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第22回秋田県スポーツ医学研究会の報告(佐々木研)

2015年2月7日,秋田ビューホテルにおいて,第22回秋田県スポーツ医学研究会が行なわれました.この研究会は,整形外科に関わらず内科の先生方も多く御参加される会となっております.今回から,一般演題というこれまでの形式を変え,すべてレクチャー形式となりました.

レクチャーは4演題でした.1題目は,秋田大学内分泌・代謝・老年内科学講座の成田琢磨准教授による,スポーツと栄養,内分泌疾患との関連についてわかりやすい御講演でした.2題目は,当教室大学院生の佐々木研先生による,エコーで診断できるスポーツ外傷と障害について,エコー画像や動画を交えたレクチャーでした.3題目は,当教室リハビリテーション科助教の齊藤英知先生より,スポーツ選手の膝の怪我について,特に外科的治療についてのお話でした.4題目は,秋田大学血液・腎臓・膠原病内科学講座の高橋直人教授より,スポーツ貧血と予防について,実際の秋田県中学生強化選手の血液データを交えた御講演でした.

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続いて,特別レクチャーは2演題でした.1題目は当教室の島田洋一教授より,日本パラプレジア学会で作成された脊損予防のビデオの上映をして頂きました.続く2題目は,当教室大学院生の藤井昌先生がバスケットボールのユニフォームと馬の被り物姿で登場し,会場を大いに沸かせました.藤井先生は現役アスリート整形外科医として,当教室バスケ部ノーザンバイソンズのこれまでの輝かしい成績の数々と,プロバスケチーム秋田ノーザンハピネッツとの関わりについて,ド派手なプレゼンがありました.

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そして最後に,会の目玉である特別講演では,なんと今年はあの大林素子さんが御講演されました.現在もスポーツ番組やバラエティで大活躍の大林さんは,話の巧みさから吉本に最も近いスポーツキャスターと言われています.そんな明るい大林さんも,現役時代は膝の半月板損傷で苦しんでいた時期があったそうです.膝の治療を乗り越える術,メンタルケアの大切さなどについてお話されました.やはり本物の大林さんは近くでみると迫力があり,とてもお綺麗な方でした.

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秋田大学大学院 佐々木研

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5回秋田県骨粗鬆症PTH治療研究会報告(大内賢太郎)

2014年11月13日、第5回秋田県骨粗鬆症PTH治療研究会が秋田市ビューホテルで開催されました。骨粗鬆症に対する治療は昨今の高齢化社会ではますます重要になってきており、当日は整形外科医はもちろん開業されている先生方も数多く参加されていました。

まず一般演題として北秋田市民病院の相澤俊朗先生から、「Atypicalな非定型骨折に対してPTHを使用した2例」の発表がありました。2例とも骨粗鬆症の内服治療を数年続けておりましたが、転倒し大腿骨の骨折を受傷。X-rayの所見から非定型骨折の診断となり、手術後にPTH製剤を使用し良好な骨癒合が得られたという症例でした。骨密度や骨代謝マーカーの変化も提示して頂き、大変参考になりました。骨強度の増加だけではなく、骨癒合促進効果もあると言われているPTH製剤の効果を再認識した症例でした。

次に特別講演として、JCHO東京新宿メディカルセンター脊椎脊髄センター長の川口浩 先生に御講演頂きました。演題は「骨粗鬆症治療薬ラッシュの中での各製剤の最新レビュー:骨形成促進剤の役割」です。骨リモデリングの機序や骨代謝回転と骨折リスクの関係、骨強度について、さらには現在使用されている骨粗鬆症治療薬それぞれのレビューなど、非常に盛り沢山な内容でした。自分は大学院で骨代謝グループに属して研究を行っており、知識の再確認になるところや新しい知見などあり興味をもって勉強させて頂きました。質疑応答では、ビス剤使用後の薬選択や骨代謝マーカーの使い分けなどについて川口先生の方法を教えて頂き、大変参考になりました。

今回の研究会で学んだことを日々の臨床に役立てていこうと思います。