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第42回東北骨代謝・骨粗鬆症研究会で優秀賞(基礎部門)受賞(東海林諒)

第42回東北骨代謝・骨粗鬆症研究会 基礎部門優秀賞選出の喜び(東海林諒)

 

今年の東北骨代謝・骨粗鬆症研究会は、新型コロナウイルス感染症の全世界的な流行の影響により、Web開催されることとなり、当教室からは自分と土江先生の2題の発表がありました。

 

私の演題は「新しい乳癌骨転移モデルの作成」というもので、今までに報告のなかった、扱いが簡便な乳癌局所骨転移モデルを作成し、これに対してゾレドロネートを使用して、骨破壊の程度を考察した研究になります。今回この演題が基礎部門優秀賞に選出され、大変嬉しく思っています。近年、世界的な高齢化や、担癌患者の増加などを背景に、転移性骨腫瘍患者は増加し、その薬物治療の必要性は増しています。そのような背景のもと本研究を開始し、その成果が由緒ある本学会において評価されたことは至上の喜びです。

 

島田教授、宮腰准教授をはじめ、骨代謝グループの先生全員のご指導と、大学院生、工藤さん、実験に関わる全ての方々のご協力をいただき、教室を代表して受賞できた賞だと思います。この場を借り、改めて皆様に感謝申し上げます。今後はASBMRのPlenary Posterを受賞した先輩を目標とし、さらに研究を続け、その成果を論文として世に送り出すために今後も頑張ります。今後ともご指導何卒よろしくお願いいたします。

 

 

追伸:代表世話人の弘前大学石橋教授にも感謝いたします。

三浦隆徳先生(市立角館病院)の演題が第22回アジア太平洋リウマチ学会議(APLAR 2020)レビューで取り上げられました

三浦隆徳先生(市立角館病院)の演題が、産業医大 田中教授によるAPLARのレビューで取り上げられました。この中でAORA、秋田県のレジストリーとして報告されております。

 

https://www.youtube.com/watch?v=OLz1GPNWRMo

 

17:50から「関節リウマチにおいて疾患活動性に影響する合併症の検討:レジストリ研究」

秋田労災病院 奥山幸一郎院長先生が日本経済新聞に取材を受けた記事 長寿社会のリアル~迫る「老老医療」の危機 が掲載されました

秋田労災病院 奥山幸一郎院長先生が日本経済新聞に取材を受けた記事 長寿社会のリアル~迫る「老老医療」の危機 が掲載されました

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/aging-society/aged-doctor/

ASBMR 2020 (2020.9.11-15)、Plenary Poster選出の喜び(阿部和伸)

今年の米国骨代謝学会(ASBMR 2020)は、新型コロナウイルス感染症の全世界的な流行の影響により、バーチャルイヴェント形式で開催されることとなり、当教室からは2題の発表が予定されています。

 

私の演題は「Effects of Teriparatide and Low-Intensity Aerobic Exercise on Osteopenia and Muscle Atrophy in Type 2 Diabetes Mellitus Model Rats」というもので、2型糖尿病に伴う2次性骨粗鬆症に対し、骨代謝促進薬であるテリパラチドと運動療法を組み合わせることで、より骨や筋肉を強くできるかどうか、研究した成果をまとめたものです。今回この演題がPlenary Poster選出され、大変嬉しく思っています。

近年、世界的な高齢化や、生活習慣病の代表格といえる糖尿病の増加などを背景に、糖尿病性骨粗鬆症患者は増加し、その治療や骨折・転倒予防の必要性は増しています。そのような背景のもと本研究を開始し、その成果が由緒ある本学会において評価されたことは至上の喜びです。

 

島田教授、宮腰准教授をはじめ、骨代謝グループの先生方全員のご指導と、切磋琢磨しあった他の大学院生、実験助手の工藤さん、実験に関わる全ての方々のご協力があってこそ、このような身に余る栄誉を、教室を代表して、いただけたのだと思います。この場を借り、改めて皆様に感謝申し上げます。学会に向けて、いいポスターを発表ができるよう努めるとともに、この成果を論文として世に送り出すために今後も頑張ります。

第93回日整会親善e-スポーツ大会 ウイニングイレブンの結果報告(笠間史仁)

2020年6月11日~8月31日にオンライン開催となった第93回日本整形外科学会学術総会で、初の試みとなるe-sports大会に参加しました。

 

e-sportsとは、複数人のプレイヤーがパソコンやテレビゲームなどのオンラインゲームで対戦するものであり、昨今規模・人気ともに急上昇し、いずれオリンピック正式種目になるともいわれるジャンルです。今回は日整会のオンライン開催に伴い、例年のスポーツ大会が中止となり、PlayStation4のウイングイレブン2020というサッカーゲームでのオンライン開催となりました。

 

全国から21大学が参加があり、当大学からは村田昇平、佐藤光、笠間史仁の3名で大学院生室から大会に臨みました。

 

