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第7回秋田県小児整形外科研究会  (益谷法光)

6月20日に第7回小児整形外科研究会が開催されました。一般演題7題と、能代厚生医療センター伊藤博紀科長から「小児ばね指に遭遇した時の対応と治療」について小講義をしていただきました。保存療法と手術療法について熱い議論が展開され、今後の治療方針や疾患に対する考え方などをもう一度見直していく機会となったと思います。

また、神奈川県立こども医療センター町田治郎教授より「当センターでの小児股関節・足部疾患に対する治療」という内容で特別講演をいただきました。股関節脱臼からペルテス病まで幅広い分野について若手の先生をはじめとして活発な議論がかわされました。小児整形外科という分野は日常の一般整形病院ではなかなか長期的に治療・診察する機会のない分野ではありますが、専門施設に紹介したのちにどのような治療がなされているのかなど、子供達の長い人生に対して真摯に取り組んでいる姿をお話しいただき個人的にも身の引き締まる思いを抱きました。

蛇足ではありますが、一般演題では私が最優秀演題賞をいただくことになりました。河野先生に続き、「不毛の学年」といわれながら二人目の受賞であります。我々の学年もそろそろ芽が出てきたのではないかと思います。

このような発表の機会を与えてくれて、渾身のご指導を賜りました坂本仁先生や遠藤理事長をはじめとする療育センタースタッフドクターの皆様と、日頃から我々若手育成のために御尽力いただいております島田洋一教授に感謝致します。

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第16回白神杯オープンテニス大会,優勝しました(野坂光司)

第16回白神杯オープンテニス大会,シングルス上級に出場し,優勝しました.4月にスプリング杯準優勝の文章をブログにアップしたところ,医局前に一枚のポスターが張られていることに気づきました.『準優勝は,敗者だ』.誰が誰に向けて貼ったものかはわかりませんが,その言葉は今回の戦いの中でずっと自分の心の中に火を燃やし続けさせてくれました.

一日で6試合戦いました.最後の方は,もう足がつってしまい,根性だけで動いていましたが,優勝を勝ち取ることができて大変嬉しく思います.新聞掲載の所属も,初の『秋田大学整形外科テニス部』とできました.

学会と重ならなければ今後も極力試合に出場して,秋田大学整形外科テニス部の名を世に広められるよう頑張りたいと思います.

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留学便り12   (木島泰明)

2015年1月から半年間のフランス研修をさせてもらっております。2015年3月から4月までは、パリのClinique Maussins-Nollet で研修させていただきました。今回はこのクリニックの股関節外科医、Alexis Nogier先生の人工股関節置換術(THA)についてレポートしたいと思います。(今回は少し専門的な情報です。)

 

ヨーロッパで唯一(とのことでした)のカスタムメイドステムを作成している会社 ”Symbios” というメーカーのものを基本に使用しているのがNogier先生のTHAの特徴です。摺動面はCeramic on Ceramicが基本。スクイーキングについて聞いてみると、そういう症例はまずいないし、起こるとすればマルポジションのせいではないかというご意見でした。

 

アンリ・モンドール病院ではTHA症例のほとんどはプライマリーのようなケースでしたが、Nogier先生のところに紹介されてくる患者さんたちは軽度ではありますが、寛骨臼形成不全由来のOA(変形性股関節症)と思われる患者さんも半数近くはいらっしゃいました。ただほとんどは骨移植を要さない程度の形成不全です。

 

Nogier先生のTHAは、フランス人Robert Judet考案の牽引手術台を用いた仰臥位での前方進入法を用いているのがもう一つの特徴です。皮切は上前腸骨棘の下1横指くらいから腓骨頭へ向かう方向に約12 – 13cmくらい。いわゆるMISのアプローチの1つであるdirect anterior approachを使用していますが、皮切長ではなくマッスルスペアリングにこだわっているとの事。ただメインの皮切は短めで済ませて、リーマーを入れるだけの別の皮切を置く2皮切を用いる場合もありました。

 

Nogier先生は高めの椅子に座って執刀します。このアプローチでは少し下から覗き込むようになるため、術者が立って手術台を高くするよりは、術者には座ってもらって、助手は立ってやる方が確かにやりやすいと感じました。また、このアプローチでは、外側大腿皮神経損傷が問題になることがありますが、注意して慎重に皮膚切開と最初の展開をしているためか、知覚鈍麻が起こる症例は5%程度あるそうですが、半年程度で症状がなくなることがほとんどで、paresthesiaを起こして治療が必要になった例は数百例中1例のみとおっしゃっていました(その症例も数か月で治療は不要になったそうです)。

