日本足の外科学会 日韓トラベリングフェローに選出され,10月8日から韓国に行ってまいりました.島田洋一教授就任後,羊ケ丘病院の倉秀治先生にご指導いただき,柏倉剛Directorのもと,秋田足の外科グループが一丸となって業績を積み重ねてきた結果と,心から感謝しております.東北地方からは初選出とのことで,身の引き締まる思いでした.
まずはじめは釜山 Dong-A Univerisity Hospitalを訪問しました.Pr. Myoung Jin Leeの手術見学後,Inje University Busan Paik HospitalのPf. Heui-Chul Gwakをはじめとする,釜山足の外科チームのみなさんに観光に連れていっていただきました.また,KYU TEOL LEE教授(Spine,Chairman)が『秋田?秋田は脊椎で有名だ,Prof.島田は偉大なsurgeonだ』とわざわざご挨拶いただき,歓迎いただきました.
ソウルではAsan Medical Center のPf. Ho Seong Lee,Pf. Sang Gyo Seoの手術に入れていただきました.見事な人工足関節置換術でした.また,Asan Medical Centerの巨大さに驚かされました.2,715病床で手術室数は130室,迷子になりそうな大きさでした.
Korea University Guro HospitalではPf. Hak Jun Kimの手術に入れていただきました.印象的だったのは拡大L皮切からの陳旧性の踵骨骨折の骨接合術で,大胆かつ緻密な関節面の整復は,まさに腕のいい外傷医といった感じでした.また,CMTによる内反凹足の骨切りも迷いなく,外観判断で整復固定していき,第1中足骨背屈骨切り固定でスクリュー破損しましたが,動揺することなく,プレート固定に切り替えておりました.
Konkuk University HospitalではPf. Hong-Geun Jungの手術に入れていただきました.足関節の骨切りでご高名な先生でしたので,DTOO命の私としてはとても楽しみにしていた訪問先でしたが,直前に中止になったとのことで,非常に残念でした.しかし外側靭帯再建は大変印象的でした.
Seoul St. Mary’s HospitalではPf. Jae Hoon Ahnの手術に入れていただきました.鏡視下手術の大家であり,鏡視下足関節固定術は大変勉強になりました.また,韓国のお約束と言えば,すすめられた酒は必ず飲むという文化で,それまでひたすら焼酎とビールのチャンポン(いわゆるBOMB)を連日連夜いただいておりましたが,幸運にもPf. Jae Hoon Ahnはお酒が弱いとのことで,ワインのみで高級中華をいただくという,数少ない休肝日の夜となりました.
各病院でプレゼンテーションの機会をいただくことができたことは,大変貴重な経験となりました.
最後はThe 61th Annual Congress of Korean Orthopedic Association に参加し,International Fellow Presentationで発表いたしました.Pilon骨折におけるMATILDA法の有用性について発表し,多くの韓国足の外科医と議論を深めることができました.
来年は韓国から選出されたトラベリングフェローの先生を,心を込めておもてなししたいと思います.
長期に渡る出張をご許可いただきました島田洋一教授はじめ,医局のみなさまに心より御礼申し上げます.