留学報告⑮  臨床研究について(斉藤公男)

秋田大学医学部附属病院 リハビリテーション科/整形外科の斉藤公男です.2017年9月から島田洋一教授の御高配によりアメリカサンフランシスコ UCSFに留学させて頂いております.現在お世話になっているのはZuckerberg San Francisco General Hospital(ZSFGH)のOrthopedics Trauma Instituteです.

 

今回は臨床研究について

私の留学の目的は米国リハビリテーションの臨床研修です.それとともに,臨床研究も行う必要があり,現在進行中であります.

研究の指導医は,Dr, Saam Morshedです.彼はUCSF整形外科の准教授で,外傷を専門としている先生です.統計学に造詣が深く,M.D(Doctor of Medicine),Ph.D(Doctor of Philosophy; 医学博士)のほか,M.P.H(Master of Public Health; 公衆衛生学修士)も取得されている数少ない医師です.そのため,研究内容は大規模多施設での臨床研究を得意とされています.現在も10以上の多施設共同研究を行っており,そのグラントの総額は数億円を超えているそうです….

Dr, Morshedの下,OTIのClinical research部門にお世話になり,臨床研究の立ち上げ,IRB; Institutional Review Board,日本で言う倫理委員会の承認を経て,臨床試験が始まっています.

実際には,OTIでPhysiatristとして勤務されているDr, Karina Rosario,長尾正人先生の助力を頂き,臨床研究を行っています.発表前ですので詳細はお知らせできませんが,アナログ機器とデジタル機器を使った臨床研究を行っております.

週1回の研究ミーティングでは,現在進行中の研究の進捗状況や学会発表のスライドなどを逐一チェックし情報を共有していきます.

研究構想から研究チームの立ち上げまでのスピードがとてつもなく速く,データの管理方法や収集方法まで非常にシステマティックで統制されており,勉強になっています.日本との研究体制の違いも多々あり,うらやましかったり勉強になったりしています.

 

 

 

 

 

 

 

 

リサーチミーティング 左奥がDr,Saam Morshed,左手前がUCバークレーの学生.優秀です.

 

 

 

 

 

 

 

 

左からTgist(研究助手さん),筆者,Poul(ポーランドからのフェロー),Eleni(研究助手さん).いつもお世話になっています.

 

 

 

 

 

 

奥がDr, Karina Rosario,被験者が長尾正人先生 いつもお世話になっております.

 

つづく