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第43回日本足の外科学会学術集会(青沼宏)

11月1日,2日の2日間,千葉県の木更津市で行われた第43回日本足の外科学会学術集会に参加しました.足・足関節の外傷・変形に限らず幅広い分野での発表がありました.特に,リウマチ足,超音波診断・評価についてのセッションが充実しており,RA足治療のニーズの広さや,関節エコー評価の期待・有用性を再認識しました.

秋田からは自分を含め4名が参加し,柏倉剛先生が,シンポジウムとパネルディスカッションでそれぞれ,「小児足関節裂離骨折に対する運動器エコーを用いた重症度評価」,「関節エコーを用いたリウマチ足部変形評価」を,野坂光司先生が,Rising Stars Sessionで「高齢者果部骨折におけるIlizarov 創外固定の適応と有用性」を講演されました.更に,千田秀一先生が,「超音波を用いた解剖学的位置関係―Anterocentral portal とmedial

midline portal の比較―」でBest Poster Awardに選ばれています.

学会ではイリザロフ創外固定の研修の際にお世話になった獨協医科大学埼玉医療センター整形外科主任教授の大関覚先生の基調講演を拝聴する機会に恵まれました.足の外科学会の将来の展望について,30歳代の学会員がとても増えていること,学会主導で教育体制の充実を図っていることなど,熱のこもったご講演が印象に残りました.

また,1日の夜には,足の外科の研修でお世話になった札幌羊ヶ岡病院の倉秀治先生と,渡邉耕太先生、寺本篤史先生をはじめとする札幌医科大学足の外科グループの先生方の会食にお誘いいただきました.来年、第44回日本足の外科学会学術集会は、倉秀治会長のもと9月に札幌で行われることになっています.ぜひ,多くのAFGメンバーが足の外科学会に参加できることを期待しています.

第45回日本股関節学会in名古屋に参加して(岩本陽輔)

10/26、27日と第44回股関節学会に参加してきました。

秋田からはAHRGメンバーから12題(三浦、岩本、長幡、河野、佐々木、藤井、木島、加茂、鈴木、谷、田澤、小西)の演題が採択されました。

特に谷先生の「骨頭下から転子部・転子下に及ぶ骨折の出現頻度と治療成績」8題しか選ばれない優秀ポスター賞候補として選ばれました。発表もとても分かりやすくAHRGが提唱してきたArea分類が評価され、とてもうれしく思います。おめでとうございました。

また、前日には股関節学会主催の第4回教育セミナーにも参加してきました。

股関節バイオメカニクス、DDHエコー診断、保存療法のエビデンス、大腿骨頭壊死、小児の外傷、腫瘍について、専門医試験直前のわたしにとってはとても勉強になりました。

来年以降も積極的にAHRGからの発表を行なっていきたいと思います。

 

仙北市スポーツ振興課主催仙北市スポーツ少年団研修会(塚本泰朗)

10月21日に行われました仙北市スポーツ振興課主催の仙北市スポーツ少年団研修会の講師を担当させていただきました。

“整形外科医の立場からのジュニアアスリートのコンディショニング”をテーマに、傷害予防×パフォーマンス向上を目指して取り入れているコンセプトとその応用について話させてもらいました。

 

・乳酸菌B240による免疫コンディショニング

・オスグッドやジャンパー膝に対するよく見かける間違ったストレッチ法と正しいやり方

・スタビリティー・モーターコントロール機能不全という概念とスポーツ傷害への応用

・コアと呼吸

・正しいパワーポジションの取り方

 

などについて話させていただきました。

 

実際に体幹コアをアクティベートすると動作が変わることを体験してもらうことで、体が硬い≠ストレッチということを実感し、ビックリされている指導者が多かった印象でした。

 

整形外科は運動器を扱う診療科ですが、機能解剖や機能運動学を学ぶ機会があまりなく、知識不足を日々の診療で痛感していました。秋田大学整形外科のスポーツ・膝・関節鏡グループ(ASAKG)でもFMS/SFMAやMSIのムーブメントというコンセプトを取り入れることでジュニアアスリートをスポーツ傷害から守りつつ、パフォーマンス向上につながるようにこれからも支援していければと思います。

