2015年10月30日から31日の2日間、グランフロント大阪にて、第42回日本股関節学会学術集会が開催されました。秋田からは、Akita Hip Research Groupの山田晋会長、小西奈津雄副会長、久保田均副会長、そして、谷貴行先生、鈴木紀夫先生、加茂啓志先生、木島の計7名が参加致しました。
学会長は、先日の秋田県股関節研究会の特別講演をして頂いた大阪大学の菅野伸彦会長です。今回のテーマは「股関節外科医のあるべき姿」。学会の公式ポスターを見てもわかる通り、股関節外科医の治療のターゲットは、小児股関節を含む発育性股関節形成不全やそれに伴う変形性股関節症だけでなく、大腿骨近位部骨折や寛骨臼骨折、そして大腿骨頭壊死や股関節唇損傷など多岐に渡り、それらに対する外科治療の方法として人工関節や骨接合、骨盤骨切り術だけでなく、股関節鏡手術も股関節外科医には求められおり、これらに対する基礎的・臨床的研究のディスカッションを通して、すべての股関節の痛みや機能障害で悩んでいる患者さんに対する最善の治療法を見出していこうという熱意が感じられるプログラムとなっております。
先ほど、Akita Hip Research Groupを代表して、小西副会長が人工股関節置換術の難症例というセッションでご発表されました。加茂先生や私も関わらせていただいた非常に治療の難しいケースを提示されることで、秋田だけでなく全国の股関節外科医の明日からの治療に役立つ貴重な情報を会場の先生方に届けて下さいました。
股関節学会では毎年、ドクターだけでなく、ナースやフィジカルセラピストの発表の場も設けられており、今年は学会に来られなかった田澤浩vice-directorの手術をリハビリの観点から解析された秋田赤十字病院リハビリテーション科の齋藤真紀子PTのご発表もございました。
我々の研究成果を発表するだけでなく、全国の先生方のいろいろな考え方に触れることで、秋田の股関節疾患の患者さんにとって有用な情報を少しでも多く還元できるような学会参加になるよう、残りの期間も、参加者一同、勉強してきたいと思います。