投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

7月28日骨粗鬆症と糖尿病を考える会(湯浅悠介)

7月28日骨粗鬆症と糖尿病を考える会が開催されました。この会は我々整形外科と内分泌・代謝・老年内科が科の垣根を超えて、骨粗鬆症・糖尿病について考える貴重な会であり、今回で二回目となります。

まず初めに秋田大学整形外科准教授宮腰尚久先生から「骨粗鬆症性椎体骨折に対する保存療法のエビデンス」と題して、日常診療でよく遭遇する椎体骨折に対する最新の知見をわかりやすくご講演いただきました。椎体骨折に対する薬剤はエビデンスレベルがAであるだけではなく、さらに各薬剤の特徴を踏まえて選択することが重要であるとご教示いただきました。また、椎体骨折を来さないためには転倒と脊椎後彎を予防することが大切であることも学びました。そのためには背筋運動が推奨され、またバックパックを使うことも予防効果を生むといった研究もご紹介いただきました。椎体骨折患者は多く存在し、整形外科のcommon diseaseといえる疾患であるが故に、正確な知識で治療にあたることは我々整形外科医の義務であると感じました。

次に秋田大学内分泌・代謝・老年内科准教授成田琢磨先生から「超高齢社会における糖尿病診療の目指すもの~健康寿命延伸のために:転倒・骨折予防を含む総合的視点から~」と題して、糖尿病に対する最新の知見をご講演いただきました。高齢糖尿病患者には、患者それぞれの背景に合わせて適切な薬剤選択をしていくことが必要であると学びました。また糖尿病合併症の一つに腎障害がありますが、講演で「腎臓を守ることは命を守ること」と話されており、その予防・治療の重要性を実感いたしました。整形外科患者の中にも糖尿病を抱えている方は多く、我々も最新の知識を持って接することがより高い医療の提供につながると感じました。

今後も科を問わず最新の知識を吸収し、日々の診療に役立てていきたいと思いました。

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整形外科留学だより―イタリア編2:病院にて研修開始(土江博幸)

研修初日、病院に着いたら教授室に直接来るか、分からなければ電話を頂戴、と秘書さんから連絡を受けていたので、まず受付に聞いてみるか、と考えていたのだが、入口を入っても受付らしき所が無い…。歴史的な建物で趣があるのだが、売店と奥には庭がある。仕方がないので秘書さんに電話してみる事に。「今どこにいるの?」と聞かれるも、なんて表現したらよいか分からず、「正面玄関で、売店と、奥に庭があります」と言うも、伝わってないのか、そんなんじゃわかんねえよ、といった感じなのか、ちょっと困った感じの雰囲気を漂わせ「今行くからそこで待ってて」と言われる。あとからわかったのだが、入口真正面の建物は教授室や事務的な事がメインの建物で、向かって左にあるのが病院であり、どっちの入口なのか、を聞きたかったようだ。程なく秘書さんが登場。そのまま教授室へ。色々と事務的な書類のサインなどのやりとりをしているところにprof. Donattiが登場しご挨拶をする。しかし、予定があるのかすぐにいなくなる。秘書さんからも「今日はこれでおしまい。明日Medical checkにきてね」と言われる。緊張して来たのだが、なんともあっけない初日であった…。

後日、medical checkなども終えて、ついにカンファに初参戦の日となる。毎週火曜日がカンファレンスの日で、カンファレンスは朝8時から病棟にある小さい部屋で行われ、prof.Donattiの率いる第3整形外科にはレジデント達も含めて、大体15~18人くらい所属しており(まだ把握できず)、全員骨軟部腫瘍をやっている。カンファは1週間の間に行われる患者の紹介がメインなのだが、容赦なく完全にイタリア語なため、内容の理解は難しい…。しかもスライドなどのプレゼンテーションは作成しておらず文字が無い。電子カルテ上の写真を画面に出して、みんなで討論するという、事前準備ほとんどなさそうなカンファである。なんだか一般病院と似た雰囲気を感じた。これを大体2時間弱やった後に教授回診、という流れであった。入院患者さんはほとんど3人部屋で、総回診も日本と似た雰囲気で、なんだか違和感がない。人種と外の景色が違うだけのようだ。教授回診が終わると、後は各自仕事に戻り、午後に、放射線科や化学療法の先生達との、治療方針を決定するための合同カンファがある。この日、実は自己紹介があるだろうと思い、あらかじめイタリア語でいくらか準備していて、挨拶のカンニングペーパーを前日の夜など何度も見返していたのだが、全くそんなイベントは無くすべてのカンファレンスが終わってしまった…。うーん、イタリア人はドライだ。

