投稿者「akita-u-seikei」のアーカイブ

第3回日本 Knee Osteotomy and Joint Preservation 研究会(村田昇平)

2024年4月19日,20日に香川県のレクザムホールで、竹内良平会長(横浜石心会病院,関節外科センター長)のもと、第3回日本 Knee Osteotomy and Joint Preservation 研究会が開催されました。

秋田からは塚本泰明先生と村田が参加、発表をさせていただいてきました。

学会上では膝周囲骨切り術、半月板修復、軟骨再生などの最新の知見が熱く議論されていました。また今回は国際的にはUKAも関節温存手術の仲間であると考えられているとして、骨切り対UKAのガチンコでの議論も行われており大変興味深く拝聴してまいりました。

塚本先生は全国の高名な先生たちと会場でご挨拶、discussionをされており、秋田県膝グループにとって本当に頼もしい存在であると思いました。

また学会の隙間時間では香川名物の讃岐うどんをいただいたり、小豆島へ渡り,海沿いを自転車で散策したりしてまいりました。塚本先生、非常に楽しい時間をありがとうございました。

来年は札幌で開催される予定とのことです。

秋田からより多くの先生方と参加できるように精進してまいります。

図1.学会場入口にて,筆者と塚本先生。

図2.小豆島,エンジェルロード。非常にきれいな場所でした。

図3.エンジェルロードで鐘を鳴らす塚本先生。非常にきれいな音色でした。

図4. パネルに顔をはめる筆者と塚本先生。

イリザロフハンズオンセミナーを開催しました(湯浅悠介)

                                  

4月6日にALVEでイリザロフハンズオンセミナーが開催されました。今回は県外からも多くの先生方にご応募いただき、20名を超す先生方にご参加いただきました。 

はじめに野坂光司先生からイリザロフ創外固定の基本的な組み方、ワイヤーの刺入方法、そして実際の症例を提示してイリザロフ創外固定の有用性についてご説明いただきました(写真1、2)。次にデモンストレーションとして野坂先生に、一時的イリザロフ創外固定を模擬骨に立てていただきました。ワイヤー操作などの手技をみることができ、手術をより具体的にイメージすることができました。また、講義だけでは伝わらない実践的な手術時の細かい注意点も教えていただきました(写真3、4)。最後にハンズオンとして、各テーブルで模擬骨に対してイリザロフ創外固定を立てました。想定する疾患は「重傷骨粗鬆症を有する下腿骨骨折」でした。受講された先生方は協力し合い、近位骨片へ2つ、遠位骨片へ2つリングが装着されるようにイリザロフ創外固定器を組み立て、ワイヤーを次々と刺入していました。イリザロフ創外固定は初めてという先生もいらっしゃいましたが、すぐにコツを掴み、最後にはワイヤー刺入はもちろんのこと、近接するワイヤーのリングへの固定も非常にスムーズに行っておりました(写真5、6)。最後に、十分なワイヤー本数で模擬骨を固定した後、骨折を想定して模擬骨を切りました。骨折部を押したり、荷重ストレスをかけたりしてもびくともしない様子を見て、イリザロフ創外固定の持つ固定力の高さを実感していただきました(写真7)。

 コロナ後は県内の整形外科の先生を中心としたハンズオンが再開されておりましたが、今回は県外からの受講も募り、非常に多くの先生方にご参加をいただき、盛会となりました。全国にはまだイリザロフ創外固定を触ったこともない先生がいらっしゃるかと思いますので、ぜひ次回はそのような先生方にご参加いただけたらと思っておいます。優れたデバイスであるイリザロフ創外固定がもっと身近なものになってほしいと願っています。

写真1、2

写真3、4

写真5、6

写真7

Buddhachinaraj病院(タイ)研修報告(湯浅悠介)

私は2024年3月16日~31日の約2週間、タイのピサヌロークにあるBuddhachinaraj病院へ研修に行ってまいりました。この海外研修は、以前秋田大学整形外科へ研修にいらしていたBuddhachinaraj病院のアーチット先生へ齊藤英知先生が直接ご連絡していただき、実現したものになります。私自身、海外へ独りで行った経験はなく、また英語も苦手であるため、出発前から非常に不安に思っておりました。しかしタイ到着後、それは杞憂であったことがすぐにわかりました。Buddhachinaraj病院のどの先生も非常に優しく、私の拙い英語をいつも理解しようとしてくださいました。私の初めての海外研修は、そんな幸せな環境の中スタートしました。(写真1)

