害者スポーツにおいて、選手が困っていること、その医学的原因、そしてそれに対して我々がどのように対応していくべきかを詳細に講演していただきました。ありがとうございました。
今回の研究会は、他分野の講演もあり非常に多岐にわたる内容で、医師としての幅を大きく広げるチャンスをもらった会だったと思います。さっそく明日からの日常診療に活かして頑張っていきたいと思います。