5/26〜5/28にかけてイギリスの大英博物館にて開催されました、国際頚椎学会ヨーロッパセクションに参加させて頂きましたのでご報告します。
ことの始まりはある日のASG カンファランスの終了間際に、若手の海外学会への積極的参加の話題の時でした。教授の「みんなのロンドン」というお言葉とともに上記学会参加が決定しました。参加メンバーは、秋田厚生医療センターの小林孝先生、秋田大学の石川慶紀先生、木村竜太先生、そして秋田労災病院より佐藤千晶先生の5人での参加となりました。
5/26早朝より秋田を発ちましたが、飛行機の準備遅れのため現地で同日行われましたwelcome receptionには参加することができず、翌日の本会からのスタートとなりました。会場はロンドンの大英博物館(ナイトミュージアムという映画の舞台にもなっています)の講堂のような一室とその周辺のフロアを貸し切る形で開催しておりました。形式としては、各セッションのテーマに沿ってoral presentation があり、それに対して質疑応答を行う、という流れが基本のようでした。もちろんそれだけではなく、各国の著名な先生3人が round tableというセッションでそれぞれのケースプレゼンテーションを交えた発表とディベートは(ほぼ自分は着いていけておりませんでしたが)圧巻でした。特に、「Learning from others mistakes」というテーマでは頸椎術後に陥ることのあるピットフォールと、それに対する対処を実際の症例を中心にレクチャーするというもので、まさに失敗から学ぶことの方が多いということが良く分かりました。その他印象に残ったのは術式選択の違いです。国が違えば当然と言われれば当然ですが、日本であれば椎弓形成を選択することが多いであろう症例が、当然の如く前方固定であったり、後方除圧固定適応なのかななんて思っていたら、術後写真では思い切りcorpectomyしてメッシュケージが入っている写真が出てきたりと、まだ自分の経験が浅いこともあって非常に衝撃的でした。
また学会期間中に、秋田でも御講演頂いております、鐙邦芳名誉教授にもお会いすることが出来ました。
ここからはアカデミックな話ではありませんが、自分のイギリスのイメージとして第一に思いつくのが、「飯がまずい」ということでした。しかし実際は全くそんなことなく、定番のフィッシュアンドチップスからミートパイなどとても美味でした。また、ロンドン市内の建物も歴史的な建造物がほとんどであり、どこを歩いても飽きない素晴らしい町並みでした。海外学会恒例の観光も、ビッグベンからバッキンガム宮殿、ミュージカル、美術館など非常に充実した内容でした。
最後に、このような学会に参加する機会を与えてくださった島田教授、宮腰准教授に改めて深く御礼申し上げます。また、引率してくださった小林孝先生、石川慶紀先生にも改めて御礼申し上げます。この学会で受けた刺激を今後に生かしてゆきたいと思います。