投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

令和6年度整佑会総会、第20回整佑会特別講演会、秋田大学整形外科大忘年会(久田朱里)

2024年12月14日、令和6年度整佑会総会、第20回整佑会特別講演会、秋田大学整形外科大忘年会が行われました。

今年は7人の新入局員を迎え、このような会を盛大に執り行うことができ、大変嬉しく思います。

整佑会総会では、市立大森病院の五十嵐駿先生、中通総合病院の佐藤光先生が整佑会奨励賞を受賞され、受賞記念講演をしていただきました。

その後、整佑会特別講演会が開催されました。まず、秋田大学の土江博幸先生より、「元大阪人による秋田県民への道のり-骨軟部腫瘍との戦い-」と題してご講演いただきました。先生が秋田でご活躍されるまでの歴史と骨軟部腫瘍の症例をご紹介いただきました。症例ごとに切除範囲が異なる難しさに向き合い、次の世代に繋げようと若手教育にもご尽力されている先生の熱意にあふれるご講演でした。また、若手にも分かりやすく出血対策の細かいポイントをご教授いただき、大変勉強になりました。

次に秋田労災病院の木戸忠人先生から「秋田労災病院での20年、腰椎変性すべり症に対するPLIFの術後長期成績」と題してご講演いただきました。PLIF術後に10年以上追跡可能であった症例の、臨床成績と画像成績の調査結果をご教授いただきました。隣接椎間障害の発生は椎間板高の変化量と関連していたという貴重なご報告をいただき、大変勉強になるご講演でした。

1日の締めくくりとして、秋田大学整形外科大忘年会が行われました。秋田県内の整佑会会員の先生方はもちろん、ご来賓の先生方や、大学病院リハビリスッタフ・病棟看護師も多くご参加いただき、盛大な忘年会を開催することができました。

 はじめに、宮腰尚久教授、1病棟8階立原恵里子師長よりご挨拶をいただき、整佑会会長の渡辺英敏先生より乾杯の音頭で忘年会が開催しました。今年度も、昨年度に引き続き医局活性化対象、スポーツ大賞、文化藝術大賞の表彰がありました。医局活性化大賞では、秋田厚生医療センター、北秋田市民病院、中通総合病院、秋田赤十字病院、大曲厚生医療センターが受賞されました。新入局員の勧誘にご尽力いただきまして、整佑会会員を代表して感謝申し上げます。スポーツ大賞には、2年連続で浅香先生が受賞されました。浅香先生の筋肉の更なる発達を楽しみにしたいと思います。文化藝術大賞では、書道部副部長の中西真奈美先生が受賞されました。一白水成ラベルチャレンジにて優秀賞を受賞されました。これからも、先生の書を見られることを楽しみにしております。受賞された病院、先生方、本当におめでとうございました。

 その後は、部活動紹介やビンゴ大会を行い、粕川雄司准教授の乾杯の中締めで忘年会の幕を閉じました。お忙しい中多くの人にお集まりいただきました。120名を超える多くの方にご出席、ご協力いただき会を無事に開催することができました。この場をお借りして、忘年会幹事一同心より感謝を申し上げます。

 来年もより良い1年となるように励んでまいりますので、ご指導ご鞭撻の程何卒よろしくお願い申し上げます。

第17回東北整形災害外科学会Traveling Fellowship帰朝報告(原田俊太郎)

2024年10月26日〜27日に台湾台北で開催の2024 Annual Meeting of Taiwan Orthopaedic Association:TOAに参加,その後10月28日〜11月1日の日程でNational Taiwan University Hospitalで人工関節・スポーツ・外傷手術の見学をして参りました.TOAでは日本からも多くの著名な先生方がInvited lecturerとして参加されており,日本の最新の研究,手術,治療についてご講演されていました.一般演題は主に外傷のセッションに参加させていただきましたが,現在日本でも注目されている骨折リエゾンサービス(Fracture Liaison Service:FLS)と似た脆弱性骨折に対する二次骨折予防に関する演題が多くみられ,現在の医療界が抱えている問題は万国共通なのだと感じました.学会2日目の夜には全体懇親会に参加させていただきました.プロの歌手やダンサーの方々の圧巻のパフォーマンスは素晴らしく,さらに各国の参加者の方々が会中常にカラオケで歌を披露するという常に大盛り上がりの懇親会でした.当然我々日本組も歌を披露し,会場は大盛り上がりでした.