レジデントの先生に聞いたのだが、イタリアも日本と同じように、大学が6年あり、その後専門医の資格をとるため、5年間レジデントとして働くようである。ただ日本とは違い、すぐに専門をやるとの事。なんとなくレジデントの先生が誰かはわかってきたが、やはり欧米人なので日本人より年を取っているように見える。レジデントの先生に年齢を何度か聞かれたが、37歳というと、一瞬間が空くのはそういう事だろう。イタリア人は、髭を生やしている人が多く、若い人でのメジャーな生え方は、もみあげからあご、あと頬に無精ひげが伸びたような感じの髭が多いようだ。これは白人であるからカッコよくなるのであり、また、日本人でもイケメンならいいのだろうが、ブサメンの私には到底不可能である。遭難から帰ってきた汚らしいおじさんになってしまう。もう少し大人に見えるように、自分も良い髭の生やし方を考えてみようか、と思うのであった。

※写真説明

Fig.1: 正面玄関

Fig.2: 正面玄関の向かって左にある、病院の正面玄関

Fig.3: 正面玄関を入った建物。趣がある。

Fig.4: 中庭Fig.1 %28800x600%29 Fig.2 %28800x600%29 Fig.3 %28800x600%29 Fig.4 %28800x600%29

 

 

第6回秋田県運動器疼痛治療セミナー(高橋靖博)

2016年7月15日秋田ビューホテルにて愛媛大学整形外科の准教授である尾形直則先生をお招きし第6回秋田県運動器疼痛治療セミナーが開催されました。

運動器とは、「筋肉・腱・靭帯・骨・関節・神経・脈管系などといった身体運動に関わる組織や器官によって構成される機能的連合」と言われています。運動器に関連する疾患や状態として、骨粗鬆症・変形性関節症・リウマチ・スポーツ外傷・身体障害・要介護状態などがあり、我々整形外科医が中心になって運動器疾患を治療していく必要があります。今回のセミナーには整形外科医だけでなくPT・OT・看護師といったコメディカルのほかに医学生も出席しており、非常に活気のある勉強会でした。

一般演題の1題目は「外来診療でトラムセット配合錠が著効した2症例」とういう演題で由利組合総合病院の鈴木紀夫先生が講演をしていただきました。腰椎椎間板ヘルニアと肩鎖関節障害の2症例におけるトラムセット使用例を紹介していただきました。本処方にあたって過度な副作用の説明は寧ろ悪影響を与える場合があることや、副作用を予防するにあたっての併用剤に関して、本剤の漸増投与について、急性期・収受付きの使用に関してといった明日から日常診療に直結する御発表であり、大変勉強になりました。

2題目は「頸椎疾患の外科的治療」という演題で秋田大学の石川慶紀先生が講演をしていただきました。秋田大学で行っている頸椎前方固定・後方固定の手術について動画を交えながらご紹介いただきました。椎弓根スクリューのテンプレートといった最近の取り組みや、Virtual RealityやAugmented Realityといった今後の頸椎手術の展望についても説明していただき、大変興味深い内容でした。

特別講演では「腰下肢痛の保存的治療」という演題で愛媛大学整形外科准教授の尾形直則先生がご講演していただきました。痛みの長引く原因や、腰痛診断のアルゴリズムなどをわかりやすいスライドで説明していただきました。慢性疼痛に対する鎮痛剤の使い方に関してもご教示いただき大変勉強になりました。また患者さんに説明する腰痛に関するパンフレットを頂きました。今後の臨床に使用していきたいと思います。

