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秋田大学イリザロフハンズオンセミナー ベーシックコース (野坂光司)

9月21日,秋田大学イリザロフハンズオンセミナー ベーシックコースを開催しました.

秋田大学整形外科がいかにイリザロフ創外固定に力を注いでいるかということを島田洋一教授,宮腰尚久准教授から,全国各地からの参加者に向けてご挨拶をいただきました.

本セミナーのターゲットは,イリザロフ創外固定の基本を深く学ぶ機会として,若手医師,手術室看護師としています.今回も告知と同時にあっという間に定員に達する人気ぶりでした.毎回全国各地からおいでいただき,同門以外からも非常にわかりやすく,実践的だとアンケートからも高評価をいただきました.秋田イリザロフ法グループ(AIMG)の目標の一つに,全国からイリザロフ創外固定過疎地をなくすことを掲げています.これからも全国から積極的に参加いただけるよう,AIMGメンバーの知識,技術をアップデートしていく努力を続けていき,我々の技術を全国に広めていきたいと思います.

土曜日のお忙しい中集まってくれた参加者のみなさん,テーブル講師をしていただいたAIMGメンバー,開催に多大なるご協力いただきました関係者のみなさま,本当にありがとうございました.

第4回秋田大学イリザロフケアセミナー(野坂光司)

第4回秋田大学イリザロフケアセミナーを9月29日,秋田大学本道記念講堂で開催いたしました.

島田洋一教授のご発案で始まったこのセミナーも早いもので第4回を迎えました.

秋田イリザロフ法グループの最大の特徴は,何と言っても,退院支援多職種連携,『チームイリザロフ』の集結したパワーです.

特に今回はイリザロフ創外固定に関わる病院から,看護師さんにシンポジストとして講演いただき,それぞれの病院で行われているイリザロフケアについて深く話し合いました.

参加者は88名,いつも全国各地から参加いただいておりますが,今回は大阪掖済会病院 副院長で,昨年の日本マイクロサージェリー学会の会長をつとめられた,五谷寛之先生はじめ,6名の方においでいただきました.また,福島や岐阜の先生も参加されました.本当にありがとうございました.我々は『イリザロフで大切なことは全職種によるトータルケアである』ということをこれまで強調してきましたので,今回も秋田イリザロフ法グループの核心部分をお伝えできたと思います.

秋田大学医学部附属病院 整形外科病棟 澁谷浩子師長,門間りつ子看護師を中心に,チームイリザロフスタッフが手作りで準備,運営を行い,講演の質疑応答,ディスカッションも大変に盛り上がりました.

イリザロフ創外固定の管理は看護師さんが中心である特殊性を持ちます.秋田大学医学部附属病院イリザロフチームは全国トップレベルの管理能力を持っていることは全国的にも認知されております.また,今回もイリザロフ歩行を科学する渡邊基起先生のご講演は印象的でした.当院イリザロフチームがどのように感染ゼロと早期退院を達成しているのか,その極意がお伝えできたと思います.

現在,全国各地から難治症例を紹介いただき,病棟は年々厳しい症例が増えておりますが,チームイリザロフのイリザロフ創外固定患者へのあふれる愛情により,治療が進んでいます.患者への愛情なくしてイリザロフ創外固定の管理に成功はないと思います.

全国各地で患者さんファーストのイリザロフケアが行われることを願ってやみません.

 第44回日本足の外科学会学術集会参加報告(柴田暢介)

 

2019年9月26日,27日と,札幌にて日本足の外科学会が開催されました.

今回の会長は我々Akita Foot Group (AFG)が大変お世話になっている,羊ヶ丘病院の倉秀治先生ということもあり,当医局一同気合を入れて臨みました.

その結果,採用演題数は全国単独トップとなり,また柏倉剛先生はランチョンセミナー講師,パネルディスカッションのパネリスト,野坂光司先生,千田秀一先生がシンポジストを務められました.

さらに,(整形外科)研修医のセッションでは原田俊太郎先生が優秀賞を受賞されました.

 

今後もこの勢いを絶やさぬよう,努力して参りたいと思います.

