学会レポート」カテゴリーアーカイブ

第7回日本ニューロリハビリテーション学会学術集会に参加しました (益谷法光)

5月21日に神戸国際会議場で開催された第7回日本ニューロリハビリテーション学会学術集会に参加しました。

参加メンバーは、島田洋一教授・松永俊樹准教授・益谷法光・水谷嵩・木村竜太・千田聡明・畠山和利・渡邉基紀・高橋裕介、またAMAG Vice-Director巌見武裕教授の総勢10名と大所帯となりました。採択演題も合計87演題中の口演6題、ポスター3題の計9演題となり藤田保健衛生大学の9演題と並ぶトップとなりました。FESや動作解析・GEAR・動的座位バランス・ロボットリハビリテーションなどについてmedicalとengineeringの連携による取り組みと研究成果を発表してまいりました。

各発表で活発な議論が交わされ、また新たな視点で研究を積み重ねていけることと思います。

 

今回このような発表の機会を与えてくださり熱いご指導を賜りました島田洋一教授と松永俊樹准教授、また工学の視点よりご指導賜りました巌見武裕教授に深く感謝いたします。また日々の研究について様々なアドバイスや研究の協力をしていただいたリハビリスタッフと教室スタッフの先生・大学院生にもお礼申し上げます。今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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「第89回日本整形外科学会学術総会に参加して」 (赤川学)

この度、5月12〜15日の会期で、横浜市立大学齊藤知行会長のもとパシフィコ横浜で開催された第89回日本整形外科学会学術総会に参加してきました。全国から1万1千人を超える整形外科医が参加する、整形外科では最大規模の学会です。

初日の5月12日のランチョンセミナーでは、宮腰尚久准教授が「骨粗鬆症のトータルマネジメントにおける抗RANKL抗体薬の役割」と題して、骨粗鬆症患者のマネージメントにおける要点を、椎体骨折、大腿骨近位部骨折、運動療法、薬物療法の各観点から、非常にわかりやすくご講演いただきました。また、5月13日の教育研修講演では、「腰椎変性後側弯症における神経根症に対する矯正固定術の手術成績」というタイトルで、島田洋一教授のご講演を拝聴いたしました。和歌山医大の吉田宗人教授との討論では、座長もheat upし、一時的に島田教授が座長を代わる場面などもあり、見応えのある討論でした。その他にも秋田大学からは全国11位となる35演題が採択され、多くの同門の先生がご発表されました。

この学会では例年、学術発表の他に、野球やサッカーなどのスポーツ大会が開催されます。各予選を勝ち上がった強豪校同士が切磋琢磨し、親善を深めますが、今年からは、新たにバスケットボール大会が開催されました。第1回となる記念すべき今回の親善大会には、全国からなんと39大学がエントリーしました。当然秋田大学からも、我々秋田ノーザンバイソンズが満を持して参加しました。整形外科日本一を決める大会であり、また第1回大会でもあるため、どの大学も並々ならぬ気合いの入りようでした。

1回戦は金沢医科大学でした。初戦ということもあり、みんな硬さが目立ちましたが、硬い守りでなんとかしのぎ、9-5で勝利することができました。2回戦の久留米大学戦では、大会の雰囲気にも徐々に慣れ、エース藤井先生の得点からすぐにペースをつかみ、13-4と大量得点で勝利しました。続く第3試合の群馬大学戦も、14-5で勝利!途中から出場した冨岡先生もみごと得点し、チームに勢いをつけてくれました。

準決勝となる4回戦の相手、慶應義塾大学は、国体選手を要するチームで、全試合2桁得点で勝ち上がってきた強敵でした。明らかにこれまでのチームとは違う雰囲気に、試合前の緊張感もただならぬものがありましたが、いざ試合が始まってみると、藤井先生が国体選手を完璧に抑え、齊藤光先生がリバウンドを死守、自分のシュートも練習通り(?)に決まり、前日のミーティング通りの完璧な試合展開で、13-5で勝利することができました!まさにチーム力でもぎ取った勝利でした。