2018国際側彎症学会(SRS:scoliosis research society)(井上純一)

この度、平成30年10月8日から15日まで国際側彎症学会(以下SRS:scoliosis research society)に参加したので報告させていただきます。

今年で53回目を数えるSRSはイタリアのボローニャで開催されました。秋田大学整形外科からは本郷道生講師、秋田県医療療育センターの三澤晶子先生、中通総合病院の尾野祐一先生、佐藤千晶先生、私の5人での参加となりました。出国の便で機材の不具合による遅延のため、フランクフルトで1泊した以外は順調に現地に到着しました。

学会前日のHibbs Society Meetingでは、ヨーロッパでの脊柱変形の最新治療について症例を提示しながらのプレゼンがありました。中には脊柱変形の診断と治療におけるAI応用の展望に関する内容もありました。

学会初日のPre-Meeting Courseでは、Physician Well beingがテーマとなっており、脊椎外科医の働き方や労働環境を改善して,医師自身を守るための取り組みについて議論されました。医師の自殺率が一般人よりも高いというデータを提示し,医師のバーンアウトについてその問題点や予防策について述べて,さらに様々な視点,例えば各種ハラスメント,超過勤務,ストレスなどの対策,放射線や有害物質の暴露,からの勤務環境の現状と,それらの改善の試みの提言などがありました.加えて生涯教育,キャリアプラン,趣味や余暇の過ごし方などについて,脊椎外科医の生活と仕事のあり方について議論されていました.

SRSのポスターまで含めた採択率は16%という狭き門ですが、秋田大学からは本郷講師がE-Presentation sessionにて「Influence of the Change in Back extensor Strength on the Natural History of Sagittal Spino-Pelvic Deformity in Postmenopausal Women」と題して発表を行いました。日々の診療のデータを元に閉経後女性の背筋力と脊柱アライメントの関係を調査し、背筋力の低下が骨盤後傾の増加を示唆したと報告しました。その後の質疑応答も的確に返答しており、秋田大学整形外科の名を脊柱変形の世界に轟かせることになりました。

一般口演では、「腰仙椎神経根のMEPモニタリングの有用性」や「特発性側彎症のエコーによる評価方法」、「成人脊柱変形の傍脊柱筋変性の歩行時アライメントに及ぼす影響」、「特発性側彎症に対する低侵襲手術と従来法の比較」など興味深い演題が多く、いずれも質の高い研究で、最新の情報を多数得ることができました。

ボローニャは美食の町と言われ、スパゲッティボロネーゼ発祥の地でもあり、様々なパスタや生ハムなど非常においしい料理がありました。ヨーロッパ最古の大学とされる旧ボローニャ大学の解剖教室は,世界で最初の解剖が行われた場所として有名ですが、現在も見学可能であり、医師である我々にとっては、医学史の始まりに触れられた良い機会となりました。また、ボローニャは電車で30分圏内にフィレンツェ、90分圏内にベネチアがあり、少し足を延ばして観光するにも良いところにあります。

今後、脊椎脊髄外科診療に従事していく上で、SRSで発表できることを目標の1つとして邁進していきたいと思います。最後に、学会中ご迷惑をおかけしました先生方に心より深謝申し上げます。今後ともご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

 

第9回秋田県骨粗鬆症PTH治療研究会(村田昇平)

2018年9月27日,「第9回秋田県骨粗鬆症PTH治療研究会」が秋田キャッスルホテルで開催されました.

 

研究会では秋田大学の粕川雄司先生、北里大学医学部准教授、井上玄先生から特別講演をいただきました.

