投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

第59回日本リハビリテーション医学会学術集会(木村竜太)

2022年6月23日〜25日、パシフィコ横浜ノースで、第59回日本リハビリテーション医学会学術集会が芳賀信彦会長(東京大学大学院医学系研究科 リハビリテーション医学分野前教授)のもと開催されました。

秋田からは島田洋一名誉教授、粕川雄司先生、斉藤公男先生、千田聡明先生、渡邉基起先生、皆方伸先生、加賀美開先生、佐藤貴洋先生、木村がweb発表含め参加いたしました。

私自身の発表では、秋田大学整形外科の大先輩、加賀谷斉先生(国立長寿医療研究センター)とシンポジウムで一緒させていただき、リハビリテーションロボットについて、見識を深めることができました。今後より一層ロボットが診療の一部になってくると思いますが、やはり使う側の医療者が、その機器の特性と、患者さんの状態をしっかりと把握して、適切に用いることができるかどうか、そこが重要なんだと改めて実感いたしました。

初夏の横浜は晴天にも恵まれ、会場によってはほぼ満員となることもありました。隣接するパシフィコでは、日本骨折治療学会も開催されており、多くの整形外科医、リハビリテーション科医が集まる場になっていました。

今回の学びを現場に活かしてまいります。

第15回秋田県手外科研究会(岡本憲人)

2022年6月11日に第15回秋田県手外科研究会が開催されました。

研究会に先立ちエコーハンズオンセミナーも開催され、エコーガイド下神経ブロックの取得を目標に研鑽を積みました。

ハンズオンセミナーの冒頭では、市立横手病院の冨岡先生からランドマークを意識した神経同定について解説頂きました。腋窩や鎖骨上での神経ブロックの実際について教えていただき、初学者でも理解しやすい内容でした。その後実際にエコーを使用して神経描出を行いましたが、最後には全員神経描出が身についていた様でした。今後の診療への活用が期待されます。

研究会では一般演題から活発な討論が繰り広げられ、全ての演題が非常に勉強となる内容でした。優秀演題賞は中通総合病院湯浅悠介先生の「腱縫合後癒着に対しsoft wireを用いた腱剥離術を行った1例」が受賞されました。おめでとうございます。

ミニレクチャーでは北秋田市民病院の加賀望先生からは橈骨遠位端骨折の保存療法について、町立羽後病院の益谷法光先生からは切断指への初期対応から治療までについて、それぞれ解説いただきました。今回のレクチャーを通じて初期対応に少しは自信がついた先生も多いかと思います。

特別講演では、産業医科大学病院の善家雄吉先生より「教訓的な上肢・手外科症例を検討する」と題してご講演いただきました。診断や治療の遅れが機能予後の悪化に直結することを痛感する、タイトルの通り非常に教訓的な内容でした。

最初から最後まで非常に内容の濃い研究会でした。今後の県内の手外科診療に貢献できるよう精進していきたいと思います。

第119回東北整形災害外科 若手症例報告セッション優秀演題賞受賞(富永健太)

2022年6月3日、4日に東北医科薬科大学の小澤浩司教授を会長として第119回東北整形災害外科が開催されました。仙台国際センターでの現地開催とオンラインのハイブリッド型での開催となりましたが私は残念ながら現地開催は叶わずオンラインでの参加となりました。

私は若手症例報告セッションで“骨折を伴わない足関節開放性脱臼に外傷性後脛骨筋腱脱臼を合併した1例”という演題を発表させていただき、幸運にも優秀演題賞をいただくことができました。

稀な外傷である足関節開放脱臼に、これもまた稀な外傷である外傷性後脛骨筋腱脱臼を合併した症例に対し外科的治療で良好な成績を得たという報告です。

バスケットボール中の受傷でしたが術後早期にバスケットボールに復帰することができ整形外科冥利に尽きる症例でした。

昨年の東北整形災害外科学会でも優秀演題賞をいただいており2年連続で受賞することができました。

ご指導いただいた先生方、診療に関わっていただいた全てのスタッフにこの場をお借りして深謝いたします。

今後ともご指導の程何卒よろしくお願い申し上げます。

新入局!

秋山 美穂子(あきやま みほこ)先生

秋田厚生医療センターで初期研修中です。

スポーツを医療から支えたいとの思いから、整形外科に興味を持っていただき、

本日入局となりました。

秋山先生のご活躍を心より期待しております。

STOP! 側弯症

側弯症について、秋田県では、モアレ検診などを用いて積極的に早期発見に努めています。


6月は世界的に側弯症啓発月間とされております。
日本側彎症学会より、早期発見ならびに病気の理解のための動画が作成されました。

ぜひご覧いただき、早期発見、
また周囲の方の病気に対する理解が深まっていただければと思います。

理解と治療のための側弯症TOWN
https://www.sokuwan.jp/patient/

第119回東北整形災害外科学会(笠間史仁)

2022年6月3日~4日に仙台国際センターで第119回東北整形災害外科学会が開催されました。今回はハイブリッド開催でしたが、秋田県からの座長・発表者のおよそ半分は現地参加されており、久々に顔を合わせた同門の先生方も多く感じました。

 若手症例報告セッション・一般演題においては、若手の演題に対しベテラン医師からの温かい教育的な質疑応答があり、本学会の「若手を育成する」雰囲気を改めて感じ、私自身も現地での発表は良いものだなと感じました。また東北の地方会ということで顔見知った先生方との再会に刺激を受けました。

 若手症例報告セッションでは、富永健太先生が優秀演題賞をまた受賞されました。秋田県代表として、学生セッションでは医学科6年生の橋本総くん、若手English Award Sessionでは五十嵐駿先生が発表しました。橋本総くんには「大腿骨近位部骨折ではエリア分類を用いれば学生でも治療方針決定ができるか」という演題を発表いただきました。股関節医・大学院生・学生の3名で、エリア分類とAO/OTA分類などの検者間一致率を検討した演題で、データ収集から発表準備、そして完璧な発表と質疑応答をこなしてくれました。惜しくも優秀賞は受賞できませんでしたが、現在間違いなく秋田県(日本国内?)で最もエリア分類に詳しい男の一人です。治療方針に迷われた際には、ぜひ橋本くんにご一報ください(笑)

 秋田県はおそらく全国的にみてもまだ県外出張に厳しい県かと思われますが、学会への現地参加を通して知識・刺激を得られたらと思います。来年の学生セッションで発表したい学生さん、連絡をお待ちしております!

