投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

ASBMR 2018 Annual Meeting in Montreal (齋藤光)

2018年9月28日からの4日間、米国骨代謝学会がカナダのケベック州Montrealで開催され、秋田大学からは粕川雄司先生、長幡樹先生、湯浅悠介先生、佐藤千晶先生、阿部和伸先生、私が参加しました。ミネラル代謝、筋骨格に関する臨床から基礎までの幅広い内容が議論される中、秋田大学からは宮腰尚久准教授、粕川雄司先生、長幡樹先生、湯浅悠介先生がそれぞれポスター演題発表を行ってまいりました。
宮腰尚久准教授はEffects of Intravenous Ibandronate among Patients with Insufficient Changes to Bone Resorption Markers after Oral Bisphosphonate Monotherapy. 粕川雄司先生はEffect of Prevalent Vertebral Fractures on Incidental Vertebral Fractures and Low Back Pain During Bisphosphonate Treatment for Osteoporosis. 長幡樹先生はEffects of hydroxyapatite/collagen complex on bone formation at osteotomy site of proximal tibia after povidone-iodine or ethanol exposure in ovariectomized rats. 湯浅悠介先生はEffects of selective estrogen receptor modulator and low-intensity aerobic exercise on bone and fat parameters in ovariectomized ratsのタイトルで発表され、世界各国から集まった研究者の方々と英語でディスカッションされておりました。

学会の合間には、カナダの歴史文化に触れてきました。モントリオールでは早朝ランニングで街を探索し、ヨーロッパ風の美しい街並みのなかで汗をながしました。また夜はディナークルーズでモントリオールの街をセントローレンス川から眺め、素晴らしい夜景を堪能しました。セントローレンス川のほとりにあるケベックシティは、かつての城郭が残り、フランス文化が根付いた美しい都市でした。
私は今回初めてASBMRに参加させて頂きました。先輩先生方がこのような大きな舞台で発表を行っている姿を目にして、秋田大学の骨代謝研究のレベルの高さを実感しました。私も2年後にしっかり研究内容を発表出来るよう、帰国後から研究に一生懸命取り組んでいきたいと思います。またカナダの歴史文化に触れ、大変貴重な経験をさせていただきました。このような機会を与えてくださった島田洋一教授、宮腰尚久准教授にはこの場をお借りし、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

第9回秋田県骨粗鬆症PTH治療研究会(村田昇平)

2018年9月27日,「第9回秋田県骨粗鬆症PTH治療研究会」が秋田キャッスルホテルで開催されました.

 

研究会では秋田大学の粕川雄司先生、北里大学医学部准教授、井上玄先生から特別講演をいただきました.

粕川先生からは「脊椎疾患の感染症対策と慢性疼痛の治療」 と題して,慢性腰痛症や非特異的腰痛の診断や加療について、また感染性の脊椎疾患や脊椎術後感染についてご講義をいただきました。粕川先生の豊富な臨床経験と膨大な見識から,最新のガイドライン,実際の症例までを詳細に解説していただきました.なかでも私が印象的であったのは手術部位感染(SSI)に関するシステマティックレビューについてです.ポピドンヨード灌流の是非など様々な具体的な感染対策のエビデンスについてご講義をいただき,明日からの診療に大変役立つ内容で,講演後はフロアの先生方からも多くの質問がありました.

 

井上玄先生からは「脊椎疾患に対するテリパラチドの有用性〜骨折の保存治療から成人脊柱変形手術まで〜」と題してご講演いただきました.骨粗鬆症の治療方針,椎体骨折の保存療法や手術療法,PTH製剤の具体的な使い方,成人脊椎変形などについて最新の知見をご講義いただき目から鱗の内容が盛り沢山でありました.また,北里大学で行っている同種骨移植についてもご講義いただき,実際に同種骨を使用した症例や画像などを供覧してくださいました.普段はなかなか接することのできない治療方法であり,非常にインパクトがありました.成人脊椎変形については骨切り術やinstrumentationについて,北里大学での自験例,文献を比較しながら非常に熱くご講義をいただき,先生の非常にわかりやすい話し方もあって,今までは難しくて敬遠がちであった脊椎パラメーターなどについても大変興味深く聞くことができました.学術的なことからは離れますが,講演のなかでは,秋田の金足農業高校の甲子園での活躍,竿灯祭り,秋田大学整形外科駅伝部の東日本整形学会7連覇にも触れていただき大いに盛り上がりました.