粕川先生からは「脊椎疾患の感染症対策と慢性疼痛の治療」 と題して,慢性腰痛症や非特異的腰痛の診断や加療について、また感染性の脊椎疾患や脊椎術後感染についてご講義をいただきました。粕川先生の豊富な臨床経験と膨大な見識から,最新のガイドライン,実際の症例までを詳細に解説していただきました.なかでも私が印象的であったのは手術部位感染(SSI)に関するシステマティックレビューについてです.ポピドンヨード灌流の是非など様々な具体的な感染対策のエビデンスについてご講義をいただき,明日からの診療に大変役立つ内容で,講演後はフロアの先生方からも多くの質問がありました.

 

井上玄先生からは「脊椎疾患に対するテリパラチドの有用性〜骨折の保存治療から成人脊柱変形手術まで〜」と題してご講演いただきました.骨粗鬆症の治療方針,椎体骨折の保存療法や手術療法,PTH製剤の具体的な使い方,成人脊椎変形などについて最新の知見をご講義いただき目から鱗の内容が盛り沢山でありました.また,北里大学で行っている同種骨移植についてもご講義いただき,実際に同種骨を使用した症例や画像などを供覧してくださいました.普段はなかなか接することのできない治療方法であり,非常にインパクトがありました.成人脊椎変形については骨切り術やinstrumentationについて,北里大学での自験例,文献を比較しながら非常に熱くご講義をいただき,先生の非常にわかりやすい話し方もあって,今までは難しくて敬遠がちであった脊椎パラメーターなどについても大変興味深く聞くことができました.学術的なことからは離れますが,講演のなかでは,秋田の金足農業高校の甲子園での活躍,竿灯祭り,秋田大学整形外科駅伝部の東日本整形学会7連覇にも触れていただき大いに盛り上がりました.

 

今回学んだことを活かして明日からの骨粗鬆症治療,PTH製剤使用についてより一層見識を深めるように努めていきたいと思います.

IFESS2018に参加して(三田基樹)

8月26日〜9月2日、スイスで開催されましたIFESS(Annual Meeting of the International Functional Electrical Stimulation Society)に参加して参りましたのでご報告いたします。当講座からは松永俊樹准教授、斉藤公男先生、岩本陽輔先生、畠山和利先生、千田聡明先生、加賀美開先生、高橋祐介先生、三田が参加いたしました。

IFESSは機能的電気刺激(FES)を中心として呼吸器リハビリや心臓リハビリなど広い分野のリハビリを網羅した学会です。世界から集結した全63演題のうち4演題が当講座でした。まさに秋田大学整形外科の存在感をアピール出来た学会になったと思います。3日間に渡り、岩本先生は「廃用筋に対する連続磁気刺激を使った周波数変調刺激法による効果の検討」、加賀美先生は「中心性頸髄損傷に対するTESとロボットセラピーを併用した効果」、高橋先生は「FESサイクリング中の呼吸応答」について発表されました。あらゆる施設のベテランDrが発表されている中、当講座の先生方の発表は、若年にも関わらず場に飲まれることなく明快でした。日々プレゼンテーションの機会が多いことは当講座の特徴の1つかと思われますが、確実に我々のスキルアップに繋がっているように感じました。

その他の報告としましては、経頭蓋磁気刺激(TMS)をFESに組み合わせたものや、脳梗塞後嚥下障害のリハビリとして咀嚼筋や舌骨上筋にFESを用い機能改善した報告があり目から鱗でした。外科的分野だけでなく、リハビリ分野に関しても目まぐるしく進歩している事に気づいた学会でした。

今回の貴重な経験を糧に、今後も私自身研究の発展に邁進して参ろうと思います。

湯沢市民総体剣道大会3位入賞(三田基樹)

九月二十四日、湯沢で開催されました市民総体に出場して参りましたのでご報告させて頂きます。

 

湯沢市は毎年一月に「立ち切り試合」が開催される事で有名な街です。立ち切り試合とは、三時間連続で数十人を相手に試合し続けるもので、身体のみならず精神の鍛錬として行われている行事です。その知名度は非常に高く、過去にはTVで取り上げられた事もありますし、私自身中学高校時代から耳にしておりました。この様な事から、「剣道の街 湯沢」とも言われております。

 

