去る3月17日秋田県脊椎脊髄病研究会が開催されました。
研究会では木村先生と尾野先生に症例提示をしていただき,それに対し秋田大学神経内科 華園先生より脊椎脊髄疾患と神経内科疾患の鑑別のポイントや日常診療におけるテクニックについてレクチャーしていただきました。整形外科医にとって非常に有用なお話であり、明日からの診療に役立てたいと思います。
また、ミニレクチャーとして本会の当番幹事の工藤先生が化膿性脊椎炎の治療に関する最新の知見としてPPSの有用性などをお話していただきました.一般演題では関連病院から4演題あり,秋田労災病院の東海林先生の演題「小児陳旧性頚椎回旋位固定の1例」が優秀賞を受賞されました。おめでとうございます。
待ちに待った特別講演では岡山病院機構岡山医療センター整形外科医長の竹内一裕先生から,「脊椎外科手術 –低侵襲化の歩みとその実際–」と題し,最前線の低侵襲脊椎手術についてご講演いただきました.総論からMED/PEDの違い、胸椎におけるVATSまで様々なMISの手技から歴史,最新の知見まで、幅広く教えていただきました。新潟大学整形外科准教授の平野徹先生から,「小児脊柱変形における治療の進歩と今後の課題」と題し、側弯症の歴史としてScoliScore、日本での遺伝子解析などの研究、手術治療の実際や合併症についてわかりやすくご講演いただきました。平野先生は公私ともに秋田県になじみが深いということも伺い、大変うれしく思いました。
本研究会で拝聴したことを、自分の脊椎外科医としての礎としていきたいと思います。
今後の先生方のご盛栄を心よりお祈り申し上げます。