投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

救急整形外傷シンポジウム(三田基樹)

3/22,23沖縄で開催されました救急整形外傷シンポジウム(EOTs)に参加したため報告いたします。

本教室からは野坂光司先生,湯浅悠介先生,長幡樹先生,東海林諒先生,三田基樹が参加してまいりました。

 

このシンポジウムは脊椎・四肢・体幹に関する整形外傷全てを網羅した会で、二日間各分野に関して様々な講演・発表を聞くことができました。

骨盤輪・寛骨臼骨折に関して岡山大学野田教授よりご講演いただきました。主に手術のポイントについてのお話でした。まだ見た事もない手術ですが、そんな私にとっても熱いものが湧き上がるような孤高のレベルの手術なのだと感じました。

多発外傷の際、複合臓器損傷を認めることが多いと思われますが、頭蓋内損傷の管理について日本医科大学横堀先生よりご講演いただきました。頭蓋内圧・脳保護目的の体温管理・外傷に伴うてんかん発作に対する適正な治療など、全身管理の点からも非常に勉強になる内容でした。

 

私は「多発外傷マネジメントの考察」として、多発外傷における初期治療・内固定のタイミングなどについて報告いたしました。以前は全身状態の改善を十分に待ち最終固定を行うところを、いくつかの基準を満たせば早期内固定可能といった内容です。このstrategyを自分自身の診療に活かしていこうと思います。

 

その他、様々な発表から感じたことは、骨粗鬆性低エネルギー外傷が徐々に増えてきている事、軟部組織/Flapの知識は必須であること、血管吻合の技術はもはや血管外科だけでは無く整形分野でもあることです。

 

外傷治療は急性期の全身管理やダメージコントロールor早期内固定といった判断から、どのようにandいつ軟部や骨折治療を行うかといった判断を迅速に決定していく学問だと思います。その点、本教室の「若手のうちからマイクロ/イリザロフの技術を学ぶ」教育方針は外傷治療に必須知識であり、本当に恵まれた環境にいると感じました。1人でも多くの外傷患者を救命/救肢し、報恩したいと思います。

このような貴重な機会をいただいたことを、心より感謝申し上げます。

第32回日本創外固定・骨延長学会(三田基樹)   

 

3/1~2にかけて2日間、当講座主催のもと第32回日本創外固定・骨延長学会が開催されたため報告いたします。

 

今回のスローガンは「IlizarovとMicrosurgeryの融合」でした。開会前にシンポジウムが開催されIlizarovとMicrosurgeryの在り方について議論されましたが、朝9時とは思えない程に盛り上がり、熱い討論と共に開幕しました。

初日の特別講演では獨協医科大学埼玉医療センター大関覚教授より下肢機能再建のための創外固定についてご講演賜りました。秋田大学Ilizarov法グループ(AIMG)のadviserとしてもお世話になっている大関教授のご講演は目から鱗で、術後早期より全荷重可能なIlizarovを用い患者様の生活をより豊かにする、愛情に溢れた内容でした。

2日目には湘南鎌倉総合病院外傷センター土田芳彦先生より重度四肢外傷についてご講演賜りました。重度四肢外傷のstrategyを提唱された土田先生のご講演は、骨折固定と軟部治療の共存の重要性についてであり、スローガンの通りIlizarovとMicrosurgeryの融合した瞬間であったと言っても過言ではないと思われました。

2日間に渡り、外傷急性期から感染症例のsalvageまで非常に幅広い内容の報告・講演ばかりで、充実した内容の学会でした。

 

何より今回特筆すべきは、全222演題と過去最多演題数であったことだと思います。

かつてない程の盛り上がりであったと多々ご評価頂き、本学会に主幹として携われた事を誇りに感じました。また、秋田のIlizarov治療が全国的に有名であることも実感出来、ここまでAIMG(Akita Ilizarov Method Group)を築き上げて来られた島田教授・大関教授・野坂講師の力を、目に見える結果として感じ取ることが出来ました。私自身、AIMGの一員として秋田のIlizarov治療に少しでも貢献できるよう精進して参ります。

 

