月別アーカイブ: 2024年6月

第44回日本骨形態計測学会若手研究者賞受賞(富永健太)

2024年6月21日〜23日、福島県福島市コラッセふくしまで、福島県立医科大学 腎臓高血圧内科学講座、先端地域生活習慣病治療学講座 主任教授/運動器骨代謝学講座 教授・風間順一郎会長、福島県立医科大学 整形外科学講座 主任教授 松本嘉寛副会長、当講座教授の宮腰尚久副会長のもと、第44回日本骨形態計測学会が開催されました。

秋田大学からは全国最多7演題の発表があり、会長の風間教授からどの演題もとても素晴らしい発表だったとお褒めの言葉をいただきました。秋田大学の骨代謝研究の優れた実力を全国にアピールする大きな機会になったのではないかと思います。

今回私は学位論文のテーマである「アデニン誘発型慢性腎臓病(CKD)モデルラットにおける脛骨近位骨切り部の骨癒合の検討」という演題で発表し、幸運にも若手研究者賞をいただくことができました。これまでに当教室では粕川雄司准教授(ゴールドリボン賞)、野坂光司准教授(学会賞、ゴールドリボン賞、若手研究者賞)、藤井昌先生、赤川学先生、湯浅悠介先生が受賞されている賞とのことで身に余る光栄です。

CKDは続発性骨粗鬆症を引き起こし骨強度の低下や、骨折リスクの上昇をきたすことは明らかになっておりますが、骨癒合について検討したものはありませんでした。当教室でこれまでに多くの先生方が行っているラットの脛骨近位骨切りをCKDモデルラットに行い、骨切り後早期で骨癒合が遷延することが明らかとなりました。このような賞をいただくことができたのは宮腰尚久教授、粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方、研究室スタッフの御指導のおかげであると感じております。この場をお借りして深謝いたします。

今回は副賞として福島の郷土玩具である「赤べこ」をいただきました。

400年程前、会津地方に大地震が起こり、会津柳津円蔵寺虚空蔵堂が倒壊しました。その後、険しい崖の上に再建されることになり、木材運搬に使役された牛が険しい道のりのため数多く倒れましたが、最後まで働き通した牛が赤い色をしていたという言い伝えにあやかり、「忍耐強く壮健であれ」という願いを込めて張り子の赤ベコが作られるようになったとのことです。

大学院での実験・研究は時に忍耐強さを求められます。またこのような賞をいただけるように今後も赤べこに込められた不屈の精神で精進してまいります。引き続き御指導御鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

新入局!

大曲厚生医療センターで研修されている西澤実柚(にしざわみゆ)先生が入局の挨拶に来てくれました!

(西澤先生:右から2人目)

これからの西澤先生のご活躍を楽しみにしております。

第61回日本リハビリテーション医学会@渋谷(木村竜太)

第61回日本リハビリテーション医学会が、東京都渋谷駅周辺で開催されました。

大きな学会としてはとても珍しい都心部開催で、会長の安保雅博教授(東京慈恵会医科大学リハビリテーション科)をはじめとした慈恵会医科大学リハビリテーション科の皆様のお力を感じました。

学会中は何度もスクランブル交差点を行き来し、ハチ公像にも何度も会いました。

今回の学会では、リハビリテーション学会のnext generationの先生方が多くご講演されていました。

秋田大学からは工藤大輔先生が、粕川雄司先生の座長で、教育講演をされました。

脊髄損傷の疫学から、われわれが取り組んでいるリハビリテーションロボットの内容までお話いただきました。会場は満席+立ち見の方もたくさんいらっしゃる大盛況でした。

また、秋田大学整形外科がずっとお世話になっております、UCSFの長尾正人先生も参加されており、今のサンフランシスコの状態を伺うことができました。(長尾先生のHPはこちらです https://masato-nagao.com/ja)今年は秋田大学から学生も留学をしており、今後も交流を続けていきたいです。

ただ、サンフランシスコの物価の高さは洒落にはならなそうでした。

今回の学会で改めてリハビリテーションが社会と医療をつなぐ存在になっていることを実感しました。

今後も研鑽を積み、秋田に最新のリハビリテーションを届けられるようにしていきたいと思います。

第17回秋田県手外科研究会(小滝優平)

2024年6月1日㈯、秋田温泉さとみで第17回秋田県手外科研究会が執り行われました。

千馬誠悦先生が今年度で秋田県手外科研究会の会長を御勇退されますので、千馬先生が会長の下では最後の秋田県手外科研究会となりました。この場をお借りして長年秋田県の手外科の発展にご尽力いただいた千馬先生に深謝いたします。今後ともご指導何卒よろしくお願い申し上げます。

一般演題として5演題発表され、各発表の質疑応答では多数質問が上がり非常に活発な討論がなされました。

ミニレクチャーとして中通総合病院の斉藤光先生より「ばね指の保存治療と手術治療について」とう題目でご講演頂きました。日常診療で多く見られるばね指のケナコルト注射の適応や実際の手術の方法、稀に合併するPIP関節屈曲拘縮の対応など日々の診療にすぐ活用できる情報をレクチャー頂きました。

特別講演では国立病院機構 仙台医療センター形成外科手外科 東北ハンドサージャリーセンター代表 東北大学大学院医学系研究科形成外科学 臨床教授 鳥谷部荘八先生より『60分で「体験する」切断指接着の全て~基本から応用、発展、そして野望に至るまで~』をお話していただきました。

秋田大学を卒業した鳥谷部先生が日本屈指の手外科医になられた経歴と、大変素晴らしい症例の数々をご教授いただきました。文字通り体験したような感覚になるほど、刺激的で心に火が付くようなご講演でした。今後とも秋田県の手外科へのご指導を賜れますと幸甚に存じます。

来年度からは白幡毅士先生新会長の下、我々若手も秋田県手外科研究会の発展のために邁進していく所存です。今後とも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。