月別アーカイブ: 2022年10月

第37回日本整形外科学会基礎学術集会(五十嵐駿)

2022年10月13日・14日の2日間、第37回日本整形外科学会基礎学術総会に参加・発表して参りました。本学会は宮崎大学医学部整形外科の帖佐悦男教授会長の元、「運動器基礎研究のイノベーション–継承と革新–」をテーマとし、シーガイアコンベンションセンターにて開催されました。

秋田県からは宮腰尚久教授、粕川雄司准教授、野坂光司講師、木島泰明先生、三浦隆徳先生、原田俊太郎先生、笠間史仁先生、私の8人が参加し、それぞれが自らの臨床・基礎研究について発表し、活発な討議を行いました。

現地参加の人数も多く、整形外科関連の学会活動もコロナ禍以前の活発さへ戻ってきている印象でした。また、動画のみでの参加や録音での現地発表など、以前にはなかった学会参加の仕方も良い形で残っており、多様性のある新しい学会の形を実感しました。

自分と原田先生が発表した骨粗鬆症基礎のセッションでは、慈恵医大の斎藤充教授から貴重なご質問やご指摘をいくつか頂きました。骨代謝領域で世界的に著名な先生にご指導頂く事ができ大変貴重な機会となりました。

また、夜は有志で集い宮崎のグルメを満喫しました。宮崎は地鶏やマンゴー、チキン南蛮などで有名ですが、最近は餃子消費量が国内トップクラスであることが注目されており、餃子も美味しく頂きました。〆にはパフェや肉巻きおにぎり、冷汁やうどんなどとバリエーションに富んでおり、迷いながらもマンゴーパフェを選択し大正解でした。

今回の学会も非常に充実したものとなりました.学会に参加して得た知識・経験を礎にさらに精進して参りたいと思います。今後ともご指導の程よろしくお願い申し上げます。

畠山雄二先生が秋田県医師会医学奨励賞を受賞しました

同門の秋田赤十字病院 畠山雄二先生が、今年度の秋田県医師会医学奨励賞を受賞すること になりました。 

畠山先生が長年にわたって行ってきた、雪下ろし外傷の研究の功績によるものです。 この研究は、秋田の雪下ろし外傷の疫学調査にもとづいた要因分析により予防対策を 提唱し、その結果、外傷が減少したことまでの経過をJ Orthop Sciにも報告している 大変優れた研究です。

畠山先生の益々のご活躍を心からお祈り申し上げます。

新入局!

本日、新入局の挨拶がありました。

岩渕 圭一郎(いわぶち けいいちろう)先生

大曲厚生医療センターで初期研修中です。

仲間が増え、とても嬉しい限りです。

岩渕先生のご活躍を心より期待しております!

島田洋一名誉教授 日本義肢装具学会飯田賞本賞受賞

当科名誉教授の島田洋一先生が、日本義肢装具学会飯田賞本賞を受賞されました。

受賞理由は「永年の先端機器を用いたリハビリテーション医療に関する研究と実践」です。

義肢装具分野でも、装具と機能的電気刺激(FES)のハイブリッド、そしてリハビリテーションロボットの臨床導入にご尽力され、学会では副理事長ならびに2019年度の第35回日本義肢装具学会学術集会大会長を務められました。

島田洋一名誉教授のご健勝とますますのご活躍を心より祈念申し上げます。

第76回秋田県整形外科医会(佐藤貴洋)

どんどん肌寒くなり日増しに秋の深まりを感じるこの頃,第76回秋田県整形外科医会が開催されました.

まずシンポジウムでは5名の先生方がご講演くださいました.人工関節置換術のアップデートということで,現状資格をもつ人しかできないRSAについて,なじみのあるTKA,THAでは最新のロボット手術について,少し専門的なものとしては人工足関節や人工指関節についてと非常にボリュームもあり,充実感のある内容でした.教科書や文献から勉強できることもありますが,実際に手術されている先生方から,手術をしての印象というのも知ることができ,非常に有意義なセッションでした.

そして県医会の目玉であるヤングドクターセッションが始まりました.整形外科1年目,2年目の先生方も症例報告だけでなく,臨床研究にも積極的に取り組みご発表されていたのが非常に印象的でした.専門医取得後の先生方のセッションはさらにレベルが高く教育的内容や,実臨床にも直結しうる素晴らしい研究の一端など様々な内容でご発表頂きました.齋藤光先生,最優秀演題賞おめでとうございます.

特別講演1ではマツダ病院菊川和彦先生より「肩関節外科におけるリバースショルダーの現在地」と題してご講演頂きました.前半はRSAの総論としてこれまでの遍歴,原理など基礎的なところを詳細に教えて頂きました.後半にかけては肩関節疾患とRSAの各論について教えて頂き,その後,数々のRSAの御経験から生まれた臨床研究の一部をご紹介頂きました.最後には,教訓的な症例とその時の原因,対策なども考察頂き非常に勉強になりました.時折挟まれるMAZDAのスライドが素敵でした.

特別講演 2では藤田医科大学藤田順之先生より「超高齢社会における運動器疾患の問題点―腰椎変性疾患を中心に―」と題してご講演頂きました.疫学研究から腰痛が不健康期間に大きく関わるという研究結果からご講演が始まりました.運動器疾患の大きな問題として深部静脈血栓症,ポリファーマシーというトピックスに焦点を当てた臨床研究に関してご紹介頂きました.後半ではメタボと腰椎疾患との関係に関して脂肪が何たるかというところから教えて頂きました.やはり肥満は手術を受けるか受けないか関係なく,良くないなと感じました.最後に先生が行われている腰椎変性疾患に関連する最新の研究を紹介頂きました.基礎研究,臨床研究など様々な分野の研究をご紹介頂き非常に有意義な時間となりました.

今回も非常に充実した研究会となりました.本日学んだことを明日への診療に活かしていきたいと思います.