TOAの翌週からは,新潟大学前田圭祐先生,久保田解先生とともにNational Taiwan University Hospitalの人工関節・スポーツ・外傷手術の見学に参加しました.National Taiwan University Hospitalは病床数2400床を誇る台湾有数の巨大病院です.手術室も20部屋以上ありそのうち整形外科専用手術室が10室あるなどその規模の大きさに驚きました.Wang教授,Chang先生,Tseng先生には大変お世話になり,大変温かく受け入れてくださいました.肩甲骨骨折の骨接合術から始まり,腱板修復術・ACL再建術・リバース型人工肩関節置換術など多岐にわたる手術を間近で見学させていただけたことは大変貴重な経験でした.肩甲骨骨折の骨接合に関しては恥ずかしながら初めて実際の手術を拝見することができ感動いたしました.自身が執刀する際の良いイメージ構築ができたと思います.

病院見学期間中は見学終了後に台北市内の観光にも連れて行っていただきました.夜市は平日にも関わらず多くの人で賑わっていてその活気に圧倒されました.台湾の文化でもある屋台での食事はどれも個性的で味も大変美味しく今でも記憶に残っています.また手術中に聞けなかった手術のコツや,台湾の医療制度,教育などについても伺うことができました.他県のfellowの先生方とも交流を深めることができ,自分と同年代の先生が今どんな手術をやり,どのような悩みを抱えているかなどを聞けたことも自分にとっては大変よい刺激になりました.今回できたこの縁をこれからも大切にしていきたいと思います.途中大型台風が上陸し国全体が公式の休日となるTyphoon holidayを経験するなどハプニングもありましたが本当に充実した1週間でした.今回のTraveling Fellowshipで得られた経験は今後の整形外科医人生においてかけがえのないものになると確信しております.

 最後となりますが,この場をお借りして,このような大変貴重な機会を与えていただいた国分名誉教授はじめ,宮腰教授,医局の先生方に深謝申し上げます.

第27回日本低侵襲脊椎外科学会学術集会(木村竜太)

2024年11月21日、22日に大阪市中央公会堂で第27回日本低侵襲脊椎外科学会学術集会(JASMISS)が開催されました。
毎年秋田と交流いただいている、関西医科大学整形外科学講座の齋藤貴徳教授が会長ということで、秋田から菊池一馬先生(由利組合総合病院)と私が参加しました。

会場は中之島の中にある歴史のある建造物(東京駅を設計した辰野金吾も建築顧問)で、どこか東京駅にも似た建築に感じました。そして厳かな気持ちで学会に臨むことができました。

JASMISSは脊椎内視鏡の学会、というイメージがありましたが、今回は除圧と固定の融合をテーマに、内視鏡下の固定やUEB/A-FESSなどのセッションが多くありました。脊椎内視鏡の流れを体感できました。

学会はホスピタリティに溢れており、551のアイスキャンディーが食べ放題だったり、懇親会では吉本興業から3組の漫才(スマイル、女と男、モンスターエンジン。生で神々の遊びが見られました)があったりと、とても楽しみながら学ぶことができました。

関西医科大学の先生方、本当にありがとうございました。

第4回東北サッカードクター会(尾野祐一)

2024年11月23日に秋田市で第4回東北サッカードクター会が開催されました。この会は、
東北のプロサッカーチームのドクターが集まって親睦を深める会です。前半は秋田市の体
育館をお借りして、フットサルを行いました。19名が参加しましたが、サッカードクター
ということで、サッカー経験者が多く、白熱した試合を繰り広げました。後半は、さとみ
温泉での懇親会です。飲食を楽しみながら、症例検討会を行って熱い議論も交わしました


2024年11月現在、J1リーグには東北のチームはいない状況です。他地域に比べ、サッカー
は後塵を拝していますが、メディカルでの連携を深めて、東北のサッカー会を支え、いず
れは東北から数チーム、J1リーグに在籍するような状況になってほしいと願っています。

第13回秋田県股関節研究会(久田朱里)

令和6年11月16日に秋田県総合保健センターで第13回秋田県股関節研究会が開催されました。

秋田県股関節研究会会長 木島泰明先生よりご挨拶

特別講演Ⅰ〜股関節研究会でしか聞けない外傷の話〜、では前半に市立大森病院の五十嵐駿先生から「エリア分類による大腿骨近位部骨折症例の検討〜術後に過度な telescoping を生じる危険因子とは〜」をご講演いただきました。

エリア2を含む骨折型が、大腿骨近位部骨折術後に過度な telescoping を生じるリスクであり、エリア分類を使うことで包括的な治療ができる可能性をご報告いただきました。若手も執刀する機会が多い骨折であり、明日からの診療に生かせる貴重なご報告で大変勉強になりました。