 

今回学んだことを活かして明日からの骨粗鬆症治療,PTH製剤使用についてより一層見識を深めるように努めていきたいと思います.

IFESS2018に参加して(三田基樹)

8月26日〜9月2日、スイスで開催されましたIFESS(Annual Meeting of the International Functional Electrical Stimulation Society)に参加して参りましたのでご報告いたします。当講座からは松永俊樹准教授、斉藤公男先生、岩本陽輔先生、畠山和利先生、千田聡明先生、加賀美開先生、高橋祐介先生、三田が参加いたしました。

IFESSは機能的電気刺激(FES)を中心として呼吸器リハビリや心臓リハビリなど広い分野のリハビリを網羅した学会です。世界から集結した全63演題のうち4演題が当講座でした。まさに秋田大学整形外科の存在感をアピール出来た学会になったと思います。3日間に渡り、岩本先生は「廃用筋に対する連続磁気刺激を使った周波数変調刺激法による効果の検討」、加賀美先生は「中心性頸髄損傷に対するTESとロボットセラピーを併用した効果」、高橋先生は「FESサイクリング中の呼吸応答」について発表されました。あらゆる施設のベテランDrが発表されている中、当講座の先生方の発表は、若年にも関わらず場に飲まれることなく明快でした。日々プレゼンテーションの機会が多いことは当講座の特徴の1つかと思われますが、確実に我々のスキルアップに繋がっているように感じました。

その他の報告としましては、経頭蓋磁気刺激(TMS)をFESに組み合わせたものや、脳梗塞後嚥下障害のリハビリとして咀嚼筋や舌骨上筋にFESを用い機能改善した報告があり目から鱗でした。外科的分野だけでなく、リハビリ分野に関しても目まぐるしく進歩している事に気づいた学会でした。

今回の貴重な経験を糧に、今後も私自身研究の発展に邁進して参ろうと思います。

湯沢市民総体剣道大会3位入賞(三田基樹)

九月二十四日、湯沢で開催されました市民総体に出場して参りましたのでご報告させて頂きます。

 

湯沢市は毎年一月に「立ち切り試合」が開催される事で有名な街です。立ち切り試合とは、三時間連続で数十人を相手に試合し続けるもので、身体のみならず精神の鍛錬として行われている行事です。その知名度は非常に高く、過去にはTVで取り上げられた事もありますし、私自身中学高校時代から耳にしておりました。この様な事から、「剣道の街 湯沢」とも言われております。

 

さて、試合に関しましては六,七段と高段位の先生方に加え国体選手と、とてもレベルの高い内容でしたが入賞することが出来ました。準決勝で元国体選手に破れてしまいましたが、新たな剣友が出来たため、悔しさ半分喜びも感じております。しかし、試合内容は自分の悪いところが散見される内容でしたので、気を引き締め直し稽古を続けて行こうと思います。

 

全日本医師剣道大会・市民総体と、剣道部もようやく結果を出せる様になって参りました。決してこの結果に満足する事なく、結果に貪欲に修行して参りますので、今後とも応援の程よろしくお願い致します。

秋田大学整形外科剣道部 烈風会 三田基樹

第67回東日本整形災害外科学会開催!(長幡樹)

2018年9月21日22日の2日間で秋田大学が主催の第67回東日本整形災害外科学会が行われました。本学会はH10年の第47回に秋田大学主幹で開催されて以来、20年振りの秋田での開催でした。たくさんの著名な先生方の特別講演や、パネルディスカッションなど大変勉強になる講演、また熱い議論が各会場で行われていました。