 

ASBMR 2019 (2019.9.20-23)  (阿部和伸)

 

日本では暑さがひと段落し、過ごしやすい季節に変わりつつある9月下旬、私たちは米国骨代謝学会(ASBMR 2019)に参加するためにフロリダ州、オーランドへ向かいました。つい数週前のニュースでハリケーンがそこに到来していたようですが、今回の旅程中は連日晴天に恵まれ、ほっとしています。現地は最高気温30度、最低20度と非常に過ごしやすかったのですが、時折日差しは強烈で、サングラスや日焼け止めは必須でした。

 

会場のOrange County Convention Centerはホテルのすぐ向かいにあり、涼しげな池のある広大な庭を横目に会場入りしました。今年は当教室から粕川雄司講師が「Surgical results of osteoporotic vertebral fracture causing thoracic myelopathy combined with ossification of the ligamentum flavum at the same level」という演題で、佐藤千晶先生が「Effects of teriparatide and low-intensity aerobic exercise on bone and fat parameters in rats」という演題でポスター発表をしました。発表は参加者の注目を集め、活発な質疑応答が行われました。また、全世界から集まった骨代謝に関する様々な演題をみて大いに勉強しました。

 

オーランドといえば世界最大のディズニーリゾート、Walt Disney Worldをはじめ、Universal Resort OrlandoやSea World Orlandoといったテーマパークの宝石箱のような都市です。学会の合間に訪れるとそこはたくさんの人で溢れ、バカンスを楽しんでいました。私たちもその特別な空間で素晴らしい時間を過ごしました。

 

今オーランドから経由地のシカゴに向かう飛行機の中でこの記事を書いています。長旅の疲れはありますが、この学会出張の数日間を振り返り、心は充実感で満たされています。また一年研究に勤しみ、来年もこの学会で成果を発表できるよう頑張りたいと決意を新たにしました。シカゴから13時間のフライトを終えると日本に到着します。わがふるさと秋田はもはや肌寒く感じる頃だろうかと想像し、季節が急速に進むことに若干の心配を感じつつ、筆を置くことにします。

 

 

第2回秋田リウマチ治療トピックスセミナー(阿部和伸)

朝晩は肌寒さも感じられるようになってきた2019年9月19日、「第2回秋田リウマチ治療トピックスセミナー」が秋田キャッスルホテルで行われました。時々刻々と進歩する関節リウマチ治療の最新トピックスを勉強する貴重な機会でした。

 

Lecture1では、中通総合病院整形外科の杉村祐介先生に「関節リウマチ患者の残存症状の検討」という演題でご講演いただきました。関節リウマチで通院中の患者さんにおいて、治療が奏功し臨床的・機能的・構造的な評価は良いにもかかわらず、痛みやこわばり、倦怠感といった症状が残存している患者さんがしばしばみられます。最近、patient-reported outcome (PRO)が提唱され、患者さんの自覚的な症状、特に倦怠感、痛み、こわばりの程度を評価することが重要視されるようになってきました。杉村先生は外来通院中の関節リウマチ患者さんにPROに基づいたアンケート調査を行い、疾患活動性、エコー所見、内服薬、身体活動度による違いを評価された貴重なデータをご提示いただきました。結果、DAS-28 ESRにおいて寛解、低疾患活動性である患者さんにおいても、5-6割程度の患者さんが倦怠感、痛み、こわばりを自覚していることなどが分かりました。倦怠感の原因としては炎症、筋力低下、不安やうつなどが考えられ、今後はこれらに対するアプローチによりPROの改善も目指していく必要があると分かりました。

 

Lecture2では新潟県立リウマチセンターの阿部麻美先生をお招きし、「関節エコーできった鑑別学」という題でご講演いただきました。阿部先生の豊富な治療経験から、関節リウマチによって関節破壊が年々進行していく様を、多くのレントゲン写真を使って示され、衝撃を受けました。手術経験も豊富であり、手術で採取した滑膜をRooney scoreで評価され、エコー検査で滑膜炎の所見が強い患者さんほど、滑膜造成、リンパ球浸潤が強いことなどを示されました。また、関節リウマチと乾癬性関節炎をエコー所見で鑑別できる可能性を示され、今後の診療で大いに役立つ内容でした。

 

今後も日々進歩を続けるリウマチ治療の知識をアップデートし、最適な治療を提供できるよう精進していきたいと思いました。

第68回東日本整形災害外科学会バスケットボールプログラム(東海林諒)

2019年9月5〜6日、第68回東日本整形災害外科学会に参加してきましたのでご報告させていただきます。3連覇中であるBISONSは王者の風格を持ち、 光Cap率いるAチームと岡本Cap(仮)率いるBチームで大会に臨みました。

