第53回日本リハビリテーション医学会学術集会(斉藤公男)

2016年6月9日〜6月12日の4日間,第53回日本リハビリテーション医学会学術集会・が京都で開催されました.リハビリテーションはリハビリテーション科のみならず,多種多様な科・職種が関わる分野のためであり,近年関連対象疾患も増加しております.そのため,日本リハビリテーション医学会会員数は約10000人を超える大変大きな学会となっています.

今年は,AMAG・リハビリテーショングループから7演題が採択され,松永俊樹准教授のパネルディスカッションでの御発表,島田洋一教授のランチョンセミナー(メイン会場!)の御講演がありました.

初日は京都府立医科大学,久保俊一教授による会長講演が行われました.古代エジプトの装具の話から近代のリハビリテーションの歴史,日本でのリハビリテーションの歴史をひもとき,現代に至るまでのリハビリテーションの軌轍と融和について御講演され大変勉強になりました.

日本リハ1

 

2日目から大学院1年目の岩本先生,髙橋先生,飯田先生も加わり更に賑やかな様相を呈してきました.各先生方の発表は皆リハーサル通り大変落ち着い た発表で,大変勉強になる内容でした.先行予約制で清水寺の夜間特別拝観などもあり,京都の歴史とリハ学会の規模の大きさを実感する日でした.

日本リハ2日本リハ3最終日は島田洋一教授のランチョンセミナーがメイン会場で執り行われました.当科での研究の歴史から今後のAIとロボットの融和や可能性について多数の動画を用いてわかりやすく説明して頂きました.メインホールで大変盛況のうちに終了しました.

個人的には整形外科・バイオメカニクス・ロボットリハ関連を中心に発表を聞き回っておりました.以前から本学会には出席しておりましたが.私が初めて出席 した頃の発表が研究室の段階であったロボットリハビリの分野の発表が,今回はいよいよ臨床介入の発表が増加してきたことが実感されました.新しい機器を用 いた研究とコンベンショナルなリハビリテーションの発表が混在しかつ多種多彩な領域にわたっており,今まで以上に良い意味で混沌とした学会になってきた印 象です.秋田大学は以前からバイオメカ,ロボットリハを島田教授の御指導の下,強力に推し進めております.全国的にも珍しい完全なる医工連携で秋田県のリ ハビリテーション及び整形外科での研究・活動は,まさに今後のトピックスとなる分野であり今後も貪欲に新しいものを吸収し,患者様によりよい医療を提供で きるよう研鑽したいと思います.

最後になりますが,大学病院,関連病院の先生方,平素より御支援いただきありがとうございます.学会での不在時には,いつもながら大変御面倒おかけし大変恐縮です.AMAG,リハビリテーショングループ一同頑張ってまいります.今後ともよろしくお願い申し上げます.

秋田大学大学院医学系研究科機能展開医学系整形外科学講座

秋田大学医学部附属病院 リハビリテーション科

斉藤公男