この学会の理念として若手整形外科の育成が掲げられており、case report awardや若手優秀演題アワードなど若手が主役となれるセッションが設けられています。今年も我々秋田大学同門からも、case report awardには大屋敬太先生の「腰椎開窓術後に椎弓骨折を来した4例」の演題で受賞となりました。また若手優秀演題アワードでは岩本陽輔先生が「大転子部痛症候群に置ける鏡視所見と病態の検討」の演題で、また自分も「大腿骨頸部骨折の治療法選択と年齢との関連―大腿骨近位部骨折1042例からの解析―」の演題で受賞させていただくことができました。今まで大きな学会での受賞という経験がなく、とても光栄で貴重な経験をさせていただきました。選出していただした座長の先生、また指導していただいた関連の先生方、本当にありがとうございました。この場をお借りして感謝いたします。また今後の医療・学会活動の励みにもなりました。

また藤井昌先生は昨年の学術奨励賞受賞を受賞し「変形性膝関節症に置けるbone marrow lesionsと骨強度パラメーターとの関連」の演題で受賞者講演をしました。多くの秋田大学の若手がピックアップされ、大いに盛況な学会でした。

この学会には親善スポーツプログラムというもう一つのメインイベントがあります。「親善」とは名ばかりに各大学の威信をかけて駅伝・バスケットボール・フットサルの3競技がプロ顔負けの熱のこもった試合を繰り広げていました。初代大会から未だ負けなしの6連覇中の我々秋田大学駅伝部は今年もホームコースである一つ森公園でライバル千葉大学との激走を繰り広げました。年々「打倒秋田大学!」と各大学が力を入れてきており、2区までは3位と他大学に専攻される展開でしたが、三浦隆徳先生が圧巻の走りで1位となって中継、そしてcase report awardも獲得した新戦力、大屋敬太先生が本大会中最速の走りで見事1位の座を死守して堂々の7連覇を成し遂げました。Bチームも見事3位入賞を果たしました!

バスケットも東日本整形災害外科学会では現在2連覇中。ライバル慶應義塾大学との決勝戦を危なげない試合運びで勝利し、見事3連覇を成し遂げました。ここまで入念にジムで体を鍛え上げ、選手交代のタイミングまで綿密に計算し教授からの「絶対勝利」というプレッシャーをはねのけての優勝でした。

フットサルは決勝トーナメントに見事進出しましたが惜しくも3位決定戦に破れてしまい4位でした。エスパニョーレキャプテンの尾野先生、またエース高橋先生を中心に、新戦力の井野先生との連携で相手を崩し、嘉川先生の新しいキーパーグローブを一日でダメにするほどファインセーブを繰り返し決勝トーナメント出場に貢献していました。

学術面でも、スポーツ面でも今学会は秋田大学の躍動が目立った会になったと思います。会長を務めた島田洋一教授をはじめ運営のために裏で走り回っていた粕川先生、大学スタッフの先生、本当にお疲れ様でした。また遠方からはるばる学会に参加していただいた先生方、本当にありがとうございました。

一つ森公園での駅伝大会 優勝後の集合写真。教授ご婦人にスターターをしていただきました!

 

 

閉会式後 学会主催お疲れ様でした!

2018年甲子園帯同報告③(井上純一)

平成30年8月5日から開催された全国高等学校野球選手権大会の秋田県代表の秋田県立金足農業高等学校の野球部に8月9日~12日、15日~17日の期間帯同させていただきました。

帯同メディカルチームは理学療法士2名、医師1名で構成されており、練習や試合の間の選手のコンディションを整えることが主な働きです。大会期間中の大阪は非常に暑い日が続いており、熱中症対策も非常に重要で、練習・試合前にはアイシング用の氷を用意しました。練習・試合で選手が受傷し、医療行為が必要と考えられた場合は、現地の医療機関を受診も必要となります。私が帯同していた期間にも医療機関を受診する必要がありました。普段私は医療機関で患者さんを診察していますが、今回は練習現場に帯同することで受傷現場に立ち会う立場となりました。その受傷現場での処置や医療機関への受診の要否について判断する立場となり、非常に勉強になりました。今後の診療にも活かしていきたいと思います。

今回は3回戦の試合が帯同中にあったため、試合に向けての選手のコンディショニング調整し、試合中は応援団に混ざって金足農業を応援しました。劇的な逆転勝利を間近で見て、非常に感動しました。

最終的には金足農業高校は準優勝と秋田県勢史上最高の結果を残しました。秋田県内のみならず日本全国が金足農業に魅了されました。私もこのような形で関われたことは非常に幸せなことで、このような機会を与えていただいたことに感謝致します。本当にありがとうございました。金足農業甲子園準優勝本当におめでとうございます。

