投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

第32回よこはまスポーツ整形外科フォーラム(浅香康人)

第32回よこはまスポーツ整形外科フォーラムが6月1日に東京たま未来メッセで開催され、会長の東海大学整形外科内山善康教授のご高配によりシンポジウムで講演の機会をいただきました。全国から元プロ野球選手の医学生や元オリンピック選手の医師が集結し「一流アスリートが医師を目指す理由」というテーマのもと討論を行いました。私自身は一流アスリートと呼ばれるには程遠い存在ですが、ボディビル競技の経験と医師としての経験を併せ持つ立場から、競技生活と医師生活の両立やスポーツ医学に対する自分の考え等をお話しさせていただきました。アスリートとして最前線で活動しながら医療に携わる方々の様々な考え方を耳にして、今後の競技人生や医師人生について改めて考える大変良い機会になりました。

特別座談会では元女子バレーボール日本代表の大友愛さんから、出産や大怪我を経てオリンピックで銅メダルを獲得されたご経験を伺いました。貴重なメダルの実物を見せていただき、またリハビリのリアルな過程を詳細にご講演いただき、大変感銘を受けました。

今回私のような若輩者を歴史ある研究会のシンポジウムにお招きいただいただけでも感謝に堪えないのですが、似顔絵入りの感謝状までご用意いただき、心から嬉しい気持ちになりました。また高いレベルでスポーツ整形外科の診療に取り組まれている多くの先生方との繋がりを得ることができ、私にとって非常に大きな財産となりました。文武両道で頑張る姿が、患者様やこれから医師を志す方々の心を動かすきっかけになれば幸いです。医師としてもボディビルダーとしてもまだまだ未熟ですが、どちらも向上心を持って日々取り組んでいきたいと思います。

タイからのSpine Fellow Program 修了(尾野祐一)

2025年5月、定期的に交流を行っているタイ、バンコクにあるRamathibodi Hospital, Mahidol UniversityからChutinun Assavatanalab(ニックネームはChu)が約1か月間、脊椎手術見学に来ました。

タイからのSpine Fellowとして女性医師が来たのは初です!

大学病院をはじめ、複数の関連施設での脊椎手術を見学していただき、幅広い症例や手術技術に触れていただきました。Dr.Chuは非常にアクティブで、登山を趣味とし、何度も訪日経験があり、また、日本滞在中もジムに通っていました。性格も明るく、誰とでもすぐに打ち解ける社交的な人柄で、スタッフや医学生とも英語で積極的に交流していました。今回の滞在を通して、我々にとっても多くの刺激を受ける機会となりました。

今後もこのような国際的な交流を大切にしていきたいと考えています。

第98回日本整形外科学会学術総会(森下耀)

2025年5月22日(木)から25日(日)にかけて、東京国際フォーラムおよびJPタワー ホール&カンファレンスにて開催された第98回日本整形外科学会学術総会に参加いたしました。本総会は、北海道大学大学院医学研究院整形外科学教室の岩崎倫政教授を会長に迎え、2010年以来15年ぶりの東京開催となりました。

本学会では、当教室から多数の演題が採択され、各分野でご活躍の先生方が発表されました。宮腰教授の教育研修講演とランチョンセミナーをはじめ、先輩方の発表から多くを学ぶことができました。私自身は初日朝8時からのセッションで発表を行いました。後述するモルック大会の直後であり、発表もモルックの試合も緊張の連続でした。

学会初日には、上野の「韻松亭」にて同門会が開催され、多くの同門の先生方が一堂に会しました。美味しい料理を囲みながら、先輩方や同期、後輩との交流を深め、日頃なかなか得られない臨床や研究の話に花が咲きました。同門としてのつながりを再確認し、今後のモチベーションを高める貴重な機会となりました。

今年の親善スポーツ大会では、野球・サッカーに加えモルック大会が新たに開催されました。当教室からは「秋田ノーザンモーリーズ」として出場しました。

大会結果

予選リーグ:2連勝で1位通過

決勝トーナメント
1回戦:北里モルック倶楽部に100-13で快勝
準々決勝:アヴェニール阪大と100-80の接戦を制す
準決勝:女子医大キックバックスに敗北

最終成績:第3位

惜しくも優勝には届きませんでしたが、秋田大学代表として粘り強く戦い抜くことができました。木島先生、木村先生、村田先生、富永先生、石垣先生とともに、「モーリーズ」として今後も活動を継続していきたいと思います。

また、2日目の夕方に行われた「7m王決定戦」では、石垣佑樹先生が見事優勝、富永先生がベスト5という好成績を収めました。そろそろ秋田ノーザンガッキーズにチーム名が変更されないか不安な私です。おめでとうございます!

