2015アメリカ整形外科学会(American Academy of Orthopaedic Surgeons)AAOSに参加して感じた『若い力』と秋田大学整形外科の勢い(野坂光司)

2015年3月24日~3月28日,ラスベガスで開催されたAAOSに参加しました.発表内容は,県医会で発表した,Ilizarov創外固定の早期除去を目的に,粉砕骨折に対してLIPUSとTeriparatideを併用するCELTAB法 (Combined Effect of Low-intensity pulsed ultrasound and Teriparatide in Acceleration of Bone healing)の骨癒合促進効果についてです.今回も4人のヤングドクター(阿部ちゃん,ゴリ,光,三田:五十音順)が島田洋一教授のご高配により参加しましたが,今回はそのことについて書かせていただきます.彼らを見て感じたことは,この若さでこの学会を肌で感じることの『吸収率の良さ』と『向上心の高さ』です.昨今の医局員は島田教授,山田講師,英知先生のご尽力により,非常に早い段階で入局を決めてくれ,日整会総会やAAOSに同行することにより,これらへの参加はもはや当たり前の感覚であり,その感覚がとても重要だと感じています.テニスで言えば,全国レベルの選手と打ったあと,部活に戻ると,ボールのスピードの違いに愕然としたものですが,それと似た感覚と想像しています.自分の若いころは,日整会やAAOSは自分とは無関係の世界という感じで,外の病院からそれに演題を出すという感覚(や要求)は少なくともありませんでしたし,極端な話,県医会に誰が演題を出すかでも院内で揉めるような,リサーチマインドの著しく欠如した状態だったと思います.ところが近年では学位取得前に研先生や竜太先生が日整会総会に涼しい顔で自分のリサーチを通していますし,日整会の演題数も右肩上がりで,うちの医局のリサーチマインドの向上を実感するとともに,もうヤングではない自分はもっともっと自分の尻を叩いて奮起しなくてはと思います.

僕にとっての初AAOSは2010年(医師12年目のとき)に島田教授に派遣いただいたニューオーリンズ(勿論見学のみ)でした.あの時の,あの初AAOSの『衝撃』は忘れられません.その刺激を受けて出した抄録で同年秋,日韓骨粗鬆症学会ジョイントミーティングに選ばれ(^^)/,ソウルで口演の機会をいただき,海外の学会を少しだけ身近に感じられるようになりました.次の年からはAAOSにも演題を出すようになり,昨年と今年は2年連続で採択されました(^^)/(早く論文化するよう頑張ります).これも全てAAOSトラベリングフェロー制度のおかげだと思っています.

今回思い出に残る出来事は,島田教授とともにみんなでBIONESS社CEOの方々とお話できたこととBrodsky教授,大関教授,Royer先生,谷口先生といただいたフレンチで,どちらも大変刺激を受けました.

島田教授の舵取りにより,間違いなく秋田大学整形外科は新しい局面に来ているのだと思います.AAOSの会場で,はしゃぐ4人を微笑ましく眺めながら,この4人が近い将来AAOSに数多くの演題を通して,観光に行く暇がないほど,毎日誰かの発表があるという日が,そう遠くない未来に訪れると確信しました.

不在の間,ご面倒おかけした2グループ山田晋講師はじめスタッフの皆様に心より御礼申し上げます.

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