2018年8月6日~9日甲子園帯同記録 ②(湯浅悠介)

 

2018年、夏。秋田中が、日本中が震えた。カナノー。全国的には決して有名ではない彼らが、この夏の主人公になった。

8月6日、私は甲子園へ飛んだ。伊丹空港を出ると、秋田では感じたことのないへばりつく暑さが身体中を覆う。ホテルに到着し、前任者から引き継ぎを受けた後、初めて彼らと合流した。真っ黒に焼けた肌と、鍛え抜かれた肉体は、この甲子園へかける思いの強さを物語っていた。

8月7日、初めて彼らの練習へ帯同した。練習前のアップから声を出し、気持ちを高めていく。投手の吉田くんは別メニューで、自らの身体を一つ一つ確かめていた。そして、グラウンドへ。私は驚いた。練習へ参加する全員がグラウンドで正座をしだしたのである。そして、片手を挙げ、天に向かって声を張り上げた。その声は夏の高い空へ響き渡った。今思うと、この声が野球の神様に届き、この夏の快進撃を後押ししてくれたのかもしれない。炎天下の中、一球一球集中して練習は行われた。練習後は、須田先生の号令のもと入念にストレッチが行われ、ホテルへ戻った。ホテルへ戻ってからも明日戦うナインたちの身体を十分ほぐした。明日は大切な初戦。意識しないわけがない。

8月8日、初戦。相手は鹿児島実業。この野球に疎い私でも知っている強豪校。試合に出るわけではないのに朝から緊張した。甲子園球場に到着し、まずは神社で彼らの勝利を祈願した。そして、とうとう甲子園球場にサイレンが響き渡る。試合開始だ。金足農業は序盤から鉄壁の守りをみせる。また攻撃では、幾度となく快音が甲子園にこだました。終わってみると5対1。吉田投手はMAX148㎞/h、14奪三振。圧巻の試合内容であった。

8月9日、昨年も帯同を経験しているベテランの井上先生に引継ぎをし、私は甲子園を後にした。

その後、カナノーは強豪校を次々とねじ伏せトーナメントを駆け上がっていく。全県民がその姿に魅了された。2018年、秋田の夏はいつもより熱かった。

第100回全国高等学校野球選手件記念大会に帯同して①(三田基樹)  

 

第100回全国高等学校野球選手件記念大会に帯同させていただきましたので報告させていただきます。秋田大学整形外科は、島田洋一教授の御高配により2009年に日本で初めて甲子園野球帯同を始めており、今年で10年目になります。私は2018年度第一陣として8/3~6まで帯同させていただきました。

大阪に降り立った直後より秋田とは比べ物にならない暑さに驚きました。日差しが非常に強く、立ているだけで汗の滲む環境でした。私の帯同した期間は初戦前でしたので、練習でのケアが中心でした。日中は選手の練習に付き添い、ホテルに戻ってからストレッチなどを施しました。灼熱の中での練習は熱中症を危惧するレベルでした。しかしながら、適度な水分補給やcoolingを自主的に行なっており、選手としての自覚の強さを感じました。選手のコンディションとしては、皆どこかしらに痛みを抱えているものの、日々のケアの甲斐あってか日を追うごとに動きが良くなっている様に感じました。また、金足農業高校野球部の生徒達は集合時間に決して遅れることなく、むしろ約15分前には集合していました。この姿勢にチーム力の強さを感じ、私自身社会人としてもハッとさせられるものがありました。

8/5は開会式に参加しました。私は観客席から金足農業選手の行進を見守りました。彼らの凛々しい姿を自分の目で見ることが出来、光栄でした。選手宣誓で近江高校主将が「昨今の度重なる災害は人々に笑顔だけでは乗り越えられない悲しみを与えたが、甲子園は勇気・希望を与えてくれた」と宣誓しており、会場全体が感動に包まれる高校生とは思えない立派な宣誓でした。始球式ではテレビでよく見ていたヒーロー松井秀喜選手が登場し、とても盛り上がりました。

