2022年6月11日に第15回秋田県手外科研究会が開催されました。
研究会に先立ちエコーハンズオンセミナーも開催され、エコーガイド下神経ブロックの取得を目標に研鑽を積みました。
ハンズオンセミナーの冒頭では、市立横手病院の冨岡先生からランドマークを意識した神経同定について解説頂きました。腋窩や鎖骨上での神経ブロックの実際について教えていただき、初学者でも理解しやすい内容でした。その後実際にエコーを使用して神経描出を行いましたが、最後には全員神経描出が身についていた様でした。今後の診療への活用が期待されます。
研究会では一般演題から活発な討論が繰り広げられ、全ての演題が非常に勉強となる内容でした。優秀演題賞は中通総合病院湯浅悠介先生の「腱縫合後癒着に対しsoft wireを用いた腱剥離術を行った1例」が受賞されました。おめでとうございます。
ミニレクチャーでは北秋田市民病院の加賀望先生からは橈骨遠位端骨折の保存療法について、町立羽後病院の益谷法光先生からは切断指への初期対応から治療までについて、それぞれ解説いただきました。今回のレクチャーを通じて初期対応に少しは自信がついた先生も多いかと思います。
特別講演では、産業医科大学病院の善家雄吉先生より「教訓的な上肢・手外科症例を検討する」と題してご講演いただきました。診断や治療の遅れが機能予後の悪化に直結することを痛感する、タイトルの通り非常に教訓的な内容でした。
最初から最後まで非常に内容の濃い研究会でした。今後の県内の手外科診療に貢献できるよう精進していきたいと思います。