1日目Aチーム初戦はなんと宿敵慶応大学でした。藤井・赤川・齊藤のスタメンで初戦からエンジン全開で挑むAチームは主砲藤井の2pointから調子よく点数を決めます。交代で出た塚本・岩本コンビのディフェンスも光り、日整会で苦汁を舐めさせられた慶応相手に18-10と圧倒的大差で勝利しました。続く日本医科には25-6で勝利し、決勝トーナメント進出を決めました。

Bチーム初戦は帝京大学です。岡本・原田・五十嵐の若きスタメンに加え、大黒柱冨岡先生の圧倒的支配力でゲームを有利に進め、18-11で勝利しました。続く2戦目は序盤はシュートが調子よく決まりますが、原田の3ポイントは一向に炸裂せず、闘将岡本は先輩に対して怒りの檄を飛ばし続けますが、終盤にゲームをひっくり返され惜しくも19-20で敗北となりました。しかし予選2位通過で決勝トーナメント進出を果たしました。

 

2日目 6チームでの決勝トーナメントの初戦はBチームVS東京医科歯科大学。両チームシュートの調子が悪く、ロースコアで均衡したまま試合が進みます。ラスト1分を切った場面で1点ビハインドとなったBチームはその後逆転できず、惜しくも10-11で敗退となりました。

続く試合でAチームが東京医科歯科大学にリベンジ。六人全員の得点で30-9と大差で勝利し、Bチームの無念を晴らすことができました。その頃裏の試合では慶応大学が東海大学に延長の末まさかの敗北。決勝はAチームVS東海大学となりました。

決勝の相手東海大学は選手全員が大柄で120kg超えの選手も存在、一方BISONSは教授の計らいで肉体改造が進んでおりあり、筋骨隆々であり肉弾戦が展開されました。序盤からシュートを立て続けに決めるBISONS、中でも怪我からの完全復活を果たしたエース藤井は留学もかかっており、プレッシャーの中立て続けにシュートを決め、相手からはオフェンスファールを引き出す大活躍。終わってみれば28-17と王者のバスケットを展開し、優勝を果たすことができました。

 

今回で4連覇を達成し、秋田にBISONSありと名を響かせることができたのは、試合に駆けつけていただいた島田教授・成田先生をはじめとした同門の先生方の応援や秋田にいる同門の先生方からの激励があってこそだと考えています。また、学会前は練習のため不在や当番の交代をお願いすることも多く、各病院の先生方に多大なご迷惑をおかけしました。多くの先生方に支えられ我々の活動が継続できていることに感謝し、来年の日整会では必ず優勝をすることを誓います。

今後もBISONSに対して御指導・御協力お願いいたします。

「メディカル・サイエンスカフェ・ネクスト」に参加して(野坂光司)

秋田大学でここ10年ほど継続的に行っている一般向けの講座「メディカルサイエンスカフェネクスト」(にかほ市)という催しに参加いたしました.

メインテーマは「高齢社会を明るく生きる」でした.例年,医学部の教員1名と手形の教員1名の計2名で行っている地域交流を目的とした講座ということで,一般市民向けの健康増進と啓発の点で素晴らしいコンセプトの市民講座でした.

「カフェ」と言う名の通り,人数はあまり多くならないよう,30名程度に押さえているとのことで,椅子,テーブルの配置も「カフェ」形式で,質疑応答も,緊張せず普通に会話できるような工夫が凝らされておりました.

私は「元気に年をとる秘訣」ということで,健康寿命と運動器,特に骨の重要性のお話をいたしました.

フロアからの質問も非常にたくさんいただき,盛り上がった会になりました.

第48回 日本リウマチの外科学会(河野哲也)

2019年9月13,14日と京都で開催されました,第48回日本リウマチの外科学会に参加して参りました.秋田厚生医療センター小西先生,市立秋田総合病院柏倉先生,平鹿総合病院櫻場先生もご参加されました.

私自身,今回が初めての参加でした.本学会は,まさに「リウマチ整形外科医」の集まりであり,学会テーマである「リウマチ外科の真髄」のもと,手術を中心として講演,演題が多岐に渡り,各セッションで予定時間を過ぎるほど熱い議論が交わされておりました.

私は「化膿性股関節炎と鑑別を要したシェーグレン症候群の1例」で発表させていただきました.会場からは,同じような症例を経験された先生や,別の見方からご意見を頂戴したりと,大変有意義な機会となりました.本学会に参加し改めて,リウマチ整形外科医の必要性を感じましたので,これからの診療も努力していきたいと感じました.

