平成30年4月26、27日の両日、東京都の京王プラザホテルで第61回日本手外科学会学術集会が開催されました。本会の学会長は、昭和大学の稲垣克記教授で、テーマは「サイエンスとアート」の調和でした。Akita Hand Group(AHG)からは9人が参加し、最新トピックスについて学んできました。AHGからは合計5演題が採択され、千馬誠悦先生が「手指変形性関節症に対する装具療法」、成田裕一郎先生が「ばね指に対するトリアムシノロン腱鞘内初回1回投与の効果持続期間」、伊藤博紀先生が「背側天蓋状骨片を伴う橈骨遠位端骨折の検討」、白幡毅士先生が「変形性PIP関節症に対する掌側アプローチによる表面置換型人工指関節置換術の治療成績」、冨岡立先生が「コンバインによる上肢外傷〜手こぎ作業の危険性〜」という内容で発表しております。
私は今回、橈骨遠位端骨折のセッションを中心に聴講してきました。その中で、橈骨遠位端骨折後の二次骨折予防にむけた骨粗鬆症治療の取り組み、掌側転位型橈骨遠位端骨折の手術治療、尺骨骨折合併例の手術治療などの演題は、大変興味深く、勉強になりました。本学会で得られた知識を臨床へ活かせるように、明日からまた精進してまいります。来年はこの学会で発表できるようにと決意を新たにしているところです。
現在AHGは、日常診療から得られたクリニカルクエスチョンを研究テーマとし、新たに調査を計画中です。まずは来年の日本手外科学会、日本整形外科学会での演題発表を目標とし、最終的には国際学会での発表、英語論文執筆を目指して参ります。私自身、AHGメンバーとして、リサーチマインドを持ちながら臨床、研究、論文執筆に取り組んでいこうと思います。
齋藤光