決勝戦の相手、大阪市立大学は、上背こそないものの、豊富な運動量で決勝まで勝ち上がってきた強敵でした。気合いは十分でしたが、準決勝で体力を使い果たしてしまった自分と藤井先生は、あまり見せ場を作ることができませんでした。しかし、交代出場した岩本先生が爽快なスティールで相手からボールを奪うと、塚本先生がクイックネスで相手を翻弄、最後は齊藤光先生がドライブから得点をもぎ取りました。苦しい展開でしたが、高いチーム力でみごと8-6で勝利し、記念すべき第1回日整会親善バスケットボール大会を優勝で飾ることができました!!試合後は嬉しさのあまり泣きそうでした。

試合には島田教授、宮腰准教授をはじめとしてたくさんの同門の先生方が応援に駆けつけてくださり、また、秋田にいる同門の先生方からもたくさんの激励メールをいただきました。本当にありがとうございました。また、学会前も練習のため不在や当番の交代をお願いすることも多く、各病院の先生方に多大なご迷惑をおかけしました。多くの先生方に支えられ今回の結果を出せたのだと実感しています。この場をかりて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

今後も御指導・御協力お願いいたします。

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秋田大学整形外科・秋田ノーザンバイソンズ主将 赤川学

 

第60回日本リウマチ学会総会・学術集会に参加して (市立角館総合病院 青沼 宏)

2016年4月21日から23日の期間,第60回日本リウマチ学会総会・学術集会が横浜で開催されました.今年は,Akita Orthopedic Group on Rheumatoid Arthritis(AORA)設立以来最多の13演題が採択されました.2015年にAORAレジストリーに登録された2021症例をベースとした,手術治療,薬物治療,それぞれの切り口での発表は,どれも見応え,聴き応えのある内容でした.

秋田県の高齢化率は全国一であり,20年後の日本の有り様を先取りしているといわれます.秋田県の各都市は人,物の移動が少なく,比較的狭いコミュニティーのなかで医療を自給自足せざるを得ない状況になりつつあります.その点で,地域ごとのRA治療施設の充実と施設間の連携を主眼に置いたAORAの試みは,現在試みられている関節リウマチ治療のセンター化と一線を画すものです.今年のJCRを見る限り,施設ごと“個”の力の向上には目覚ましいものがあると実感しました.

内容については細かくなるので控えますが,セミナーで記憶に残った言葉を一つ紹介したいと思います.T2Tと合併症・高齢RA患者における治療について,聖路加国際病院の岸本先生が紹介された論文タイトルで,” Rheumatoid arthritis: strategy more important than agent; 2009 The Lancet”です.いくらいい薬があっても,それを使う医者の戦略が適切でなければ,治療は成功しません.整形外科の利点はagentだけでなく,手術を含めた治療strategyを自らの判断で実行できることです.診断,薬物治療,リハビリテーション,手術と整形外科のすそ野の広さを改めて実感させられるとともに,身が引き締まるような哲学的な一言でした.

さきにAORAの“個”の力の向上について書きましたが,施設ごとの連携についても学会を通じて年を追うごとによくなっています.今年も深夜までざっくばらんな意見交換会が催され,非常に実りある学会参加となりました.現在,AORAでは熱意のある若手医師を絶賛募集中です.リウマチと聞くと近寄りがたい若手の先生もいるかと思いますが,メンバー同士との交流が“個”の力の向上のきっかけにもなります.研究会などで,わからないことや気になったことは遠慮なく聞いてみてください.意外とすんなり解決するかもしれません.

最後になりますが,関連病院の先生方,平素よりAORAをご支援いただき有難うございます.今後も柏倉隊長を筆頭にAORA一同頑張ってまいります.今後ともよろしくお願いいたします.

