月別アーカイブ: 2023年5月

令和5年度整形外科医局・病棟合同大歓迎会(河原木剛)

令和5年5月26日、整形外科医局・病棟合同大歓迎会が開催されました。今年度、大学には新しい仲間として整形外科医6名と、医局秘書2名、実験助手1名、看護師4名を迎えることができました。こうした歓迎会はコロナ禍を経て実に4年ぶりの開催でしたが、大変な盛り上がりをみせました。新任の皆様、これからどうぞよろしくお願いいたします!

さて、日々の診療において、病院での業務引継ぎはとても重要な作業です。そこで、歓迎会の交流企画として、『テーブル対抗絵申し送り対決』を開催しました。与えられた「お題」を己の画力のみで隣の席へ一人ずつ申し送ってもらい、最後の人がその絵をみて「お題」を当ててもらうというゲームです。全部で3問出題しましたが、なんと全問正解したテーブルが過半数を占め、病棟では日々適切な申し送りが行われているのだと実感いたしました。今後はさらに円滑なコミュニケーションをとりながら、適切な申し送りが行われることでしょう。

なお、当科には5月よりタイからの留学生であるDr Issaraが、Akita Spine Teamのフェローシップとして来ていました。歓迎会が開催された5月26日は秋田でのフェローシップ最終日でもあり、宮腰教授からDr Issaraへ修了証書が授与されました。Dr Issaraは自分と同い年ですが、非常に知識が豊富で、とても優しく(私の拙い英語も頑張って理解してくれました)、Dr Issaraとの交流にてたくさんのことを学ぶことができました。

ようやく長いコロナ禍から日常を取り戻しつつあり、こうした交流は今後また増えていくことでしょう。これらを通じて、今後秋田の、そして世界の整形外科診療をより一層盛り上げていければと思います!


絵申し送りゲームの回答例お題は「秋田県」でしたが…(きりたんぽとナマハゲを申し送っていたのでしょうか…??)

第77回秋田県整形外科医会(森下耀)

2023年5月20日, 第77回秋田県整形外科医会が行われました. COVID-19が5類感染症に移行し, 現地開催がメインの会となりました. 日頃より大変お世話になっている先生たちと久しぶりに対面でお話ができ, 大いに盛り上がりました.

まず, シンポジウムでは4名の先生がご講演をくださいました. 高齢化の進む秋田ならではのお話で、”高齢者に対する整形外科診療”と題し, 脊椎脊髄病, 骨軟部腫瘍, 関節疾患, 外傷疾患についてお話しいただきました. 高齢者の診療の現状と課題について語っていただき, 高齢者医療のモチベーションが高まるとても有意義なシンポジウムとなりました.

続いて, 若手のセッションが行われました. 今回からはResident Award SessionとYoung Specialist Award Sessionの2部門に分けられ, 若手により多くのチャンスをいただけるようになり, 若手のモチベーションもとても高かったと思います. Resident Award Sessionでは16題, Young Specialist Award Sessionでは7題のたくさんの発表があり, 各発表に対して活発なdiscussionが行われました. Resident Award Sessionの最優秀賞は大曲厚生医療センターの長岡佑樹先生が受賞され, Young Specialist Award Sessionの最優秀賞は秋田厚生医療センターの東海林諒先生が受賞されました. おめでとうございます.

その後, 教育研修講演1として, 奈良県立医科大学 骨軟部腫瘍制御・機能再建医学講座 教授 朴木寛弥先生より『骨・軟部腫瘍 最近の話題から』と題し, ご講演いただきました. 骨軟部腫瘍の診断・治療の基本的なお話, 腫瘍切除と人工関節のお話, 新規治療薬などをわかりやすくご教示いただきました. 最近では, がんゲノムプロファイリングによって臓器別の治療から遺伝子別の治療へ進歩していたり, リバース型人工肩関節置換術を用いて機能再建を行っていたり, 骨軟部腫瘍の治療が日々進化していることを実感しました.

教育研修講演2として, 東北大学大学院医学系研究科 整形外科学 教授 相澤 俊峰先生より『知って損のない脊椎外科とヒヤリハット-末梢神経障害の話題も含めて-』と題し, ご講演いただきました. 豊富な臨床経験の中から実際の症例を提示し, 脊椎外科医が気をつけなければならないことを教えていただきました. 研究の分野のヒヤリハットとして, いわゆるハゲタカジャーナルに関してご教授いただきました. なかなか普段の研究会では教えていただけないような内容で, 参加者全員が明日からの臨床, 研究に活かせる実践的なものでした.

今回のシンポジウム, 若手session, 教育研修講演とも大変勉強になる発表とご講演の連続でした. 本日学んだことを活かし, 秋田県の整形外科診療をより良いものにできるように精進していきたいと思います.