 

最初はアドソン開創器を使い、深くなってからはチャンレー開創器を使用していました。必要に応じてホーマン鈎を前方や下方にかけています。展開時の血管は必ず結紮されていましたが、よりディスタールの血管には触らず、それより近位で勝負する、というようなことをおしゃっています。

 

関節包は基本的には温存せずに切除しています。大腿骨頸部をカットしたら少し牽引。頸部は2か所で切って輪切りにすると取りやすいようです。輪切りにした頸部のみ取ったあとでコルク抜き状の骨頭抜去器ではなく、20ミリ程度のノミを骨頭に頸部側から差し込んでぐるぐる回して骨頭を取っていました。これも使える技かもしれません。ここでさらにほんのちょっと屈曲位で少し牽引すると臼蓋が結構よく見えます。

 

関節唇を切除して(あまり骨棘を取らなければいけない症例は多くない)前後壁及び上方の臼蓋縁が触れられればリーマーへ。カップのリーミングは指で触った感覚、すなわちリーマーやトライアルカップと寛骨臼の辺縁の差を触診した感じでCTテンプレートとの相違がないように掘る方向を確かめながら、基本的にはどの症例も「なり」に設置するという感じでした。ダブルフロアが消えて外板が少し削れればOKとしています。セイムサイズのリーミングで、プレスフィットが弱いと感じた時のみスクリューを併用されていました。本物のカップを打ち込んだ後で前開きが強すぎたとかいう場合には結構あっさりやり直しをされていました。スムーズにいくと、カップ設置まで15分です。日本ほど洗浄をしないせいもあるかもしれませんが、早いです。Anterior approachではカップが立ちやすく前開きがつきやすいので注意して、とアドヴァイスを頂きました。

 

大腿骨側を処置する時にはトラクションをゆるめて最大外旋位にして、小転子からの骨切りの高位を確認します。そして必要ならネック切り直し。OKならば牽引台の力で、股関節外旋位のまま、伸展かつ内転位に持っていくと髄腔が良く見えてきます。最大外旋位にしているので、髄腔の内側がほぼ天井を向く格好になります。

 

短外旋筋群の手前まで大転子の後方のカプセルをリリースして、そこにホーマン鈎をかけて下から大腿骨を持ち上げる、あるいは短鈍鈎で大腿骨をぐっと1回持ち上げることで緩ませる、とのことです。ラスプがある程度入っちゃえばホーマン鈎を外してもラスピングできるようです。ラスピングは弧を描くようにして、決してまっすぐに入れようとしないようにと注意して下さいました。

 

カスタムメイドステムとは、その患者さんの髄腔に合わせて作ったオーダーメイドステムです。そして、もちろんラスプもそのステムの形と同じカスタムメイドラスプ。通常のラスプのように小さいものから順番に大きくしていけず、1つしかラスプがないのでまずは鋭匙で髄腔内の海綿骨を掻き出してから、そのラスプでラスピングします。その患者さんの形に合わせて作っていますから骨切りの位置が間違っていなければ予定の位置まで入るはずですし、入らなければ何かがおかしいということになります。大抵は大転子部分の外側の海綿骨が残っていることが多いのでそこを鋭匙でまたガリガリやってラスピング。目標の位置まで入れば、それ以上は入らないはずなので迷わず本物のステムへ。そして当然本物もその位置まで入れば、ヘッドの中心も設計者が意図した位置に来ることになるわけです。すばらしい! もちろんカップが意図した位置に入っていれば、の話ですが。つまり、カップは「なり」に入れたとしてここに入る、とすれば脚延長何ミリでコンバインドヴァージョン何度でオフセットが小さくならない(基本的にはオフセットを変えないように)その患者さんに合わせたステムをCTデータをもとにオーダーメイドで作成しておけばいいわけです。

 

