投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

第26回アジア太平洋リウマチ学会(APLAR2024)参加報告 秋田労災病院 杉村祐介

2024年8月21~25日にシンガポールで開催されたAsia-Paciffic League of Associations for Rheumatology Congress (APLAR) 2024へ参加してきました。 メンバーは、柏倉剛先生、櫻場乾先生と私の3名です。AORAの海外学会参加は、2012年のヨーロッパリウマチ学会(EULAR)に始まり、アメリカリウマチ学会(ACR)やAPLARにも継続して参加していましたが、2019年を最後にコロナ禍となり参加が途絶えていました。最近はその影響も落ち着き、国内学会も現地開催に戻っておりますが、そろそろ海外学会活動も再開させようと考えて演題を出すことにしました。

今回AORAからはポスターで2演題が採択されました。私は学会3日目のポスターセッションで、膝の単関節炎から発症し、多関節炎に変化した症例のリスク因子を調べた内容の「Risk Factors of Transition from Monoarthritis to Polyarthritis of the Knee 」という演題を発表してきました。 会場にはアジアの様々な国からの参加者がおり、タイや中国からの参加者とも質問などコミュニケーションを取る機会もありとても刺激になりました。学会全体で感じたのは、乾癬性関節炎や強直性脊椎炎などの脊椎関節炎のセッションが、関節リウマチと同等もしくはそれよりも多いということでした。体軸性脊椎関節炎にはCRPが上昇していない症例もあり、そのようなケースでは治療効果が出るバイオ製剤が、CRPが高い症例とは異なってくるとのことでした。今後はその分野の勉強も必要と感じました。

今回の海外学会活動の再開をきっかけに、今後は若い先生たちと一緒にEULARなどに演題を出せるよう、研究、臨床を頑張りたいと思います。 

最後に、学会不在中の診療の支援をして頂いた大学医局の先生方、各病院の先生方に深謝いたします。

第13回秋田・札幌整形外科合同セミナー(石垣佑樹)

令和6年8月31日ホテルマイステイズプレミア札幌パークにて第13回秋田・札幌整形外科合同セミナーが開催されました。今年は札幌での開催となりましたが、札幌医科大学の先生方には大変お世話になりました。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。

一般演題では、秋田大学からは、秋田厚生医療センターの原田俊太郎先生から「未治療糖尿病に発生した距舟関節感染にCLAPを併用した1例」を、秋田大学の村田昇平先生から「単純X線による内側半月板逸脱」をご講演いただきました。また、札幌医科大学からは、花香恵先生から「手指変形性関節症における機能評価とX線学的検討」を、岡田葉平先生から「Kinematic Alignment TKAの靭帯バランス」をご講演いただきました。どの先生の講演も日々の診療の知見を取り組んだ発表で、大変勉強になりました。

教育研修講演1では秋田大学の白幡毅士先生から「手外科医による重度四肢外傷治療」に関してご講演いただきました。現在の素晴らしい治療成績だけでなく、ご担当された初期の症例も提示いただき、今の先生の診療体制がどのように確立されていったか歴史を知ることができました。これからも先生の技術や患者さんに対する姿勢を学ばせていただき今後の診療に活かしていきたいと思います。

教育研修講演2では、札幌医科大学の森田智慶先生から「脊髄損傷に対する新たな治療選択―骨髄間葉系細胞治療法の現状と展望―」についてご講演をいただきました。スライド中に見せていただいた動画には大変感銘を受けました。今後、骨髄間葉系細胞治療法が普及することで、脊髄損傷の患者さんの希望が増えるのではないかと思いました。この分野が、これからさらに発展するといいですね。

会の終了後は、札幌医科大学の先生方に全体懇親会を開催していただきました。筆者は初めて参加させていただきましたが、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。札幌医科大学には筆者の母校出身の先生も多く在籍されており、青春時代を思い出して懐かしくなりました。ラ・サールファミリー最高です!これからもこのような素晴らしい交流を続けれるように、日々の臨床や研究を頑張ろうと思います。

来年は秋田での開催になります。秋田大学と札幌医科大学の交流がますます発展するような、素晴らしい会を開催しましょう!来年もよろしくお願いいたします。

第51回東北北海道ボディビル選手権大会(浅香康人)

8月10日に青森県八戸市で開催された第51回東北北海道ボディビル選手権大会に出場しました。昨年も出場しましたが1点差で優勝を逃し、その悔しさを胸に1年間最大限の努力をして臨みました。

東北北海道各地から35人の筋肉自慢たちが八戸に集結し、ミスター東北北海道の称号を懸けて熱い闘いが繰り広げられました。私はこの集団の中では全体的な筋肉量としては決して多い方ではありませんでしたが、ボディビルの試合は単純に筋肉が大きければ勝てるというものではありません。筋肉を残してしっかりと除脂肪を行い、美しく見せることで評価を得ることができるのです。体表の骨格筋が全て同定でき、臀部の筋線維束が体表から確認できるほどの圧倒的な体脂肪率の低さを武器に大柄な選手を次々と退け、予選・決勝と確実に審査員の評価を得ていきました。

