投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

第51回東北北海道ボディビル選手権大会(浅香康人)

8月10日に青森県八戸市で開催された第51回東北北海道ボディビル選手権大会に出場しました。昨年も出場しましたが1点差で優勝を逃し、その悔しさを胸に1年間最大限の努力をして臨みました。

東北北海道各地から35人の筋肉自慢たちが八戸に集結し、ミスター東北北海道の称号を懸けて熱い闘いが繰り広げられました。私はこの集団の中では全体的な筋肉量としては決して多い方ではありませんでしたが、ボディビルの試合は単純に筋肉が大きければ勝てるというものではありません。筋肉を残してしっかりと除脂肪を行い、美しく見せることで評価を得ることができるのです。体表の骨格筋が全て同定でき、臀部の筋線維束が体表から確認できるほどの圧倒的な体脂肪率の低さを武器に大柄な選手を次々と退け、予選・決勝と確実に審査員の評価を得ていきました。

しかし結果は2位。昨年と同じく1点差での2位という内容でした。この1点を追いかけて1年間死に物狂いで弱点の改善に取り組んできましたが、あと一歩及びませんでした。一見結果は同じに見えますが、私にとっては全く異なる意味を持つものになりました。昨年感じた悔しさというものは一切なく、逆に清々しい気分でした。おそらくそれは「やり切った」からだと思います。考え得る最大の努力を日々継続することができ、今の自分が持つ全力を発揮することができたので、それに対する結果がどのようなものであろうと、本質的にはあまり重要ではないように思えました。「目標に向かって努力した時間」そして「作り上げた体」は何物にも代えがたい大きな財産です。

応援してくださった皆様には深く感謝いたします。これからも理想とする体を目指してコツコツと継続的な努力を重ねていきます。

新入局!

秋田厚生医療センターで初期研修中の橋本総(そう)先生が入局の挨拶にきてくれました!

これからの橋本先生のご活躍を楽しみにしております。

第12回 Japan Association of Spine surgeons with Ambition(JASA)(渡辺学)

2024年8月3日から4日まで金沢で開催された第12回Japan Association of Spine surgeons with Ambition(JASA)に参加してきました。秋田からは木村先生と自分が参加してきました。

先輩方からディスカッションがとにかくすごいと噂だけ聞いていたのですが、実際に目の当たりにするとびっくりしました。数人の発表が終わり質疑応答の時間となるやいなや数十人の先生が一斉にマイクに向かって動き出し質問をしておりました。質問の時間が惜しいから枕詞などは不要で簡潔に質問をし、的確な回答の応酬が行われておりました。少しでも出遅れると質問できないというまさに熱意ある脊椎外科医の集まりでした。

特別講演では富山大学の川口善治教授、金沢医科大学の川原範夫先生からお話をいただきました。川口教授からは「地方から世界への情報発信-世界から見たら日本はどこも同じです-」というテーマで主に研究に関してのお話がありました。日本のどこにいても素晴らしい研究を行うことができるという事で大変引き込まれるご講演でした。

川原先生からは「整形外科40年の歩み」という事で主にTESのお話がありました。自分はまだTESを見たことがなく、椎体がごろっと取れてくる様は衝撃的でした。

本学会は今まで参加した中でも一番熱意に満ち溢れているように思われました。秋田の整形も同じくらい刺激的に盛り上がっていけるよう少しでも貢献したいと思います。

第10回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会(石垣佑樹)

 

2024年8月3日、第10回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会が開催されました。例年同様、今年もハンズオンワークショップ、シンポジウム、ミニレクチャー、特別講演の4本立てでの開催となりました。今年も同門の先生方をはじめ、県内各地から多くの研修医の先生方にご参加いただきました。皆様のおかげで会は盛況のうちに終了することができました。この場をお借りして御礼を申し上げます。