高齢女性など骨質が悪い時にはセメントのカスタムメイドステムを使用しています。セメントは抗生剤なし。セメントテクニックはアンリ・モンドールと同じでした。ヘッドをつけたら外旋から内旋に戻しながらヘッドを内側に押して整復します。整復したら伸展位から中間位に戻して牽引を解除。ここで中間位のまま少し外旋して前方脱臼しない事を確認。外す時は短鈍鈎で引っ張りながら牽引して外旋。縫うのは筋膜と皮下のみなので、スムーズに行けば30分で終了です。

 

カップが小さくて骨頭が28mmしか使えない時には出来るだけカプセルも前方を切ってめくっておいて後で縫合していました。ちなみに、このクリニック、8月はバカンスのシーズンなので手術なしとのこと!フランスではバカンス第1!なので、8月あたりはお店もしまっているところがほとんどだそうです!フランス旅行の際には要注意です。

 

Nogier先生は、外来でTHAの適応の人がいれば自分のフィロソフィーを説明するのだ、とおっしゃっています。つまり、自分はDirect anterior approachを用いており、muscle sparingを大事にしている、そしてより精度を高めるためにはカスタムメイドステムを勧めます、というお話を患者さんにして、同意していただけた場合には手術の予約を、という形になりますが、カスタムメイドステムは通常のステムより患者さんが支払う値段も高いので、そこだけ同意いただけない場合は少し安い通常のステムで手術を行うこともあります。

 

THA後数か月から数年で出現した股関節前方の痛みで、腸腰筋を使う動きで痛い場合には腸腰筋インピジメントでしょうという症例も結構いました。その場合にはまずラディオロジストにお願いしてエコー下に腸腰筋に局麻を注射して痛みの取れ具合を見て診断。腸腰筋ブロックでの除痛で不十分であればスコピックに腸腰筋腱切除をしていました。THA後に脱臼を繰り返すのでデュアルモビリティカップに変えたら腸腰筋由来の痛みが出たという症例も紹介されてきていました。

 

FAI由来や軽度の寛骨臼形成不全由来の関節唇損傷がメインの痛みのような患者さんでも、CTで一部でも関節裂隙が1mm以下ぐらいまで狭小化している部分があれば関節鏡ではなく迷わずTHAを勧めるようです。痛くてサッカーができないという主訴の変形性股関節症の方が来た時に、サッカーはTHA後半年からやっていいと言っていたのも少し驚きでしたが、サッカーを辞める?それともTHAをやる?という2択を提示できるところがすごいと思いました。保存治療を選択した場合には、家庭医のようなかかりつけの先生にお願いしてNSAIDsを投与してもらうか、放射線科に依頼して定期的にステロイドの関注をお願いするか、という感じでした。

 

THA後の痛みでエコーによる軟部組織の評価やCTによるインプランテーションの問題を検索しても原因がはっきりしない時には、骨シンチを重視していました。感染よりもゆるみの可能性をシンチで判断することが多いようです。痛みが強くシンチで明らかにアップテイクがあればすぐにリヴィジョンを勧めていました。ただ、もちろん触診や採血結果で感染が強く疑われる症例はやはり放射線科での関節穿刺と培養を勧めています。

 

THA後の反復脱臼で紹介されてきた患者さんの場合には、デュアルモビリティカップに代えてオフセットを付けて、可能なら外旋筋の修復も行うというのが基本方針のようです。リヴィジョンの理由に寄らず、基本的にリヴィジョンの手術に関してはdirect anterior aproachではなく、側臥位の後方アプローチで入っていました。ちなみに、プライマリーTHAでも、75歳以上の患者さんの場合には、第1選択でデュアルモビリティカップを使用する、という方針のようです。

 

おまけですが、このクリニック、膝の、特に人工膝関節置換術に関しては、パリで2番目に多い件数を誇るようで、1回見せてもらいましたが、ブレインラボのナビを使って、機種はデピューの、セメントレスの、モバイルベアリングTKAを施行していました。執刀医の話では、術中に麻酔下でスタビリティをチェックすると少し不安定かなと心配になって「スティフ」にし過ぎちゃうことがあるので、その辺を注意したほうがいい、というアドヴァイスを頂きました。そして、ナビを使ってはいるけれど、ナビの結果にこだわりすぎずに、その患者さんに応じて微調整が必要だと教えてくださいました。ちょっと驚いたのは、手術の最後に顆間部に結構な量のサージセルみたいなものを留置してきている点でした。タニケット開放後の出血を押さえるのに効果的だそうです。そして滑膜は出来るだけ残すようにしているそうです。ACL再建はSTをグラフトにしたシングルバンドル再建で30分くらいでこなしておりました。TKAもACLも看護師さんと2人だけで手術されていました。Nogier先生のTHAも僕のようなフェローがいない時にはミラさんと2人だけでやっているそうです。