五十嵐駿先生

後半は、北秋田市民病院の三田基樹先生から「AHRG から教えて頂いたこと、そして今後の課題〜人工関節から骨盤骨折まで〜」をご講演いただきました。

先生が過去に経験した大腿骨遠位部骨折、大腿骨骨幹部骨折、創外固定、脆弱性骨盤骨折の症例をご紹介いただき、注意している点やポイントについて学ぶことができました。若手の指導や外傷のセミナーや講演等、多岐にわたりご活躍されており、熱意溢れるご講演でした。

三田基樹先生

特別講演Ⅱでは、福島県立医科大学外傷再建学講座主任教授の伊藤雅之先生をお招きし、「高齢化時代の外傷-整形外傷医と股関節外科医のアプローチ-」をご講演いただきました。

高齢者の骨折が増えている中で治療に苦慮する不安定型転子部骨折や脆弱性寛骨臼骨折について、症例を提示いただきながらご講演いただきました。どれも難しい症例で、筆者は経験がありませんが超高齢の方でも術後に歩行している動画を見て、股関節外科の醍醐味だなと感じ、感銘を受けました。

伊藤雅之先生

会の終了後の懇親会も大変盛り上がりました。伊藤先生を囲み、かつて秋田でご勤務されていた時の懐かしいお話をお聞きしたり、症例の相談をさせて頂きました。大変親身になって下さり、今度手術に来て頂けるという嬉しいお話もありました。

懇親会も大変盛り上がりました

今後のAkita Hip Research Groupの発展に少しでも貢献できるよう、努力していきたいと思いますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

MEL/OLIF25 training course(渡辺学)


2024年11月16日にMedtronic Innovation Centerで生体豚を用いたMEL、OLIFの手技に関す
るトレーニングの機会がありましたので参加してきました。
場所は神奈川県川崎市にあるMedtronic Innovation Centerというところでした。自分はこ
ういったメーカーさんの会社?に入ったことがなく、たくさんの機械や歴史の展示があり
それだけでも少し感動しました。今回は中を見て回る時間があまりありませんでしたが機
会があれば見てみたいなと思いました
最初に動物福祉講習を受けてその後木村先生によるLectureを受講。そしてラボ室へ移動し
手技のトレーニングを行いました。実際に生きている豚に獣医師さんが麻酔をかけた状態
とういのも初めてでした。
最初はOLIFの手技を実践しました。LIFの手技は手術の助手に入ったときに見ていたので
すが、実際に自分で最初から展開を行ったときにどの層まで達しているのかわかりにくく
非常に難しかったです。また椎間板の郭清についても前方からの操作なので方向の調節が
難しかったです
お昼を挟んで午後はMELの手技を実践しました。MEDも行ったことがなく豚の筋が発達し
ていて硬いこともあり最初のレトラクターを挿入する部分から難しかったです。小さいレ
トレクターの中でカメラをよけながらのエアトームやケリソンを使うのは難しく思い通り
の位置へアプローチできないもどかしさがありました。また止血の操作もとても難しかっ
たです。
どちらの手技も実際に最初から最後まで行うことができとても勉強になりました。
こういった機会があれば次回もまた参加したいと思いました。​

新入局員!

本日、秋田赤十字病院で初期研修中の菊地徹先生が入局のあいさつに来てくれました!

これからの菊地先生の活躍が楽しみです!

秋田CLAPセミナーとCLAP見学報告(森下耀)

2024年11月9日にCLAP研究会主催の秋田CLAPセミナーが秋田大学で開催されました。講師には圓尾明弘先生(兵庫県立はりま姫路総合医療センター)、善家雄吉先生(産業医科大学病院)、高原俊介先生(兵庫県立加古川医療センター)というCLAPのトップランナー3人に来ていただき、講演とハンズオンというとても充実した内容でした。秋田県の先生方だけではなく、他府県からも先生方が参加しており、CLAPの注目度の高さを感じました。今回のセミナーでは私からも1例症例検討を発表させていただきましたが、その症例はCLAPのメッカである兵庫県立はりま姫路総合医療センターで見学させていただいた症例でした。

私が見学させていただくことになったのは…。今年7月の日本骨関節感染症学会(出雲市)に参加した際に、松江城(出雲から電車バスで1時間半ほど)で偶然圓尾先生、善家先生とお会いし、突然ご挨拶したところ出雲そばを食べに行こうと誘っていただきました。そこで、CLAPをほとんど見たことがないので、見学させてくださいとお願いしたところ、すぐご快諾いただきました。秋田に帰り、野坂先生、宮腰教授にご相談させていただき、すぐご快諾いただき、私のCLAP見学が9月にすぐ実現しました。実際にCLAPの手術症例を2例見学させていただき、経過や病棟での管理などもじっくり教えていただきました。本当に、百聞は一見にしかず!と感じました。夜には松江城で出会った圓尾先生に姫路城にも連れて行っていただき、大変充実した見学となりました。

