留学報告㉔Santa clara valley medical center(斉藤公男)

秋田大学医学部附属病院 リハビリテーション科/整形外科の斉藤公男です.2017年9月から島田洋一教授の御高配によりアメリカサンフランシスコ UCSFに留学させて頂いております.現在お世話になっているのはZuckerberg San Francisco General Hospital(ZSFGH)のOrthopedics Trauma Instituteです.

 

今回はSanta clara valley medical center見学

サンノゼ近郊にあるサンタクララバレーメディカルセンターという病院を見学させて頂きました.創設100年以上の歴史のある公立病院です.スタンフォード大学に御留学中の前田俊恒先生とご一緒させて頂きました.

つい最近まで以前は100年以上前に建てられた病棟を使用していたようですが,2017年12月から新病院に移転したそうです.今回はその新病棟の見学をしてきました.

 

 

 

 

 

見学の案内をして下さった先生はSham Kazuko先生というSpine injury center(日本でいう脊損センター)のチーフで,日本語が非常に堪能な先生です.

リハビリテーションセンターのリハ医は10人程在籍しており,そのうち4人が脊損専門,5人が脳梗塞系専門とのことでした(もう1人の専門は忘れてしまいました…).また,セラピストはPT,OT,ST合わせ100人を超えているそうですが,女性の比率が高く実際に働いているのはその8割程度とのことでした.それでも十分なスタッフの人数です.

 

 

 

 

 

まだ使用して3ヶ月の新病棟は,1階がリハビリ,2階はICU,3階は脊損リハ病棟,4階は脳梗塞病棟,といった配置です.部屋は個室と2人部屋で,脊損病棟の部屋には前室リフトがあり,風呂場,トイレまでつながっていて早期リハビリの手助けをしています.各病棟に小さな訓練室があり,急性期で移動が大変な時は1階まで降りずにその場所を使うそうです.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後,外来棟も見学しました.外来にもリフトがついている部屋が2つあり,褥瘡などの診療の手助けになるそうです.特にこちらの患者さんは大きな人が多いのでリフトがないと辛いようです.

 

 

 

 

 

Sham Kazuko先生は臨床とともに臨床研究も活発に行っている先生で,数々のグラントを取得されています.その中には遠隔リハビリテーションのグラントもあるそうで,実際にipadを使用して指示を出すなどの診療をされていました.スタンフォード大学が近いこともあり,再生治療の治験も行われているそうです.

帰国直前でしたが,見学できて大変勉強になりました.Sham Kazuko先生,御紹介下さった森岡和仁先生にこの場を借りて感謝申し上げます.大変ありがとうございました.

 

 

 

 

 

 

 

 

左から筆者,Sham先生,前田先生.