第9回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会(石垣佑樹)

2023年7月29日に第9回秋田県関節鏡・膝・スポーツ整形外科研究会が秋田市民交流プラザALVEにて開催されました。前年度に引き続き今回も第一部ハンズオンワークショップ、第2部ミニレクチャー・シンポジウム・特別講演の2本立てでの開催となりました。今回は対面のみの開催ということで現地に多くの先生方が集まり、普段お話しできない先生とも交流ができて非常に有意義な時間を過ごすことができました。

第一部には整形外科に興味のある学生・研修医の先生たちが総勢7名も参加してくださいました。「肩関節鏡」、「膝関節鏡」、「膝周囲骨切り術」、「人工関節置換術:従来法」、「ロボット支援ソリューションTKA」の5つのテーマで開催されましたが、それぞれの分野で県内トップの先生方が情熱的に指導してくださり、私を初め参加者は時間も忘れて没頭していました。熱中して取り組む皆さんの姿に、これからのASAKGの明るい未来が見えたように思います。あっという間の3時間で、全然時間が足りませんでした。すでに来年度のハンズオンワークショップが楽しみです。

第2部では、初めに、村田昇平先生から「今日からみえる、すぐみえる、レントゲンでの内側半月板逸脱」と題してミニレクチャーをいただきました。特別講演を頂きました東京女子医科大学整形外科教授の岡崎賢先生も絶賛されたミニレクチャーでは、誰でもすぐに行える半月板逸脱の計測方法を教えていただきました。早速私も月曜日の外来から導入させていただきましたが、非常に簡便で患者さんの説明にもつながり大活躍でした。実臨床につながるレクチャーをしていてだきありがとうございました。これから、どんどん使わせていただこうと思います。

次に、「ASAKGからyoung doctorへのメッセージ」と題して、赤川学先生、塚本泰朗先生、大内賢太郎先生、瀬川豊人先生の4名の先生によるシンポジウムが開催されました。赤川学先生は「若手が創るASAKGの未来〜人工関節編〜」、塚本先生は「若手が創るASAKGの未来〜Arthroscopy編〜」と題して、膝人工関節・Arthroscopy分野におけるASAKGの過去や現状、そして先生方の目指すASAKGの未来について熱く語っていただきました。会場でその熱意によって「火がつけられた」先生は私だけではなかったと思います。先生方の熱意をさらに盛り上げれるように頑張りたいと思います。大内先生からは「肩関節外科医のすすめ」と題してお話をいただきましたが、なんといっても秋田県の肩関節外科医が「Blue Ocean」であるということが印象的でした。大内先生の講演を聞いて「Blue Ocean」に飛び込む決意をした先生は多くいたのではないでしょうか。今後の秋田県の肩関節分野は盛り上がること間違いなしだと感じました。瀬川先生からは「FMS(Functional Movement Screen)を用いた下肢疲労骨折症例再発予防の取り組み」について講演していただきました。再発予防に取り組むことの重要性と、実際の取り組みについて教えていただきました。瀬川先生のように自分自身がFull scoreをとって指導できるようにならなければいけないと痛感しました。是非、また詳しく教えていただきたいと思いました。

最後に、東京女子医科大学整形外科教授の岡崎賢先生より「中高年のスポーツにまつわる膝の諸問題」と題して特別公演を賜りました。日常の診療で困るところを的確に、わかりやすく、幅広く教えていただきました。最新の知見をご紹介していただきながら実臨床ですぐに活用できる知識を教えていただき、あっとういう間に時間が過ぎてしまいました。貴重な講演を聞かせていただき誠にありがとうございました。

私事ではありますが、今回のASAKGの幹事会にて皆様に承認いただき新幹事に任命していただきました。初代会長齊藤英知先生のもと、皆様で作り上げられてきたこの素晴らしいグループに参加させて頂けることにこの場をお借りして感謝申上げます。今回の研究会で自分にはかなり「火がついて」おります。この火を絶やすことなく他の若手の先生にも広げて、ASAKGのさらなる発展のために日々邁進して参りたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻の程何卒よろしくお願い申し上げます。