第41回東北骨代謝・骨粗鬆症研究会 (阿部和伸)

例年になく暖冬となっている2020年2月1日、「第41回東北骨代謝・骨粗鬆症研究会」が仙台の江陽グランドホテルで行われました。この研究会は、東北地方で骨粗鬆症診療にあたる先生方が骨代謝に関する諸問題に関して、基礎・臨床両面の研究成果や新知見を発表し、議論を深める会であり、今年で41回目と大変歴史の深い研究会です。

当大学からは、臨床部門で粕川雄司講師が「同一高位に生じた骨粗鬆症性椎体骨折と胸椎黄色靱帯骨化症の手術成績」に関してご発表されました。基礎部門では大学院生の齋藤光先生が「慢性腎臓病モデルラットにおける骨と筋肉の検討」、私が「2型糖尿病モデルラットにおける,テリパラチドと運動療法の骨・骨格筋に対する効果の検討」という題で、大学院で行っている研究に関して発表させていただきました。発表の後には活発なディスカッションが行われ、鋭いご指摘や建設的なアドバイスをいただきました。また、他大学の研究からも刺激を受け、大変有意義な研究会となりました。

研究会の終わりには、この会の発足当初から重要な役割を果たしてこられた、佐藤光三名誉教授に感謝状が贈られました。佐藤光三名誉教授は秋田大学整形外科学講座の第二代教授であり、第5回の研究会から世話人となられその後代表世話人を務められるなど、実に35年に渡って研究会の運営にご尽力されました。秋田大学整形外科の礎を築いてこられた佐藤光三名誉教授がこのように表彰されることは、私たち秋田大学にとっても大変喜ばしいことであり、後進にあたる私たちはより一層骨代謝・骨粗鬆症に真摯に取り組んでいかなければならないと感じました。

今後も骨代謝研究、骨粗鬆症治療に関しての知見を積み重ね、患者さんにとって最適な医療を考えていきたいと思います。