2時間と短い時間でしたが非常に濃密で有意義な勉強会でした。今後も積極的に参加し、最新の知見を学んでいきたいと思いました。

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第9回秋田県整形外科リウマチセミナー(長幡 樹)

平成2878日に第9回秋田県整形外科リウマチセミナーが開催されました。秋田県では臨床グループとしてAORAというリウマチグループがあり、秋田県でのRAについての大規模Dataの研究を行っています。また情報交換をしっかりすることで県内での統一した治療方針での治療を行えるようになってきています。

一般演題1題目は市立角館総合病院の青沼宏先生がAORAでのエタネルセプト(ETN)継続率についての講演をしていただきました。秋田県で最も使用されているバイオ製剤であるETNはクリニックでの導入数の多い薬剤であること、Steinbrocker分類でStageⅢ、Ⅳと関節破壊が進んでいるがADLは自立している症例での導入が多いことなど秋田県での使用傾向について細かなDataを発表していました。昨年の発表で生じた疑問点などについても更なる詳細な研究について教えていただきました。

2題目ではAORAにけるcsDMARDs併用療法の調査について秋田赤十病院の谷貴行先生から発表をしていただきました。csDMARDsについての基礎的な解説、また全体の約使用例の約20%で行われている併用療法について詳細な発表をしていただきました。併用療法ではDAS28ERでの活動性が高く、生物学的製剤が使いにくい症例に使用されていることが多いことなどについてとても勉強になる講演でした。

また特別講演として大阪市立大学整形外科学准教授乾健太郎先生に「トファシチニブ(TOF)によるRA治療の現状とRA患者の術後感染症」の演題でご講演をいただきました。まずリウマチ治療の一般液な変遷についてわかりやすく教えていただきました。近年ではRA患者に対する手術が少しずつ減ってきている、つまりは重症RAが減ってきているだろうことなど多くのDataからの考察を教えていただきました。またRAがあるだけで術後感染のRiskと言われていて、肘、足部の感染が多いなどの部位別でのRisk評価など大変勉強になりました。帯状疱疹は最も注意しなければならない合併症であり、その対応、注意点などについてご講演いただき、すぐに今後の診療に役立たせられそうなご講演でした。また休薬による感染リスクの減少など、なんとなくわかっていた知識について補填し、Dataに基づいた知識で講演していただきました。

2時間という短い時間ではありましたが、とても有意義に勉強をさせていただきました。まだ自分自身はあまりRA治療に直接的にかかわることは少なかったのですが、今後の外来治療などに生かしていきたいと思います。

 

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整形外科留学だより―イタリア編1:生活環境(土江 博幸)

整形外科留学だより―イタリア編1:生活環境

 

ついにイタリアへの留学の旅が始まった。思えば、昨年後半から準備に追われ、特にビザの取得には泣かされ続けた半年だった…。ビザ事情に関してはまた時期を見て書くとして今は置いとくとします。

さて、嫁と2人ドバイで乗り継ぎボローニャに無事に到着。スーツケースが多いため賃貸アパート会社に依頼した送迎車でアパート前に到着。しかしこの運転手、英語がほとんど話せなく、更に、アパート入居に関しても全く知らない…。「ここが知らされてる住所だよ」といった感じで降ろされるも、家の中に案内してくれそうな人はいない…。ボローニャ中心地のど真ん中で、車・人が多く、町のシンボルの塔が目の前にそびえたっている。しかも暑い!うーむ、とたたずんでいると、10分ほどして短パン・髭の生えたあんちゃんが現れ、アパートに案内してくれた。この兄ちゃんから家の簡単な説明を受けた後、すぐに嫁の現地滞在証明書申請アシストサービス(私はビザが下りなかったので不要…)のお姉さんが来て、郵便局に行き一緒に手続きを済ます。ここらへんの仕事の人は英語話してくれたので助かった…。病院研修などをはじめてよりわかったのだが、イタリア人は英語が話せない人が多いようで、病院食堂のおばちゃんやマクドナルドでは英語が通じにくく、身振り手振りでなんとかなる感じ。どうもヨーロッパの中でも、英語が通じにくい国のようである。ちなみに若いレジデントの先生にも英語で質問すると、見当違いの返事が返ってきて「英語苦手で…」と言われてしまった…。