さて、試合に関しましては六,七段と高段位の先生方に加え国体選手と、とてもレベルの高い内容でしたが入賞することが出来ました。準決勝で元国体選手に破れてしまいましたが、新たな剣友が出来たため、悔しさ半分喜びも感じております。しかし、試合内容は自分の悪いところが散見される内容でしたので、気を引き締め直し稽古を続けて行こうと思います。

 

全日本医師剣道大会・市民総体と、剣道部もようやく結果を出せる様になって参りました。決してこの結果に満足する事なく、結果に貪欲に修行して参りますので、今後とも応援の程よろしくお願い致します。

秋田大学整形外科剣道部 烈風会 三田基樹

第67回東日本整形災害外科学会開催!(長幡樹)

2018年9月21日22日の2日間で秋田大学が主催の第67回東日本整形災害外科学会が行われました。本学会はH10年の第47回に秋田大学主幹で開催されて以来、20年振りの秋田での開催でした。たくさんの著名な先生方の特別講演や、パネルディスカッションなど大変勉強になる講演、また熱い議論が各会場で行われていました。

この学会の理念として若手整形外科の育成が掲げられており、case report awardや若手優秀演題アワードなど若手が主役となれるセッションが設けられています。今年も我々秋田大学同門からも、case report awardには大屋敬太先生の「腰椎開窓術後に椎弓骨折を来した4例」の演題で受賞となりました。また若手優秀演題アワードでは岩本陽輔先生が「大転子部痛症候群に置ける鏡視所見と病態の検討」の演題で、また自分も「大腿骨頸部骨折の治療法選択と年齢との関連―大腿骨近位部骨折1042例からの解析―」の演題で受賞させていただくことができました。今まで大きな学会での受賞という経験がなく、とても光栄で貴重な経験をさせていただきました。選出していただした座長の先生、また指導していただいた関連の先生方、本当にありがとうございました。この場をお借りして感謝いたします。また今後の医療・学会活動の励みにもなりました。

また藤井昌先生は昨年の学術奨励賞受賞を受賞し「変形性膝関節症に置けるbone marrow lesionsと骨強度パラメーターとの関連」の演題で受賞者講演をしました。多くの秋田大学の若手がピックアップされ、大いに盛況な学会でした。

この学会には親善スポーツプログラムというもう一つのメインイベントがあります。「親善」とは名ばかりに各大学の威信をかけて駅伝・バスケットボール・フットサルの3競技がプロ顔負けの熱のこもった試合を繰り広げていました。初代大会から未だ負けなしの6連覇中の我々秋田大学駅伝部は今年もホームコースである一つ森公園でライバル千葉大学との激走を繰り広げました。年々「打倒秋田大学!」と各大学が力を入れてきており、2区までは3位と他大学に専攻される展開でしたが、三浦隆徳先生が圧巻の走りで1位となって中継、そしてcase report awardも獲得した新戦力、大屋敬太先生が本大会中最速の走りで見事1位の座を死守して堂々の7連覇を成し遂げました。Bチームも見事3位入賞を果たしました!

バスケットも東日本整形災害外科学会では現在2連覇中。ライバル慶應義塾大学との決勝戦を危なげない試合運びで勝利し、見事3連覇を成し遂げました。ここまで入念にジムで体を鍛え上げ、選手交代のタイミングまで綿密に計算し教授からの「絶対勝利」というプレッシャーをはねのけての優勝でした。

フットサルは決勝トーナメントに見事進出しましたが惜しくも3位決定戦に破れてしまい4位でした。エスパニョーレキャプテンの尾野先生、またエース高橋先生を中心に、新戦力の井野先生との連携で相手を崩し、嘉川先生の新しいキーパーグローブを一日でダメにするほどファインセーブを繰り返し決勝トーナメント出場に貢献していました。

学術面でも、スポーツ面でも今学会は秋田大学の躍動が目立った会になったと思います。会長を務めた島田洋一教授をはじめ運営のために裏で走り回っていた粕川先生、大学スタッフの先生、本当にお疲れ様でした。また遠方からはるばる学会に参加していただいた先生方、本当にありがとうございました。

一つ森公園での駅伝大会 優勝後の集合写真。教授ご婦人にスターターをしていただきました!