 ハンズオンワークショップでは、15名の先生にご参加いただきました。肩関節鏡手術、膝関節鏡手術、膝周囲骨切り術、人工関節置換術の4つのブースに分かれて行われましたが、どのブースでも皆さん時間一杯まで熱中して取り組まれていました。ワークショップを通して膝関節や肩関節の手術の面白さを感じてくれた先生もいたようで、膝関節外科医・肩関節外科医を目指して一緒に頑張ってくれる先生が増えてくれると嬉しいです。

 今回の研究会のテーマは「人工関節」でしたので、県内を代表する人工膝関節外科医の先生方からシンポジウムやミニレクチャーを行っていただきました。基礎的なことから、普段はなかなか聞けないようなことまで詳しく教えていただきました。このような素晴らしい機会を逃さず、みんなで知識をup-dateして、秋田から最新の情報を発信できるように頑張りましょう!

 特別講演では、神戸大学整形外科准教授の松本知之先生よりご講演をいただきました。「TKAにおける目指すべきアライメントと軟部組織バランス」について講演をいただきましたが、筆者は松本先生の業績の多さに度肝を抜かれました。とても楽しく聴講させていただきました。松本先生には講師を囲む会へもご参加いただきましたが、夜遅くまでご一緒頂き、とても実りある時間を過ごさせていただきました。また、研究会当日は秋田竿燈まつりの初日でしたが、戻り竿燈を見ていただくことができました。筆者も竿燈を見たのは久しぶりでしたが、なかなかいいものですね。松本先生にも秋田の祭りを少しでも楽しんでいただけたようでよかったです。松本先生、これからもご指導ご鞭撻を頂けますと幸いです。

 来年度は「関節温存」をテーマに、2025年8月23日に第11回秋田県関節鏡・膝・スポーツ研究会を開催予定です。来年度はワークショップをより充実できるよう計画中ですので、今年に負けずより多くの若手整形外科・研修医の先生にご参加いただき、秋田県の膝関節外科医、肩関節外科医、スポーツ外科医へ少しでも興味を持っていただけるよう頑張りたいと思います。グループ全体で協力して、この研究会の発展のために邁進して行きますので、今後とも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

第42回日本骨代謝学会学術集会・2024年度JBMM論文賞を受賞して(佐藤千晶)

2024年6月29日~7月2日,沖縄県那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで,東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻免疫学講座教授の高柳 広会長のもと,第42回日本骨代謝学会学術集会が開催されました.

秋田大学からは宮腰教授のランチョンセミナーをはじめとして,A-bone先生方から大学院2年目の森下先生まで早くも演題を発表されており,改めて秋田大学A-bone groupの勢いを感じる学会でした.

今回の学会中に私の学位論文である「Teriparatide and aerobic exercise improve bone, skeletal muscle, and fat parameters in ovariectomized and tail-suspended rats」が2024年度のJBMM論文賞をいただくことができました.この賞は,過去二年間の間にJBMMに掲載された論文の中で最も引用数が多い論文にいただける大変名誉な賞で,身に余る光栄を感じております.

加齢による筋骨格系変化として,近年骨粗鬆症と筋量が減少するサルコペニアが合併した“Osteosarcopenia”が問題となっています.今回はラットに対して卵巣切除を行い骨粗鬆症とし,尾部懸垂を行うことで非荷重肢となるサルコペニアを再現したOsteosarcopenia動物モデルにテリパラチドと運動療法を併用することで骨密度,骨強度,骨構造の改善だけではなく,体脂肪率,骨髄内脂肪に対しても改善が得られることを報告させていただきました. このような賞をいただくことができたのは,宮腰尚久教授,粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方,研究室スタッフ先生方のご指導のおかげであり,この場をお借りして深謝いたします.これを励みに今後も臨床と研究に取り組んでいきたいと思います.

