整形外科市民公開講座 (田澤浩)

2015年10月10日,整形外科市民公開講座が秋田県総合保健センターで開催されました.

今年のテーマは,「ロコモティブシンドロームとしての骨粗鬆症~最新の知識を教えます~」です.南秋田整形外科の小玉弘之先生が秋田県臨床整形外科医会会長に就任されて初めての市民公開講座でした.

開会にあたり,秋田魁新報社小笠原直樹社長と鎌田潔秋田副市長よりご挨拶を頂きました.総合司会は秋田テレビの石塚真人様にお願いし,はじめに「静かな危険 骨粗鬆症」と題して島田教授より基調講演をいただきました.高齢者人口比率全国第一位の秋田県の高齢者が全国のさきがけとなって元気でいるために,ロコモティブシンドローム,骨粗鬆症の予防が重要であり,特に食習慣の改善が必要であることを話されました.

引き続き,御所野整形外科黒田利樹先生と秋田大学整形外科山田晋先生がコーディネーターとなり,パネルディスカッションをおこないました.パネリストは,工藤整形外科工藤透先生,今村記念クリニック田村康樹先生,秋田大学整形外科本郷道生先生,秋田大学整形外科野坂光司先生,北秋田市民病院加賀望先生にお願いしました.骨粗鬆症の治療薬はビスホスホネートを基本として,Caの吸収を促進する新しい活性型ビタミンD3製剤,骨吸収を抑制するデスノマブ,骨形成を促進するテリパラチドなどの注射薬の紹介がありました.また,薬物療法の他にも食事療法,運動療法の重要性についてもディスカッションされました.

最後に会場より質問を受け,パネルディスカッション終了後には,参加いただいた方々からの医療相談を受けて市民講座を閉会しました.

連休初日,交通の便の悪い保健センターでの開催にもかかわらず,200名程度の方にご参加いただきました.特に今回は秋の学会シーズンと重なってスタッフの人員不足となり,手伝って頂いた関係者,先生方には相当の負担をおかけしました.深く感謝を申し上げます.今後ともご協力をお願いいたします.

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