本学会には5名の研修医が参加し、整形外科への高い関心を示してくれました。久田先生、秋山先生は女性の先生たちを引き連れて、アフタヌーンティーに行っていました。私も整佑会を今後さらに盛り上げていくためにも、引き続き勧誘活動に尽力していきたいと思います。

第99回日本整形外科学会学術総会は、2026年5月21日(木)〜24日(日)に神戸コンベンションセンターにて開催予定です。秋田大学からさらに多くの演題が採択され、神戸の地でも互いに切磋琢磨できることを願っております。私自身も、連続採択・発表継続を目指して、日々研鑽とモルックの練習を重ねてまいります。

第81回 秋田県整形外科医会(石垣佑樹)

令和7年5月10日、秋田拠点センターアルヴェにて第81回秋田県整形外科医会が開催されました。あいにくの雨模様でしたが、県内各地から多くの先生にお集まりいただきました。今回の研究会では、若手の先生より多くの演題を登録していただき、Resident Award Sessionへは14演題、Young Specialist Award Sessionへは4題の演題が集まりました。若手の先生方はとても発表が上手く、質疑応答にもしっかりと対応されていました。自分が同じ時の学年だったことを考えると、自分のプレゼンテーション能力はまだまだだなと感じましたし、もっと頑張らなければいけないなと大変刺激を受けました。また、若手の先生同士でも活発に質疑応答が行われており、参加された先生たちにとってとても刺激になる回になったのではないでしょうか。

そんな盛り上がりを見せた県医会でしたが、大変恐縮ではありますがResident Award Sessionでは筆者の「クマに襲われた際にはうつ伏せによる防御姿勢は有効か」、また、Young Specialist Award Sessionでは森下耀先生の「大腿骨近位部骨折に対する骨接合後カットアウトの危険因子」の演題を最優秀演題賞に選んでいただきました。筆者の演題は、北秋田市民病院に勤務中にきっかけをいただいたことで始まった研究です。医局としての研究として後押しをしてくださいました宮腰尚久教授、直接ご指導をいただきました木村竜太先生、「なんでもやってみろ」と言っていただいた北秋田市民病院時代の上司の先生方、データ収集にご協力いただいた皆様と、多くの方々にご協力いただいたおかげで行うことができた研究です。この場をお借りしてお礼を申し上げます。

特別公演では、香川大学整形外科学講座の石川正和教授より「『膝関節温存治療の現状と未来~Total solution を目指して~」、兵庫医科大学整形外科学教室の橘俊哉主任教授より「脊椎感染症の治療」のご講演を賜りました。石川教授の講演では 先生のこれまでの大変素晴らし取り組みについて教えていただきました。先生の膝関節への情熱がひしひしと伝わってくるご講演でした。筆者も一流の膝関節外科医を目指して精進していますが、大変勉強になりました。また、ご講演などを拝聴して勉強させていただきたいと思います。また、橘主任教授からは、整形外科では遭遇したくありませんが切っても切り離せない、感染症、特に脊椎感染症についての教えていただきました。先生の豊富な御経験からくる治療経験を教えていただきとても勉強になりました。「感染を鎮静化するためには固定する」というのは、とても大事なのだと改めて感じました。大変勉強になるご講演をいただきまして誠にありがとうございました。

次回第82回秋田県整形外科医会では、Awardセッションは開催されない予定となっております。また、来年度の第83回秋田県整形外科医会で活発な討論を行えるような素敵な県医会になればいいなと思っております。筆者も演題発表できるように精進して参りたいと思います。今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

