第16回秋田県足の外科・創外固定研究会(富永健太)

2025年12月6日、秋田県総合保健センターで第16回秋田県足の外科・創外固定研究会が開催されました。

ミニレクチャーでは、市立横手病院の大屋敬太先生より「関節リウマチを伴う変形性足関節症の治療」についてご講演いただきました。RAを背景とした変形性足関節症に対する手術についてイリザロフを併用した軟部組織に愛護的な治療と感染対策についてわかりやすく解説していただきました。続いて、秋田大学医学部整形外科学講座の原田俊太郎先生より「Posterior Pilon Fracture の病態と治療戦略 〜Approachの選択とFixationの要点〜」というテーマでご講演いただきました。骨折型の理解、Modified PMアプローチの有用性、実際の症例提示など明日からの診療に活かせる内容でした。

メーカーセッションでは、市立角館総合病院の青沼宏先生による「誰でも使えるイリザロフ 創外固定器」が行われ、イリザロフの基本構造、組み立て方など基礎から丁寧に解説していただきました。

特別講演では、神戸大学医学部整形外科 関節温存・再建外科部門 特命准教授の神崎至幸先生より「きちんとなおせてますか? 捻挫と変形性足関節症」と題して、足関節捻挫、慢性足関節不安定症、変形性足関節症の治療戦略についてご講演いただきました。スポーツ現場で頻度の高い足関節捻挫の病態から最新の治療法を簡潔に整理していただきました。また変形性足関節症に関しては、StageによってTAA、骨切り、足関節固定と様々な治療法があるなかで豊富なデータをもとに分かりやすく解説していただきました。なかでもTAAに関しては日本一といっても過言ではない神埼先生の手術成績に感銘を受けました。臨床へ応用できる内容が多く1時間があっという間に感じるご講演でした。

開催にあたりご尽力いただいた先生方、スミス・アンド・ネフューの皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。