最後に、本学会を成功に収められたことに感謝し締めとさせて頂きます。

第48回日本脊椎脊髄病学会 (工藤大輔)

平成31年4月18日〜20日、パシフィコ横浜で開催された第48回日本脊椎脊髄病学会学術集会(波呂浩孝会長)に参加しました。

秋田からは16題の発表があり、手術関連からサルコペニア、ロコモティブシンドローム(ロコモ)、検診など多岐にわたる演題の発表がありました。特にトピックスのLIFやサルコペニア、ロコモに関して議論が活発で、背筋運動、ビタミンDに関する質問も多かったと思います。

講演はいずれも大変興味深く、プログラムの関係上、すべてを拝聴することはかないませんでしたが、私個人としては、札幌医大神経再生医療学、本望教授の「脊髄損傷患者に対する再生医療の実際」がもっとも興味深いご講演の一つでした。会場は立ち見が出るほどの盛況で、日本中の注目の高さがうかがえました。従来、重度の脊髄損傷は治らないという認識でしたが、本望教授がご研究された自家骨髄間葉系幹細胞を経静脈的に投与する方法は、すでに薬価収載されることも発表されている新しい脊髄損傷の治療法です。ご講演では、脊髄損傷および脳梗塞に対する本薬の治療効果を示す数々の動画がご紹介され、比較的投与の直後から手足が動き、喜ばれる患者さんの姿が大変印象的でした。

秋田は日本でもっとも高齢化している地域であり、秋田発の研究が急務であると思います。今後もオール秋田で全国に向けて情報を発信していければと思います。

第62回日本手外科学会学術集会(齋藤光)

2019年4月18、19日に札幌市の札幌コンベンションセンターにて、第62回日本手外科学会学術集会が開催されました。本会の学会長は北海道大学の岩崎倫政教授で、 “Be Ambitious, Be Innovative”のメインテーマのもと、フロンティア精神あふれるシンポジウム、パネルディスカッションが行われました。
Akita Hand Group(AHG)からは6演題が採択され、メンバーがそれぞれ発表してまいりました。千馬誠悦先生からは「陳旧性手指PIP関節側副靭帯損傷に対する装具療法」、伊藤博紀先生からは「秋田大学整形外科関連病院における橈骨遠位端骨折症例数の調査」、白幡毅士先生からは「手指関節拘縮に対する創外固定器による関節受動術」、加賀望先生からは「RA手関節障害に対するSauve-Kapandji法施行後の検討」と「3Dプリンターを用いた手関節装具の作成」、そして私からは「秋田大学整形外科関連病院における橈骨遠位端骨折手術患者の骨粗鬆症治療」について報告させていただきました。手外科分野の手術療法は、手関節鏡の発達とともに進化しており、TFCC損傷や母指CM関節症、リウマチ肘の滑膜切除などは今後、AHG若手メンバーが習得すべき手術手技と思われました。マイクロサージャリーとともに、手関節鏡でも我々はスキルアップする必要があります。

また学会翌日の4月20日には学会主催の春季手外科研修会に市立大森病院の湯浅先生と参加してきました。アドバンスな内容が多く、大変刺激的で最先端の講義を聞くことができました。私事ですが、昨年も本学会に参加しましたがその時は演題発表はありませんでした。次は演題発表できるようにという目標を立てていましたので、それが達成できたことは一つ嬉しく思います。継続して学会で報告できるように、また日整会や将来的には海外学会での発表、英語論文投稿ができるよう、AHGとしてこれからも活動していきたいと思いました。本学会で得られた知識を臨床へ活かせるように、明日からまた精進して参ります。

第63回日本リウマチ学会総会・学術集会(河野哲也)

平成31年4月15日〜17日、国立京都国際会館、グランドプリンスホテル京都で開催されました、第63回日本リウマチ学会に参加しました。

国立京都国際会館は1997年に京都議定書が採択された場所であり、とてもとても広い会場でしたが、それでも会場が狭く感じるくらい多くの参加者で活気にあふれていました。