ようやく落ち着き、町の探索+買い物へ。町は歴史地区の中心だけあって、教会など古い建物が多く、ヨーロッパ的な雰囲気むんむんでテンションが上がる。だが、町の中心でもあるので、少し裏に行くとRistranteなどが多く、人が多くにぎやか。週末になると家の目の前の通りで野外バンドが行われめちゃくちゃうるさい…。しかもアパートの冷房がほとんど機能せず、窓を開けて寝るしかないのだがよりやかましい…。うーむ、家選びを失敗したか。だが、めげずにがんばろう。

 

次回病院編に続く…。

 

※おまけ

研修が始まった初日の夜、気が付くと自分の携帯電話の液晶が割れており、携帯が全く使えなくなってしまう…。何故こんなタイミングで…。なんてこったい。仕方がないので、ネットで調査し、現地の携帯電話会社へ。イタリアではSIMロックフリーが当たり前であり、本体購入後、SIMカードとともに携帯電話会社のプランに入り毎月チャージするか、Tabacci(コンビニみたいな感じのとこだがタバコ屋さん)で購入して無くなった分だけそこで補充するシステムのようである。経費削減のため、店で安いスマホ本体を購入後(95ユーロ程)、面倒なのでそのままイタリアで大手のTIMという会社でSIMカードを購入し、1か月分のプリペイドを購入。よってこれからは毎月10ユーロを支払いにこなければいけなくなってしまった。ちなみにこの携帯電話会社のあんちゃんも英語はそこそこレベルであり、お互いシンプルな英語のみでやりとりし、購入にこぎつけたがえらい疲れた…。しかしながらこの携帯、アプリで日本語を入力することはできるようになるも、基本の表示は英語など海外の言語しか使えず…。嫁からは日本に帰っても使えるならこの携帯を使うように、と命じられてしまうも、まぁ、おしゃれな感じもするのでよいか、と自分を納得させるのであった…。
家の前

Foot International 2016 EFAS, DAF, i-FAB Congressに参加して(柏倉 剛)

Foot International 2016 EFAS (European Foot and Ankle Society), DAF, i-FAB Congressに参加して

6月23日から25日までBerlinでヨーロッパ足の外科学会学術集会がありました。今年はドイツ足の外科学会(DAF)、International Foot and Ankle Biomechanics Community(iFAB)と共催ということもあり、世界から多くの参加者が集まりました。訳あって、1泊3日の弾丸ツアーになってしまいましたが、例年行っているAOFAS(アメリカ足の外科学会)が人工足関節やシャルコー足、扁平足などが多いのに比して、外反母趾やリウマチ足など我々のやっている内容に近く、非常に有意義な学会でした。ヨーロッパでは最近MIS手術が盛んで、今回の学会でもビデオセッションがあり、手術法を勉強することができました。驚いたのは、質疑応答の数です。アメリカでも確かに質疑応答は多いのですが、ヨーロッパはそれ以上で、長いものでは発表終わったあとに20分以上議論してました。フロアーでやってけれって感じでした。

会場も3つの会場があるものの、時間が重なることも少なく、興味ある領域の聴講がスムーズにできた印象です。アメリカ足の場合、バカンス要素が多分にあり、空き時間が多いのに比して短時間で有効な時間が過ごせたと思います。会場はULANIA Berlinというところで、ベルリン中心地にあり、周囲にはブランデンブルグ門や戦勝記念塔といった名所も有りました。短時間の滞在でしたが、唯一の観光として自転車を借りてサイクリングしてきました。

今回、二度目のベルリンでしたが、ベルリンといえばカリーブルストです。太いソーセージにケチャップとカレーパウダーがかかったもので、本当に美味しいです。フライドポテトも盛り沢山なので、これとビールだけでお腹いっぱいになりました。結局、ベルリンにいる間に2回食べちゃいました。

