第81回 秋田県整形外科医会(石垣佑樹)

令和7年5月10日、秋田拠点センターアルヴェにて第81回秋田県整形外科医会が開催されました。あいにくの雨模様でしたが、県内各地から多くの先生にお集まりいただきました。今回の研究会では、若手の先生より多くの演題を登録していただき、Resident Award Sessionへは14演題、Young Specialist Award Sessionへは4題の演題が集まりました。若手の先生方はとても発表が上手く、質疑応答にもしっかりと対応されていました。自分が同じ時の学年だったことを考えると、自分のプレゼンテーション能力はまだまだだなと感じましたし、もっと頑張らなければいけないなと大変刺激を受けました。また、若手の先生同士でも活発に質疑応答が行われており、参加された先生たちにとってとても刺激になる回になったのではないでしょうか。

そんな盛り上がりを見せた県医会でしたが、大変恐縮ではありますがResident Award Sessionでは筆者の「クマに襲われた際にはうつ伏せによる防御姿勢は有効か」、また、Young Specialist Award Sessionでは森下耀先生の「大腿骨近位部骨折に対する骨接合後カットアウトの危険因子」の演題を最優秀演題賞に選んでいただきました。筆者の演題は、北秋田市民病院に勤務中にきっかけをいただいたことで始まった研究です。医局としての研究として後押しをしてくださいました宮腰尚久教授、直接ご指導をいただきました木村竜太先生、「なんでもやってみろ」と言っていただいた北秋田市民病院時代の上司の先生方、データ収集にご協力いただいた皆様と、多くの方々にご協力いただいたおかげで行うことができた研究です。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

特別公演では、香川大学整形外科学講座の石川正和教授より「『膝関節温存治療の現状と未来~Total solution を目指して~」、兵庫医科大学整形外科学教室の橘俊哉主任教授より「脊椎感染症の治療」のご講演を賜りました。石川教授の講演では 先生のこれまでの大変素晴らし取り組みについて教えていただきました。先生の膝関節への情熱がひしひしと伝わってくるご講演でした。筆者も一流の膝関節外科医を目指して精進していますが、大変勉強になりました。また、ご講演などを拝聴して勉強させていただきたいと思います。また、橘主任教授からは、整形外科では遭遇したくありませんが切っても切り離せない、感染症、特に脊椎感染症についての教えていただきました。先生の豊富な御経験からくる治療経験を教えていただきとても勉強になりました。「感染を鎮静化するためには固定する」というのは、とても大事なのだと改めて感じました。大変勉強になるご講演をいただきまして誠にありがとうございました。

次回第82回秋田県整形外科医会では、Awardセッションは開催されない予定となっております。また、来年度の第83回秋田県整形外科医会で活発な討論を行えるような素敵な県医会になればいいなと思っております。筆者も演題発表できるように精進して参りたいと思います。今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。