秋田からは8題発表があり、その中で市立秋田総合病院の柏倉先生は「今直面しているリウマチ足の問題への対応」と題したシンポジウムのシンポジストとして、リウマチ患者の足関節周囲骨折に対するイリザロフ創外固定の有効性についてご発表されました。足関節周囲骨折は軟部組織トラブルが危惧されますが、リウマチ患者はその危険性はより高くなり、さらに骨粗鬆症による骨脆弱性が問題となります。イリザロフ創外固定はまさにその問題点に対応できる手術方法であり、その有用性を改めて強く感じました。北秋田市民病院の加賀望先生は,「RA手関節障害に対するSauve-Kapandji法施行後の検討」で口演発表されました。Akita Hand Groupのデータを使用しX線学的に評価し、SK法の有用性および今後のBio製剤使用下での可能性についてご発表されました。

その他にも多岐にわたるセミナーや発表があり、大変勉強になる学会でした。

明日からの診療につなげていきたいと思います。

 

秋田大学 河野哲也

第56回秋田県脊椎脊髄病研究会 (阿部和伸)

ひと雨ごとに寒さもゆるみ、春を待ちわびる3月9日、「第56回秋田県脊椎脊髄病研究会」がにぎわい交流館AUで開催されました。

初めにAO Spine fellowship in 2018で留学された2名の先生方の帰朝報告が行われ、小林孝先生が韓国、工藤大輔先生がイギリスでの様々なご経験をご報告されました。

セッションⅠでは研修医・若手整形外科医のための脊椎外科基礎講座と題して、頸椎脱臼骨折の分類、初期対応、手術について鈴木真純先生、石川慶紀先生、鈴木哲哉先生にそれぞれご講演いただきました。頸椎脱臼骨折というテーマは、あらかじめ若手を対象に行ったアンケートで最も要望が多かったことから決まりました。整形外科のみならず救急を担当しているものならば誰しも対応しなければならない可能性があり、そのような場合に適切に対応できるよう、たっぷりと勉強しました。

セッションⅡではミニレクチャーとして、本研究会の当番幹事である木下隼人先生に「腰椎椎体骨折に対する経皮的椎体形成術」という題でご講演いただきました。Balloon kyphoplasty(BKP)の特徴や適応、実際の手順について、写真を多数交えてわかりやすく教えていただきました。

セッションⅢは一般演題で、珍しい症例や教育的な症例の報告、整形入院患者の筋量変化に着目した臨床研究、手術時の放射線被ばく低減を目指した研究の発表があり、どの発表についても活発な議論がなされました。

セッションⅣは特別講演でした。
特別講演1には金沢大学整形外科講師の出村諭先生をお招きし、「脊柱変形、脊椎腫瘍に関する基礎的知識と当科での治療の変遷について」という題でご講演いただきました。小児脊柱変形の特徴や自然経過といった基本的な内容から治療の歴史、治療戦略まで幅広い内容と、脊椎腫瘍に対するTotal en bloc spondylectomy(TES)の戦略について実践的な内容をお話しいただきました。また、金沢大学とはバスケットボールでライバル関係であり、ご講演の途中でバスケットの動画(なぜか秋田大学の好プレー集)が放映され、大いに盛り上がりました。
特別講演2にはJA広島総合病院整形外科主任部長の田中信弘先生をお招きし、「頸部神経根症に対する後方手術—マイクロサージャリーと疼痛治療—」という題でご講演いただきました。豊富な経験から微細解剖や手術手技、長期成績について、画像、動画をふんだんに用いてわかりやすく、最後はリスクマネージメントについてもお話しいただき、大変勉強になりました。

セッションⅤとして市内の焼き肉店で肉を食べながら情報交換を行い、特別講演でお招きした先生方に日ごろ疑問に思っていることなどを質問させていただきました。今後も秋田県脊椎脊髄外科の進歩と、若手の育成のため、本研究会を盛り上げていきたいと思います。

(文責:阿部和伸)

CSRS-AP 2019(木村竜太)

H31年3月14-16日、CSRS-AP (Cervical Spine Research Society-Asian Pacific Section) 2019が横浜で開催されました。