宮腰尚久教授 還暦祝賀会

2025年4月27日、秋田キャッスルホテルにて、宮腰尚久教授の還暦祝賀会が執り行われました。本会の発起人である本郷道生教授の開会宣言とともに会は幕を開け、はじめに遠藤博之先生、阿部栄二先生、奥山幸一郎先生から温かいご祝辞を頂戴いたしました。渡部英敏先生からは乾杯のご挨拶をいただき、会場は和やかな雰囲気に包まれました。その後は、宮腰教授との思い出のエピソードを成田裕一郎先生、小林孝先生、鈴木哲哉先生からいただきました。われわれ若い世代は知り得なかった当時の貴重なお話ばかりで、会場は大いに盛り上がり、笑いと感動に包まれました。

その後、美しいピアノの生演奏が会場を彩り、さらに藤井昌先生からは、宮腰教授の似顔絵がデザインされた素晴らしいバースデイケーキのサプライズプレゼントが贈られ、大きな拍手と歓声が沸き起こりました。続いて、テーブル対抗の「宮腰教授にまつわるクイズ大会」が行われ、どのチームも力を合わせて楽しく参加し、会場全体が一体となりました。

会の終盤となり、粕川雄司准教授、野坂光司准教授から記念品の贈呈、久田朱里先生、渡部桃子先生から花束の贈呈が行われました。続いて宮腰教授ご自身から心温まるご挨拶を頂戴し、出席者一同、深い感慨に包まれました。

最後は粕川准教授から閉会のご挨拶をもって、盛会のうちに祝賀会は幕を閉じました。

宮腰教授のこれまでの多大なるご功績に改めて敬意を表するとともに、今後のますますのご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

(湯浅悠介、村田昇平)

第69回日本リウマチ学会総会・学術集会(佐藤貴洋)

2025年4月24日から26日にかけて,第69回日本リウマチ学会総会・学術集会が博多で開催されました.AORAメンバーからは6名が発表を行いました.

今回は会場までの距離もあり,私は26日と27日のアニュアルコースレクチャーのみの参加となりました.また,25日の夜には,同じく秋田から参加されていた秋田大学第三内科の先生方と会食の機会をいただきました.内科の先生方から得られる情報は,我々整形外科にとって非常に貴重であり,今後はぜひ診療・研究の両面で連携を深めていければと感じました.

私にとって本学会への参加は昨年に続いて2回目となります.今回は,相澤先生がまとめられたデータをもとに,「PMRにおける治療不応例の検討」という題目で発表を行いました.ポスター発表ではありましたが,隣の演題も同じPMRに関するもので,内科の先生による発表でした.内科の視点でのデータのまとめ方は非常に参考になり,また,臨床における異なる着眼点についても多くの学びがありました.

昨年,地方会に初めて参加した際には,リウマチ学の入り口として非常に学びやすい会だと感じましたが,本会においても,基礎的な内容から専門的な話題まで幅広く学べる,とても有意義な機会であると感じました.来年も博多での開催が予定されているとのことですので,ぜひ後輩を連れて参加し,ともに学びを深めたいと思います.

第54回日本脊椎脊髄病学会学術集会(井上純一)

2025年4月16日から19日の期間で、幕張メッセで第54回日本脊椎脊髄病学会学術集会が開催されました。本会は北里大学医学部整形外科学主任教授の高相晶士会長のもと開催されました。

秋田大学整形外科の同門からは20演題の発表がありました。昨年よりも発表演題が増加しており、口演やポスター発表の会場で秋田大学がその力を発揮していました。

普段から診療にあたることが多い骨粗鬆症性椎体骨折についての演題も多く、超高齢化県の秋田県のみならず全国的にもその対応の必要性が高まっていると感じました。高齢者が対象となり、より小侵襲でかつより固定力を得るための手術戦略や研究が盛んに議論されておりました。明日からでも取り入れられる知識ばかりで非常に勉強になりました。また、新しい手術技術やその合併症に関するセッションもあり、手術手技の習得だけでなく、術中のトラブルシューティングに関してもしっかり学んでいく必要があると痛感しました。
今回の学会で得た知識やモチベーションを、日々の診療や研究に活かしていきたいと考えています。

令和7年度秋田大学整形外科合同歓迎会

令和7年度秋田大学整形外科合同歓迎会が2025年4月12日ANAクラウンプラザホテルで開催されました。今年は、大学院生4名、看護部6名、リハビリテーション科4名と多くの新入職員の方を迎えての開催となりました。

 例年よりも早い4月中旬での開催となり、まだ名前と顔も一致しない方も多かったのではないでしょうか。歓迎会を通じて親睦が深まり、皆さんで協力して秋田大学学部附属病院で一番仲の良い病棟になればいいなと思います!