しかし結果は2位。昨年と同じく1点差での2位という内容でした。この1点を追いかけて1年間死に物狂いで弱点の改善に取り組んできましたが、あと一歩及びませんでした。一見結果は同じに見えますが、私にとっては全く異なる意味を持つものになりました。昨年感じた悔しさというものは一切なく、逆に清々しい気分でした。おそらくそれは「やり切った」からだと思います。考え得る最大の努力を日々継続することができ、今の自分が持つ全力を発揮することができたので、それに対する結果がどのようなものであろうと、本質的にはあまり重要ではないように思えました。「目標に向かって努力した時間」そして「作り上げた体」は何物にも代えがたい大きな財産です。

応援してくださった皆様には深く感謝いたします。これからも理想とする体を目指してコツコツと継続的な努力を重ねていきます。

新入局!

秋田厚生医療センターで初期研修中の橋本総(そう)先生が入局の挨拶にきてくれました!

これからの橋本先生のご活躍を楽しみにしております。

第12回 Japan Association of Spine surgeons with Ambition(JASA)(渡辺学)

2024年8月3日から4日まで金沢で開催された第12回Japan Association of Spine surgeons with Ambition(JASA)に参加してきました。秋田からは木村先生と自分が参加してきました。

先輩方からディスカッションがとにかくすごいと噂だけ聞いていたのですが、実際に目の当たりにするとびっくりしました。数人の発表が終わり質疑応答の時間となるやいなや数十人の先生が一斉にマイクに向かって動き出し質問をしておりました。質問の時間が惜しいから枕詞などは不要で簡潔に質問をし、的確な回答の応酬が行われておりました。少しでも出遅れると質問できないというまさに熱意ある脊椎外科医の集まりでした。

特別講演では富山大学の川口善治教授、金沢医科大学の川原範夫先生からお話をいただきました。川口教授からは「地方から世界への情報発信-世界から見たら日本はどこも同じです-」というテーマで主に研究に関してのお話がありました。日本のどこにいても素晴らしい研究を行うことができるという事で大変引き込まれるご講演でした。

川原先生からは「整形外科40年の歩み」という事で主にTESのお話がありました。自分はまだTESを見たことがなく、椎体がごろっと取れてくる様は衝撃的でした。

本学会は今まで参加した中でも一番熱意に満ち溢れているように思われました。秋田の整形も同じくらい刺激的に盛り上がっていけるよう少しでも貢献したいと思います。

第10回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会(石垣佑樹)

 

2024年8月3日、第10回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会が開催されました。例年同様、今年もハンズオンワークショップ、シンポジウム、ミニレクチャー、特別講演の4本立てでの開催となりました。今年も同門の先生方をはじめ、県内各地から多くの研修医の先生方にご参加いただきました。皆様のおかげで会は盛況のうちに終了することができました。この場をお借りして御礼を申し上げます。

 ハンズオンワークショップでは、15名の先生にご参加いただきました。肩関節鏡手術、膝関節鏡手術、膝周囲骨切り術、人工関節置換術の4つのブースに分かれて行われましたが、どのブースでも皆さん時間一杯まで熱中して取り組まれていました。ワークショップを通して膝関節や肩関節の手術の面白さを感じてくれた先生もいたようで、膝関節外科医・肩関節外科医を目指して一緒に頑張ってくれる先生が増えてくれると嬉しいです。

 今回の研究会のテーマは「人工関節」でしたので、県内を代表する人工膝関節外科医の先生方からシンポジウムやミニレクチャーを行っていただきました。基礎的なことから、普段はなかなか聞けないようなことまで詳しく教えていただきました。このような素晴らしい機会を逃さず、みんなで知識をup-dateして、秋田から最新の情報を発信できるように頑張りましょう!

 特別講演では、神戸大学整形外科准教授の松本知之先生よりご講演をいただきました。「TKAにおける目指すべきアライメントと軟部組織バランス」について講演をいただきましたが、筆者は松本先生の業績の多さに度肝を抜かれました。とても楽しく聴講させていただきました。松本先生には講師を囲む会へもご参加いただきましたが、夜遅くまでご一緒頂き、とても実りある時間を過ごさせていただきました。また、研究会当日は秋田竿燈まつりの初日でしたが、戻り竿燈を見ていただくことができました。筆者も竿燈を見たのは久しぶりでしたが、なかなかいいものですね。松本先生にも秋田の祭りを少しでも楽しんでいただけたようでよかったです。松本先生、これからもご指導ご鞭撻を頂けますと幸いです。

 来年度は「関節温存」をテーマに、2025年8月23日に第11回秋田県関節鏡・膝・スポーツ研究会を開催予定です。来年度はワークショップをより充実できるよう計画中ですので、今年に負けずより多くの若手整形外科・研修医の先生にご参加いただき、秋田県の膝関節外科医、肩関節外科医、スポーツ外科医へ少しでも興味を持っていただけるよう頑張りたいと思います。グループ全体で協力して、この研究会の発展のために邁進して行きますので、今後とも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

第42回日本骨代謝学会学術集会・2024年度JBMM論文賞を受賞して(佐藤千晶)

2024年6月29日~7月2日,沖縄県那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで,東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻免疫学講座教授の高柳 広会長のもと,第42回日本骨代謝学会学術集会が開催されました.