 

市立角館総合病院 整形外科 青沼宏

JCR 小西先生 集合写真

2016年日本脊椎脊髄病学会     粕川雄司

平成28年4月14日から16日千葉市の幕張メッセで第45回日本脊椎脊髄病学会が開催されました.今回はAkita Spine Group (ASG)からは,合計23題の発表がありASGでは過去最多の発表演題数となりました.14日木曜日午前中のセッションでは秋田厚生医療センターより成人脊柱変形に対する矯正固定術の手術成績や固定範囲についての複数の発表があり,とても活発な討論がされました.午後からはポスター発表が複数あり,それぞれの演題について有意義なディスカッションがありました.夕方からは学会の全体懇親会に参加し,とても楽しいマジックを観ながら他施設の先生方とも交流を深めることができました.

学会2日目は朝から宮腰尚久准教授がモーニングセミナーで,”運動器疾患としての骨粗鬆症に対するトータルマネージメント”と題して骨粗鬆症に関連した脊椎・運動器疾患についての御講演をされました.午前中は島田洋一教授がシンポジウム”脊椎脊髄手術この10年のイノベーション”とディベート”成人脊椎変形矯正~後方骨切り vs 前方矯正”の座長を務められました.両セッションとも現在とても注目されている分野のご発表が多数あり,参加された先生方も非常に多く質疑応答も活発に行われました.本学会で最も注目されていたシンポジウムとディベートだと感じました.午後からはASGから複数の一般演題の発表があり,どの演題もとても盛り上がっていました.夕方は学会に参加した同門の先生方が集まり,楽しいひとときを過ごすことができました.

最終日は高橋靖博先生の発表がありました.日本脊椎脊髄病学会での発表演者としてASGでは,最も若い先生とのことでした.今後ますますの活躍を期待しています.また,午後にかけては宮腰尚久准教授がコースマネージャーを務めた日整会脊椎脊髄病医向けの脊椎脊髄病研修コースがありました.「脊椎・脊髄損傷」のテーマで疫学,頚椎損傷,胸腰椎損傷について各分野のご高名な先生方より御講演いただき,その後“頚髄損傷の全身症状と急性期治療について”秋田赤十字病院の石河紀之先生より,“脊髄損傷に対するリハビリテーション”について松永俊樹准教授より御講演いただきました.専門の先生方から大変わかりやすい御講演を頂き,とても有意義なセミナーとなりました.

このように大変充実した学会で3日間があっという間に過ぎていきました.学会に参加された先生方,お疲れ様でした.来年の日本脊椎脊髄病学会は島田洋一教授が会長をされ,当教室が主催することとなります.来年も参加いただく先生方に有意義な学会となるように,しっかりと準備を進めていきたいと改めて感じました.これから1年間よろしくお願い致します.

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第29回日本創外固定・骨延長学会に参加して(野坂光司)

3月18,19日,第29回日本創外固定・骨延長学会(会長:金沢大学整形外科 土屋弘行教授)に参加いたしました.

今回はご多忙の中,島田洋一教授が前日の幹事会,会長招宴からご参加くださいました.総会では第32回日本創外固定・骨延長学会の会長を島田洋一教授が務めることが正式に承認されました.我々にとっては夢のような瞬間でした.参加者は病棟からは岩原さん,金さん,柴田さん,上野さん,工藤さん,仲山さん,リハビリテーション部から渡邉先生,外来から中畑さん,大学からは私,土江先生,益谷先生,水谷先生,尾野先生,市立病院から柏倉先生と湯浅先生,平鹿総合病院から千田先生,理学療法士のお二人,横手から冨岡先生が参加しました.全110演題中,シンポジウム,パネルディスカッション含めAIMG関連が12演題と圧倒的発表数でした.上級医の発表も素晴らしかったですが,ヤングドクターの堂々とした態度は特筆すべきものがありました.質疑応答も立派な内容でした.土江先生のパネルディスカッションも堂々たるものでした.また柴田さん,渡邉先生の発表内容も非常に緻密で,間違いなく医師レベルでした.AIMGがなぜ大人数のIlizarov創外固定患者を外来管理できているのか,いつも私が質問を受けることですが,秋田で行われている,上手なリハビリテーションによる早期荷重,上手な創外固定管理による早期退院の秘訣を改めて全国にアピールしてくれた内容でした.