来年は9月にリスボンで国際足の外科と共催で行われます。また演題をだして行きたいと思います。

市立秋田総合病院 柏倉 剛

柏倉

第17回欧州リウマチ学会(EULAR 2016)参加報告(杉村祐介)

2016年6月8~11日にイギリス・ロンドンで開催されたEuropean League Against Rheumatism (EULAR) 2016へ参加してきました。 メンバーは、柏倉剛先生、浦山雅和先生、小林志先生、伊藤博紀先生、相澤俊朗先生と私の6名です。AORAとしてEULARに参加するのは2012年のドイツ・ベルリンに始まり、今回で5回目となります。今回は、我々AORAから5演題が採択されました(ポスター発表1演題、Abstract採択4演題)。AORAからの演題採択は3年連続となります。今回私は、学会4日目のポスターセッションで、トシリズマブで4年間治療を行った関節リウマチ患者において関節エコーでのパワードプラー所見とX線での関節破壊進行度の関連性を調べた内容の「Correlation between positive blood flow signal on joint ultrasonography and progression of joint destruction in patients with rheumatoid arthritis treated with tocilizumab for 4 years」という演題を発表して参りました。 会場では世界の多くの国からの参加者の中で、日本人の発表も多くみられ、特にアジア圏では日本からの発表が多いです。関節リウマチの診療、研究に対する意識の高さを感じます。 会場を一足出るとロンドンの街には有名な観光名所が多くあり、距離的にも遠くなく、バッキンガム宮殿、ビッグベン、タワーブリッジなど、立ち寄って観ることができました。ホテルの近くにはハイドパークという巨大なとてもきれいな公園があり、一部のメンバーで早朝ランニングも行いました。 ただ事前の情報通り、ロンドン名物のフィッシュアンドチップスは初日に食べた以降、食べたいという意見は出ず、中華料理に流れたりという具合でした。 今回の学会参加、発表を糧に、今後もAORAの研究、臨床共に活動をさらに発展させていけるよう頑張りたいと思います。 このような機会を与えて頂いた島田洋一教授はじめ、医局の先生方、また学会不在中の診療の支援をして頂いた先生方に深謝いたします。

中通総合病院   杉村祐介

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2016年7月3日 小玉弘之先生 秋田県医師会会長就任祝賀会(粕川雄司)

この度,小玉弘之先生が秋田県医師会会長御就任に伴い,7月3日,秋田ビューホテルに於いて祝賀会が開催されました.100名以上の同門の先生方が参加し,山田 晋講師の司会のもと盛大に行われました.

はじめに,島田洋一教授と整佑会会長・湊 昭策先生よりお祝いのご挨拶を頂きました.島田洋一教授は,小玉弘之先生が秋田高校在学中にラグビーで花園の全国大会に出場し,卒後慶応大学でもラグビーをされた有名なラガーマンであること,医学部をご卒業後秋田大学整形外科に入局され大学でのお仕事を経て,開業されてからも医局のみならず秋田県の医療に貢献するお仕事をされてきたことをご紹介されました.湊 昭策先生は,ゴルフを通じて以前から親交が深く,”だまちゃん” ”しょうちゃん”と呼び合う仲で,ゴルフの良きライバルであることなどのエピソードをご紹介されました.次いで秋田県医療療育センターの遠藤博之先生より,小玉弘之先生の入局時のエピソードをお話しいただき,乾杯のご発声を頂戴しました.その後,多くの先生が小玉弘之先生とお話しさせていただき,とても楽しく有意義な時間を過ごしました.

島田洋一教授から記念品としてVIPが条約サインに使用する「モンブラン 万年筆 マイスターシュテュック 149 ブラック」が贈呈され,整佑会や秘書さんからの花束贈呈があり,祝賀会はあっという間に時間が過ぎました.小玉弘之先生はご挨拶の中でこれまで秋田県医療を支えるために多くのお仕事をされてきたこと,今後秋田県全体の医療をさらに充実したものにできるようにお仕事をされる抱負を述べました.お話を伺って,自分たちも少しでも秋田県の医療に役に立てるように仕事をしていく必要性を改めて感じました.小玉弘之先生が益々ご活躍されますことを祈念申し上げます.

