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第7回秋田県骨代謝エビデンスセミナー(野坂光司)

8月27日第7回秋田県骨代謝エビデンスセミナーが開催されました。島田洋一教授のご高配により、創外固定を中心とした外傷学と外傷後遺症の最先端というコンセプトで内容が組まれました。2題の特別講演のうち、1題は秋田県におけるIlizarov創外固定の普及を中心に、私が講演させていただきました。このような機会を与えてくださいました島田教授に心より御礼申し上げます。島田教授のご就任後、教授の強力なバックアップをいただきながら、コツコツと活動を行ってきた秋田Ilizarov法グループ(Akita Ilizarov Method Group:AIMG)ですが、全国学会でのパネルディスカッション、シンポジウムの機会も数多くいただけるようになってまいりました。その際、多くの偉大な先輩たちに言われることは、『主任教授の全面的なバックアップのもと、全関連病院の治療方針を統一できるAIMGは非常に恵まれている(のでもっともっと活動を積極的にしたほうがいい)』ということです。AIMGはこれまで教授の庇護のもとに育てていただいてまいりましたので、今後はもっと積極的に臨床、研究を繰り広げていきたいと思います。幸い、関連病院のIlizarovの適応についても年々ご理解が進み、紹介症例も右肩上がりです。特に足関節周辺骨折では、骨折は簡単でも軟部の処置が難しい症例は相当数あります。リングも十分確保してありますので、お声をかけていただきたく思います。

今回お越しいただきました福島医大・竹中信之准教授は、私の尊敬する、最も創外固定に精通した第一線でご活躍の先生であります。想像を絶する難治症例の数々を巧みな話術でプレゼンいただき、あっという間の一時間でした。個人的には、現在名誉教授になられた先生たちの、お若い頃のクルガン等でのお写真が非常に印象的でした。また、松下教授の『すぐに「できないって言うな」』というお言葉は、自戒の言葉としていこうと感じました。竹中先生には今後もAIMGを末永くご指導いただければ幸いです。

第7回秋田県骨代謝エビデンスセミナー

日本骨粗鬆症学会主催 若手サマーセミナー2015に参加しました (益谷法光)

この度、宮腰尚久准教授の御高配により8月1日〜2日に幕張で開催された「若手サマーセミナー2015」に参加させていただきました。この会は若手研究者に向けて臨床研究のデザインや実際、論文作成のノウハウについてグループワーク形式で行うもので。慶応義塾大学の岩本潤先生を中心に沢山の先生方から臨床研究や論文投稿のコツなど幅広く丁寧にご指導いただく、貴重で濃密な二日間でした。

大学からは自分が、羽後病院から木下先生が参加し、会場となった幕張では熱中症で十数人が搬送されていたようですが、我々のグループワークもそれに負けないほどの熱気で2日間の日程を行いました。

東京大学22世紀医療センター吉村典子先生から実践的な疫学研究について貴重なお話をいただき、秋田大学で毎年行っている阿仁検診にも応用できることが多くありました。藤田保健衛生大学の鈴木敦詞先生からは論文の投稿から採択までというテーマでお話をいただきました。学会発表と論文発表の違いから実際に投稿するときに注意すべき点について、非常に参考になるお話が聞けました。そのほかにも様々な内容についてそれぞれ第一線でご活躍されている先生方から大変ためになるお話をいただき、消化不良一歩手前ではありましたが大変勉強になりました。

「臨床研究をデザインする」というグループワークでは「ビタミンD」をテーマに各グループで臨床研究をデザインするということを行いました。自分のグループでは「BP製剤で治療中の閉経後骨粗鬆症患者に対するエルデカルシトールの安全性と効果の検討」という臨床研究をデザインし、賞をいただきました。木下先生のグループも優秀賞を獲得しており、日頃からご指導いただいている成果を発揮できたと思います。

 

今回、このような貴重な会へ参加させていただきました宮腰尚久准教授、スライド添削をお忙しい中ご指導いただきました粕川雄司講師、またA-boneの諸先生方へ深く感謝を申し上げます。