第22回 American Cadaver Training(佐藤貴洋)

2024年7月11日と12日の2日間,アメリカオレゴン州ポートランドにあるAcumed本社で,新鮮肢体を用いたCadaver Trainingに参加しました.この上肢のCadaver Trainingには,AculocやAcutrackを提供するエム・シー・メディカルからお招きいただき,伊藤博紀先生のおかげで秋田県から2枠も確保していただけました.この場を借りて伊藤先生に感謝申し上げます.

補欠枠も含めて秋田からは湯浅悠介先生,中西真奈美先生と私の3人で参加しました.

カダバーコースの第一関門は,無事にポートランドに到着することでした.僕は湯浅先生とリーズナブルな便で,中西先生は少し贅沢な便で移動しました.中西先生は初の海外1人旅でしたが,様々な困難を乗り越え無事ポートランドに到着しました.到着した中西先生はまた一つ成長していました.

コースでは1日目には橈骨遠位端骨折,TFCC損傷など手関節周囲の外傷,2日目には上腕遠位端骨折,橈骨頭骨折など肘関節周囲の外傷について学びました.講師は岡山済生会総合病院の今谷潤也先生と済生会下関総合病院の安部幸雄先生でした.実際の骨にプレートを当てたり,TFCCを修復したり,人工橈骨頭も経験しました.また講師の先生方のデモンストレーションがあり,日本を代表するトップナイフのメス捌きを間近に見ることができ貴重な経験でした.

Free timeもたっぷり設けられており,手術中に気になっていた解剖をとことん追求することができました.湯浅先生は皮弁を上げるなど先輩らしい時間の使い方をしていました.

夜には3回の会食が用意され,他の参加者とコミュニケーションを深めることができました.同期や年齢が近い方々が多く参加しており,大きな刺激を受けました.私はあまり積極的に話せるタイプではありませんが,湯浅先生や中西先生のおかげで多くの方と交流を深めることができました.

今回の経験は非常に貴重で,今後の臨床に活かしていきたいと思います.最後に,私を海外出張に送り出してくれた相澤先生,三田先生,阿部先生に深く感謝いたします.

第35回秋田県ボディビル選手権大会(浅香康人)

当講座の筋肉担当、浅香です。7月15日に男鹿市民文化会館で開催された第35回秋田県ボディビル選手権大会に出場しました。秋大整形が誇る巨匠、齊藤英知先生が腕を振るって横断幕を書いてくださり、気合十分で挑みました。結果は昨年、一昨年に続いて優勝。3年連続でミスター秋田の称号をいただくことができました。

最近私がボディビルをやっていることが浸透してきたのか、患者様に声をかけていただく機会が非常に多くなってきました。私が体作りを頑張ることで、患者様にもリハビリを頑張っていただけたり、前向きな気持ちになっていただけたりと良い影響を与えることができれば大変うれしく思います。

今回の結果を糧に、臨床・研究・鍛錬に一層打ち込んでいきたいと思います。こんな私を温かく支えてくださる医局の皆様には深く感謝申し上げます。

「整形外科縫合実習を開催しました」( 湯浅 悠介)

​2024年7月4日豚足を使った縫合実習を行いました。本会には多くの医学生、研修医、そして救急科の先生にご参加いただきました。まず初めに赤川学先生から特殊な縫合糸であるSTRATAFIXを用いた皮下縫合をデモンストレーションしていただきました。縫合時の気をつけるべきポイントも丁寧に解説していただき、私自身も非常に勉強になりました。その後、私が単結節による皮下縫合のデモンストレーションを行いました。

参加された先生方には、豚足に切開を加えていただき、STRATAFIXによる連続皮下縫合、単結節による皮下縫合を練習していただきました。ありがたいことに、縫合に関して多くのご質問をいただき、活気のある実習となりました。後半は、プレートを皮下に置き、テンションがかかった状態での皮下縫合、そして豚足内にある腱を用いた腱縫合の練習も行いました。

今後も整形外科ハンズオンを企画していきたいと考えておりますので、多数のご応募お待ちしております!

