月別アーカイブ: 2024年5月

第97回日本整形外科学会学術総会(久田朱里)

2024年5月23日〜26日に福岡国際会議場で第97回日本整形外科学会学術総会(慶應義塾大学整形外科 松本守雄会長)が行われました。当教室からは56演題と多くの演題が採択され、各分野の先生方のご活躍が光る会となりました。

初日には菜なで同門会が開催され、久々に多くの同門が集い、大盛況の会でした。コロナ世代の私は、同門会の経験が少なく、普段なかなかお会いする機会がない上級医の先生方と一緒に水炊きを囲みながら、お話ができて貴重な時間でした。また、本学会に4人の研修医の先生が参加してくれました。4人とも整形外科に強く興味を持ってくれており、今後の秋田大学整形外科の発展が期待されます。最近は女性も整形外科に興味を持ってくれる後輩が増え、嬉しい限りです。一緒に整祐会を盛り上げていく仲間を増やすべく、引き続き勧誘活動にも力を入れていきたいと思います。

学会では、宮腰教授のシンポジウムを始め、先輩方の発表やランチョンセミナーを聞き勉強させて頂きました。私は3日目のポスター発表でしたが、緊張してしまい上手く話せず、まだまだ経験が必要と感じ、今後のモチベーションに繋がりました。ご指導頂きました先生方、本当にありがとうございました。

今回、親善スポーツ大会はバスケが中止となり、当教室からの参加はありませんでした。大会がなくともバイソンズは練習に励んでおり、先生方のバスケ愛を感じました。来年、再来年こそは全競技大会が復活し、スポーツの場でも先生方の勇姿が見られることを願っております。

来年は東京で開催予定となっています。本教室からさらに多くの演題が採択され、東京の地に集い切磋琢磨できると良いと思います。3年目の連続採択を目指して、私も日々精進してまいります。

学会会場前に集うと一大勢力でした

宮腰教授のシンポジウムでのご講演

緊張しまくりの筆者

女子らしくアフタヌーンティーを楽しみました

練習後のバイソンズ

21st edition of the ESSKA Congress inMilan (村田昇平)

2024年5月8日~10日にイタリア、ミラノでEuropean Society for Sports Traumatology,
Knee Surgery and Arthroscopy(ESSKA)の学術集会が開催されました。秋田からは赤川
学先生、塚本泰明先生、村田が参加、発表をさせていただいてきました。
本学会は膝関節だけではなく関節鏡やスポーツ整形に携わる世界中のドクターが集まる学
会で、秋田大学整形外科の臨床グループとしてはASAKGが担当する分野の世界最高峰の学
会です。
学会で最新の知見を勉強させていただきながら、隙間時間ではミラノの都市を観光、ラン
ニング、自転車で爆走したり(半日で16km歩く日もありました・・・)、ベネチアを観
光するなどして教養を深めさせていただきました。
多くのことを勉強させていただきましたが、私がこの期間中に学会以外で心に強く残って
いるのは隙間の時間で膝についてのdiscussionを深めている赤川先生、塚本先生のお姿で
す。お二人の知識や熱量に圧倒され、後輩としてとても頼もしく感じ、また、自分たちも
頑張らねばと刺激をいただきました。
久しぶりの海外研修でしたが、整形外科医としても、一人の日本人としても多くの経験を
することができた旅でした。来年以降秋田からより多くの先生方と参加できたらと思いま
す。
学会に参加する機会をいただき本当にありがとうございました。今後ともご指導の程を何
卒よろしくお願い申し上げます。

Global Spine Congress 2024 in Thailand(尾野祐一)

2024/05/16-18にタイ、バンコクで開催されたGlobal spine congress 2024に木村竜太先生と一緒に参加してきました。AO Spineが主催する国際的な脊椎学会で、地元のタイからだけでなく、米国、ヨーロッパ、アジア、南米と世界各国から多くの脊椎外科医が参加していました。今回は、私はe-Poster、木村先生はRapid fire sessionでの発表でした。

Rapid fire sessionとは、2分間で発表し、最後に演者数人と座長でまとめて質疑応答をかわすスタイルで、木村先生は短い持ち時間ながらも時間ぴったりにプレゼンし、座長の質問にもしっかりと回答していました。

本学会では脊椎内視鏡手術に関するsessionが多くありました。演者の傾向をみていくと、韓国や東南アジアの国々で特にBi-portal endoscopic spine surgeryが盛んな印象があり、日本は世界に比較すると遅れをとっているのでは、という危機感を抱きました。いろいろと障壁はありますが、秋田でも世界の潮流にのって脊椎内視鏡手術を導入し普及できればと感じています。