またいつも一流の仕事を積極的に体験することの重要性をご指導いただいております島田洋一教授へも深く感謝いたします。

工藤大輔先生結婚式 (木村竜太)

7月25日(土)、当教室の若手筆頭、工藤大輔先生の結婚式が盛大に執り行われました。

奥様は当院脳外科医ということもあり、整形外科と脳神経外科合わせて50人以上が参加されました。

島田教授からは「工藤の結婚式をぶち壊すぞ」と気合を入れられて臨んだ式でしたが、始まってみると・・・本当に素晴らしい結婚式でした。美男美女、さらに仕事も文句のつけようのない先生方ですが、それ以上に「お二人の人柄」が結婚式の雰囲気そのものでした。

参加者全員、最初から最後まで笑顔の絶えない素敵な式になりました。

工藤先生、絵里奈先生、おめでとうございます!!

 

追記:整形外科結婚式名物!?ノーザンネイキッズこと裸参り部も参加し、工藤先生を奉納させていただきました。次はあの御方の式ですかね。

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第33回日本骨代謝学会学術集会(粕川雄司)

平成27年7月23日~25日に東京で「第33回日本骨代謝学会」が開催されました.骨・軟骨代謝の基礎的研究から骨粗鬆症の臨床的な研究まで,幅広いテーマが取り上げられている学会です.臨床に関しては,日本整形外科学会,日本内分泌学会・日本リウマチ学会との合同シンポジウムが開催され,骨・軟骨代謝とそれぞれの分野の疾患との関連についてディスカッションが行われました.

今回この学会で佐々木 聡先生が,学会の機関誌であるJBMMの論文賞を受賞されました.受賞された論文は,「Low-energy diaphyseal femoral fractures associated with bisphosphonate use and sever curved demur: a case series」です.大腿骨の弯曲とビスホスホネート製剤の使用が,大腿骨の非定型骨折と関連することをまとめたもので,米国骨代謝学会(ASBMR)の非定型大腿骨骨折に関するコメントにも引用されています.日本や海外から多くの骨代謝に関する論文が投稿される雑誌で,論文賞を受賞されたことは大変喜ばしいことと思いました.佐々木 聡先生,おめでとうございます.

また,日本骨代謝学会と日本整形外科学会との合同シンポジウムでは,宮腰尚久准教授が「骨粗鬆症性脊椎病変の病態と治療戦略」と題し,骨粗鬆症による脊柱変形と転倒や消化器症状の関連とその治療についてご講演されました.このシンポジウムでは,骨代謝と関節リウマチ,骨折,後縦靭帯骨化症,腫瘍についての関連,軟骨再生の現状や将来展望についての討論がされていました.

教室からは,野坂光司先生,土江博幸先生,木下隼人先生と粕川がポスター演題で発表しました.これからも,骨代謝・骨粗鬆症の研究を継続できるように頑張っていきたいと思います.

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第4回与次郎駅伝 (佐々木研)

2015年7月19日,秋田市千秋公園周辺において開催された第4回与次郎駅伝に参加しました.われわれ秋田大学整形駅伝部は4チームを職場対抗の部にエントリーしました.1人2.6kmのコースを1チーム4人でたすきをつなぎます.与次郎駅伝には2年ぶりの参加となりましたが,大会の規模も以前よりさらに大きく,レベルも上がった大会となっていました.職場対抗の部には約170チームがエントリーし,スタートの風景は駅伝とは思えぬ人だかりとなっていました.島田教授夫妻の熱いご声援も受け走った結果は・・Aチームは入賞には届かず13位,Bチームも18位と健闘しました.Cチームは44位,Dチームは78位でした.下記は各チーム・個人の結果です.(カッコ内:区間順位)

 

秋大整形駅伝部A 42分15秒 第13位

1区 岩本陽輔 11:20(62)

2区 根本 晃 10:22(17)

3区 成田裕一郎 10:56(15)

4区 佐々木 研 9:37(6)

 

秋大整形駅伝部B 44分06秒 第18位

1区 齋藤 光 10:51(49)

2区 山田 晋 11:24(34)

3区 小林 志 10:41(10)

4区 高橋靖博 11:10(35)