私は主にスラサック先生、アーチット先生という外傷治療のスペシャリストの先生方につき、手術見学、勉強をさせてもらいました。その素晴らしい手術技術を間近で見せていただきながら、手術のポイントをリアルタイムでレクチャーしていただきました。また、以前から疑問に感じていたことや手術見学をして疑問に思ったことを質問し、有意義なディスカッションをすることもできました。その他にも、日本とは違うタイ医療の現状や、英語で話すことの重要性、英語論文を書くために大切なことなど様々なことを教えていただきました。(写真2)

Buddhachinaraj病院の先生方は、常に私を気にかけてくださり、食事は毎食ご用意いただくか、レストランへ連れていってくださいました。タイ料理は基本的に辛いのですが、どれもおいしく、毎日食べても飽きがきませんでした。結局、一度も日本食が恋しくなることはありませんでした。休日は観光地の案内もしていただき、病院の名前の由来となっているBuddhachinarajを見に行くことができました。また、タイで最も有名なスポーツ、ムエタイも経験することができました。(写真3、4、5)

すべてが私にとっては初めてで、人生観が変わるような貴重な経験をさせていただきました。海外研修の機会をつくっていただいた齊藤英知先生、海外研修へ行くことを快く後押ししてくださいました宮腰尚久教授、長期不在中、日常業務をご対応くださいました中通総合病院整形外科の先生方にこの場をお借りして深く感謝申し上げます。

今後も秋田から世界へ何度も飛び出していき、挑戦していきたいと思います。

写真1:Buddhachinaraj病院前

写真2:右がスラサック先生、左がアーチット先生、中央が筆者

写真3:歓迎会を開いていただきました。

写真4:Buddhachinarajの前にて

写真5:ムエタイ体験

Dr. Sorasekが1ヶ月の脊椎フェローシップを修了しました

2024年3月の1ヶ月間、タイのRamathibodi HospitalからDr. Sorasek Asawathavornvanichが脊椎フェローシップとして秋田で研修を行いました。

4人目のタイからのフェローです。

現在脊椎1年目のDr. Sorasekですが、いつもニコニコした笑顔でみんなに癒しを与えてくれました。

秋田大学と秋田厚生医療センターを中心に、北秋田市民病院や市立横手病院などで約30件の脊椎手術に参加いただきました。

手術以外にも、森吉山の樹氷や男鹿、秋田のお酒や温泉なども楽しんでくれました。

また5月には一緒にGlobal Spine Congress @Bangkokでのプレゼンテーションもあるため、

国際学会での交流も楽しみです。

今後も秋田大学整形外科では、Ramathibodi Hospital, Mahidol Universityと交流を続けて参ります。

第9回秋田・関西医大合同カンファランス(岡本憲人)

第9回秋田・関西医大合同カンファランスが開催されました。

本会は阿部栄二先生と関西医大の齋藤貴徳教授の発案で始まった会とのことであり、秋田大学にとっては関西医大の脊椎手術手技を学ぶ非常に貴重な機会となっています。

初日は症例検討会が行われ、秋田からは木村竜太先生、東海林諒先生、小林孝先生がそれぞれ症例提示を行い、関西医大からは非常に貴重な症例や脊椎手術支援ロボットの使用経験を報告して頂きました。学会や研究会とは異なり、かなりフランクかつディープな質疑応答が行われ、とても勉強になりました。その後宮腰教授、齋藤教授からそれぞれレクチャーを頂きました。

2日目には実際に関西医大の手術を見学させて頂きました。洗練された手術手技の数々で、術中にも気をつけているポイントなどを解説していただきました。中でも手術時間の短さには非常に驚きました。手術時間短縮も低侵襲という点で重要だと改めて考えさせられました。

夜には懇親会も開催して頂き、若手の先生方と話す機会も得られ非常に有意義でした。

快く歓迎して頂いた関西医大の先生方には心より御礼申し上げます。是非また勉強させて頂きたいです。

MIST学会、入会しようと思います!