秋田大学からは宮腰教授のランチョンセミナーをはじめとして,A-bone先生方から大学院2年目の森下先生まで早くも演題を発表されており,改めて秋田大学A-bone groupの勢いを感じる学会でした.

今回の学会中に私の学位論文である「Teriparatide and aerobic exercise improve bone, skeletal muscle, and fat parameters in ovariectomized and tail-suspended rats」が2024年度のJBMM論文賞をいただくことができました.この賞は,過去二年間の間にJBMMに掲載された論文の中で最も引用数が多い論文にいただける大変名誉な賞で,身に余る光栄を感じております.

加齢による筋骨格系変化として,近年骨粗鬆症と筋量が減少するサルコペニアが合併した“Osteosarcopenia”が問題となっています.今回はラットに対して卵巣切除を行い骨粗鬆症とし,尾部懸垂を行うことで非荷重肢となるサルコペニアを再現したOsteosarcopenia動物モデルにテリパラチドと運動療法を併用することで骨密度,骨強度,骨構造の改善だけではなく,体脂肪率,骨髄内脂肪に対しても改善が得られることを報告させていただきました. このような賞をいただくことができたのは,宮腰尚久教授,粕川雄司准教授をはじめとする多くの先生方,研究室スタッフ先生方のご指導のおかげであり,この場をお借りして深謝いたします.これを励みに今後も臨床と研究に取り組んでいきたいと思います.

第35回秋田県ボディビル選手権大会(浅香康人)

当講座の筋肉担当、浅香です。7月15日に男鹿市民文化会館で開催された第35回秋田県ボディビル選手権大会に出場しました。秋大整形が誇る巨匠、齊藤英知先生が腕を振るって横断幕を書いてくださり、気合十分で挑みました。結果は昨年、一昨年に続いて優勝。3年連続でミスター秋田の称号をいただくことができました。

最近私がボディビルをやっていることが浸透してきたのか、患者様に声をかけていただく機会が非常に多くなってきました。私が体作りを頑張ることで、患者様にもリハビリを頑張っていただけたり、前向きな気持ちになっていただけたりと良い影響を与えることができれば大変うれしく思います。

今回の結果を糧に、臨床・研究・鍛錬に一層打ち込んでいきたいと思います。こんな私を温かく支えてくださる医局の皆様には深く感謝申し上げます。

「整形外科縫合実習を開催しました」( 湯浅 悠介)

​2024年7月4日豚足を使った縫合実習を行いました。本会には多くの医学生、研修医、そして救急科の先生にご参加いただきました。まず初めに赤川学先生から特殊な縫合糸であるSTRATAFIXを用いた皮下縫合をデモンストレーションしていただきました。縫合時の気をつけるべきポイントも丁寧に解説していただき、私自身も非常に勉強になりました。その後、私が単結節による皮下縫合のデモンストレーションを行いました。

参加された先生方には、豚足に切開を加えていただき、STRATAFIXによる連続皮下縫合、単結節による皮下縫合を練習していただきました。ありがたいことに、縫合に関して多くのご質問をいただき、活気のある実習となりました。後半は、プレートを皮下に置き、テンションがかかった状態での皮下縫合、そして豚足内にある腱を用いた腱縫合の練習も行いました。

今後も整形外科ハンズオンを企画していきたいと考えておりますので、多数のご応募お待ちしております!

令和6年 書友展<特別部門> 優秀賞(中西真奈美)

令和6年 書友展<特別部門> 優秀賞(中西真奈美)

書友社が主催する令和6年度の書友展にて、福禄寿酒造協賛の特別部門にて優秀賞を頂きました。課題は福禄寿酒造の看板商品である「一白水成」です。白い米と水から成る一番旨い酒、という意味が込められたお酒だそうです。本部門の最優秀賞に輝くと、自らの作品が一白水成の限定ラベルとなり四合瓶で贈呈されるということで、当教室の書道部も奮って参加しました。

5月12日日曜日の朝から3時間1本勝負にて、宮腰教授をはじめ英知部長や河原木先生、遠く鷹巣の地から貴洋先生にも参加して頂き、思い思いの「一白水成」をしたためました。

先日7月3日に選考結果の発表があり、惜しくも当教室書道部は最優秀賞の四合瓶ラベルには届かなかったものの、私が優秀賞を頂くことができました。他にも優秀賞の方が沢山いらっしゃいましたが、全国津々浦々から応募があることに驚きでした。英知部長に選んで頂いた一枚での受賞、非常に嬉しく思います。

これからも整形外科書道部として、メスを握るように筆を思い思いに走らせ、素敵な作品をみんなで作っていけたらと思います。次回こそは目指せ四合瓶ラベル!ですね。