 

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↑圧布のかけ方。牽引台を外から操作しやすいように片足ずつではなく、両足にバサッと圧布をかけます。露出部分は皮切開部位のみ。チャンレーの開創器を使用。

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↑CTでカップ側の3Dテンプレーティングを行い、オフセットや脚長などを設定するとステムの形状が決定され、自動的に描画もされる。2週間後にカスタムメイドのステムが完成する。

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↑左が実際のカスタムメイドステム、右がカスタムメイドラスプ。下はカスタムメイドセメントステム。頸部骨切りラインも3Dテンプレーティングから自動的に算出される。

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↑術後のレントゲン写真と応力解析の図です。Alexis Nogier先生には最先端の手術を見せて頂いただけでなく、パリ滞在に関しても多大なるお世話をして頂き、本当にありがとうございました。

 

2015年6月13日土曜日 第8回秋田県手外科研究会 (粕川雄司)

第8回を迎えた秋田県手外科研究会が6月13日第一会館本館で開催されました.今回もハンズオンセミナーでエコー下上肢神経ブロックの実際が行われました.千馬誠悦先生,成田裕一郎先生,伊藤博紀先生,白幡毅士先生,富岡 立先生より,講義と4台のエコーを用いての実習を行っていただきました.鎖骨上(斜角筋間)と腋窩での神経ブロックについてわかりやすくご指導いただきました.参加した先生方は,各自でエコーを当てながら実際に神経を確認し,こんにゃくでエコー下に針を刺す実際を練習することができ大変勉強になりました.また,御協力いただきました方々に御礼申し上げます.

続いて一般演題では,6名の若手の先生方より発表いただきました.すべての演題が興味深い内容でしたが,そのなかで市立大森病院の塚本泰朗先生の「前腕コンパートメント症候群を合併した尺骨鉤状突起骨折の1例」が,最優秀演題賞に選ばれました.塚本先生が経験された緊急の患者さんの対応について,詳細に報告・検討されました.最優秀演題賞,おめでとうございます.

ミニレクチャーは,能代厚生医療センターの伊藤博紀先生より「橈骨遠位端骨折に対する治療戦略」のご講演をいただきました.日常診療でよく経験する骨折について,その治療方法まで詳細にお話しいただき,大変勉強になりました.

特別講演では,国際医療福祉大学 教授 中村俊康先生より「手関節TFCC損傷の診断と治療」の御講演をいただきました.TFCCの解剖から診断,また関節鏡下での手術の実際について非常にわかりやすく御講義いただき, TFCCについて理解が深まりました.誠にありがとうございました.今後とも,よろしくお願い申し上げます.

 

第8回の秋田県手外科研究会も,大変有意義な研究会でした.会長の千馬誠悦先生,また成田裕一郎先生をはじめ幹事の先生方に感謝申し上げます.??????????????????????????????? ???????????????????????????????

第10回国際関節鏡・膝外科・スポーツ整形外科学会ISAKOS 2015(塚本 泰朗)

島田教授のご高配により、2015年6月7日〜6月11日にリヨンで開催されたISAKOS 2015に参加して参りました。

 

ISAKOSメンバーから英知先生を筆頭に、佐々木香奈先生、佐藤千恵先生、赤川学先生、そして私の5人が参加しました。第10回記念であり、オープニングセレモリーから大変盛り上がっておりましたが、我々日本人にとっては神戸大学の黒坂昌弘教授がアジア人として初めてISAKOS会長に就任し開催された学会であり、同じ日本人として誇らしく、そして大変刺激を受けました。

学会期間中は主にACL再建を中心としたSessionを拝聴し、日本と海外との違いや最新の知見について勉強しました。特に史野根生先生によるtriple bundle ACL reconstructionの講演は日本のオリジナリティーおよびプライオリティーを示す素晴らしい講演でした。

また、HTO分野では英知先生のドイツ留学先のPhilip Lobenhoffer教授のdouble osteotomyの講演を拝聴し、変形矯正の最先端を知ることができました。その他にもTKAにおけるkinematical alignmentについての講演などを拝聴し、自分が臨床で疑問に感じていたを学ぶことができ、大変有益な時間を過ごすことができました。