また18日夜に行われた恒例のAIMG大懇親会も盛大に行われました.その後は,AIMGメンバー全員が国内留学させていただいた獨協医科大学越谷病院の皆さんと合流し親交を深めました.

今回の学会中に湯浅悠介先生が新たに我々のメンバーに加わることが島田教授から発表されました.湯浅先生とは市立秋田総合病院でもいつも一緒に手術をしておりますし,硬式庭球部の後輩でもありますが,手術もテニスも上手いナイスガイです.AIMGの主力メンバーに育ってくれることを期待しております.来年は久留米大学の白濱正博教授会長のもとで開催されます.今後は『IlizarovとMicroの融合』を目指して,秋田手の外科グループとの共同セミナーなども視野に入れながら,高齢者骨粗鬆症性骨折,難治性偽関節,手外科,足の外科,そして重度四肢外傷と様々な分野でIlizarovを役立てていけるようにしたいです.『秋田を日本のクルガンに』の実現に向けて走り続けたいと思います.

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米国整形外科学会(AAOS) 参加報告 (土江博幸)

この度、3月1日~3月5日まで行われた米国整形外科学会(AAOS)に参加させて頂きました。今回の参加メンバーは、島田洋一教授をはじめ、大学からは粕川雄司講師、木島泰明先生、私土江と、AAOS Travelling fellowに選ばれました、秋田厚生医療センターの菊地一馬先生、角館総合病院の斉藤公男先生、研修医の三浦隆徳先生、船木玲奈先生、東海林諒先生の総勢9名でオーランドへ旅立ちました。

学会場では各自の専門分野の講演を聞き、国際学会のレベルを実感しました。

脊椎のCase presentationというコースでは,脊柱変形に対する手術治療のプランニングと合併症対策というテーマで10個程度のグループにわかれてディスカッションを行い勉強しました.ひとつのグループは10名程度で,それぞれのグループに1人Facultyがつきました.コース全体の座長が1例ずつ症例を提示し,その症例について各グループでFacultyを中心に問題点や手術プランニングについてディスカッションしました.その後,全体で1人のFacultyが解説をかねて術前のプランニングなどを提示し,次に座長が行った手術を提示して最終的な討論を行っていました.頚椎の後弯変形,腰椎固定術後のインプラント折損による後弯変形,先天性疾患に伴う高度脊柱変形の症例で,合計6例について2時間かけて勉強しました.患者背景では喫煙の有無をとても重要視している印象で,喫煙している方では禁煙してから手術を行うとの意見がほとんどでした.各症例の経過や画像がかなりシンプルで判断に迷う点も多くありましたが,複数の手術症例についていろいろな意見を聞くことができ勉強になりました.

世界最大規模と呼ばれる機器展示会場では、人工膝関節のトライアルインサート型の圧センターなど注目すべき機器がみられました。オーラルプレゼンテーションでは、Nが数万のデータベーススタディやコホートスタディばかりでしたが、たとえば 人工関節後の感染リスクは肥満、ASA≧3、喫煙、ステロイドの常用使用、手術時間増大、80歳以上

など今までの見解からの大きな進歩はみられませんでした。関節グループが特に注目した演題は、アメリカならではの長短期入院の演題で、 日帰り入院人工関節と一泊入院人工関節を比べると日帰りの方が傷に関する合併症も血栓も心臓アタックや致死的な合併症なども多いというものでした。やはりどんなに短期がいいとしても一泊ぐらいは経過をみたほうが合併症が少ないということでしょう。そして上記のように人工関節の演題が多く、骨切りの発表はアメリカではほとんど見られませんでした。

腫瘍に関しては、やはり海外だからか豪快な手術を行った報告も見られ、Nは100前後と関節の発表と比べれば一見少ないですが、腫瘍学から見れば多い症例数であり、興味深いものも多かったです。発表内容とは別で個人的な事ですが、昨年短期研修をさせて頂いた金沢大学から、ポスター・口演など多くの演題が採択され、自分よりも若い先生が舞台に上がって発表されている姿を見て、なんてレベルが高いのだろう、と思うと同時に、自分も頑張らないといけないと、とても刺激を受けました。

研修医の先生方は、初めての国際学会に参加し、それぞれ興味のある分野の講演を聞き、わからないところもあったかもしれませんが、とてもいい刺激を受けたと思います。また、初めての国際学会にも関わらずみなさん臆する事もなく、とても将来が楽しみに思えました。

 

学会への参加により上がったモチベーションを落とさないように、日本に帰ってからも頑張って行きたいと思います。目指せ、AAOS演題採択!