ドイツ病院研修報告(尾野祐一)

2024年3月9日~17日にかけて、ドイツに病院研修に行ってきました。

この研修は、秋田労災病院の奥山幸一郎先生が開催した日独整形外科Web conferenceでのご縁があり、宮腰尚久教授にご高配いただいて実現した研修になります。参加者は私と、秋田労災病院整形外科の佐藤千晶先生の二人です。

行きは、羽田空港からトルコのイスタンブール空港を経由して、ドイツのシュトゥットガルト空港へ到着。

最初はトゥットリンゲンTuttlingenという街に一泊し、インプラントメーカーのバイオメカのラボを見学させてもらいました。歴史ある会社で、過去のインプラント博物館や、インプラントの耐久試験の様子をみせてもらい、日本ではなかなか経験できない貴重な機会となりました。

その後、コブレンツKoblenzへ移動し、Katholisches Klinkum Koblenzという病院に行き、キリアン先生の手術を見せてもらいました。キリアン先生は、奥山先生と長年のお付き合いがあり、日本へは何度も訪れたことがある方です。頸椎前方手術を非常に得意とし、初日から前方の4椎間の頸椎椎体間固定術を見せてもらいました。2日目には実際に術野に入らせていただき、キリアン先生の頸椎前方固定術を間近で経験させてもらうことができました。午後には症例検討会を行い、自分たちが治療方針について悩んだ症例を英語でプレゼンする機会も与えてもらいました。我々の拙い英語を、キリアン先生は優しく汲み取ってくださり、非常によいディスカッションができました。

(写真中央がDr.Francis Kilian。左が筆者。右が佐藤千晶先生。)

(創業800年のレストランでDr.Kilianとディナー時の写真。)

最後はオッフェンバッハに移動し、Sana Klinkum Offenbachという病院で手術を見学しました。コブレンツで訪れた病院よりも規模が大きく、年間1000件近く脊椎の手術を行っているそうです。2日間で、変性側弯に対するTLIFや、腰部脊柱管狭窄症に対する腰椎除圧術、脊椎転移に対する後方除圧固定術、といった手術をみせてもらいました。印象的だったのが、セメントを使用した椎弓根スクリューです。こちらのラウシュマン先生は、大変ご高名な先生で、数十年前から(本人がおっしゃるには20年くらい前から??)自ら色々と工夫してセメントを用いたスクリューを使用してきた、とのことでした。実際にセメントを入れる様子をみると、セメント挿入のタイミングや入れ方、量など、日本で自分が教わったことと異なる点が多数あり、衝撃をうけました。他にも、椎弓根スクリューの理想的な長さ、挿入時の透視の使用方法(これは執刀医により様々でした)、椎間板郭清の手技、などなど・・・細かいところを含めれば記載しきれませんが、国や病院が変わると、手術方法も変わる、というのを改めて実感しました。

(Offenbachで訪れた病院の外観)

(写真の左がラウシュマン先生。右が筆者。)

私にとって、今回が海外で脊椎手術を実際にみる初めての機会でした。英語でのコミュニケーションに不安を感じておりましたが、現地の方々には非常に優しく受け入れていただきました。ただ、もっと踏み込んだ会話をするとなると、英語能力の向上が必須であり、自分にとっての今後の課題とも感じています。

今回得た経験を、自分の日々の診療にも活かしつつ、臨床・研究・英語、と研鑽を積んで、再度、海外に研修(次回はAO traveling fellowなどのfellow shipを利用)に行きたいと強く感じました。

ご高配いただいた宮腰教授、奥山先生、不在中に日常業務を対応いただいた大学スタッフの皆様にこの場をお借りして深謝いたします。

(ドイツで最後に食べたソーセージ。ベルリンで人気のカリーヴルスト。)

第61回秋田県脊椎脊髄病研究会(渡辺学)