学会期間中には、秋田大学に1か月間ずつ留学に来ていたタイ人のDr.Issara、Dr.Springに会うこともできました。彼らのおかげで、空港からの送迎やおすすめレストランの情報提供など、滞在中のサポートも万全でした。彼らの親切なおもてなしには感謝の気持ちでいっぱいです。また、Dr.Issaraは秋田から戻ってかなりの脊椎手術をこなしているようで、こちらも負けずに頑張らないと、という気持ちにさせられました。

さらに、学会期間中には日本から来ていた他県の脊椎外科医(整形外科、脳神経外科)や他国(タイ、ブラジル、カザフスタン)の脊椎外科医と交流する機会もありました。分野や医局の異なる施設の先生の話を聞けたことは、大変有意義で、交流の幅が広がったことを感じました。

バンコクでは学会だけでなく、観光も楽しむことができました。ワットポーを代表とする美しい寺院やプーパッポンカレーなどのタイ料理の美味しさに触れ、異文化を体感する素晴らしい時間を過ごしました。私は最終日に腸炎を発症して、残念ながらアユタヤ遺跡には行けませんでしたので、そこは次回タイに来たときの楽しみとしてとっておこうと思います。

最後に、不在中の業務を担当していただいた大学脊椎スタッフの皆様には深謝を申し上げるとともに、今回得られた経験を少しでも日々の臨床に活かしていきたいと思います。

学会場前で

プレゼンする木村先生

秋田に留学に来ていたDr.Spring(中央)との一枚

ワットポーの涅槃像

第121回東北整形災害外科学会(森下耀)


2024年5月10-11日に第121回東北整形災害外科学会(東北大学整形外科 相澤俊峰会長)
が仙台国際センターで開催されました。当教室からも数多くの演題が採択され、各分野で
熱いディスカッションが行われ、大盛況の会となりました。
会に先立ち、初日の朝6時から親善野球大会が行われ、新潟大学と対戦しました。初回に
杉村先生の先頭打者ヒットから繋いで、1点を先取。1回の裏に同点に追いつかれるも、東
條先生の安定したピッチングで、3回までは1-1の投手戦となりました。4回裏に新潟打線
に捕まり、途中で大内先生に投手交代。ビッグイニングとなりました。5回表の反撃も及
ばず敗退となりました。宮腰教授、野坂准教授をはじめ、たくさんの先生方に応援に来て
いただき、いい雰囲気の中で楽しく試合をすることができました。野球素人の私個人とし
てはセカンドで幾度もエラーを重ね、チームに大変ご迷惑をおかけしました。エラーを重
ねた私にも教授をはじめとしてたくさんの先生方から優しいお声がけをいただき、気持ち
を切り替えて朝イチのセッションで発表に臨むことができました。発表はノーエラー(?)
で切り抜けることができたと思います。
当教室からは様々な演題が採択されました。中でも医学科6年生の細渕椋太君は一般演題
6「脊椎2」のセッションで、同じく6年生の大久保知修君は「学生セッション」で堂々と
素晴らしい発表をされていました。大久保君は自らエコーを走査し、私自身も足関節、前
距腓靭帯を診察してもらいました。準備からとても頑張っていたのが印象的でした。惜し
くも受賞はなりませんでしたが、最高の準備、発表、質疑応答だったと思います!
前の記事にもありましたが、原田俊太郎先生が東北整形災害外科学会Travelling fellowship
に選出されました。おめでとうございます。
来年の東北整災でも多数の素晴らしい発表ができるように、また野球も必ず勝利をつかみ
取れるように、準備をしていきたいです。今後ともご指導のほど何卒よろしくお願いいた
します。

東北整形災害外科学会Travelling fellowship選出のご報告(原田俊太郎)


宮腰尚久教授、ならびに坂本仁先生をはじめとした秋田県立医療療育センターの先生
方にご指導頂き、東北整形災害外科学会誌に投稿した論文「独歩獲得に向けた脳性麻
痺児における段階的手術の経験」が評価され、この度、東北整形災害外科学会の
Travelling Fellowとして海外学会に参加させていただける貴重な機会を頂きました。今
回、このような非常に貴重な機会を頂くことができたのも、宮腰教授をはじめとして
秋田大学整形外科の先生方のご指導があったからこそと思います。今後ともご指導ご
鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。