第27回日本腰痛学会 (工藤大輔)

2019年9月13日、14日神戸国際会議場にて第27回日本腰痛学会が開催されました。会長は杏林大学医学部整形外科学教室 市村正一教授で、テーマは「腰痛診療の覧古考新」でした。

秋田大学整形外科からは、粕川雄司講師が「下位腰椎骨粗鬆症性椎体骨折の治療」、本郷道生講師が「骨粗鬆症性既存椎体骨折の分布と背筋力と腰背部痛・QOLとの関連」、私が「ロコモティブシンドローム進行度の違いによる身体機能、腰痛、QOLの比較」、また関連病院からは畠山雄二先生が「L5近位支配筋としての中臀筋筋力の定量評価」、木下隼人先生が「成人脊柱変形手術における多椎間PLIF単独とLIF併用の手術侵襲比較」について発表しました。特に今回は本郷講師の演題が、優秀演題賞にノミネートされ、骨折数と骨折部位による各アウトカムの関連性を示したすばらしいご研究と思いました。

特別講演では、ラグビーワールドカップ応援企画として、腰椎疾患で手術治療した大学ラグビーで活躍された選手の経験談を拝聴することができました。ほかに本年5月13日に日本整形外科学会と日本腰痛学会の監修による「腰痛診療ガイドライン2019」が、発刊されたことが大きなトピックと思われました。本ガイドラインでは、急性または腰痛に対する各薬剤の推奨度、エビデンスが示されており、日常診療の助けになるのではないでしょうか。

腰痛診療は、まだまだ発展途上の分野と思います。今後も日常診療に加え、新たな視点からも腰痛診療に寄与できればと思います。

エスパニョーレ秋田(村田昇平)

エスパニョーレ秋田優勝!!!!!

 

2019年9月5日、6日の2日間にわたって東京医科歯科大学主催の第68回東日本整形災害外科学会が東京ドームホテルにて行われました。著名な先生方による多数の特別講演や、創意工夫に溢れた一般演題が多くあり、白熱した議論が各会場で行われていました。秋田からも多くの先生方が参加し、私もエコー下下肢ブロック手術を検討した演題で発表もさせていただいてきました。

 

また本学会には親善スポーツプログラムというもう一つのメインイベントがあります。「親善」とは名ばかりに毎年各大学の威信をかけて駅伝・バスケットボール・フットサルの3競技が行われています。

 

私はエスパニョーレ秋田の一員としてフットサルに参加させていただきました。

今回エスパニョーレ秋田は若手のホープでイケメンと評判の井野剛志先生、駅伝部エースの長幡樹先生(2日目から)、最近肉体改造に取り組んでいる高橋靖博先生、万年体調不良で筋肉量減少に定評のある尾野祐一先生、アニキこと嘉川貴之先生、筆者の合計6名(初日は5名でした・・。)で戦ってきました。フットサルは5人で行う競技で、初日は少数精鋭というと良い響きですが、交代も不可能な5名しかおらず、初戦敗退が強く懸念されましたが井野先生のファインゴールと嘉川先生のナイスセーブもあり、1-1の同点で試合を終えることができました。同点の場合はジャンケンによる勝ち抜きで決着をつけるルールでしたが、ここでも井野先生がイケメンぶりを発揮し、勝ちまくってくれたおかげで、秋田大学の勝利の結果となりました。

 

2日目は駅伝を優勝で終えた長幡先生も参戦してくださり、6名で山形大学との準決勝を迎えました。この試合でも井野先生が躍動し、この試合2ゴール!!長幡先生、高橋先生、尾野先生の堅守もあり2-1の僅差でなんとか勝利することができました。

 

そして迎えた決勝、東京医科歯科大学との一戦。相手の華麗なテクニック、素早いプレスに加えこれまでの疲れもあり、徐々に圧倒されるエスパニョーレ。何度か井野先生、高橋先生、尾野先生を起点に良いチャンスを作るも、最後は押し込まれ結果は3-0の完敗でした。

 

当初は1勝も危ぶまれたエスパニョーレでしたが、皆様のご支援、ご協力もあり準優勝で終わることができました。今後はチームのさらなる強化のために人材確保、尾野先生の筋肉量増加を緊急の課題として日々精進していきたいと存じます。また、今回の学会参加の経験を活かして、日常診療や研究により一層励みたいと思います。今後ともご指導のほど何卒宜しくお願いします。