第67回日本リウマチ学会総会・学術集会 (杉村祐介)

2023年4月24~26日に、第67回日本リウマチ学会総会・学術集会が福岡市で開催されました。

今回AORAからは、柏倉剛先生のシンポジウム「超高齢化県における整形外科医によるリウマチ診療」をはじめ、口演では小林志先生の「高齢関節リウマチ患者の機能障害に関連する因子の検討」、ポスターでは櫻場乾先生の「当科における炎症性腰痛の治療成績」、相澤俊朗先生の「当科でのリウマチ性多発筋痛症の治療成績」、青沼宏先生の「AORA registryでの高齢発症関節リウマチにおける疾患活動性に影響する併存症の検討」、杉村祐介先生の「関節リウマチ患者の筋量と治療開始時期の関係」の演題を発表してきました。

またランチョンセミナーでは宮腰尚久教授から「骨粗鬆症の病態と鑑別疾患-画像所見と骨軟化症診断のポイント-」をご講演頂きました。椎体骨折の画像所見の鑑別に関して、悪性腫瘍との鑑別の重要性について、また骨軟化症診断のポイントとして、血清リン濃度、FGF23の測定の必要性についてお話頂きました。稀だが重要な腫瘍性骨軟化症の症例提示もあり、とても勉強になりました。

AORAから高齢者の演題を多く発表しましたが、学会全体を見ても高齢者のリウマチ治療についての難しさが現在の課題になっていると感じました。また治療困難な関節リウマチ(D2TRA)についての話題も多く、疾患活動性や合併症、高齢、金銭面、服薬アドヒアランスなど多くの因子が要因として挙げられていました。

また学会初日の夜は、宮腰教授、石澤先生にもご参加頂き、みんなで博多名物のもつ鍋を食べて福岡のグルメを堪能しました。

コロナ禍でここ3年はハイブリッド開催でしたが、今回は現地開催に戻り久々に現地学会に参加したことで、新たな研究課題も見つかりモチベーションの向上につながったと思います。今後も活動を発展させられるよう頑張りたいと思います。

最後に、いつもご指導頂いております宮腰尚久教授をはじめ、学会中の業務を代行してくださいました先生方に感謝いたします。

第96回日本整形外科学会学術総会(原田俊太郎)

この度、5月11日〜14日の期日で岡山大学尾崎敏文会長のもとパシフィコ横浜で開催された第96回日本整形外科学会学術集会に参加してきました。秋田大学からは多くの演題が採択され、全国に秋田大学の教室としての力を示す結果となりました。中には複数演題採択されている先生もおられ、自分自身も精進していかなければと感じました。

コロナ禍が明けて初めての日整会であり、数年ぶりに現地での同門会が我らが木下隼人幹事の先導のもと開催されました。横浜中華街はあいにくの雨模様でしたが、その雨を吹き飛ばすほどの大盛り上がりを見せました。

本来であればバスケットボール、サッカー、野球などの親善スポーツ大会が開催されるはずでしたが今回屋内競技のバスケットボールは残念ながら開催されない結果となりましたが来年度はかならず復活すると思われますのでそれまで身体と心を整えていきたいと思います。

第66回日本手外科学会学術集会(佐藤貴洋)

2023年4月20日~21日で日本手外科学会(通称 日手会)が開催されました.会場は日本の中心地新宿でした.

本学会では積極的に刺激を得ようとハンズオンへ参加しました.

手の造形ハンズオンでは指イリザロフを用いたハンズオンレクチャーがありました.残念ながら定員漏れをしたため外から見学という形になってしまいがしたが,たまたま居合わせた湯浅先生がハンズオンの受講者だったので先輩がハンズオンしている姿を間近でみることができました.しかも湯浅先生の講師は外傷関連でも有名な前川先生でとても貴重な場面を見学させて頂きました.(ちょっとだけハンズオンをお裾分け頂けたのも貴重な経験でした.)

2日目はStellar Rのハンズオンに参加しました.モデルボーンを使って密にプレートに触ることでプレートの癖のようなものをこの身で感じることができました.使わなければならない症例はそもそも治療が難しい症例になるかとは思いますが,事前に心の準備をすることができました.

また今回,岩手医科大学のハンドグループの先生方にお声掛け頂き,食事会に参加させて頂きました.我々は湯浅先生,齋藤光先生,自分のAHG最若手3人で参加しました.相手側も同世代の先生がご参加されており,他大学の先生方から聞けるお話は非常に有意義なものでした.

日手会は初めての参加でしたが,本当に刺激的でかつ貴重な経験となりました.教育研修口演が全く聞けなかったのが残念でしたが,後日配信されるオンデマンドでしっかりと復習したいと思います.