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学会では訪れた都市の観光も楽しみの一つですが、リヨンの旧市街は石畳の町並みが残っていて、街全体が世界遺産に登録されており、歩くだけでその景観に感動するばかりでした。また木島先生が留学先の看護師さん教えていただいた、リヨン全体を見渡すことができるフルヴィエールの丘からの眺めも素晴らしいものでした。

5人全員が揃っての最終日はマルセイユへ観光にいき、地中海の気候・食事・そしてビーチを堪能してきました。

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今回我々ASAKGからは木島先生のePosterのみの演題採択でした。まだ若いグループですが、様々な学会にどんどん演題を出していけるように今後も努力していきたいと思います。

第45回秋田県郡市対抗バスケットボール大会 秋田市予選会 優勝報告記 (藤井 昌)

〜秋田ノーザンバイソンズ、公式戦連勝記録を「19」に〜

平成27年度の秋田県郡市対抗大会の秋田市予選会が、5月23・24・30・31日の4日間にわたり開催され、バイソンズは昨年度優勝のため第1シードとして出場しました。結果は見事優勝、そして昨年に引き続き、秋田市第1代表としての県大会出場を決めました。皆様の応援、誠にありがとうございました。

今大会、不動のスタメンである久米選手が欠場ということで苦戦が予想されましたが、新加入の選手がしっかりとその穴を埋め、層の薄さという弱点を克服できた大会だったと思います。チームに安定感を与える40 代、(心身共に)脂の乗った30代、そして(私生活でも)勢いのある20代と、個々の選手がそれぞれの役割を自覚し、チームのために自分の仕事に徹することができるのが、我々の強みです。しかし、試合序盤で劣勢にたたされたり、中盤で点差を離しきることができなかったりと、まだまだ未熟な面もあります。また、メンバーが増えることで、チームプレーの完成度を保つことが難しくなるという問題にも対処しなければなりません。

また次の大会に向け、整佑会公認の運動部として、秋田大学整形外科の名に恥じないよう、チーム一丸となって精進して参ります。今後も熱いブーストをよろしくお願いいたします。次回は9月、「いざ大仙!」です。

 

<試合結果>

1回戦 vs 常笑JAPAN ◯ 81-29

2回戦 vs ZERO ◯ 50-28

準決勝 vs ゼニーズ ◯ 75-37

決勝 vs 秋田WEST ◯ 91-68

 

Akita Northern Bisons

藤井 昌

①予選突破後写真① ②優勝後、山田アドバイザーを交えて写真②-2

③光に捧げる、六魂祭特製TONBURI Tシャツ!

 

写真③

 

 

 

第35回日本骨形態計測学会 若手研究者賞受賞報告記  (藤井 昌)

2015年6月4日〜6日、岡山県倉敷市で、川崎医科大学放射線医学教授・曽根照喜先生主催のもと、第35回日本骨形態計測学会が開催されました。本学会は、昭和54年に第1回骨形態計測ワークショップが開催されたことに始まり、現在では骨代謝学からバイオメカニクスなどの多岐にわたる分野において、最先端のディスカッションが行われています。

今回、自分の学位論文のテーマである、「ビタミンC欠乏ODSラットにおけるビタミンCとテリパラチドの骨密度改善効果」の演題で、若手研究者賞をいただくことができました。この演題の要旨は、「ビタミンC欠乏による酸化ストレス下の骨粗鬆症に対し、ミノドロネート単独投与では骨密度、骨強度を改善しなかった(瀬川先生の先行研究)のに対し、テリパラチドはビタミンC補充の有無に関わらず骨密度を増加させた」、「その背景には、テリパラチドによる骨芽細胞機能改善効果や抗酸化剤的効果の関連が推察された」というものです。骨代謝学や基礎研究分野においてまだまだ未熟な自分が、このような賞をいただくことができたのは、島田教授、宮腰准教授、粕川講師を初めとした先生方のご指導あってのことと思います。この場をお借りして深謝いたします。