 

秋大整形駅伝部C 48分00秒 第44位

1区 長谷部 亘 9:42(23)

2区 長幡 樹 11:22(33)

3区 飯田純平 13:53(94)

4区 湯浅悠介 13:03(100)

 

秋大整形駅伝部D 51分40秒 第78位

1区 竹島正晃 10:39(43)

2区 河野哲也 13:09(96)

3区 冨岡 立 13:27(82)

4区 加賀 望 14:25(124)

 

個人別 与次郎ランキング

1位 佐々木 研 9:37

2位 長谷部 亘 9:42

3位 根本 晃 10:22

4位 竹島正晃 10:39

5位 小林 志 10:41

6位 齋藤 光 10:51

7位 成田裕一郎 10:56

8位 高橋靖博 11:10

9位 岩本陽輔 11:20

10位 長幡 樹 11:22

11位 山田 晋 11:24

12位 湯浅悠介 13:03

13位 河野哲也 13:09

14位 冨岡 立 13:27

15位 飯田純平 13:53

16位 加賀 望 14:25

 

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平成27年第112回東北整形災害外科学会 (河野哲也)    東北整災野球大会 (杉村祐介)

2015年7月17日、18日 福島市で第112回東北整形災害外科学会に参加してまいりました。

 

東北7大学学生セッション

今回から初めて行われることとなった、目玉セッションの一つになります。

東北7大学から学生が一人ずつ演題を披露するもので、本大学からは6年生の原田俊太郎くんが大役を務めてれました。秋田大学の演題は「秋田大学整形外科における学生リクルートの現状と成果」と、他大学とは一線を画した発表内容でした。受賞はなりませんでしたが、秋田大学整形外科の勢いを顕示してくれた素晴らしい内容だったと思います!一緒に働ける日が楽しみです。

東北整災

 

 

 

 

 

 

河野哲也

平成27年7月17~18日に福島市で、第112回東北整形災害学会が開催されました。今年も学会早朝に親善野球大会が行われ、我がノーザンデーモンズも日整会野球出場をかけ熱戦を繰り広げてきました。

【メンバー】

監督 島田洋一教授

1番 大内賢太郎(センター)

2番 千田秀一(ショート)

3番 加茂啓志(レフト)

4番 齊藤英知(サード)

5番 奥寺良弥(ファースト)

6番 杉村祐介(キャッチャー)

7番 関展寿(ピッチャー)

8番 本郷道生(ライト)

9番 嘉川貴之(セカンド)

控え 河野哲也、益谷法光、水谷嵩、木村竜太

 

【試合結果】

秋田大学(ノーザンデーモンズ)5 – 9 山形大学

 

初回、ノーザンデーモンズの打線がつながり、先制の4点をあげました。昨年までのキャプテン大内賢太郎先生は、今年はバッターに専念し、見事チーム史上初となる柵越えホームランを放ちました。しかし、山形大学に逆転を許してしまい、残念ながら敗退という結果となりました。勝利には投手陣や守備面の強化がまだまだ必要です。

来年は野球部出身の有望な若手医師が2名入局予定です。新たな時代を向かえ、是非とも悲願の日整会野球大会出場を目指し、準備していきたいと思います。

今回の大会にご尽力頂いた皆様、早朝から応援に駆けつけてくださった皆様、誠にありがとうございました。

来年も頑張りましょう!

2015東北整災野球

ノーザンデーモンズ主将 杉村祐介

出羽・阿賀リウマチフォーラム (杉村祐介)

平成27年6月27日、新潟市で出羽・阿賀リウマチフォーラムが開催されました。

この研究会は今回、初の開催で、秋田からは島田洋一教授率いるAORA医師15名と、中通総合病院のリウマチ診療に関わるナース、検査技師合わせ総勢21名で参加してきました。

 