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3rd KOREA-JAPAN Knee Osteotomy Symposium (塚本泰朗)

1月16日に韓国釜山で開催された3rd KOREA-JAPAN Knee Osteotomy Symposiumに参加して参りましたのでご報告致します。秋田大学からは齊藤英知先生を筆頭に、齊藤公男先生、赤川学先生、私が参加してきました。

内容は主に変形性膝関節症に対する関節温存手術である高位脛骨骨切り術(HTO)に関するもので、治療成績から合併症に至るまで、幅広く最新の知見を学ぶことができました。

秋田大学からは齊藤公男先生が『Changes of patella position and congruency of PF joint after Hybrid CWHTO』という演題名でhybridCWHTO後のPF関節への影響に関してプレゼンテーションされました。続いて、私も『Features of lower extremity alignment in early stage SONK』という題でプレゼンテーションさせてもらいました。私にとって英語でのプレゼンテーションは初めての経験でしたのでかなり緊張しましたが、なんとか無事終えることができました。

パネルディスカッションでは日本から当大学の齊藤英知先生と、兵庫医科大学の中山寛先生のお二人が選出され、韓国の先生達に混じって活発に議論されており、日本の新進気鋭のトップランナーの勢いを肌で感じることができました。

また、赤川学先生も『Association between varus thrust and lower limb alignment in OA』という題でポスター発表され、なんと日本からの演題数は秋田大学がトップという結果でした。

招待講演では木島泰明先生が留学されたフランスからDr. Philippe Hernigouと齊藤英知先生が留学先のドイツでお世話になったDr. Kristian Kleyのお二人でともに秋田大学と縁の深い先生だったこともあり、お話させていただく機会をいただけたことも大変貴重な経験になりました。

 

今回のシンポジウムでまた新たな発見がありましたので、すぐに臨床および研究に還元していきたいと思います。

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第1回International Congress of Osteoporosis (ICO) 2015 Seoul (大内賢太郎)

島田洋一教授、宮腰尚久准教授に御高配頂き、11月28日~29日にソウルで開催された第1回International Congress of Osteoporosis (ICO) 2015 Seoul に演者として参加させて頂きました。これはアジア各国が中心となるAsian Federation of Osteoporosis Societies (AFOS)のofficial journalであるOsteoporosis and Sarcopeniaの創刊に合わせて初めて開催されたもので、自分は大学院の学位研究である糖尿病性骨粗鬆症モデルマウス(Akita mouse)の評価についての論文をアクセプトして頂き、そのjournal highlightを発表する機会を頂きました。同じセッションではタイ、韓国、シンガポールからひとりずつ発表があり、自分は日本代表としてふさわしい発表をしなければ、と息巻いて臨みました(でも不安なので粕川雄司先生に帯同して頂きました)。

 

英語での発表は初めてでしたのでとても緊張しましたが、「でかい声でゆっくりしゃべれば通じるから大丈夫」と帰国子女である柴田ノブスケ先生のアドバイスを頼りに、普段はボソボソな声を張り出して発表しました。粕川先生の留学先の上司にあたるDr. Mohanや、今回のコーディネーターであるDr. Yoon-Sok Chungから質問も頂き、しどろもどろながらやり過ごし、初日本代表の発表はなんとか無事に終えることができました。これだけのために帯同してくださった粕川先生は、自分の発表が終わった直後、「お疲れ!空港に行くバスあと10分で発っちゃうから、帰るね。もし乗れなかったらタクシー代借りに戻ってくるから」と言い残し、去っていきました。戻ってこなかったので、きっとバスに乗れたのでしょう。

 