1回戦岡山大学戦は相手校が棄権したため不戦勝となり、迎えた2回戦、主幹校で第1シードの慈恵医大との試合は激戦となりました。前半、笠間のゴールで1-0リードで折り返し、後半1-1と追い付かれた後、笠間のゴールで2-1と再度リードしたものの2-2に追いつかれ、延長戦に突入。延長前半はノーゴールに終わり、延長後半に慈恵医大のゴールでリードを許し、そのまま2-3で終了のホイッスルとなりました。

 

第1シードから2度のリードを奪い最後まで苦しめましたが、健闘虚しく敗れてしまいました。来年以降も機会があればリベンジを果たしたいと思います。

応援ありがとうございました。

工藤大輔先生が脊髄損傷に対する神経再生医療研修を終了

札幌医科大学整形外科学講座ならびに神経再生医療科で研修されていた工藤大輔先生が、2020年4月をもって研修を修了されました。今後は秋田大学においても、ステミラック注を用いた脊髄損傷に対する神経再生医療の開始が期待されます。

https://web.sapmed.ac.jp/orsurg/news/2020/pgsps60000000cg3.html

 

 

 

 

 

 

 

工藤大輔先生から

『脊髄損傷の従来の治療法は、外固定、薬物などの保存療法、骨折・脱臼に対する手術、リハビリテーションが主体でしたが、重度の麻痺の場合は手術を行ったとしても重篤な機能障害を残すため、リハビリテーション治療の目的、ゴールは残存機能を生かし、機能残存レベルに応じた日常生活動作を獲得するというものでした。

札幌医科大学神経再生医療科 本望 修教授が開発された骨髄間葉系幹細胞を用いた脊髄再生医療の医師主導治験が2013年に開始され、2018年12月には条件及び期限付承認を取得、そして2019年2月の薬価収載を経て、同年5月13日より治療の受付が開始されました。本品は販売名ステミラック注として外傷性脊髄損傷の機能障害改善目的にASIAの機能障害尺度A、BまたはCの重度麻痺に対して適応があります。受傷後31日以内を目安に脊髄損傷患者の腸骨から骨髄液を採取し、これを細胞培養施設にて目的の細胞を分離、約1万倍に培養し、約1億個の幹細胞を細胞製剤として静脈内投与するという治療法で、世界に先駆けて本邦で実用化されました。ただし、一般の薬剤のようにあらかじめ大量生産できず、さらに治療のために患者さん自身が札幌に移動する必要があります。

私は、2019年11月より6ヵ月間、札幌医科大学神経再生医療科に所属、研修させていただきました。本品の性質上、適格性判定のための検査が非常に厳密で、残念ながら投与に至らなかった症例も経験しました。しかし、投与された症例において治療前後で明らかに機能が改善している症例の数々に驚かされました。もちろん薬剤の効果のみならず適格なリハビリテーション治療により、治療効果がさらに高まっているのだと感じますが、これまで一度損傷した脊髄は治らないため残存機能を生かし、残存レベルに応じたゴールを設定するという脊髄損傷のリハビリテーションの考え方が変わる可能性があります。

札幌医大には全国から多くの脊髄損傷患者さんが紹介されてきておりました。スポーツや事故などで受傷された若い患者さんには特に心が痛みました。脊髄再生治療と最先端のリハビリテーション治療により、このような患者さんのすべてに笑顔が戻ることを切に願うとともに、一人でも多くの患者さんが治療を受けられるよう引き続き研鑚を積んでいきたいと思います。』

第50回日本人工関節学会に参加して(三浦隆徳)

2020年2月21日(金)~22日(土)に愛媛大学整形外科、三浦裕正教授のもと福岡で開催された第50回日本人工関節学会に参加させて頂きました。

本会は「半世紀の軌跡と未来への提言」というテーマのもと開催され、半世紀にわたり人工関節を専門とした唯一の国内学会として本邦の人工関節医療の発展に大きな役割を果たしてきた伝統ある学会であります。テーマにふさわしく、人工関節発展の軌跡の振り返りとしてのレジェンドセミナーや人工関節の歴史展示、各種シンポジウムやディスカッションなど人工関節を専門とする医療者にとって非常に興味深い内容と感じました。

同門ではASAKG、AHRGから多数の演題を発表し、当教室の取り組みを全国に発信することができたと思います。人工股関節、膝関節のほか手関節、足関節、肩関節のセッションもあり興味がありましたが、主に股関節関連の演題を聴講しました。転子下短縮骨切り併用のTHA、ステム周囲骨折や再置換時の骨欠損の対処方法、DAAにおけるrevision手術など日常診療ではなかなか得られない難治例への対応を勉強することができました。

写真は機器展示にありました、今日の人工股関節の普及に最も影響を与えたとされるCharnleyの人工股関節とその書籍になります。人工関節は先人の絶え間ない研究のもと、現在では安定した成績が得られるようになってきましたが、他の治療手段を含めた適応に対する吟味検討や、さらなる臨床成績の向上、使用インプラントや開発される新機器の検討などこれからの課題は多いと思われます。今後も治療手段の一つとして研究、手技向上に努めて、患者さんへよりよい医療を提供できるように精進して参りたいと思いました。本学会に参加する機会を頂いた島田教授を始め、AHRG、ASAKGグループの皆様、ご指導頂いた木島泰明先生に深く感謝申し上げます。