また、ランチョンセミナーでは宮腰准教授が「運動器疾患としての骨粗鬆症の予防と治療」を、イブニングセミナーでは粕川講師が「脆弱性を伴った骨疾患に対するテリパラチド治療」をご発表され、マニアを唸らす内容で大きな注目を集めていらっしゃいました。さらに一般演題では野坂先生、土江先生、大内先生が、基礎、臨床にわたる素晴らしいご発表をされました。宮腰准教授を中心としたA-BONEの勢いを全国に知らしめることができたと確信するとともに、このチームの一員であることに非常に光栄な思いです。

今後もまた、このような賞をいただけるよう、精進する所存です。今後ともご指導なにとぞよろしくお願い申しあげます。

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留学便り11 (木島泰明)

パリからオランダのアムステルダムまでは約430km。東京から秋田県南までとほぼ同じだが、ヨーロッパの高速道路の制限速度はだいたい130km/時だから、4-5時間もあれば着くだろう。朝9時に出ればホテルチェックインの15時までには着きそうだ、という予想は、妻的には案の定だったらしいのだが、完全に外れた。レンタカーはモンパルナス駅でのピックアップで予約してある。ポルト・ドゥ・ヴェルサイユのアパルトマンからモンパルナスまではメトロ12番線の1本で行けるために選び、rentalcars.comで予約したその会社Citer は駅からは意外に遠かった。フランスに来て最もお世話になっているアプリの一つで、iPhoneにプレインストールされている地図アプリにCiter モンパルナス店の住所を入力して歩く。着いてからの手続きがまた長い。保険やらデポジットやらチャイルドシートやら、もちろん必要な手続きなのだが、今回の旅行の目的を、知ってはいても理解してはいない妻や、知りもしない虎太郎にとっては、早起きさせられた挙句にここで待たされるのは苦行でしかない、という様子だ。
「なんでアムステルダムなの?」
「せっかくだから、あれやってみたいでしょ、ヨーロッパ21ヶ国完全制覇!」
「水曜どうでしょう?
そんなのは、どだい無理でしょう? だいたい21ヶ国しかないはずないし」

 

EUの、特にシェンゲン協定条約締結国間の移動にはパスポートコントロールがいらない。それならば、国境を陸路で自分で運転して通過してみたい、できれば、なるべく多くの国を「通過」してみたいという目標のもと、今回はベルギーを通過し、オランダを目指すことにした。

ベルギーと言えば、ワッフルの他に思いつくのは、首都ブリュッセルにある世界三大がっかり名所の一つ、小便小僧だろう。例の地図アプリで小便小僧と入力すると見事にブリュッセルの小僧にヒットする。これをカーナビ代わりにパリを出発。今回はオートマ車をリクエストしたところ、ラッキーなことに、ほとんど新車と言ってもいいくらいのトヨタプリウスが配車された。手続きに手間取り、結局10時過ぎにパリを出発したため、市街地を抜けて高速に入ったところで渋滞に巻き込まれる。パリから北へ向かうにはシャルルドゴール空港へ向かうためのこの道を通ることになり、この時間の渋滞は必至だ。

結局ブリュッセルで高速を降りたものの、トラムやら一方通行やらに阻まれて小便小僧にはたどり着けず、高速のサービスエリアでワッフルを買っただけで、そのままベルギーは「通過」し、アムステルダムへ急ぐことに。それでもホテル・オークラ・アムステルダムに着いたときには18時を回っていた。が、妻が自ら選んだランクの高いその部屋がパリのアパルトマンに比べてあまりに快適なために妻も虎太郎も機嫌がいい。ホテルそのものもとても快適でプールにジャグジーもあり、日本食レストランもある。我々はジャグジーで暖まった後に、ホテルの外にある日本食の居酒屋風の店で夕食。久々においしい唐揚げも食べられ、広いベッドでゆっくり休む。

オランダの首都アムステルダムは、運河沿いに立ち並ぶ建築群の美しさが有名な水の都。翌日はゆっくり運河沿いを歩きながら国立美術館まで行き、有名なフェルメールの「牛乳を注ぐ女」を見た後、ダム広場、王宮を経て、ゴッホ美術館で「ひまわり」を堪能。まだオランダのチューリップには早い時期で寒かったものの天気はよく、コンセルト・ヘボウの隣の公園も綺麗だ。昼食はアンネ・フランクの家の隣のカフェで取ったものの、夜はまた「居酒屋」で夕食、翌日のドライブに備える。