2024年3月2日秋田市にぎわい交流館AUで午前中にハンズオンセミナー、午後に第61回秋田県脊椎脊髄病研究会が開催されました。今回の当番幹事は秋田赤十字病院の飯田純平先生が務めておりました。コロナ感染が落ち着いてきたこともあり今回は数年ぶりの現地開催のみとなりました。


午前中のハンズオンセミナーではドライボーンを用いた脊椎へのスクリュー刺入ということでPPSやPLIF、頸椎ラミナスクリューや骨盤へのスクリュー刺入などを行いました。研修医の先生含め参加者16名と大変盛り上がり、今後も定期開催していければと思いました。


午後の研究会ではまずは木村先生から「AO Spine & 整形災害外科科学研究助成財団 トラベリングフェローシップ」という題名でお話をいただきました。海外での手術や私生活など日本と違う部分が多々ありとても興味深い内容でした。英語が苦手で少し縁遠い話かと思っていましたが、そこまで得意でなくても大丈夫とのことでしたので、英語で自分の意見を言えるように頑張りたいと思います。


一般演題はここ数年の中ではかなり多い方で9題ありました。若手の先生を中心に一例報告が多く時間の許す限り活発な議論がなされておりました。また現在研修医1年目の橋本先生も発表されていて堂々とした質疑応答も行っておりました。最優秀演題賞に選ばれたのは、秋田厚生医療センターの東條元旗先生で「骨粗鬆症性椎体圧潰に対するShortFusionにおけるScrew Backoutリスク」でした。


特別公演は杏林大学の竹内拓海先生より「昨今の骨粗鬆症性椎体骨折の治療戦略 -DEPS法の基礎から応用-」についてご講演いただきました。とてもaggressiveな先生で若手の頃から様々な経験を積まれていて刺激的でした。自分自身はまだDEPSを使用したことはありませんでしたが、DISH症例にはぜひ使ってみたいと思ました。また新しいDEPSを製作中とのことで実際に使用するのが楽しみです。
また今年は数年ぶりに講師を囲う会も開催されました。恒例の焼き肉を食べながら先生方と熱くお話をすることができました。


コロナが始まってからは画面越しの研究会が多かったですが、現地開催でたくさんの先生方が参加しており、直接お話する機会が増え、交流を深めていけることをありがたく感じました。来年もぜひ現地開催、講師を囲う会ができればいいなと思います。ご講演いただいた先生方、本会開催に当たりご尽力いただきました方々に心より感謝申し上げます。

第54回日本人工関節学会(阿部寛道)

2024年2月23日、24日の2日間に渡り、京都府の国立京都国際会館で第54回人工関節学会が開催されました。学会のテーマ「極」-人工関節手術の極意・究極のテクノロジー探求・質を極めた臨床研究-の名に相応しい、人工関節に特化したとても深みのある学会でした。

私はAHRGのデータを用いた「Taper wedgeステムとfully hydroxyapatite-coatedステムにおけるステム周囲骨密度変化の比較」という演題で口演させていただきました。人工股関節置換術後、人工骨頭置換術後の大腿骨ステム周囲の骨密度や骨反応といったテーマがメインのセッションは、自分の発表のセッション以外にもあり、最近では非常に熱い分野だと思います。今回の自分の研究や他の演題からもステムの違いにより大腿骨にかかる荷重、応力遮蔽が異なるため、患者さんの大腿骨形状や骨質なども総合的に判断し、よりベストなステム選択をするべきだということを改めて実感しました。他のセッションやセミナーも勉強になることばかりでとても刺激的で有意義な学会でした。

当教室のHipグループ、Kneeグループからも多数の参加があり、学会初日の夜には京都府内のお店にて「大ジョイントミーティング」が開催されました。大曲厚生医療センター研修医1年目の泉隼先生(京都ご出身)、今年度入局されました同センター研修医2年目の菅原聡馬先生、3年目の秋田赤十字病院長岡佑樹先生(京都ご出身)にもご参加いただき、大いに盛り上がりました!

来年は名古屋での開催となります。また演題を出せるよう、日々の診療・研究ともに精進して参ります。

第31回秋田県スポーツ医学研究会がWEB開催されました(野坂光司)

2月17日 第 31 回秋田県スポーツ医学研究会がWEB開催されました.