今回のCLAPセミナーでは、圓尾先生の講演では軟部感染症に対するCLAP〜Ilizarovとの融合の未来〜ということで、CLAPの歴史から基礎、実際の戦略、戦術をご講演いただきました。講演を聞いていると、見学に行った時の光景が思い出され、実臨床に即した内容で、大変勉強になりました。症例検討では、私以外では、野坂先生、善家先生にも症例提示をしていただき、実際に圓尾先生、善家先生、高原先生のご意見を聞くことができ、大変刺激的でした。ハンズオンではどのように回路を組むか、iMAP pinの設置、iSAP tubeの設置、flow test、灌流の確認など、実際の器具を使いながら、1つずつ丁寧に教えていただきました。各pinやtubeには色素を流して、内部を確認することができ、髄内釘の入ったモデルやプレートのモデルでも実際に見せていただき、基本を学び、理解を深めることができました。セミナーでもハンズオンでも参加者からの質問が飛び交い、講師の先生方には我々の疑問を丁寧に解決していただきました。

 

手術見学と今回のCLAPセミナーを経て、CLAPの魅力を深く感じることができました。秋田での外傷、骨関節感染症の治療に貢献できるように勉強していきたいと思います。圓尾先生、善家先生、高原先生、秋田にお越しいただき、本当にありがとうございました。また、手術見学をご快諾いただき、秋田大学でCLAPセミナーを開催していただいた宮腰教授、野坂准教授に深く感謝申し上げます。最後に、手術中にも関わらず、快く私のCLAP研究会への参加を許してくれた先生方にも感謝申し上げます。

第49回日本足の外科学会学術集会(富永健太)

2024年11月7〜8日に東京・虎ノ門ヒルズフォーラムで東京慈恵会医科大学の窪田誠会長のもと第49回日本足の外科学会学術集会が開催されました。

当教室からはAFG/AIMGメンバーはもちろんのこと整形外科1年目である小紫先生、菅原先生、間杉先生にも参加していただき東北地区では最多の演題数だったのではないかと思います。

学会前日には足の外科若手懇親会を有志で開催しました。北は北海道から南は熊本まで全国から足の外科を志す若手が集まりお酒を酌み交わしました。今後の足の外科学会を若手から盛り上げていくにあたって貴重な横の繋がりを築く良い機会となりました。

「大切なのは疑問を持ち続けること」という素晴らしいテーマにふさわしく活発な議論が各所で交わされ、立ち見が出る会場も少なくありませんでした。

個人的には学会1日目のプレシンポジウム「慢性足関節不安定症の診断・治療の変遷と現在位置」と、シンポジウム「慢性足関節不安定症の病態と治療―どこまで分かっているのか、どこまで治せるのか―」の2つのセッションがとても勉強になりました。不安定性の程度では手術適応は判断されないといった話やCFLの評価など…(マニアックになるので割愛します笑)、Top surgeonのコンセプトをお伺いできる貴重な講演でした。

学会1日目夜には縁あって福岡大学、羊ヶ丘病院、秋田大学での合同懇親会が行われました。幹事の不手際で福岡大学の先生方に東京でもつ鍋を食べさせてしまうという失態はありましたが各テーブルともに大変盛り上がりあっという間に時間が過ぎてしまいました。吉村教授はなんと2次会にも来ていただき貴重なお話を伺うことができました。ここに改めて感謝申し上げます。

余談ですが学会後に開催された“学会非公式”第3回足の外科親善サッカー大会で得点王をいただくことができました。来年も受賞できるように1年間練習に励みたいと思います。

最後にいつもご指導頂いております宮腰尚久教授をはじめAFG/AIMGメンバーの先生方、不在の期間に業務を代行して下さった先生方に感謝申し上げます。

第58回日本側彎症学会学術集会(若林玲奈)

2024年11月1日〜2日に福岡国際会議場にて日本側彎症学会が開催されました。秋田からは本郷教授、三澤先生、工藤先生、若林が参加しました。

本学会のご発表の他、本郷教授、三澤先生は座長を務められ、工藤先生は本学会の前日、10月31日に同会場で開催されたSRS Worldwide Courseにおいて、Addressing complex Risk Casesセッションのパネリストとしてご登壇され、SRS講師陣と活発にグローバルなご答弁をされておりました。

若林は昨年度の投稿論文がJournal of Spine ResearchのBest Paper賞を拝受し、授賞式に参加して参りました。大変栄誉ある賞を受賞できましたのも、ご指導いただきました先生方・ご査読いただきました先生方のおかげと存じ、心より感謝申し上げます。