投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

第42回日本骨代謝学会学術集会・2024年度JBMM論文賞を受賞して(佐藤千晶)

2024年6月29日~7月2日,沖縄県那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで,東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻免疫学講座教授の高柳 広会長のもと,第42回日本骨代謝学会学術集会が開催されました.

秋田大学からは宮腰教授のランチョンセミナーをはじめとして,A-bone先生方から大学院2年目の森下先生まで早くも演題を発表されており,改めて秋田大学A-bone groupの勢いを感じる学会でした.

今回の学会中に私の学位論文である「Teriparatide and aerobic exercise improve bone, skeletal muscle, and fat parameters in ovariectomized and tail-suspended rats」が2024年度のJBMM論文賞をいただくことができました.この賞は,過去二年間の間にJBMMに掲載された論文の中で最も引用数が多い論文にいただける大変名誉な賞で,身に余る光栄を感じております.

加齢による筋骨格系変化として,近年骨粗鬆症と筋量が減少するサルコペニアが合併した“Osteosarcopenia”が問題となっています.今回はラットに対して卵巣切除を行い骨粗鬆症とし,尾部懸垂を行うことで非荷重肢となるサルコペニアを再現したOsteosarcopenia動物モデルにテリパラチドと運動療法を併用することで骨密度,骨強度,骨構造の改善だけではなく,体脂肪率,骨髄内脂肪に対しても改善が得られることを報告させていただきました. このような賞をいただくことができたのは,宮腰尚久教授,粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方,研究室スタッフ先生方のご指導のおかげであり,この場をお借りして深謝いたします.これを励みに今後も臨床と研究に取り組んでいきたいと思います.

第35回秋田県ボディビル選手権大会(浅香康人)

当講座の筋肉担当、浅香です。7月15日に男鹿市民文化会館で開催された第35回秋田県ボディビル選手権大会に出場しました。秋大整形が誇る巨匠、齊藤英知先生が腕を振るって横断幕を書いてくださり、気合十分で挑みました。結果は昨年、一昨年に続いて優勝。3年連続でミスター秋田の称号をいただくことができました。

最近私がボディビルをやっていることが浸透してきたのか、患者様に声をかけていただく機会が非常に多くなってきました。私が体作りを頑張ることで、患者様にもリハビリを頑張っていただけたり、前向きな気持ちになっていただけたりと良い影響を与えることができれば大変うれしく思います。

今回の結果を糧に、臨床・研究・鍛錬に一層打ち込んでいきたいと思います。こんな私を温かく支えてくださる医局の皆様には深く感謝申し上げます。

「整形外科縫合実習を開催しました」( 湯浅 悠介)

​2024年7月4日豚足を使った縫合実習を行いました。本会には多くの医学生、研修医、そして救急科の先生にご参加いただきました。まず初めに赤川学先生から特殊な縫合糸であるSTRATAFIXを用いた皮下縫合をデモンストレーションしていただきました。縫合時の気をつけるべきポイントも丁寧に解説していただき、私自身も非常に勉強になりました。その後、私が単結節による皮下縫合のデモンストレーションを行いました。

参加された先生方には、豚足に切開を加えていただき、STRATAFIXによる連続皮下縫合、単結節による皮下縫合を練習していただきました。ありがたいことに、縫合に関して多くのご質問をいただき、活気のある実習となりました。後半は、プレートを皮下に置き、テンションがかかった状態での皮下縫合、そして豚足内にある腱を用いた腱縫合の練習も行いました。

今後も整形外科ハンズオンを企画していきたいと考えておりますので、多数のご応募お待ちしております!

令和6年 書友展<特別部門> 優秀賞(中西真奈美)

令和6年 書友展<特別部門> 優秀賞(中西真奈美)

書友社が主催する令和6年度の書友展にて、福禄寿酒造協賛の特別部門にて優秀賞を頂きました。課題は福禄寿酒造の看板商品である「一白水成」です。白い米と水から成る一番旨い酒、という意味が込められたお酒だそうです。本部門の最優秀賞に輝くと、自らの作品が一白水成の限定ラベルとなり四合瓶で贈呈されるということで、当教室の書道部も奮って参加しました。

5月12日日曜日の朝から3時間1本勝負にて、宮腰教授をはじめ英知部長や河原木先生、遠く鷹巣の地から貴洋先生にも参加して頂き、思い思いの「一白水成」をしたためました。

先日7月3日に選考結果の発表があり、惜しくも当教室書道部は最優秀賞の四合瓶ラベルには届かなかったものの、私が優秀賞を頂くことができました。他にも優秀賞の方が沢山いらっしゃいましたが、全国津々浦々から応募があることに驚きでした。英知部長に選んで頂いた一枚での受賞、非常に嬉しく思います。