「小玉弘之先生,このたびは秋田県医師会会長御就任,誠におめでとうございます.」図1 図2

H28年 東北整災野球大会(杉村祐介)

H28年6月17~18日に仙台市で、第113回東北整形災害学会が開催されました。今年も学会早朝に親善野球大会が行われ、我がノーザンデーモンズも日整会野球出場をかけ熱戦を繰り広げてきました。

 

【メンバー】

監督 島田洋一教授

1番 杉村祐介(サード)

2番 阿部和伸(ピッチャー)

3番 大内賢太郎(センター)

4番 村田昇平(キャッチャー)

5番 齊藤英知(ファースト)

6番 奥寺良弥(ショート)

7番 加茂啓志(レフト)

8番 本郷道生(ライト)

9番 河野哲也(セカンド)

控え 瀬川豊人

 

【試合結果】

秋田大学(ノーザンデーモンズ)8 – 9 岩手医科大学

 

初回にノーザンデーモンズの打線がつながり、先制の5点をあげました。その後逆転されるも、同点に追いつくという白熱の展開でした。しかし最終回、2アウトまでこぎつけたところで岩手医大にサヨナラヒットを打たれ、力及ばず敗退という結果となりました。

今年は整形外科1年目の阿部和伸先生、村田昇平先生がチーム入りし、確実にチーム力が上がってきています。また、左肩術後の大内賢太郎先生も短いイニングでしたが再びマウンドに立ちました。さらに主務の河野哲也先生も今回初スタメンを果たし活躍しました。

今回の悔しい気持ちを忘れず、来年は是非とも悲願の日整会野球大会出場を目指し、準備していきたいと思います。

今回の大会にご尽力頂いた皆様、早朝から応援に駆けつけてくださった皆様、誠にありがとうございました。

来年も頑張りましょう!

ノーザンデーモンズ主将 杉村祐介図1 図2

 

秋田県抗RANKL抗体フォーラム(尾野祐一)

平成28年6月29日に秋田ビューホテルで秋田県抗RANKL抗体フォーラムが開催されました。

特別講演Ⅰは、秋田大学整形外科学講座の宮腰尚久准教授から「リウマチ疾患と骨粗鬆症」についての講演でした。関節リウマチと骨粗鬆症が関連するメカニズムの解説から、AORA(秋田整形外科リウマチグループ)の現状の報告、GIO(ステロイド性骨粗鬆症)の診断基準と治療、また、関節リウマチに伴う脊椎疾患への手術方法の紹介などについて講演していただきました。宮腰准教授ご自身が行われた基礎研究や、上位頸椎へのScrewの刺入方法など分かりやすく解説していただき、座長の斎藤晴樹先生から「宮腰マジック」と称されるほど、大変勉強になる講演でした。

特別講演Ⅱは三重大学運動器外科学・腫瘍集学治療学の須藤啓広教授から「最新のエビデンスから考える骨粗鬆症治療薬の使い分け」についての講演でした。大腿骨近位部骨折後や椎体骨折後の薬物選択基準、脆弱骨折のない骨粗鬆症患者へ骨折予防のための薬物治療、骨粗鬆症治療時の目標、目標に達しない場合の対応、ビスフォスフォネート投薬時のdrug holidayの基準など、多岐にわたり、最新の論文や須藤教授らのグループのデータをふまえ、分かりやすく解説していただきました。薬剤ごとの骨癒合率や、患者の状態ごとにどの治療薬を選択すべきかを提示していただき、こちらも大変勉強になる講演でした

お二人のご講演はどちらもすぐに臨床現場で活かせる内容ばかりであり、高齢者、骨粗鬆症患者の多い秋田県で整形外科として診療にあたるわれわれにとって、大変身になるものでした。今回得た知識を早速、普段の外来で活かしていきたいと思います。こうRANKL2 抗RANKL1 抗RANKL3 抗RANKL4