2018年6月8-9日,台湾台北市においてAPSS (Asia Pacific Spine Society)のannual meetingが開かれました.APOA (Asia Pacific Orthopaedic Association)のspine sectionとして発展したこの会では, アジア太平洋地区を中心とした地域のspine surgeon, neurosurgeonにより,脊椎疾患にかかわる基礎研究から臨床研究,手術成績などの発表が行われます.秋田大学からは宮腰尚久准教授が講演依頼を受け,粕川雄司講師と私も演題を登録し参加発表いたしました.
宮腰准教授はシンポジウムSurgical Treatment for Spinel Deformity in Patients with Osteoporosisという演題で,骨粗鬆症に伴う椎体変形の矯正手術とその治療成績,手技につき,ASG (Akita spine group)で開発発展したPAVREC (Posterior-approach vertebral replacement with rectangular parallelepiped cages) という手術手技を交じえわかりやすくご講演され,反響も大きく,多くのご質問が会場からよせられました.粕川講師は骨粗鬆症椎体骨折治療に関して, 私は脊椎アライメントと背筋力や重心動揺を利用したバランス研究について発表討論いたしました.
学会の合間には台湾の歴史や食文化も学び,アジアでの日本の位置付けとこれから担うべき役割りを再考いたしました.世界に目を向けるのはもちろんですが,アジア太平洋地区にもアンテナを張り,その発展のために協力して行く必要性があると感じました.来年は韓国での開催になります.秋田の脊椎,さらにはアジアの脊椎を盛りあげ発展させるべく,当大学からも沢山の演題を出せればと考えております.