これからも整形外科書道部として、メスを握るように筆を思い思いに走らせ、素敵な作品をみんなで作っていけたらと思います。次回こそは目指せ四合瓶ラベル!ですね。

第44回日本骨形態計測学会若手研究者賞受賞(富永健太)

2024年6月21日〜23日、福島県福島市コラッセふくしまで、福島県立医科大学 腎臓高血圧内科学講座、先端地域生活習慣病治療学講座 主任教授/運動器骨代謝学講座 教授・風間順一郎会長、福島県立医科大学 整形外科学講座 主任教授 松本嘉寛副会長、当講座教授の宮腰尚久副会長のもと、第44回日本骨形態計測学会が開催されました。

秋田大学からは全国最多7演題の発表があり、会長の風間教授からどの演題もとても素晴らしい発表だったとお褒めの言葉をいただきました。秋田大学の骨代謝研究の優れた実力を全国にアピールする大きな機会になったのではないかと思います。

今回私は学位論文のテーマである「アデニン誘発型慢性腎臓病(CKD)モデルラットにおける脛骨近位骨切り部の骨癒合の検討」という演題で発表し、幸運にも若手研究者賞をいただくことができました。これまでに当教室では粕川雄司准教授(ゴールドリボン賞)、野坂光司准教授(学会賞、ゴールドリボン賞、若手研究者賞)、藤井昌先生、赤川学先生、湯浅悠介先生が受賞されている賞とのことで身に余る光栄です。

CKDは続発性骨粗鬆症を引き起こし骨強度の低下や、骨折リスクの上昇をきたすことは明らかになっておりますが、骨癒合について検討したものはありませんでした。当教室でこれまでに多くの先生方が行っているラットの脛骨近位骨切りをCKDモデルラットに行い、骨切り後早期で骨癒合が遷延することが明らかとなりました。このような賞をいただくことができたのは宮腰尚久教授、粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方、研究室スタッフの御指導のおかげであると感じております。この場をお借りして深謝いたします。

今回は副賞として福島の郷土玩具である「赤べこ」をいただきました。

400年程前、会津地方に大地震が起こり、会津柳津円蔵寺虚空蔵堂が倒壊しました。その後、険しい崖の上に再建されることになり、木材運搬に使役された牛が険しい道のりのため数多く倒れましたが、最後まで働き通した牛が赤い色をしていたという言い伝えにあやかり、「忍耐強く壮健であれ」という願いを込めて張り子の赤ベコが作られるようになったとのことです。

大学院での実験・研究は時に忍耐強さを求められます。またこのような賞をいただけるように今後も赤べこに込められた不屈の精神で精進してまいります。引き続き御指導御鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

新入局!

大曲厚生医療センターで研修されている西澤実柚(にしざわみゆ)先生が入局の挨拶に来てくれました!

(西澤先生:右から2人目)

これからの西澤先生のご活躍を楽しみにしております。

第61回日本リハビリテーション医学会@渋谷(木村竜太)

第61回日本リハビリテーション医学会が、東京都渋谷駅周辺で開催されました。

大きな学会としてはとても珍しい都心部開催で、会長の安保雅博教授(東京慈恵会医科大学リハビリテーション科)をはじめとした慈恵会医科大学リハビリテーション科の皆様のお力を感じました。

学会中は何度もスクランブル交差点を行き来し、ハチ公像にも何度も会いました。

今回の学会では、リハビリテーション学会のnext generationの先生方が多くご講演されていました。

秋田大学からは工藤大輔先生が、粕川雄司先生の座長で、教育講演をされました。

脊髄損傷の疫学から、われわれが取り組んでいるリハビリテーションロボットの内容までお話いただきました。会場は満席+立ち見の方もたくさんいらっしゃる大盛況でした。

また、秋田大学整形外科がずっとお世話になっております、UCSFの長尾正人先生も参加されており、今のサンフランシスコの状態を伺うことができました。(長尾先生のHPはこちらです https://masato-nagao.com/ja)今年は秋田大学から学生も留学をしており、今後も交流を続けていきたいです。

ただ、サンフランシスコの物価の高さは洒落にはならなそうでした。

今回の学会で改めてリハビリテーションが社会と医療をつなぐ存在になっていることを実感しました。

今後も研鑽を積み、秋田に最新のリハビリテーションを届けられるようにしていきたいと思います。

第17回秋田県手外科研究会(小滝優平)

2024年6月1日㈯、秋田温泉さとみで第17回秋田県手外科研究会が執り行われました。

千馬誠悦先生が今年度で秋田県手外科研究会の会長を御勇退されますので、千馬先生が会長の下では最後の秋田県手外科研究会となりました。この場をお借りして長年秋田県の手外科の発展にご尽力いただいた千馬先生に深謝いたします。今後ともご指導何卒よろしくお願い申し上げます。