私が帯同したのは4日間と短期間でしたが、大きな怪我人も出ず安心しました。今回の経験は現場にいるからこそ味わえる貴重な経験であったと思いますし、理学療法士の方々とdiscussion出来たことも非常に有意義でした。甲子園準優勝した高校の帯同ドクターという、非常に貴重な経験をさせていただいたことを感謝いたします。

最後になりますが、金足農業高校野球部選手及び関係者の皆様方、甲子園準優勝誠におめでとう御座いました。

第12回 秋田県整形外科RAトータルマネージメントフォーラム (粕川雄司)

2018年9月7日金曜日、第12回秋田県整形外科RAトータルマネージメントフォーラムが秋田ビューホテルで開催されました。

 

一般演題では、河野哲也先生と阿部秀一先生から「AORAレジストリーにおけるGolimumabの検討」と「当院における認知症状を有する関節リウマチ患者の治療状況の検討」と題しご発表を頂きました。河野先生からは、AORAレジストリーにおける薬剤の使用状況と実際の治療状況について詳細にお話し頂き、阿部秀一先生からは高齢化がすすんでいる秋田県において認知症を有する関節リウマチ患者さんの実際と治療における問題点についてお話しいただきました。関節リウマチの実際の治療について大変勉強になりました。

 

特別講演は、慶応義塾大学医学部 整形外科学教室 准教授 二木康夫先生より「関節リウマチ、脊椎関節炎治療の最近の話題-整形外科の観点から-」と題してご講演頂きました。脊椎関節炎の診断から治療、抗TNF阻害剤による軟骨破壊の抑制効果、さらに12例の単関節炎の患者さんの治療経過とその効果について詳細にご講演いただきました。診断や治療に難渋することもある関節リウマチや脊椎関節炎の治療について、多くの治療例を提示頂き大変勉強になりました。お忙しいところ秋田までお越し頂き、ご講演頂きありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

第44回日本整形外科スポーツ医学会学術集会(木島泰明)

2018年9月7日から9月9日までの3日間、徳島県徳島市にある「アスティとくしま」において第44回日本整形外科スポーツ医学会学術集会が開催されました。会長は徳島大学整形外科教授の西良浩一先生、テーマは「情熱と覚悟~100%を超える復帰」でした。西良教授が会長講演でも話されていましたが、一般整形外科では80%、70%の改善率でも合格点の場合もありますが、アスリートに対しては我々のもとを受診したときのコンデション以上の状態でスポーツ現場に戻してあげる、あるいは、我々のもとを受診しなくてよかったときの状態まで、もっと言えば、そのとき以上のパフォーマンスを発揮できる状態まで持っていくところまでがスポーツ医学であり、そのためには情熱と覚悟が必要なのだ、ということを改めて学ぶことができた素晴らしい学会でした。

昨年の本学会で、秋田労災病院の関展寿先生が発表され、その後、本学会の学術誌である日本整形外科スポーツ医学会雑誌(整スポ会誌)に掲載された論文「脛骨過労性障害の画像診断‐初診時MRIによる疲労骨折とシンスプリントとの検討」が2017年度若手奨励論文賞を受賞され、今年の学会で表彰されました。関先生、本当におめでとうございます。我々Akita Sports, Arthroscopy, and Knee group(ASAKG)のメンバーは関先生を見習って、この学会にどんどん良い研究を報告し、論文化し、このような賞をもらえるよう頑張りましょう!

また今年の本学会は、第16回日韓整形外科スポーツ医学会も併催されており、齊藤英知先生は、日韓スポーツのシンポジウム2「What do I do for sports?」において、Sports Activity after Around-knee-osteotomyについてご発表されました。秋田の骨切りはスポーツができる!ということを、日本全国だけでなく韓国へもアピールして下さいました。

私も超音波エラストグラフィーのスポーツ障害予防に対する有用性について報告してまいりましたが、診断・治療・そして100%を超える復帰だけでなく、障害に至る前に予防することの重要性もアピールできたのではないかと考えています。

来年の本学会は、大阪で中村博亮・大阪市大教授が会長として2019年8月30日‐31日に行われます。我々のアスリートへのサポート活動が充実していることを全国のスポーツ医学関係者に対して(金足農業以上に)アピールできるよう、来年も秋田からいい演題をたくさん発表しましょう!