2022年11月12日(土)、第11回秋田県股関節研究会がオンラインで開催されました。毎年恒例、木島先生の躍動感溢れるオープニングムービーを皮切りに、今年も大変盛り上がる会となりました。
一般演題では、若手整形外科医が治療に携わることの多い大腿骨近位部骨折について活発な議論が繰り広げられました。また、人工関節後のforgotten joint scoreの有用性や、術後感染に対するCLAP併用の治療成績についても紹介いただき、まさに目から鱗の内容でした。
特別講演1前半は、由利組合総合病院の長幡樹先生から脆弱性骨盤輪骨折に対するアプローチについて講演いただきました。今までは保存治療が選択されることが多い骨折でしたが、痛みが強い場合には早期離床やADL向上のためにTITSといった固定術が有用であることや、手術の合併症、ピットフォールについてもわかりやすく解説いただきました。特別講演1後半では、大曲厚生医療センターの岩本陽輔先生から大腿骨近位部骨折の治療について、術式やインプラント選択、手術のタイミングをまとめて解説していただき、今までの知識を整理、アップデートすることができました。
特別講演2では、愛媛大学整形外科教授の高尾正樹先生より、「コンピュータ支援整形外科の歴史と今後の展開〜疼痛管理を含めて〜」と題して、ロボット支援手術の精度や術後の筋萎縮解析など、コンピュータ技術を活用した数多くの研究成果を紹介いただきました。AIをはじめ、こうしたコンピュータ技術により、より幅広い研究活動ができ、よりよい医療を提供できるのだと実感しました。講演を聞いて、今後の整形外科診療の発展が楽しみでなりませんでした。また、自分自身も整形外科の発展に貢献できるように精進しようと思いました。
今回も非常に勉強になる充実した研究会となり、あっという間の3時間でした。企画運営していただいた方々、ご講演いただいた先生方に御礼申し上げます。ありがとうございました。