帰りは朝早めに出たものの、途中、「ミッフィーちゃん」の作者のふるさと・ユトレヒトにあるミッフィー美術館などに寄ったものだから、パリ・モンパルナスのCiterに着いたのは20時近く。17時に返却予定だったため、追加料金を取られたうえ、メトロで狭いわが家へ。でも、これでフランスを含め3か国制覇だ。

ということで、2回目の小旅行では、前日夜から車を借り、帰宅翌日に返す日程とすることで出発もスムーズで、まっすぐ家に戻れる。今度はルクセンブルグを通過してドイツのケルンに向かったものの、結局、距離はアムステルダムより若干短いのみで、時間は同じくらいかかった上、天気も悪く、ケルン大聖堂の目の前のホテル-エクセルシオール・ケルンの部屋からは大聖堂は見えず、妻のケルンに対するイメージは「カタストロフィック」だ(フランス人は「最悪~」みたいなときに時々カタストロフという単語を使う)。一方、虎太郎はドイツで、大好きなジク社のミニカーをたくさん買ってもらったせいで今でもドイツが大好きだ。創業以来、世界中の子どもから大人までを魅了し続けているsiku(ジク)社。 1921年に自動車産業国のドイツで生まれ、今では世界100カ国以上へ輸出しているヨーロッパのトップブランド。ルクセンブルクは隣のドイツよりもガソリン価格が平均20パーセントも割安なことから、週末に車を満タンにするためにルクセンブルグに出かけ、ついでに同じように安いコーヒーやタバコを買っていくドイツ人が多いらしい。我々もガソリンを入れて、もちろんタバコは買わずに「通過」した。

これで5か国制覇したものの、パリからの小旅行としてイギリスは外せない。しかし、イギリスはシェンゲン協定に入っていないため、滞在許可証のある我々大人は良いが滞在許可証のない虎太郎が、90日以上のフランス滞在を理由にパスポートコントロールで再入国できないと困る(虎太郎もビジタービザは持っているものの、滞在許可証の制度は未成年には適応されず、その代りとなるDCEMカードも両親のフランス滞在が半年を超えないと申請できない)。OFII(移民局)からの「未成年者は滞在許可証制度がありません」という書簡を持っていればOKかもしれないが、面倒なことになるよりは、ということでパリからの小旅行の最後はモン・サン・ミシェルに。

モン・サン・ミシェルはパリから車でちゃんと4-5時間で到達できる。今回もモン・サン・ミシェルに最も近いホテル、ル・ルレ・サン・ミシェルを確保。モン・サン・ミシェルはご存知の通り、満潮になると周りを海に囲まれる。モン・サン・ミシェルへの堤防道路は1870年代に設置されたが、次第に土砂の堆積が進み、海に囲まれた修道院が見られなくなってしまったことから、潮の流れをせき止めにくい新たな橋の建設が始まり、つい最近完成した。堤防道路の撤去作業は今も続いており、2015年夏ごろに完了する予定とのこと。モン・サン・ミシェル保全地域は基本的に車の乗り入れは禁止されているが、我々のホテル、ル・ルレ・サン・ミシェルは保全地域内にあるため、チェックインの前日に保全地域に車で入るためのコードナンバーをメールで聞いておく。こうすることでモン・サン・ミシェルへの新しい橋の袂にあり、部屋から大きくモン・サン・ミシェルが見られるル・ルレ・サン・ミシェルまで車で行ける。ダブルルーム-デラックス(バスタブ付き)からの眺めはこんな感じ↓。ヨーロッパ21か国完全制覇は無理でも過半数の11か国制覇まであと6か国。

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↑左が部屋からのMont Saint-Michel。右上が水に囲まれるところ。大潮の日がお薦め。Mont Saint-Michelの中も綺麗です。

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↑左の2枚はアムステルダム。右は、なんとなくかわいい高速道路脇のフランスの電柱?

