月別アーカイブ: 2025年3月

国際交流イブニングセミナー (尾野祐一)

2025年2月28日、秋田大学医学部40周年記念講堂にて、秋田大学整形外科と秋田大学医学部国際交流委員会の共催により、「国際交流イブニングセミナー」が開催されました。 今回の講師は、ドイツのSana Clinic Offenbachに勤務するAndrei Slavici先生で、整形外科の中でも特に脊椎・脊椎腫瘍を専門とされている医師です。

Slavici先生とは、2024年3月に私と秋田労災病院の佐藤千晶先生がドイツでの研修に参加した際にご縁があり、そのつながりから秋田県脊椎脊椎病研究会(2025年3月1日に開催予定)に講師としてお招きすることとなりました。今回のイブニングセミナーでも講演をお願いし、貴重なお話をいただきました。講演テーマは「The Oncological Patient in the German Healthcare System」です。講演では、ドイツにおける転移性脊椎腫瘍の治療戦略について詳しく解説いただきました。実際にSlavici先生が手がけた症例も複数紹介され、特に積極的な外科手術のアプローチには大変感銘を受けました。

また、講演後の懇親会では、ドイツでの脊椎手術の実際の様子や、脊椎外科医の日常についてお話を伺うことができました。Slavici先生は非常に気さくで、私のつたない英語にも丁寧に耳を傾けてくださいました。脊椎外科に対する真摯な姿勢が伝わり、非常に刺激を受けました。年齢が私とほぼ同じでありながらも、すでに豊富な手術経験を積まれている姿に触れ、改めて自らも研鑽を積まなければならないと強く感じました。

今回のセミナーを通じて、国際的な視点から整形外科医療を学ぶ機会を得られたことを大変嬉しく思います。今後もこうした交流の機会を大切にし、最新の知見を日々の診療に活かしていきたいと考えています。

第55回人工関節学会 (石垣佑樹)

2025年2月21〜22日の2日間に渡り、名ポートメッセなごやにて岐阜大学大学院医学系研究科整形外科学教室の秋山治彦先生会長の元、第55回日本人工関節学会が開催されました。学会のテーマは「セレンディピティのすヽめ」でしたが、これからの臨床や研究につながる出会いがあった方も多かったのではないでしょうか。

学会中いくつかのセッションを聴講させていただきましたが、1番印象に残っているのは、Debate sessionの「TKA MA or KA-TKAを語る」です。MA派とKA派の先生がそれぞれの立場から、それぞれの考えをぶつけ合う討論を繰り広げており、自分の信念を持って日々の診療に臨まれていることを感じました。筆者はTKAの症例数も少なく公平な立場でDebateを聞くことができましたが、よりよい治療成績につながるようにお互いが切磋琢磨できればいいのではないかと思いました。

1日目の夜には当教室の関節Groupの学会参加者が集い、人工関節学会2025大ジョイントミーティングin名古屋が開催されました。今年も大曲から多くの研修医の先生がご参加していただいたこともあり、16名の先生方にお集まりいただき、大いに盛り上がりました。若手からベテランの先生まで参加されており、とても楽しい会となりました!

来年度は2月26〜27日の日程で、グランキューブ大阪(大阪国際会議場)で開催されます。来年は演題を出せるように、日々の診療や研究を行っていきたいと思います。