令和6年 書友展<特別部門> 優秀賞(中西真奈美)

令和6年 書友展<特別部門> 優秀賞(中西真奈美)

書友社が主催する令和6年度の書友展にて、福禄寿酒造協賛の特別部門にて優秀賞を頂きました。課題は福禄寿酒造の看板商品である「一白水成」です。白い米と水から成る一番旨い酒、という意味が込められたお酒だそうです。本部門の最優秀賞に輝くと、自らの作品が一白水成の限定ラベルとなり四合瓶で贈呈されるということで、当教室の書道部も奮って参加しました。

5月12日日曜日の朝から3時間1本勝負にて、宮腰教授をはじめ英知部長や河原木先生、遠く鷹巣の地から貴洋先生にも参加して頂き、思い思いの「一白水成」をしたためました。

先日7月3日に選考結果の発表があり、惜しくも当教室書道部は最優秀賞の四合瓶ラベルには届かなかったものの、私が優秀賞を頂くことができました。他にも優秀賞の方が沢山いらっしゃいましたが、全国津々浦々から応募があることに驚きでした。英知部長に選んで頂いた一枚での受賞、非常に嬉しく思います。

これからも整形外科書道部として、メスを握るように筆を思い思いに走らせ、素敵な作品をみんなで作っていけたらと思います。次回こそは目指せ四合瓶ラベル!ですね。

第44回日本骨形態計測学会若手研究者賞受賞(富永健太)

2024年6月21日〜23日、福島県福島市コラッセふくしまで、福島県立医科大学 腎臓高血圧内科学講座、先端地域生活習慣病治療学講座 主任教授/運動器骨代謝学講座 教授・風間順一郎会長、福島県立医科大学 整形外科学講座 主任教授 松本嘉寛副会長、当講座教授の宮腰尚久副会長のもと、第44回日本骨形態計測学会が開催されました。

秋田大学からは全国最多7演題の発表があり、会長の風間教授からどの演題もとても素晴らしい発表だったとお褒めの言葉をいただきました。秋田大学の骨代謝研究の優れた実力を全国にアピールする大きな機会になったのではないかと思います。

今回私は学位論文のテーマである「アデニン誘発型慢性腎臓病(CKD)モデルラットにおける脛骨近位骨切り部の骨癒合の検討」という演題で発表し、幸運にも若手研究者賞をいただくことができました。これまでに当教室では粕川雄司准教授(ゴールドリボン賞)、野坂光司准教授(学会賞、ゴールドリボン賞、若手研究者賞)、藤井昌先生、赤川学先生、湯浅悠介先生が受賞されている賞とのことで身に余る光栄です。

CKDは続発性骨粗鬆症を引き起こし骨強度の低下や、骨折リスクの上昇をきたすことは明らかになっておりますが、骨癒合について検討したものはありませんでした。当教室でこれまでに多くの先生方が行っているラットの脛骨近位骨切りをCKDモデルラットに行い、骨切り後早期で骨癒合が遷延することが明らかとなりました。このような賞をいただくことができたのは宮腰尚久教授、粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方、研究室スタッフの御指導のおかげであると感じております。この場をお借りして深謝いたします。

今回は副賞として福島の郷土玩具である「赤べこ」をいただきました。

400年程前、会津地方に大地震が起こり、会津柳津円蔵寺虚空蔵堂が倒壊しました。その後、険しい崖の上に再建されることになり、木材運搬に使役された牛が険しい道のりのため数多く倒れましたが、最後まで働き通した牛が赤い色をしていたという言い伝えにあやかり、「忍耐強く壮健であれ」という願いを込めて張り子の赤ベコが作られるようになったとのことです。

大学院での実験・研究は時に忍耐強さを求められます。またこのような賞をいただけるように今後も赤べこに込められた不屈の精神で精進してまいります。引き続き御指導御鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。