研究会の前には、新潟県立リウマチセンターの見学の機会を設けていただきました。リウマチセンターは2006年に設立された公立病院で初めてのリウマチ専門病院です。特徴の一つが『連携』です。整形外科医と内科医の診察室が隣り合わせで、すぐに相談ができる環境となっています。診察室が円形に配置されているのにも驚きでした。また医師、看護師、リハビリスタッフとの情報交換も密に行われています。さらに、院外連携として、サテイラトクリニック(協力病院)との連携体制も構築されており、病状が安定している患者は、診療所などの地域の医療機関をかかりつけ医とする機能分担がなされています。もう一つの特徴は『教育』です。入院病棟では治療のための入院のほか、リウマチの教育入院も行っており、医師だけでなく、他職種からアドバイスを受けられる内容となっています。また、院内、外来などで患者向けのリウマチ講義も定期的に開催されています。さらに地域住民に対しての市民公開講座にも力を入れており、教育への意識の高さに感銘を受けました。

 

研究会においては、一般演題に、中通総合病院看護師の熊谷久美子さんが「総合病院における看護師の役割」、新潟県立リウマチセンター看護師の瀧澤夏樹さんが「関節リウマチ患者における疾患活動性と栄養状態の関連」、中通総合病院検査技師の佐々木由香さんが「当院における関節超音波検査の現況」、新潟県立リウマチセンター看護師の漆山由美子さんが「当院のフットケアの取り組みについて」を発表されました。それぞれの施設のスタッフの取り組みを知ることができ、リウマチ診療に対してお互いに刺激を受けることができたと思います。

教育講演では、新潟県立リウマチセンター副院長の伊藤聡先生が「高齢関節リウマチ患者におけるエタネルセプトの有用性」をご講演されました。高齢リウマチ患者に対する生物学的製剤の選択は日常診療でも非常に慎重になるところですが、新潟県立リウマチセンターの実臨床でのエタネルセプトのデータをご紹介頂き、普段疑問に感じているところの答えを得られる内容で大変勉強になりました。

特別講演では、我らが秋田大学大学院整形外科学講座の島田洋一教授が「リウマチ性脊椎障害と骨粗鬆症」をご講演されました。頚椎手術変遷の歴史から、生物学的製剤で脊椎病変進行を抑制できるかという最新のトピックスまで幅広く教えて頂きました。リウマチ患者の生命予後を左右する頚椎病変について、注意を払うべき頚部の動作指導などコメディカルにも分かりやすい内容についてもご講演頂き、リウマチ患者の頚椎病変の重要性を多くの人が認識できたのではないかと思います。

 

研究会の後には、新潟県立リウマチセンター、AORA合同でコメディカルスタッフも含め懇親会を行いました。新潟県のお酒もとてもおいしく、ざっくばらんな話しもでき、大いに盛り上がりました。

 

新潟県立リウマチセンターの勢いに負けずに、今後AORAも活動をさらに発展させていけるよう、頑張りたいと思います。

 

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杉村祐介

第48回日整会骨・軟部腫瘍学術集会 (鈴木真純)

7月10日、香川県高松市にて行われました、日整会骨・軟部腫瘍学術集会、特別研修会のご報告です。骨軟部腫瘍の診療に携わるにあたり、基本であり必修となる事項を習得する貴重な講演でした。特に会の冒頭で話されていた、この講演が行われるようになって以降、間違った初期対応で取り返しのつかない状況になるケースが減少してきたという言葉が印象的でした。

最初の御講演は、埼玉県立がんセンター整形外科部長 眞鍋 淳先生の「骨腫瘍の治療」でした。はじめの総論では腫瘍の種類に応じた、保存療法の適応・手術・科学療法・放射線治療に関することが中心で、実際に初診から治療までの一連の流れを経験することの少ない自分にとっては大まかな流れを確認できる良い機会となりました。次に、良性骨腫瘍・原発性悪性骨腫瘍・転移性骨腫瘍の治療に関するもので、これも各腫瘍の特徴最近の動向も交えて御講演されておりました。こちらも、所々を断片的な知識程度にしか知らなかった重要事項が満載であり、改めて勉強になりました。