整形外科ハンズオンセミナー開催報告 

2022年5月28日(土)に、秋田大学6年生(CC2)の皆さんを対象とした整形外科ハンズオンセミナーを開催しました。

ボーンモデルを使用し、実際のプレート固定(ラグスクリュー+中和プレート)を体験いただきました。

皆さんとても手際よく、後半にはどんどん自分でドリリング、スクリューイングができていて、才能を感じました。

なかなか実習が出来ず、学生の皆さんには辛い時期ではありますが、このような機会を通じて整形外科の楽しさを実感していただけたかと思います。

今後は研修医の先生なども対象に、定期開催していきたいと思いますのでご興味のある方はぜひご参加ください。

第95回日本整形外科学会学術総会(佐藤貴洋)

 2022年5月19日~22日の期間で日整会が開催されました.3年振りの現地開催とのことで会場は多くの参加者で賑わっていました.私は日曜日に発表がありましたので土曜日に現地入りして会場を散策していました.私自身コロナ渦のため整形外科医となってから初めての学会参加でした.そのため,展示ブースや一般口演などが連れてきてもらっていた研修医時代よりも非常に刺激的な時間でした.機械展示コーナーではリハビリテーション関連の新しい機械をみたり,ウォーターベッドでくつろいだりしていました.研修医時代とは違い,気兼ねなく展示コーナーを楽しめました.また,一般口演では他大学でどういう研究をしているのか,どういう風に発表に持ってきているのかが分かり今後の研究のモチベーションに繋がりました.

 私の発表は22日の朝8時でした.そのためアイランド内の近くのホテルを予約しようと思っていたのですが.誤って六甲アイランドのホテルを予約していました.(アイランド違いで片道1時間弱かかりました)朝5時に起きて準備をして何とか8時に合わせて会場内に到着できました.久々の現地開催だと都会で道に迷ったりもして大変ですね….次回は気を付けます.ということで,長距離の電車,バス移動をしたのですが,街には活気が戻ってきていましたね.秋田と同じ国とは思えない….

 残念ながらまだ同門会は開催できませんでしたが,近い将来また医局のメンバーで気兼ねなく行くことができる日を心待ちにしています.スポーツ関連行事も再開したらすぐに参加できるよう心も身体も精進していきたいと思います.

第75回秋田県整形外科医会(小滝優平)

2022年5月7日、オンラインにて第75回秋田県整形外科医会が開かれました。

一般演題から4題、Young Doctors Sessionから11題の発表がありました。各発表に対して非常に白熱したdiscussionが交わされました。Young Doctors Session最優秀演題賞は、「脆弱性骨盤輪骨折(FFPs)のプロトコルに沿った治療戦略」について発表された、大曲厚生医療センター岩本陽輔先生が受賞されました。

その後、教育研修講演1として、順天堂大学大学院医学研究科 整形外科・運動器医学主任教授石島旨章先生より「早期変形性膝関節症―病態に則した治療の実現を目指した現状と展望―」と題しご講演いただきました。K/L分類0、1に分類される早期変形性膝関節症の病態プロセスについて最新の知見を交えて分かりやすくお示しいただき、その治療方針についてご教示いただきました。今後いかに活動性を保ちながら、膝関節への過剰な力学的ストレスを回避させていくかという事が課題なのだと感じました。

教育研修講演2として、信州大学医学部運動機能学教室教授髙橋淳先生より「信州から世界に発信した側弯症の新知見」と題しご講演いただきました。側弯症について、多彩なデータ・エビデンス用いて具体的にお示しいただきながらご説明いただきました。また信州大学より世界へ発信された「S-line, Modified S-line」についてもご教示いただきました。自分の娘に手術するなら、という考えのもと、より低侵襲・低被ばくな手術計画・手術方法を生み出した先生方の功績に非常に感銘を受けました。

一般演題・教育研修講演とも大変勉強になる発表・ご講演でありました。本日学んだことを明日からの診療に役立てて、精進していきたいと思います。

第51回日本脊椎脊髄病学会学術集会 (木村竜太)

2022年4月21日から23日まで、第51回日本脊椎脊髄病学会が、中村雅也先生(慶應義塾大学整形外科教授)のもと、パシフィコ横浜ノースで開催されました。

(パシフィコ横浜に新設された施設で、とてもきれいかつ、1施設におさまっており、移動の点でもとても使い勝手が良い会場でした)

今回のテーマは「Passion, Vision, Action」、脊椎外科医の熱い思いが各所で感じられました!

久しぶりの現地開催のみの学会ということで、秋田からも多くの先生が参加しました。

発表は、Akita Spine Groupから、9演題ありました。

オンラインでは得られないディスカッションがあり、新たな学びとともに、次の知的好奇心を掻き立てられる、『学会』はいい場所だと改めて感じた学会でした。

来年に向け、再度スタートします。