CSRSは米国Ver.、ES(European Section)の欧州Ver.、そして本会のAPがあり、今回日本での開催(President: 清水敬親先生、榛名荘群馬脊椎脊髄病センター)ということで、秋田厚生医療センターから小林孝先生と木村が参加してきました。

4年前にESに参加したときは、なにもわからず、すごいなーという感想だけで終わりましたが、今回はOral Presentationの機会をいただいたので、全力で

参加してきました。

現在頚椎に対する手術は、後方法が圧倒的になっていますが、前方法による直接除圧ならびにアライメント矯正について、多くのセッションで発表がありました。リスクがあるから前方を避けるのではなく、リスクを考慮した上で患者さんに最適な治療を提供するべきだと考えさせられました。

海外からは、頚椎前方固定を局所麻酔で行う!?報告や、骨切りした椎体をスライディングさせるアイデアなど、日本の中では見ることのできないプレゼンがたくさんあり、とても刺激的でした。

私の発表は、緊張しすぎてあっという間に終わりましたが、同行の小林先生も一緒に緊張しすぎて発表時の写真を撮ってもらえませんでした。まだ英語でディスカッションができないことが本当に悔しく、海外で堂々と発表できることを決意するきっかけをいただきました。

 

Welcome Receptionは脊椎外科医のバンドの演奏の中、とても盛り上がり、多くの著名な先生方と交流の機会を持つことができました。盛り上がりすぎて会場のお酒がなくなり追加になっていました。小林先生が先日Travelling fellowでお世話になったJong-Beom Park先生ともお話させていただくことができ、このような交流を秋田に根付かせたいです。

第6回しらかみ疼痛セミナー(阿部和伸)

冬の厳しい寒さが続いてはいるものの、ひだまりの温かさには春の気配を感じ始めた2019年2月22日、「第6回しらかみ疼痛セミナー」がアトリオンで行われました。整形外科診療と疼痛には深いつながりがあり、疼痛とその治療に関する知識は私たち整形外科医にとって必須のものといえます。今回は北海道と鹿児島から2名の先生に秋田へと足を運んでいただき、脊髄損傷の医療とそれに関連する痛み、肩腱板断裂の痛みと手術についてそれぞれご講演いただきました。

特別講演1には独立行政法人労働者健康安全機構北海道せき損センター副院長の須田浩太先生をお招きし、「北海道における脊損医療の現状と課題~痛みも含めて」という題でご講演いただきました。
北海道せき損センターは、脊髄損傷の急性期から慢性期に至るまで、すなわち救急、手術、リハビリテーション、社会復帰まで包括的な医療を行っている大規模専門せき損センターです。このような施設は日本で北海道と九州に2施設しかありません。須田先生は北海道における脊髄損傷の疫学、治療、リハビリテーションの現状、呼吸器感染や血栓といった合併症対策などについて、実際の豊富な症例を交えてお話しいただきました。また、須田先生の秋田通ぶりもご紹介いただき、秋田と所縁のある祖先の話題であるとか、秋田の食などもスライドに登場し、大変楽しいご講演でした。

特別講演2には鹿児島大学大学院医歯学総合研究科先進治療科学専攻運動機能修復学講座整形外科学教授の谷口昇先生をお招きし、「腱板断裂に対する腱板修復術と人工関節の適応」という題でご講演いただきました。
谷口先生はアメリカのスクリプス研究所へ留学して10年近く研究をされてきた先生で、研究者から臨床の現場に戻る決意をされ、帰国して北海道で肩の修行をしたのちに宮崎を経て故郷である鹿児島に戻ったという経歴があります。最初にこれまでをドラマティックに振り返り、研究所での出来事やターニングポイントとなった出来事などをお話しいただきました。肩の痛みを訴えられる患者さんは非常に多いです。今回は特に腱板断裂の痛みやこれに対する手術治療について、すなわち腱板縫合から反転型人工肩関節まで最前線の治療をご紹介いただき、大変勉強になりました。

今後も疼痛を訴える患者さんに真摯に向き合い、痛みの改善やQOLの向上を目指して最適な治療を提供できるよう研鑽を重ねていきたいと思います。

整形外科若手セミナー(長幡樹)