次の御講演が、東京医科大学整形外科教授 西田 淳教授による「軟部腫瘍の診断」でした。序盤は2013年のWHO分類の改訂の話に始まり、好発年齢・腫瘍の良悪性による好発部位、組織学的悪性度など、序盤から自分の勉強不足を痛感する内容でした。この御講演の中でも治療に関して(主に手術治療を中心に)のお話がありましたが、あくまで診断の重要性に重きを置く内容が強調されておりました。後半では、もはや診断には必須とも言える、CT・MR・PET検査・エコーなどの画像診断における各検査の目的、見所などを詳しくご高説頂きました。最後に診断の最重要とも言える生検・病理診断に関しては、あくまで熟練した診断・評価能力が必須であり、次に行われる切除術を意識した対応が必要であることが理解出来ました。

最後に、御講演頂いたお二人の先生が共通しておっしゃっていた、『骨軟部腫瘍は患者の生命に直結する分野であり、不用意な生検が治療結果を左右する。』という言葉がこの会において最も印象に残りました。短時間の研修でしたが、少ない機会かもしれませんが日常診療で、今までと違った姿勢で腫瘍の診療に臨もうと考える十分なきっかけになったと思います。

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AORA セミナー 2015 (宮本誠也)

平成27年7月10日にAORA祭り(AORAセミナー)が開催されました.平成22年7月に,地域格差のない標準医療を目的として設立され5年という節目を飾る盛大な会でした.平日にもかかわらず,参加者が140名以上とこれまでの研究会の常識を覆し伝説をつくりました.

冒頭の目玉はとして準備したのが,真っ赤な法被です.島田教授から,「伝説作りに必要なサプライズ」=「気合の入った赤の法被(はっぴ)」であろうとの一言.専門の業者さんと色,形,デザインを検討しました.学会発表準備よりも時間と頭を使いました.教授と二人で登場した時の会場の雰囲気は,二度と経験できない(?)体験でした.

一般演題1は,中通総合病院の看護師・熊谷久美子さんから総合病院における看護師の役割について,一般演題2は,同病院の検査技師・佐々木由香さんから関節超音波の導入についての発表でした.

特別公演1では,谷村一秀院長(北海道内科リウマチ科病院)に「RA診療における関節エコー検査の有用性」について,基礎から応用までご講演いただきました.引き続き特別公演2では,前日本リウマチ学会理事長の小池隆夫北大名誉教授から「リウマチ診療−過去・現在・未来−」と題してご講演いただき,<関節の腫脹>をいかに評価するかが重要であることを学びました.

AORAの活動を振り返ると,たった5年間で周囲に追いつき,もうすぐ追い越せるところまできました.小池名誉教授からいただいた,「秋田のRA患者さんたちは本当に幸福だ」を心の糧に活動を続けます.

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第2回こまち疼痛を考える会 (尾野祐一)

第2回こまち疼痛を考える会が秋田ビューホテルで開催されました。

一般演題1では市立秋田総合病院の若林育子先生から「下血を合併した腰椎椎間板ヘルニアの1例」を発表していただきました。消化器内科医のアンケート結果や文献報告をふまえ、症例ごとの鎮痛薬の使い分けを提示していただき、臨床現場で非常に役立つ内容でした。

一般演題2では能代厚生医療センターの安藤滋先生から「急性腰背部痛を主訴に整形外科を受診した大動脈解離の3例」を発表していただきました。外来でよく遭遇する腰背部痛患者の中に、整形外科疾患ではなく、他科領域の疾患、特に大動脈瘤や大動脈解離など緊急性を要するような疾患が隠れていることを提示していただき、普段の臨床現場でも注意しなければならないと改めて強く認識させられました。

特別講演は山梨大学整形外科の江幡重人准教授から「腰部脊柱管狭窄症の診断と治療」についてご講演頂きました。椎間孔部での神経根障害を疑う際の画像所見のポイントや頚部脊髄症患者に腰椎病変を合併例が多いこと、またO-armを用いたPPS挿入の様子などを提示していただき、大変興味深い内容でした。腰部脊柱管狭窄症に関して基礎的なこと、定義や診断方法、保存治療、手術治療、手術を勧める際の基準など、分かりやすく教えていただき大変勉強になりました。この会で学んだことを普段の臨床現場でも活かしていければと思います。

 

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秋田大学整形外科大学院 尾野祐一