一般演題として5演題発表され、各発表の質疑応答では多数質問が上がり非常に活発な討論がなされました。

ミニレクチャーとして中通総合病院の斉藤光先生より「ばね指の保存治療と手術治療について」とう題目でご講演頂きました。日常診療で多く見られるばね指のケナコルト注射の適応や実際の手術の方法、稀に合併するPIP関節屈曲拘縮の対応など日々の診療にすぐ活用できる情報をレクチャー頂きました。

特別講演では国立病院機構 仙台医療センター形成外科手外科 東北ハンドサージャリーセンター代表 東北大学大学院医学系研究科形成外科学 臨床教授 鳥谷部荘八先生より『60分で「体験する」切断指接着の全て~基本から応用、発展、そして野望に至るまで~』をお話していただきました。

秋田大学を卒業した鳥谷部先生が日本屈指の手外科医になられた経歴と、大変素晴らしい症例の数々をご教授いただきました。文字通り体験したような感覚になるほど、刺激的で心に火が付くようなご講演でした。今後とも秋田県の手外科へのご指導を賜れますと幸甚に存じます。

来年度からは白幡毅士先生新会長の下、我々若手も秋田県手外科研究会の発展のために邁進していく所存です。今後とも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

第97回日本整形外科学会学術総会(久田朱里)

2024年5月23日〜26日に福岡国際会議場で第97回日本整形外科学会学術総会(慶應義塾大学整形外科 松本守雄会長)が行われました。当教室からは56演題と多くの演題が採択され、各分野の先生方のご活躍が光る会となりました。

初日には菜なで同門会が開催され、久々に多くの同門が集い、大盛況の会でした。コロナ世代の私は、同門会の経験が少なく、普段なかなかお会いする機会がない上級医の先生方と一緒に水炊きを囲みながら、お話ができて貴重な時間でした。また、本学会に4人の研修医の先生が参加してくれました。4人とも整形外科に強く興味を持ってくれており、今後の秋田大学整形外科の発展が期待されます。最近は女性も整形外科に興味を持ってくれる後輩が増え、嬉しい限りです。一緒に整祐会を盛り上げていく仲間を増やすべく、引き続き勧誘活動にも力を入れていきたいと思います。

学会では、宮腰教授のシンポジウムを始め、先輩方の発表やランチョンセミナーを聞き勉強させて頂きました。私は3日目のポスター発表でしたが、緊張してしまい上手く話せず、まだまだ経験が必要と感じ、今後のモチベーションに繋がりました。ご指導頂きました先生方、本当にありがとうございました。

今回、親善スポーツ大会はバスケが中止となり、当教室からの参加はありませんでした。大会がなくともバイソンズは練習に励んでおり、先生方のバスケ愛を感じました。来年、再来年こそは全競技大会が復活し、スポーツの場でも先生方の勇姿が見られることを願っております。

来年は東京で開催予定となっています。本教室からさらに多くの演題が採択され、東京の地に集い切磋琢磨できると良いと思います。3年目の連続採択を目指して、私も日々精進してまいります。

学会会場前に集うと一大勢力でした

宮腰教授のシンポジウムでのご講演

緊張しまくりの筆者

女子らしくアフタヌーンティーを楽しみました

練習後のバイソンズ

21st edition of the ESSKA Congress inMilan (村田昇平)

2024年5月8日~10日にイタリア、ミラノでEuropean Society for Sports Traumatology,
Knee Surgery and Arthroscopy(ESSKA)の学術集会が開催されました。秋田からは赤川
学先生、塚本泰明先生、村田が参加、発表をさせていただいてきました。
本学会は膝関節だけではなく関節鏡やスポーツ整形に携わる世界中のドクターが集まる学
会で、秋田大学整形外科の臨床グループとしてはASAKGが担当する分野の世界最高峰の学
会です。
学会で最新の知見を勉強させていただきながら、隙間時間ではミラノの都市を観光、ラン
ニング、自転車で爆走したり(半日で16km歩く日もありました・・・)、ベネチアを観
光するなどして教養を深めさせていただきました。
多くのことを勉強させていただきましたが、私がこの期間中に学会以外で心に強く残って
いるのは隙間の時間で膝についてのdiscussionを深めている赤川先生、塚本先生のお姿で
す。お二人の知識や熱量に圧倒され、後輩としてとても頼もしく感じ、また、自分たちも
頑張らねばと刺激をいただきました。
久しぶりの海外研修でしたが、整形外科医としても、一人の日本人としても多くの経験を
することができた旅でした。来年以降秋田からより多くの先生方と参加できたらと思いま
す。
学会に参加する機会をいただき本当にありがとうございました。今後ともご指導の程を何
卒よろしくお願い申し上げます。