韓国と言えば焼肉しかないイメージだったので、発表前夜は粕川先生リサーチの焼肉店へ。ここはライブハウスも兼ねていたようで、韓流スターの卵である「純情少年L」というアイドルグループ(平均19歳:全員♂)のミニライブを目の前で堪能しながら肉を焼き、食べ、マッコリを飲みました。最後は一緒に集合写真までOKというサービスもあり、粕川先生は大変喜んでおられました。29歳ニミエマスネ、カッコイイ!と言われてから、さらに喜んでおられました。CD買うとおっしゃっていたような。

 

今まで、プレゼンテーションはどんな形でも苦手でできれば避けて通りたいと思っていましたが、今回の発表を終えて少しは苦手意識が消えたかなと感じています。このような貴重な機会を与えてくださった島田洋一教授、御指導頂いた宮腰尚久准教授、タイトスケジュールの中帯同して頂いた粕川雄司先生、何かと不在の多い自分をサポートしてくださる市立横手病院の江畑公仁男先生、冨岡立先生に、心より御礼申し上げます。

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第18回日本低侵襲脊椎外科学会 (木村竜太)

第18回日本低侵襲脊椎外科学会が11月26日〜27日、品川プリンスホテルを会場に開催されました。秋田からは島田教授がモーニングセミナーのご講演をされ、石河紀之先生、櫻場乾先生、水谷嵩先生、尾野祐一先生、木村が参加しました。脊椎の低侵襲手術はPEDやLLIFの普及に伴い、大きな変革期となっています。今回のテーマは「新しいゴールデンスタンダードを確立する」で、MED、XLIF/OLIFがゴールデンスタンダードに成り得るかについてシンポジウムで議論がなされました。結論として、MEDは顕微鏡手術と同等の成績だが、内視鏡に一度慣れるとその実用性から離れられなくなる、今後は手術教育ならびに機器の普及次第ということでした。LLIFは成人脊柱変形において、欠かせない手術手技となっており、今後indirect decompressionの長期成績が出て来れば短椎間固定にも普及する可能性があるということでした。

島田教授のモーニングセミナーは、早朝にも関わらず多くの方が聴講されました。現在秋田でもXLIFを用いたASDの治療を行っていますが、そこに至るまで自家骨のみのPLIFから始まり、日本の先駆けとして取り入れたTLIF、またmultiple PLIFなどについてお話しいただき、この歴史があった上で、今の治療があることを再認識しました。また、秋田大学のメンバーでありながら、島田教授のご講演を聴く機会はなかなかないのですが、聴講されている方を1時間魅きつけたままのプレゼンテーションは大変勉強になりました。

この会の後、石河先生と尾野先生は生体ブタを用いた内視鏡手技トレーニングのため神戸へ向かいました。私たちも内視鏡手技を身につけるべく、今後継続して受講して参りたいと思います。

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第30回日本臨床リウマチ学会 (杉村祐介)

2015年11月21、22日に、第30回日本臨床リウマチ学会が神戸市で開催されました。

今回AORAからは、1日目には宮本誠也先生の「トシリズマブ4年継続投与例における関節エコー所見の検討」、柏倉剛先生の「関節リウマチ患者における関節エコーを用いた中・後足部評価」、櫻場乾先生の「関節リウマチ患者の骨折リスク因子の検討」、杉村祐介の「発症早期リウマチ患者の2年間の治療経過」、2日目には小西奈津雄先生の「生物学的製剤投与下の関節リウマチ患者に対し、感染が疑われ二期的に人工股関節全置換術を行った1例」の計5演題を口演発表してきました。

この学会はより臨床に則した内容の演題が多く、フロアからの質問や討論も活発で、深い内容まで議論する印象を受けました。その中で、他の施設での研究や臨床の取り組みの発表に刺激を受け、また自分たちの発表の際に投げかけて頂いた質問から新たなテーマを発見し、とても実りある学会となりました。

また、1日目の夜には皆で神戸牛を食べ、今後の英気を養いました。

今後もさらに活動を発展させられるよう頑張っていきたいと思います。

臨床リウマチ写真