 歓迎会中に行ったミニゲームは皆さん楽しんでいただけましたでしょうか?あんな人やこんな人の昔の写真を見ていただきましたが、こんな機会はなかなかないのではないでしょうか?懐かしい写真があった方も多かったようで、楽しんでいいただけたならよかったです。思い出に残るように写真を残すのは大事なことだと感じました。  今年度も無事に歓迎会を終えることができました。新入職員の方はまだまだなれないことも多いかと思いますが、無理をせず助け合いながら頑張っていきましょう。これからの新入職員の皆様のご活躍をお祈り申し上げます。

歓迎会幹事 石垣 佑樹、久田 朱里

第68回 日本手外科学会学術集会 / 千馬誠悦先生が学会功労賞を受賞されました(中西真奈美)

2025年4月10日、11日に第68回日本手外科学会学術集会が開催されました。会場はパシフィコ横浜ノース、会長は横浜労災病院の三上容司先生です。 学会テーマは「Well-beingな手外科」で、近年注目の多いメノポハンドに関するセミナーやシンポジウム、義手や手外科に関する社会生活などに関するシンポジウムが開かれておりました。また、漫画「テノゲカ」の原作者である詩石灯先生と、漫画家の新井隆広先生とともに語らう会も企画されておりました。

整佑会同門からはおよそ7名の先生方が参加され、口演やオンデマンドポスターなどで各々の研究・症例発表を行いました。また、今回は市立横手病院から、冨岡先生と一緒にOTの柴田秀衡先生が参加して下さいました。以前は医師会病院で脳卒中のリハビリテーションを中心に、そして現在は冨岡先生に御指導を受けながら手外科領域のリハビリテーションを行われているとのことで、今回積極的に学会へ足を運んで頂いたとのことです。 同門会にもご参加いただき、ドクターとハンドセラピストという垣根を越えて、お互い勉強になりつつ楽しく親睦を深められたと感じました。

同門会会場では偶然にも、学会にいらしていた弘前大学整形外科の先生方にお会いしました。ご挨拶させて頂きつつ、同門の垣根を越えて語らい、楽しい時間を過ごさせて頂きました。 弘前大学の先生方、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

また、今回の学会では千馬誠悦先生が学会功労賞を受賞されました。長年、手外科医として診療にあたられただけでなく、日本手外科学会の進歩・発展・教育研修等に多大な貢献・寄与のあった先生に送られるまさに名誉ある賞です。長らく秋田の手外科を支えてきた千馬先生だからこその受賞であると感じております。われわれ後輩も、千馬先生の背中を追いかけてさらに精進していかなければと思います。千馬先生、この度は本当におめでとうございます。

来年の日手会は福岡で開催されます。今年よりも多くの演題を出し、秋田県手外科グループ皆で現地に集えるよう、頑張ってまいります。

学会功労賞を受賞された千馬誠悦先生

弘前大学の先生方と。

共同研究している秋田大学理工学部森雪乃さんが日本機会学会三浦賞を受賞

当科と共同研究をしている秋田大学理工学部システムデザイン工学科機械工学コースの森雪乃さんが股関節の有限要素解析の研究と複数の論文の審査の結果、日本機械学会三浦賞を受賞されました。

・World Journal of Engineering and Technology Vol.12 No.3, August 2024
Finite Element Analysis of Coronal Shear Fractures of the Femoral Neck: Displacement of the Femoral Head and Effect of Osteosynthetic Implants
Yukino Mori, Hiroaki Kijima, Mei Terashi, Takehiro Iwami, Naohisa Miyakoshi

・大腿骨頸部基部剪断骨折における骨密度治療の目標値を検討するための有限要素解析
森 雪乃, 木島 泰明, 寺師 芽衣, 巖見 武裕, 宮腰 尚久
臨床バイオメカニクス(1884-5274)45巻 Page112-120(2024.10)

「三浦賞」は、大学院機械工学系修了者で、人格・学業ともに最も優秀であると認められた学生に対して贈られる賞です。

森さん、誠におめでとうございます。