 

 

閉会式後 学会主催お疲れ様でした!

2018年甲子園帯同報告③(井上純一)

平成30年8月5日から開催された全国高等学校野球選手権大会の秋田県代表の秋田県立金足農業高等学校の野球部に8月9日~12日、15日~17日の期間帯同させていただきました。

帯同メディカルチームは理学療法士2名、医師1名で構成されており、練習や試合の間の選手のコンディションを整えることが主な働きです。大会期間中の大阪は非常に暑い日が続いており、熱中症対策も非常に重要で、練習・試合前にはアイシング用の氷を用意しました。練習・試合で選手が受傷し、医療行為が必要と考えられた場合は、現地の医療機関を受診も必要となります。私が帯同していた期間にも医療機関を受診する必要がありました。普段私は医療機関で患者さんを診察していますが、今回は練習現場に帯同することで受傷現場に立ち会う立場となりました。その受傷現場での処置や医療機関への受診の要否について判断する立場となり、非常に勉強になりました。今後の診療にも活かしていきたいと思います。

今回は3回戦の試合が帯同中にあったため、試合に向けての選手のコンディショニング調整し、試合中は応援団に混ざって金足農業を応援しました。劇的な逆転勝利を間近で見て、非常に感動しました。

最終的には金足農業高校は準優勝と秋田県勢史上最高の結果を残しました。秋田県内のみならず日本全国が金足農業に魅了されました。私もこのような形で関われたことは非常に幸せなことで、このような機会を与えていただいたことに感謝致します。本当にありがとうございました。金足農業甲子園準優勝本当におめでとうございます。

2018年8月6日~9日甲子園帯同記録 ②(湯浅悠介)

 

2018年、夏。秋田中が、日本中が震えた。カナノー。全国的には決して有名ではない彼らが、この夏の主人公になった。

8月6日、私は甲子園へ飛んだ。伊丹空港を出ると、秋田では感じたことのないへばりつく暑さが身体中を覆う。ホテルに到着し、前任者から引き継ぎを受けた後、初めて彼らと合流した。真っ黒に焼けた肌と、鍛え抜かれた肉体は、この甲子園へかける思いの強さを物語っていた。

8月7日、初めて彼らの練習へ帯同した。練習前のアップから声を出し、気持ちを高めていく。投手の吉田くんは別メニューで、自らの身体を一つ一つ確かめていた。そして、グラウンドへ。私は驚いた。練習へ参加する全員がグラウンドで正座をしだしたのである。そして、片手を挙げ、天に向かって声を張り上げた。その声は夏の高い空へ響き渡った。今思うと、この声が野球の神様に届き、この夏の快進撃を後押ししてくれたのかもしれない。炎天下の中、一球一球集中して練習は行われた。練習後は、須田先生の号令のもと入念にストレッチが行われ、ホテルへ戻った。ホテルへ戻ってからも明日戦うナインたちの身体を十分ほぐした。明日は大切な初戦。意識しないわけがない。

8月8日、初戦。相手は鹿児島実業。この野球に疎い私でも知っている強豪校。試合に出るわけではないのに朝から緊張した。甲子園球場に到着し、まずは神社で彼らの勝利を祈願した。そして、とうとう甲子園球場にサイレンが響き渡る。試合開始だ。金足農業は序盤から鉄壁の守りをみせる。また攻撃では、幾度となく快音が甲子園にこだました。終わってみると5対1。吉田投手はMAX148㎞/h、14奪三振。圧巻の試合内容であった。

8月9日、昨年も帯同を経験しているベテランの井上先生に引継ぎをし、私は甲子園を後にした。

その後、カナノーは強豪校を次々とねじ伏せトーナメントを駆け上がっていく。全県民がその姿に魅了された。2018年、秋田の夏はいつもより熱かった。