シンポジウムは3つの演題をご講演いただきました.「秋田県中学生強化指定選手のメディカルチェック」 を当講座の木島泰明先生 から,「秋田県女性アスリートへのアンケート調査」 を秋田大学産婦人科 小野寺洋平先生 から,「障がい者スポーツを含む市民スポーツを支えるスポーツドクターとしての社会実験」を当講座の 木村竜太先生から報告してもらいました.どの活動も現場に飛び込んで得られた内容で,非常に素晴らしい内容でした.

特別講演1は,広島大学大学院医学科学研究科 人工関節・生体材料学講座 准教授 中佐智幸先生から「足関節のスポーツ障害 ~距骨骨軟骨損傷・慢性足関節不安定症を中心に~」をご講演いただきました.足関節はスポーツ障害を多く認め,特に足関節捻挫の発生率は高く,そのうち20-40%は慢性足関節不安定症になるといわれていること,慢性足関節不安定症では,痛み・不安定性のためスポーツ活動の継続が困難になることもあること,また軟骨・骨軟骨損傷も合併することも多いこと,スポーツ活動の継続あるいは変形性足関節症への進行を防ぐため,これらの疾患を適切に治療することが重要であることをわかりやすく講演いただきました.

特別講演2は, 秋田大学大学院医学系研究科代謝・内分泌内科学講座 教授 脇裕典先生から「肥満症診療の動向と最新の治療戦略」をご講演いただきました.肥満は様々な健康障害の上流に位置しており,肥満と肥満に関連ないし起因する健康障害を合併する場合に肥満症と言い,医学的に減量が勧められること,肥満は,遺伝的要因,環境要因,社会的要因などが合わさって生じること,最近,秋田県内で減量・代謝改善手術が可能になったほか,約30年ぶりの肥満症を適応症とする新たな薬物療法の登場など,治療の選択肢が拡がっていること,また、全身の糖・脂質・エネルギー代謝に重要な役割を果たす脂肪細胞のエピゲノム解析で見出した肥満を制御する転写因子NFIAに関する知見や,運動療法支援のアプリ開発などの試みなどをご講演いただきました.

全国から多くの視聴者に参加していただき,非常に活発な議論が繰り広げられました.ご講演いただきました先生方,関係各位には心より御礼申し上げます.

第45回東北骨代謝・骨粗鬆症研究会(河原木剛)

2024年2月3日(土)、第45回東北骨代謝・骨粗鬆症研究会@仙台に参加してきました。

東北の各施設から、基礎から臨床にわたり20前後の発表があり、多くの学びと感動を得ることができました。私は基礎分野の研究会に現地参加するのが初めてでしたが、他施設で行われている研究内容を聞いて、今まで考えたこともなかった研究手法やアプローチ方法を学び、有意義な時間を過ごすことができました。

なお、私自身は「テリパラチド製剤が転移性骨腫瘍に及ぼす影響の検討」のテーマで発表させていただきました。ディスカッションの場では、会場の先生方から今後の研究の方向性についてアドバイスをいただき、とても身が引き締まる思いでした。今回の発表では優秀演題賞をいただくことができ、日々ご指導いただいた教室の先生方には大変感謝しています。ありがとうございました。

特別講演は、大阪市立総合医療センター整形外科の多田昌弘先生より、「関節リウマチの骨と関節~オステオサルコペニア対策~」と題してご講演いただきました。薬物・食事・運動療法による骨代謝・筋への効果について、数多くの研究を報告していただきました。特に興味深かったのが、多田先生自身が運動療法によって大幅に筋量が増加したというデータを提示いただいたことです。多田先生の運動療法後のCTで脂肪量が激減し、筋肉量が大幅に増加していたことにとても感銘を受けました。我々の教室にはボディービルダーがおりますが、私はというと最近運動をサボりがちでした。今後はしっかり運動に励んで、サルコペニアにならないよう気をつけます。また、患者さんにも運動療法の大切さについて具体的に説明していこうと思います。
(研究会のあとは、食事療法として牛タンを食べ、タンパク質をしっかり補給してきました。)