2018年9月7日から9月9日までの3日間、徳島県徳島市にある「アスティとくしま」において第44回日本整形外科スポーツ医学会学術集会が開催されました。会長は徳島大学整形外科教授の西良浩一先生、テーマは「情熱と覚悟~100%を超える復帰」でした。西良教授が会長講演でも話されていましたが、一般整形外科では80%、70%の改善率でも合格点の場合もありますが、アスリートに対しては我々のもとを受診したときのコンデション以上の状態でスポーツ現場に戻してあげる、あるいは、我々のもとを受診しなくてよかったときの状態まで、もっと言えば、そのとき以上のパフォーマンスを発揮できる状態まで持っていくところまでがスポーツ医学であり、そのためには情熱と覚悟が必要なのだ、ということを改めて学ぶことができた素晴らしい学会でした。
昨年の本学会で、秋田労災病院の関展寿先生が発表され、その後、本学会の学術誌である日本整形外科スポーツ医学会雑誌(整スポ会誌)に掲載された論文「脛骨過労性障害の画像診断‐初診時MRIによる疲労骨折とシンスプリントとの検討」が2017年度若手奨励論文賞を受賞され、今年の学会で表彰されました。関先生、本当におめでとうございます。我々Akita Sports, Arthroscopy, and Knee group(ASAKG)のメンバーは関先生を見習って、この学会にどんどん良い研究を報告し、論文化し、このような賞をもらえるよう頑張りましょう!
また今年の本学会は、第16回日韓整形外科スポーツ医学会も併催されており、齊藤英知先生は、日韓スポーツのシンポジウム2「What do I do for sports?」において、Sports Activity after Around-knee-osteotomyについてご発表されました。秋田の骨切りはスポーツができる!ということを、日本全国だけでなく韓国へもアピールして下さいました。
私も超音波エラストグラフィーのスポーツ障害予防に対する有用性について報告してまいりましたが、診断・治療・そして100%を超える復帰だけでなく、障害に至る前に予防することの重要性もアピールできたのではないかと考えています。
来年の本学会は、大阪で中村博亮・大阪市大教授が会長として2019年8月30日‐31日に行われます。我々のアスリートへのサポート活動が充実していることを全国のスポーツ医学関係者に対して(金足農業以上に)アピールできるよう、来年も秋田からいい演題をたくさん発表しましょう!