イリザロフハンズオンセミナーを開催しました(湯浅悠介)

                                  

4月6日にALVEでイリザロフハンズオンセミナーが開催されました。今回は県外からも多くの先生方にご応募いただき、20名を超す先生方にご参加いただきました。 

はじめに野坂光司先生からイリザロフ創外固定の基本的な組み方、ワイヤーの刺入方法、そして実際の症例を提示してイリザロフ創外固定の有用性についてご説明いただきました(写真1、2)。次にデモンストレーションとして野坂先生に、一時的イリザロフ創外固定を模擬骨に立てていただきました。ワイヤー操作などの手技をみることができ、手術をより具体的にイメージすることができました。また、講義だけでは伝わらない実践的な手術時の細かい注意点も教えていただきました(写真3、4)。最後にハンズオンとして、各テーブルで模擬骨に対してイリザロフ創外固定を立てました。想定する疾患は「重傷骨粗鬆症を有する下腿骨骨折」でした。受講された先生方は協力し合い、近位骨片へ2つ、遠位骨片へ2つリングが装着されるようにイリザロフ創外固定器を組み立て、ワイヤーを次々と刺入していました。イリザロフ創外固定は初めてという先生もいらっしゃいましたが、すぐにコツを掴み、最後にはワイヤー刺入はもちろんのこと、近接するワイヤーのリングへの固定も非常にスムーズに行っておりました(写真5、6)。最後に、十分なワイヤー本数で模擬骨を固定した後、骨折を想定して模擬骨を切りました。骨折部を押したり、荷重ストレスをかけたりしてもびくともしない様子を見て、イリザロフ創外固定の持つ固定力の高さを実感していただきました(写真7)。

 コロナ後は県内の整形外科の先生を中心としたハンズオンが再開されておりましたが、今回は県外からの受講も募り、非常に多くの先生方にご参加をいただき、盛会となりました。全国にはまだイリザロフ創外固定を触ったこともない先生がいらっしゃるかと思いますので、ぜひ次回はそのような先生方にご参加いただけたらと思っておいます。優れたデバイスであるイリザロフ創外固定がもっと身近なものになってほしいと願っています。

写真1、2

写真3、4

写真5、6

写真7