2016年11月5日土曜日、2016整形外科市民公開講座が秋田市のさきがけホールにて多くの方々にご参加いただき開催されました。今年のテーマは、「知らないうちに骨が折れる~ぜいじゃく性骨折を正しく知ろう~」です。
例年どおり12時からデモンストレーションを行いました。骨密度測定と筋力・姿勢測定にわけ、多数の方々にご参加いただきました。時間の都合でご希望通りに検査いただけなかった方々がおり、申し訳ありませんでした。
14時からのパネルディスカッションでは、開会のご挨拶を秋田魁新報社の小笠原直樹社長、来賓のご挨拶を秋田市保健所の秋山 渉次長よりいただきました。総合司会を秋田テレビの石塚真人様にお願いし、はじめに宮腰尚久准教授より「いつのまにか骨折ってなあに?」と題した基調講演を頂きました。いつの間にか骨折が生じてしまう脆弱性骨折について、複数の部位に生じることが多く、骨粗鬆症が原因となりその予防には食事療法・運動療法・薬物治療が重要であることをお話しされました。
続いて宮腰尚久准教授と工藤 透先生がコーディネーターとなり、パネリストは渡部英敏先生、田村康樹先生、木下隼人先生、佐藤千恵先生、粕川で、ぜいじゃく性骨折についてのパネルディスカッションを行いました。これまで治療した脆弱性骨折の具体的な状況についてお話しいただき、原因として骨粗鬆症があるため検診などで骨密度を測定することが重要であること、日常生活では重い物を持つことや雪かきをすることはできるだけ避けたほうがよいことや、カルシウムやビタミンD・蛋白質などの栄養素をバランスよくとることが骨や筋肉に有用であることなどがディスカッションされました。転倒・骨折予防に有用であると言われている片足立ちとスクワットを参加いただいた方々と一緒に実践し、最後に骨粗鬆症の治療薬について解説し、骨折の予防についてみんなで考えることができたと思います。パネルディスカッション終了後には、参加いただいた方々からの医療相談を受けて市民講座を閉会しました。
寒さが厳しくなった当日、ご参加いただいた方々、お手伝いを頂いた関係者の方々に心より感謝申し上げます。今後も市民講座を継続できるようにご支援・ご協力よろしくお願い申し上げます。