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↑とにかく大きいケルン大聖堂とドイツのソーセージ。

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↑ミッフィーの故郷ユトレヒトには、1つだけミッフィーちゃん信号とレインボー横断歩道があります。

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フランスの高速道路会社はSANEF。無料区間と有料区間があります。

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Mont Saint-Michelの帰りに立ち寄った、ジベルニーにあるモネの家。ここもとても綺麗です。パリからだとおよそ1時間で行けます。

 

ということで今回はパリから行ける小旅行情報でしたが、現在、我々はリヨンに滞在しています。リヨンでは今、国際関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会ISAKOS2015が開催中で、秋田からも5名の整形外科医が参加されています(昨日は日本のお土産をたくさんいただいてしまいました!)。この学会の模様やリヨンのレポート、あるいはリヨンから行ける小旅行情報などもいずれお伝えしたいと思いますが、そろそろ我々も帰国準備です。ということで、留学便りは帰国後も続きそうです。

 

そして、次回はNogier先生のTHA情報の予定です。

お楽しみに!

 

CSRS European section, 31th annual meeting in London (鈴木真純)

5/26〜5/28にかけてイギリスの大英博物館にて開催されました、国際頚椎学会ヨーロッパセクションに参加させて頂きましたのでご報告します。

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ことの始まりはある日のASG カンファランスの終了間際に、若手の海外学会への積極的参加の話題の時でした。教授の「みんなのロンドン」というお言葉とともに上記学会参加が決定しました。参加メンバーは、秋田厚生医療センターの小林孝先生、秋田大学の石川慶紀先生、木村竜太先生、そして秋田労災病院より佐藤千晶先生の5人での参加となりました。

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5/26早朝より秋田を発ちましたが、飛行機の準備遅れのため現地で同日行われましたwelcome receptionには参加することができず、翌日の本会からのスタートとなりました。会場はロンドンの大英博物館(ナイトミュージアムという映画の舞台にもなっています)の講堂のような一室とその周辺のフロアを貸し切る形で開催しておりました。形式としては、各セッションのテーマに沿ってoral presentation があり、それに対して質疑応答を行う、という流れが基本のようでした。もちろんそれだけではなく、各国の著名な先生3人が round tableというセッションでそれぞれのケースプレゼンテーションを交えた発表とディベートは(ほぼ自分は着いていけておりませんでしたが)圧巻でした。特に、「Learning from others mistakes」というテーマでは頸椎術後に陥ることのあるピットフォールと、それに対する対処を実際の症例を中心にレクチャーするというもので、まさに失敗から学ぶことの方が多いということが良く分かりました。その他印象に残ったのは術式選択の違いです。国が違えば当然と言われれば当然ですが、日本であれば椎弓形成を選択することが多いであろう症例が、当然の如く前方固定であったり、後方除圧固定適応なのかななんて思っていたら、術後写真では思い切りcorpectomyしてメッシュケージが入っている写真が出てきたりと、まだ自分の経験が浅いこともあって非常に衝撃的でした。

また学会期間中に、秋田でも御講演頂いております、鐙邦芳名誉教授にもお会いすることが出来ました。

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ここからはアカデミックな話ではありませんが、自分のイギリスのイメージとして第一に思いつくのが、「飯がまずい」ということでした。しかし実際は全くそんなことなく、定番のフィッシュアンドチップスからミートパイなどとても美味でした。また、ロンドン市内の建物も歴史的な建造物がほとんどであり、どこを歩いても飽きない素晴らしい町並みでした。海外学会恒例の観光も、ビッグベンからバッキンガム宮殿、ミュージカル、美術館など非常に充実した内容でした。

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最後に、このような学会に参加する機会を与えてくださった島田教授、宮腰准教授に改めて深く御礼申し上げます。また、引率してくださった小林孝先生、石川慶紀先生にも改めて御礼申し上げます。この学会で受けた刺激を今後に生かしてゆきたいと思います。

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第52回日本リハビリテーション医学会学術集会(佐々木研)

第52回日本リハビリテーション医学会学術集会が5月28日(木)~5月30日(土)新潟市の朱鷺(とき)メッセにおいて開催され,秋田大学からは教授のランチョンセミナーを含め10題の演題発表がありました.

 

リハ学会は整形外科あるいは医師に限らず,他科の先生やコメディカルの発表を聞くことができる貴重な機会となっています.

 

大学院生の基礎研究についての発表や,松永准教授,竹島先生の臨床的な演題については,興味深い内容で,会場での質疑も大変盛り上がっていました.

 

教授のランチョンセミナーでは,ロボットリハビリテーションの未来についてなど,非常に先進的な内容の御講演で,会場の聴衆を圧倒していました.

 

来年は京都でリハ学会が開催されます.

 

次回も秋田より多数の演題発表があることと思います.

 

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