昨年から始まった整形外科若手セミナーを今年も開催しました。今回は大学院3年目の飯田・岩本・高橋・長幡・湯浅の5人で年末から準備をしてきました。今年からの新しい取り組みとして整形外科の若手だけでなく、県内の各病院の研修医や5・6年生の学生にも声をかけて参加してもらいました。30人近い参加者の中、和気藹々と若手同士だからこそできるような気兼ねのない討論となり大盛況の会となりました。

 
島田洋一教授の挨拶に始まり4つの講演と、後半はギプス巻きのハンズオンの内容で本会を開催しました。最初に高橋先生の「単純X線のCheck point」と湯浅先生の「骨粗鬆症」についての講義をしてもらい知っている人にとっては再確認ができ、またこれから活躍する若手には明日からでもすぐに使える内容の講義でした。見逃しを防ぐための心構えや注意してみていても見逃してしまいそうな骨折について話をしてもらい、「ハッ」とさせられるような内容でした。湯浅先生は普段ちょっと悩んでしまうような骨粗鬆症薬の使用方法から各薬の注意点など二人ともウィットに富む話術と飽きさせないスライド作りでみんなを楽しませてくれた講演でした。後半2つの演題は若手ならでは普段の講演では無いような発表となりました。自分から「病棟での過ごし方」での発表と飯田先生から「学会活動のメリット」の講演をしてもらいました。およそ学術的な面からは離れるような内容でしたが笑いとともに突っ込みのような質問が飛びかいとても活発な会になりました。

 
その後ギプスの巻き方を各箇所に合わせて全員で手を動かしてハンズオンとして行いました。講演が盛り上がりすぎて少し時間が押してしまったためギプスは全部を教えきれなかったところもありましたが、細かいポイント、普段何を気をつけて固定しているのかなどみんなで情報を共有することができたのではないかと思います。

 
最初から最後までみんなが笑顔で楽しんで会が開催できました。今回のセミナーに参加してくれた多くの先生がたに感謝します。これからの診療・医師生活の参考になっていただければと思います。

第26回秋田県スポーツ医学研究会(井上純一)

平成31年2月23日に第26回秋田県スポーツ医学研究会が開催されました。今年の本研究会は、医師とスポーツとの両立を実現している先生方の輝かしい実績のお話を拝聴することが出来る非常に有意義な機会となりました。レクチャー1では、島田教授を筆頭に、スポーツでの輝かしい実績とそれを継続するモチベーションなどをご講義していただきました。レクチャー2では、秋田県立脳血管研究センターの阿部先生から、秋田県のスポーツ組織体制についてお話いただきました。秋田県のスポーツ組織の概要について分かりやすくご説明いただきました。また、レクチャー3では、金足農業高校野球部中泉監督より、甲子園準優勝での裏話をお話ししていただきました。3週間にもわたる大会期間での選手の体調管理、精神面へのサポートの必要性をお話しいただきました。帯同ドクターとして関わりもあり、今後の活動に生かしていきたいと思います。特別講演1では、国立スポーツ科学センタースポーツメディカルセンターの半谷美夏先生から、日本代表選手などのメディカルチェックや国際大会でのサポートの実際についてお話していただきました。海外でのメディカルサポートの難しさやオリンピックの裏側などをうかがい知ることができ、非常に興味深い内容でした。特別講演2では、秋田大学血液・腎臓・膠原病内科講座高橋直人教授より、「鉄欠乏と鉄過剰。鉄から見たスポーツ医学」と題して、スポーツ選手に潜む鉄欠乏性貧血についてご解説いただき、その治療の結果に生じる鉄過剰の問題点をご教授いただきました。スポーツ関連の外傷・障害を日常的に診療している整形外科医にとっても必要な知識であり、有意義な機会となりました。本研究会を通して、スポーツへの関わり方は様々あり、時には診療に携わり、時には大会へ帯同、時にはプレイヤーとして実際に自分が参加することもあると再認識しました。様々な形で関わりながら、日々の診療に活かしていきたいと思いました。