平成29年5月13日、第65回秋田県整形外科医会がビューホテルにて開催されました。
前半は演題発表でした。
例年と同様に医師10年目以上による一般演題7題に加えて、若手医師によるyoung doctors sessionが8題、計15題と非常に活気のある発表・質疑応答が繰り広げられました。
一般演題では「腱板断裂性肩関節症に対する反転型人工肩関節全置換術の短期成績」に関して報告していただいた 中通総合病院の畠山雄二先生、youong doctor sessionでは「小児の後足部内外反変形に対する手術治療の経験」について発表された 湯浅悠介先生がそれぞれ最優秀演題賞を受賞されました。
後半は教育研修講演が2題ありました。
1題目は岡山大学の尾﨑敏文教授が「骨腫瘍の治療戦略」に関してご講演してくださいました。
骨軟部腫瘍の診断ではCTガイド下穿刺と遺伝子診断の有用性についてを中心に、良性腫瘍の治療に関しては類骨骨腫に対するRFA・巨細胞腫に対するデノスマブ治療について、悪性腫瘍に関しては、化学療法の最近の知見と手術についてわかりやすくご教授してくださいました。手術では、パスツール骨+血管柄付き腓骨移植を施行した症例や液体窒素で治療した症例、さらにはナビゲーション手術など、普段なかなか経験することができない腫瘍の手術画像などを見せていただき、たいへん勉強になる有意義なものとなりました。
2題目は宮崎大学の帖佐悦男教授が「小児の運動器検診;ロコモ対策・学校運動器検診の開始を受けてー疼痛治療を含めてー」という演題でご講演してくださいました。
まず現在の子供の特徴や、体力が低下している子供への取り組みを報告してくださいました。
小児に特徴的な疾患を検査画像を踏まえながら提示していただき、それに加えて運動器検診の実情と問題、野球検診の現状と課題についてご教示していただきました。これまで理解しきれていなかった運動器検診・障害予防の意義について改めて学ぶことができる非常に良い機会となりました。
今回は秋田市内外から多数の先生が参加していただき、100名以上の先生がご出席されました。
昼過ぎから夕方までの研究会でしたが、一般演題・教育研修講演とも勉強になる発表・ご講演であったのであっという間に終わってしまいました。本日学んだことを明日からの診療に役立てて、精進していきたいと思います。